阪神電車の醍醐味は各駅停車!" ジェットカー "の胸のすくような加速!
関西のテッチャンにとっての阪神電車の魅力は、直通特急でも無ければ快速急行でもない、言わずと知れた「ジェットカー」を使用した「各停」!
乗用車のような軽やかな加速であっという間に80㎞/hに!
"つり革"が一斉に後ろに引っ張られる光景はいつ眺めてもほれぼれする光景です!
これは、駅間距離が短い阪神線で「優等列車」を早く走らせるための「必然性」から生まれたことは、テッチャンなら100も承知のはず。
つまり「特急」「快速急行」「急行」の間を縫って、待避線のある「駅」に逃げ込む?必要から生まれたわけですが...
そこで最近某鉄オタYouTubeのコンテンツを見て...関東のテッチャンyoutuberに一言。
★プロローグ チンチン電車から発展した阪神電車
阪神本線は義兄弟?阪急宝塚本線同様に元路面電車なので宝塚線同様に駅間距離は短いですが、西宮⇔大阪梅田間16.7㎞(途中14駅)に追い越し可能駅が5駅あり、通勤時間帯(大阪梅田08:30着前後)でも所要時間16分(通勤特急;途中駅1駅停車、表定速度62.6㎞/h)はそんなに鈍くはなく、首都圏の複々線を持つ私鉄と比べてもむしろ早いぐらいです!
阪神本線
- 起点 大阪梅田駅
- 終点 元町駅
- 路線距離 ;32.1 km
- 駅数 ;33駅(平均駅間距離 ;約1km!)
- 軌間 1,435 mm (標準軌)
- 全線複線
- 電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式
- 最高速度 106 km/h
青色の電車マークは待避線のある追い越し可能駅
赤色の電車マークは待避線の無い駅
★本節 「大阪梅田⇔尼崎間」は駅間距離が長い!
大阪梅田⇔尼崎間
- 平均駅間距離;1.11㎞
- 最長駅間距離;1.5㎞(姫島⇔千舟間)
尼崎⇔神戸元町間
- 平均駅間距離;0.93㎞!
- 最短駅間距離;0.5㎞!(御影⇔石屋川)
現在通勤時間帯も含めて尼崎で二手に分かれて大阪市内に流入しているので、「大阪梅田⇔尼崎間」は阪神なんば線の優等種別「快速急行」との連絡便として「区間急行」が運行されていますが...
尼崎⇔神戸三宮間に比べて駅間距離が長く、昼間は特にダイヤに余裕があるのでこの区間では「上下」共にそれほど急いで「待避線のある駅に」逃げ込む必要もなくなっています!
阪神電車では
阪神は以外とのんびりしていて「退避駅に逃げ込んで」もしばらくは(2分以上)「上位列車が」追いつかず、追い抜きが完了しても1分以上たたないと「出発(信号)進行よし」に変わらなくてなかなか発車しません。
しかも駅間距離の短い尼崎⇔神戸三宮間でも閉塞区間(駅間距離)が短いので前方の信号がなかなか青に変わらなくて黄色であったりしています。
つまり京急同様に「チンチン電車」から出発した路線なので、カーブが多くて前を行く優等列車といえどもそんなにスピードが出せない訳です!
という事で「急行・快速急行・直通特急」もそんなにスピードを出して「爆走?」しているわけではありません!
近鉄南大阪線は今でも...
小生のホームグラウンド「近鉄南大阪線」では「待避線のある」駅に入るやすぐにポイントが切り替わって団子運転に近かった「優等列車が待ってました」とばかりにすかさず側を追い抜き、各停も上位列車に追い抜かれるや否や直ぐに飛び出して次の対比駅まで正しく「脱兎のように」せわしなく駆けこむ光景は見れなくなっています!(※1)。
つまり近鉄の場合は緩急接続しない場合の「ただの追い越し駅」の場合は、退避駅到着後2分そこそこであたふたと出発します!
★エピローグ 加速を楽しみたいなら断然「尼崎⇔甲子園間」!
千鳥停車で乗客分散・混雑緩和も
また阪神電車は有名な千鳥停車で、神戸三宮⇔甲子園駅駅間の御影・魚崎・芦屋駅・西宮駅・尼崎駅。特に御影駅・尼崎駅という重要ハブ駅まで優等列車が通過する千鳥停車を行っています!
つまり、比較的線形が良くても魚崎⇔甲子園間では優等列車と言えども先行する列車の為に、あまりスピードが出瀬ないわけです!
このために、加速を楽しみたいのなら、昼間に急行・区間急行も少ない「尼崎⇔甲子園間」という事になる訳です。
この区間は前途したように「駅間距離も短く」てという事は"素早く加減速"を繰り返して数駅先の退避駅に逃げ込まないと「後続の優等列車」の妨げになってしまうわけです!
但し前途したように「昼間」は運行本数(千鳥停車の優等種別)も少なくて待避線のある「退避駅全て」で後続列車に追い越されるわけでもなくて...
各駅停車でも退避駅での退避を「スキップ?」して次の退避駅まで先行することもまま見受けられます。
いずれにしてもこの区間は基本的に「胸のすくような急加速急減速の繰り返し区間」であることには違いありません。
ということで"上方"以外の「お上りさん?乗り鉄の皆さん」には、甲子園⇔尼崎間での体験乗車?をお勧めすす次第です。
参※1)当サイト関連記事 近鉄 ラビットカー と 南大阪線 の変遷...日本初の 高加減速車 の命運とは?はこちら。
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後書き《日本の Interurban が辿った鉄路》シリーズについて
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日本のInterurban の歴史は近畿 で始まりました
日本におけるインターアーバンの歴史は近畿で始まったといってもよいでしょう!(※991)
大阪の5大私鉄が、国内に持ち込んだ Interurban (高速電気軌道事業)コンセプトは、それまでの 電車=チンチン電車=路面電車のイメージを一掃するものでした!
参※991)当サイト内関連記事 日本での インターアーバン(郊外電車) の歴史は近畿 で始まった! はこちら。
MetropolisのTerminalと郊外のresidential districtを結ぶInterurban
そして、metropolitan area(大都市圏)のライフスタイルを大変革させました。
つまりMetropolis(大都会)のTerminal(終着駅)と郊外のresidential district(ニュータウン)を結ぶInterurban(高速電気軌道)と言う民鉄経営のビジネスモデルが広がったわけです。
殖産鉄道から開発軌道へ
鉄道は街道に代わって宿場間を結ぶという発想から、電気軌道を引いて新しい街をつくる!と言う発想に変化したわけです。
阪急を育てた小林一三師匠が米国の Interurbanコンセプトを導入して、高速電気軌道を基軸にした宅地開発デベロッパー事業で成功をおさめ(※992)、私鉄経営を『 旅客需要追従型 』殖産鉄道から『 旅客創出・利益誘導型』の高速電気軌道に大転換させたわけです。
参※992)当サイト内関連記事 小林一三 師匠一門の『需要創出・利益誘導型』高速電気軌道派 はこちら。
"非ターミナル型"node station間を結ぶPublic transportationの時代に...
一時巨大タイヤメーカー・自動車(バス)メーカーの企てで、廃れていたUSAのInterurbanがMetropolitan Transit Systemと言う形で復活しています。
シカゴのL(Chicago Transit Authority)や大阪環状線、東京メトロのような郊外路線同士を結んで一元化運用する「非ターミナル型」のnode station(結節駅)を結ぶPublic transportation network(公共交通網)が求められる時代になったのではないでしょうか...
※参)当サイト内関連記事 大阪環状線 は「 シカゴ L 」を商都 なにわ に移植して大成功を! はこちら。
狸穴総研 都市圏交通網研究所 出自多留狸
公開:2021年1月 8日
更新:2022年9月 3日
投稿者:デジタヌ
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