連載『 京阪・中之島線 "阪神直通の夢"は何処へ...』ー第7回ー
2020年10月京阪中之島線 が expo2025大阪・関西万博 に合わせて、大坂メトロ中央線"九条駅"迄延伸されることが報じられました。
更に万博終了後に『西九条方面にも延伸する計画を立てている』ことが京阪電車からプレスリリースされました!
「コンパクトシティー」を目指し、大阪梅田新都心事業を遂行している大阪市にとっては、此花区と先に続くexpo2025大阪・関西万博跡地利用の ICT悪夢洲(賭博・犯罪Town!)"スマートシティー? 謀略と南港ポートタウンには欠くことができない交通インフラになるでしょうが...
参※)当サイト内関連記事 維新の会は大阪をシアヌークビルのような"犯罪都市"にしようとしている... はこちら。
京阪中之島線の開業一ヶ月の営業報告が2008年11月18日に発表されました。
予想通りというか、当初の目論みの1日平均8万人を大きく下回り、1日平均4万人と散々な結果となったようです。
経路変更予定者が移っても6万人/日では当初の事業計画(採算レベル)にはほど遠いのはではないのでしょうか?
答えは簡単!
「需要が無いところに地下鉄をひいたから」
需要が見込めないところに、何故地下鉄を引いたのか?
これまた簡単、業界と市の癒着で地下鉄建設が"お約束の事業"だったからでしょう?
じゃあ何故"京阪が需要を見込めない路線を引き受けたか?
前途した複々線の有効活用" 京阪の長期構想である"市内緩行線化構想"と合致したからでしょう!
『今後 事業主体の一方の当事者である大阪市とも協議を重ね、各種イベント等を通じて利用客の掘り起こしを計る』
とか何とか言っていますが、果たして何処まで上手く行くか?
開業当初より通勤・通学客や買い物客の利用が見込まれている"阪神なんば線"と違い、"繁華街"からはほど遠く大阪市大がお引っ越して、沿線に数万人規模の大学・高校も少ない京阪中之島線では、今以上の利用客増は見込めないでしょう!
京阪国道沿道住人の悲願!♥阪神直通が叶えば...
根本的には嘗ての京阪の目論み通り早急に阪神野田駅まで延伸して、阪神本線と相互乗り入れを計れば阪神沿線にある公立・私立の学校法人に通う通学客と、「ファッション発信基地を標榜する"神戸"」
にショッピングに行く"♥昼間現金利用客"の新たなる掘り起こしに繋がることは間違いないでしょうが...
緑ライン 現行案
赤ライン 阪神九条駅乗り入れ案
ブルーライン 阪神本線接続案
キタもミナミも縁のない京阪がJR東西線の成功に刺激されて、
『京阪本線を阪神野田駅迄延伸して"相互乗り入れ"により一気に国道1・2号貫通ルートを完成させて、来るべき少子化高齢者社会における利用客減に何とか歯止めを掛ける。』
と言う遠大な計画だったのでは無いでしょうか?
それにしても500億円/1㎞の膨大な建設費はとても京阪1社でまかなえる金額ではなくて、更に累積赤字で独自事業として新線建設が出来なくなってきた大阪市と利害が一致して、取りあえず"既成事実"を...と言うことで、『見切り発車した"盲腸線"』なのでしょう?
京阪電車を利用する通勤客の多くは、本線北浜や本線淀屋橋の方が便利良くて、又通学客にしても乗り継ぎの悪い中之島線経由よりは、京橋で環状線に乗り換えた方がズ~と便利がよいに決まっています!
第1案)千船駅接続案では
千船ジャンクションでの相互直通案ならば、阪神尼崎方面から、姫島、中央卸売市場、を通過して京橋迄座ったままで通勤出来て助かる人もほんの少しぐらいはいるかもしれませんが?(これらの駅の利用者が多ければ、中ノ島線が現状のような赤字にはなっていません!)
逆に、京阪本線沿線から尼崎方面は乗り換えなしで行けるようになり便利にはなりますが...
態々割高運賃まで支払って遠回りして迄京阪・阪神直通ルートを使う人はそうは増えないでしょう!
更に、ますます阪神本線の利用客が減少!してしまいます。
第2案)野田駅接続相互直通案ならば
阪神なんば線開業で、予想以上に乗客が移った阪神電車としては、営業距離が伸びた分いくらかの増収にもつながっていますが、
逆に阪神本線の利用者は減り、結果として大阪梅田⇔尼崎間の運行ダイヤに"余裕"が生じています!
悲願の「初志貫徹野田駅接続相互乗り入れ案」紫ラインならば、落ち込んだ?この区間の営業収益向上も期待できるかもしれません?
つまり、阪神側からの中ノ島線各駅への利用者は京阪側からの乗客同様に期待は出来ません!が...
トランジット客、すなわち京阪本線⇔阪神本線通し利用客は、面倒なJR環状線経由から一斉に移ってくることでしょう!
更に沿線に、住宅と大学の多い両線では新たな通学需要も芽生える可能性は大いにあります!(JR東西線と阪神・近鉄なんば線ですでに実証済みです!)
さらに、建設費も今回の最長距離第2案の延長2.56㎞想定事業費1,110億円(※13)より2.1㎞と距離が短くなる分お安くて910億円程度で建設できて黒線で示した単なる延伸案2.2㎞よりも安上がりに建設できます!
参※13)2008年10月19日開業京阪中之島線(天満橋→中之島間3km/新設5駅3km)総事業費1300億円 →433億円超/km!より試算。
第4項 実は、京阪、阪神そしてJR西日本は義兄弟!
株式投資を行っておられる方はご存じですが、嘗ての様に鉄道事業者同士が利用客を奪い合うライバル関係の時代はとっくに終わっています!
むしろ、一社に過剰に利用者(通勤通学変動利用者)が集中して、過剰投資を招くより、
鉄道各社が協調しあって、乗客を捌き、過剰投資を避ける方向に向かっています!
第1目 運輸事業者連合会(trust)!を率いている政策投資ファンド
日本の大手鉄道事業者は、日本マスタートラスト信託銀行と日本カストディ銀行が♥Hub となって、独占禁止法に抵触し無いレベルで、アライアンス関係(広範囲にわたる提携関係)trust を結成して、♥共存共栄!を図っているのです。
日本マスタートラスト信託銀行
有価証券の保管や管理事務を行う日本の資産管理業務に特化する銀行(信託銀行)である。設立当初はJPモルガン系だったが、現在は株式を三菱UFJ信託銀行などが保有している。《日本語ウィキペディアより引用》
生い立ち
- ●1985年 米国系のハゲタカファンド?チェース・マンハッタン信託銀行として設立
- ●1999年 ドイチェ・モルガン・グレンフェル信託銀行→ディーエムジー信託銀行に改称しました。
- ●2000年 金融ビッグバンで立ち直った?国内金融資本が加わって日本マスタートラスト信託銀行に改称
- ●2005年 海外資本が完全撤収して、♥国内金融資本100%体制となり、2行目の国内金融系政策投資ファンドになる!
主要株主
(2023年4月1日現在)
- ●三菱UFJ信託銀行 46.5%
- ●日本生命保険 33.5%
- ●明治安田生命保険 10.0%
- ●農中信託銀行 10.0%
日本カストディ銀行
日本マスタートラスト信託銀行と同様の投資ファンドです。
生い立ち
- ●2000年6月 金融ビッグバンで立ち直った!?純国内金融資本の日本トラスティ・サービス信託銀行として発足。
- ●2020年7月27日 日本トラスティ・サービス信託銀行が資産管理サービス信託銀行とJTCホールディングスを吸収合併し、日本カストディ銀行に商号変更。
主要株主
(2020年7月27日現在)
- ●三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 33.3%
- ●みずほフィナンシャルグループ 27.0%
- ●りそな銀行 16.7%
- ●第一生命保険株式会社 8.0%
- ●朝日生命保険相互会社 5.0%
- ●明治安田生命保険相互会社 4.5%
- ●㈱かんぽ生命保険 3.5%
- ●富国生命保険相互会社 2.0%
勿論これら国策投資ファンドの母体(出資者となる)各金融機関には財務省OB、OGも多数!天下り!しています。
★第★目 JRグループ4社
1987年4月1日(エイプリルフール!)に、JNR(旧・日本国有鉄道)の解体・分割により、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(同日施行)で将来の完全民営化を前提とした特殊会社(特殊法人)としてスタートしましたが...
以下の通り(JR3島を除き)現在は完全民営化!している♥会社法(2006年5月1日施行)に下ずく民間企業です!
JR東海
- ♥1997年10月8日 東証プライム に一部株式公開・上場開始。
- 同年10月8日 名証プレミア に一部株式公開・上場開始。
- ♥2006年4月、JRTT;がJR東海の所有株式を放出して完全民営化達成。※この時点で財務省所管の金融怪の手中に...
主要株主
(2022年3月31日現在)
- ●日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 13.14%
- ●日本カストディ銀行(信託口) 6.26%
- ●みずほ銀行 3.98%
- ●野村信託銀行(退職給付信託三菱UFJ銀行口) 3.62%
- ●三菱UFJ銀行 2.98%
- ●日本生命保険 2.54%
- ●農林中央金庫 1.70%
- ♥JR東海社員持株会 1.52%
- ●STATE STREET BANK WEST CLIENT-TREATY 505234 1.33%
- ●三井住友銀行 1.27%
JR西日本
- ♥1996年10月8日 東証プライム に一部株式公開・上場開始。
- ●1996年10月8日 - 名証1部 に一部株式公開・上場開始。(2020年12月26日廃止).
- ●1996年10月15日 - 福証 に一部株式公開・上場開始。(2020年12月26日廃止
- ♥2004年3月 全株式放出完全民営化。※この時点で財務省所管の金融怪の手中に...
主要株主
(2022年3月31日現在)
- ●日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 16.29%
- ●日本カストディ銀行(信託口) 4.64%
- ●三井住友銀行 1.84%
- ●三菱UFJ銀行 1.81%
- ●日本生命保険 1.64%
- ●STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 1.64%
- ♥JR西日本社員持株会 1.46%(組合活動に代わる新たな労働者の権利母体です)
- ●SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT 1.39%
- ●JP MORGAN CHASE BANK 385781 1.23%
- ●HSBC BANK PLC A/C HSBC BANK PLC AS TRUSTEE FOR PUTM ACS JAPAN EQUITY FUND 0.85%
京阪電気鉄道㈱
2015年に京阪電気鉄道分割準備会社となり、2016年4月1日に旧・京阪電気鉄道を母体に京阪ホールディングスに生まれ変わり、2016年4月1日に株式非公開・非上場の京阪ホールディングスの完全子会社となりました。
京阪ホールディングスは"おけいはん"と叡山電鉄の株式100%を保有しており、多くの関連グループ会社を保有し、嵐電の株式43.1%を保有して連結決算子会社としています。
主要株主
- ●日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.45%
- ●日本カストディ銀行(信託口) 3.58%
- ●三井住友信託銀行 2.80%
- ●三井住友銀行 1.87%
- ●STATE STREET BANK WEST CLIENT-TREATY 505234 1.83%
- ●日本生命保険 1.77%
- ●日本カストディ銀行(信託口5) 1.21%
- ●三菱UFJ銀行 1.27%
- ●JP MORGAN CHASE BANK 385151 1.16%
- ●日本カストディ銀行(信託口6) 1.07%
阪急・阪神ホールディングス関連事業者
阪急電車の子会社能勢電(株式98.5%所有)、そして阪急電車・阪神電車の全株式を保有しているホールディングスです。
下記グループ事業者以外にも、神鉄と競合(協調)路線を運行している"神秘バス"にも間接出資しています!
※エイチ・ツー・オー リテイリングは阪急・阪神ホールディングスの子会社です、
グループ企業がお互いの株を持ち合うのは昔からの習わしでもあります。
2005年4月1日に阪急電鉄株式会社が阪急ホールディングス株式会社となり、(阪急電車が完全子会社化)
2006年6月19日に阪神電鉄を完全子会社化しました。
同年10月1日に阪急ホールディングスから阪急阪神ホールディングスに商号変更。
主要株主
(2021年3月31日現在)
- ●日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 7.80%
- ●株式会社日本カストディ銀行(信託口) 4.80%
- ●日本生命保険相互会社 2.15%
- ●エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 1.73%(阪急・阪神ホールディングスの子会社)
- ●STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 1.66%
- ●株式会社日本カストディ銀行(信託口7) 1.61%
- ●株式会社日本カストディ銀行(信託口5) 1.60%
- ●株式会社三井住友銀行 1.48%
- ●株式会社日本カストディ銀行(信託口6) 1.42%
- ●株式会社日本カストディ銀行(信託口1) 1.27%
第3目 京阪・阪神相互直通の地盤は固まっている!
つまり、大阪市(と威信の怪)の口車に乗って、"悪"夢洲に進路を突必要はありま線せん!
「北北西に進路」をとって、阪神本線と握手をするべき世紀なのです。
ー続きはこちらー
※ここをクリックするとこの Content の Opening に戻れます!
※ここをクリックすると"要約"付き Category Top menu table に戻れます!
公開:2007年11月 6日
更新:2024年2月23日
投稿者:デジタヌ
連載『 京阪・中之島線 "阪神直通の夢"は何処へ...』ー第6回ー< TOP >連載『 京阪・中之島線 "阪神直通の夢"は何処へ...』ー第8回ー
▲京阪 電車調査班へ戻る