狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

都市は活き物!中心市街地空洞化・シャッター通りは役人の一人芝居、為政者の都合・道理では...

シリーズを開始するにあたり『レガシー・モール』と言う造語を創作してみました。

いわゆる、駅前にある『駅前商店街』や『アーケード街』のことです。

前書き(要約)中心市街地空洞化と駅前シャッター通り

★レガシー・モールの『シャーター通り』化問題がNewsで取りあげられるように成って早4半世紀が経とうとしています。

この間、全国各地にあるレガシー・モールでシャッター通り化が進み、活気が無くなってきているのも事実でしょう。

第1項 市街地全体が空洞化してしまった例も

バブル景気に押されて、「身の程知らずの"痴呆都市!"」が税収を当て込んで、

「地上げ屋」に加担して駅前再開発を行ったわけですが...

「人の営み(経済活動)暮らし向き(生活圏)」を考慮しない「マネーゲーム都市計画」は、全国各地で"悲劇"を生んでしまいました。

さらに、郊外型ロードサイド店の隆盛は交通弱者である「お年寄り、若年層、体の不自由な方」にしわ寄せ!が行き、

今や地方都市(の駅前周辺)では、医療崩壊!までも招き、「日常生活に支障をきたす事態!にまで...

中心市街地空洞化、シャッター通りは役人の一人芝居、都市は活き物、為政者の都合道理には... の目次

※リンクについて

(参※xx) は当サイト内の参照関連記事リンクです。
但し、その他の直接 hyper-link は当事者・関連団体の公式サイト若しくはオリジナル各国語版Wikipediaへ直接リンクしています。

プロローグ "交通弱者"が切り捨てられる世の中に... 

※ここをクリックするとこのページの"目次 Topに戻れます!

『旧大店法(大規模小売店舗法)の規制では郊外型大型複合商業施設(いわゆるショッピングモール)進出を阻止できず、その為客を奪われた地元商店街が疲弊した......』

などという行政当局の言い分だけでは無いと思い続け、このシリーズを書き始めたのが約10年前(2007年)になります。

第1項 郊外型のロードサイド店舗では...

確かに、郊外の幹線バイパスに面した『ロードサイド』型の『ショッピング・モール』では、

『車社会』に乗り遅れた!?『交通弱者』である「お年寄・学生・体の不自由な方」では、以前に示したような『条件付きで出店を認める様な条例』で対処でもしないと、気軽には利用でき無い!のも事実でしょう。

その意味で、

transit の『hub』機能を備えた主要駅に隣接した『レガシーモール』は交通弱者にとっては有り難い存在でした。

★本節 『まちづくり3法』が登場したものの...

※ここをクリックするとこのページの"目次 Topに戻れます!

確かに『まちづくり3法』のうち遅れて施行された大店立地法(大規模小売店舗立地法/2000年施行)のお影で、

第1項 大規模ショッピングモールは鉄道駅隣接型へ...

第1目 ロードサイド型大規模ショッピングモールの出店は無くなったが...

かつてのような既存の公共交通アクセス体系から隔絶した、都市郊外の幹線バイパス沿いにある、『ロードサイド型』の大型ショッピングモールの出店は無くなりました。

しかし「イオンリテール」をはじめとする大資本ショッピングモールは、

鉄道駅隣接型』に路線転換?し、工場跡地やローカル駅周辺への出店を積極的に展開するようになりました。

第2目 2000年6月の大店立地法施行

我が古里大阪をみても。

大店立地法が2000年6月に施行された後も、旧大店法の駆け込み申請分も含め、イオンモール茨城/2001年、イオンモールりんくう泉南/2004年、イオンモール堺北花田/2004年、イオンモール大日&イオンモール鶴見緑地/2006年、アリオ八尾店/2006年、イオンモール大阪ドーム・シティー/2013年、イオンモール四條畷/2015年、イオンモール堺鉄砲町/2016年、と相当数にのぼります。

第2項 新手の棟割長屋タイプ!の『ロードサイド』型モール!

郊外型の『ロードサイド』型店舗の出店も無くなった訳では無く!

旧大店法区分第2種以下(床面積500㎡以下)に相当するような、民間のオーガナイザー・デベロッパーが企画したロードサイドにある『通路でつながった"棟割り長屋風"商業施設』に異業種の小売店がそれぞれ単独で出店申請!して、全体としては1つのショッピング・モールを形成する新たな手口?で、郊外展開を図っています。

ますます旧来の地元資本によるレガシーモール/商工会は苦しい立場!に追いやられています。

そんな地元のレガシーモール/商工会を『大資本』から守る、切り札として大店法に変わって『まちづくり3法』が策定されたいきさつが有るわけです。

第3項 『TMO』はお役人と職者が考えた市街地活性化の切り札?

『TMO』Town Management Organization(トモ・チャン)でした。

しかしこの『トモ・チャンの輪』が政府・与党が思ったほど全国に拡がらなかった!のです。

第1目 大店立地法より2年!も先だって施行!されたTMOちゃんなのに...

地元の商工会、商工会議所、(地元行政当局出資の)第3セクターがトモチャン仲間に入れる資格があるわけですが...

3-1-1  ちっぽけな都市ではお金が集まらない!

大都市"周辺"のちっぽけなMunicipalityや、地方都市ではとても大資本に立ち向かうだけのにお金が集まりません!。

だからTMOチャンが大店立地法より2年も先だって!施行(1998年施行)されているのに、名乗りを上げるトモチャン仲間は少なかった!のです。

3-1-2 ゾーニングに問題!が

トモチャンは都市計画法に基づいて市街地を区分し、市町村が関係者と協議の上で、中心市街地活性化法に下づく基本計画を国に認定してもらい、

基本計画の実施団体としてTMOが誕生します。

(つまり都市計画の)形(ビジョン)が見えない・あっても実行出来ない(しない)のでは、TMOチャンは誕生出来ないのです。

第2目 拘りの強い!個人商店主の多い"田舎町"では...

だから、"チャッチイ市町村"では、縄張りが決まらず、中心市街地活性化法によるTMOチャン組織の模索ができず!...

3-2-1 作ろうとしても...

弱小・慢性赤字自治体では基金が捻出(集められず)できず!

右往左往して頭を悩ませている間に、民間デベロッパーに先を越されて!しまうのです。

3-2-2 実効性の無い!都市計画では...

TMOチャンに期待しようにも、都市計画そのものが実効性の無い!『絵に描いた餅!』では、それを元に組織化されるTMOもあり得ない!のです。

エピローグ シャッターが目立つレガシーモールの"問題点!"とは...

※ここをクリックするとこのページの"目次 Topに戻れます!

1)駅前の一等地にあるが、2車線以上の目抜き通りの両側に面して立地している場合

車の往来で、左右の歩道(店舗)間の自由往来が阻害されている例が多くみられます。

こういう場合市当局が、車の駅への車両アクセス(往来)を重視するのか、レガシーモール/地元資本の存続振興を図る為、都市計画で駅前改造を行うのか、都市計画の見直しも含めて、行政側に再検討を求める必要があります。

2)放置自転車問題を解決できず、歩行者(買い物客)の通行もままならない例

放置自転車は駅前活性化にとっては大きな問題です。
この問題の解決無くしてレガシーモールの再興はあり得ません!

駅前の駐輪場の整備が極端に遅れている場合。

路上は放置自転車で埋まりせっかくの時間歩行者天国も意味が無くなり、買い物客の足は遠のきます。

3)駅前再開発を行う場合、マイカー族の取り込みは必須条件

見栄えの良い、ロータリーやバスターミナルも必要?ですが...

第1目 公共駐車場整備が最重要!

公共駐車場整備が最重要です。
駐車場を探し出せても、"空きを待つ"ぐらいなら、郊外の大規模モールに回った方!が楽なのです。

3-1-1 例えば堺市の堺東駅周辺では...


例えば堺東駅(南海高野線)周辺では、

有料駐車場の空き状況を示す案内電光掲示板が多数!"見られますが、細い裏道を通りたどり着くのが大変!です。

3-1-1-1 3000台収容の大規模駐車場!があれば...

南海電鉄と市が協力し合って、駅の線路上に人工地盤(古い言い方でスミマセン?)を作り2000から3000台クラスの駐車場を設ければ、駅周辺は今以上に賑わう!でしょう。

3-1-2 "難解"電車"経営陣は頭が鉄(硬)い!

南海電鉄が作ってきた駅隣接型の商業施設は、

どの施設もマイカーでの来店者数をかなり甘く!見積もっている!様で...

3-2-1-1 本線堺駅隣接のプラットプラットモールでは...

堺駅(南海本線)に隣接!した南海直営のプラットプラットモール(2000年開店)の駐車場はたったの510台???と収容台数が無く!

隣駅の七道駅隣接の、(2016年OPEN)イオンモール堺鉄砲町2600台!には遥かに及びません!。

堺東駅との間に無料シャトルバスを運行するなど、集客に懸命!になっていますが、堺東駅周辺も駐車施設が不足!している状況では勝負は明らか!でしょう。

3-2-1-2 南海の希望の星!?なんばパークスでも...

同じく旧南海都市創造が手がけたなんばパークス(2003年開業)が、

先行していたナンバSITY(1978年開業)と合わせてたったの647台!???、

ノバティーナガノ(1989年開店)が450台!

いずみおおつCITY(1994年開業)が530台!では...

3-2-1-3 時代錯誤!の経営陣では...

1972年開業奈良ファミリー2000台を確保していた時代に上記の数字では、時代感覚のずれとしか言いようがありません。

南海電鉄はモータリゼーションがすでに訪れているにもかかわらず電車利用を前提とした、駅横施設にこだわったのでしょう。

プラットプラットモールはレガシーモールではありません!が...

テナントにとっては良い迷惑!です。

勝負の先行きと、新たな"救世主(策)"の登場が待たれます!

4)「シマッタ商工会?」の皆さんへ...

都心部から離れ!た新設(親切?)駅で、しかも transit(omnibus)の『ハブ』機能も備えていない駅前!に、行政当局の甘い誘いに乗って、出店して「シマッタ商工会?」の皆さんへ...

そんなレガシーモールに出店した商店主の方はさっさと諦めて店をたたんで!、新天地に移転して下さい!。

関わりが長引けば、長引くほど泥沼に落ち込む!だけです。

レガシーモールの当事者・商工会の皆さん、救世主TMOの出現を待ち望む!?より、

レガシーモール自体にも自助努力が必要な時代」なのです。

目先の利便に囚われて、歩行者(買い物客)に負担を強いる!と、手痛いしっぺ返し(客離れ!)を招くだけです。

都市計画を見直して!うまく行った例

うまくいった例は、さいたま市の浦和区、浦和駅周辺で裏道の拡幅と車両締め出し!えお実施した例。

これにより歩行者(買い物客)の流れが代わり疲弊していたレガシーモールに活気がよみがえり、小売店が建ち並ぶ『新しいレガシイモール?』も出現しました。

※ここをクリックするとこのページの"目次 Topに戻れます!

★後書き 持続可能な都市開発とは...

2024年11月23日改訂―Version1.Revision2ー

※本項は別稿の 『 "持続可能な都市開発"に鉄道駅は必要ない!駅は無くても益は生まれる!』 の digest 版です。

無能な痴呆自治体関係者に限って、整備新幹線誘致に目の色を変えますが...

第1項 整備新幹線(駅)では、"疫"はあっても"益"生まれません!

一時的に、"疫"前の"地上げ"がうまくいっても? 成れの果てが駅前駐車場!では...

第1目 新幹線の御利益で、大躍進を遂げたMunicipality(自治体)などありま線!

次世代を担ってくれるはずの、有望な人材"若者"がストロー現象で、帝都東京に吸い寄せられて、老人だけが残り!活気のない

Community(town)になり果てて、衰退してしまうのが落ちです!

第2目 企業誘致の自助努力で"魅力ある雇用創出"が必要

躍進を遂げた Community は,すべて企業誘致による「魅力ある雇用創出の自助努力」が実ったMunicipalityです。

※全国の大都市経済圏にあるMunicipality(自治体)の鏡!久山町。

カートあたりを拡大してみてください!発展を支えた秘密が...

第2項 自治体の発展とは人口増ではな税収Up!

一般市民が最も勘違い!しやすい点がここにあります。

人口が増えるだけでは、歳出(公共サービス)が増える一方です!

歳出(公共サービス)に見合った歳入(財源)が必要となります。

更には、民(たみ)の豊かな暮らしの基本は、少ない年貢(市民税)です。

第1目 税収(固定資産税)を増やすには"地上げ!"が必要ですが...

自治体関係者が鉄道新線や新駅(益)を欲しがるのは...

税収UPには駅前の"地上げ(課税評価額UP!)"が最も手っ取り早い!からです。

2-1-1 駅前は第2種住宅地域として下駄ばきマンションに開放すべき

新線(新駅)が出来ても、駅前を都市計画法で商工地域に指定してしまうと、「持続可能な都市開発」は不可能!となります。

何故なら、当初は目論見通り、一定の地上げ効果があっても、継続した地上げ(固定資産税収UP)にはつながりません!

2-1-2 殆どは"捕らぬ狸の皮算用"

更には、『駅前に商業施設(ショッピングモール)が進出してくれタラ』のタラレバ話で、チッポケな痴呆衛星都市では進出してくれる奇特な大規模店もありません!

つまり、高崎駅前・熊谷駅前などに代表される、(税金対策の)一大駅前駐車場ゾーンとなって終う!だけです。

第3項 衛星都市こそコンパクトシティー化が必要! 

全国のMetropolis(政令指定都市)では都市再開発(計画)としてコンパクトシティー(※01)構想が注目されて導入する地方都市が増えていますが...

Metropolis(大都市)だけではなく、その周辺にある衛星都市(中核都市)こそが、最も必要としている concept(基本概念)ではないでしょうか...

第1目 Hub & Spoke,Rim 構造の放射状都市構造が...

全国の、成功した都市は、旧来の「碁盤の目」都市構造を棄て!東京・パリ・ベルリン・ロンドンのような放射状都市を目指しています。

第2目 外周バイパス建設で都心部への通過車両の排除が必要

さらに、外周バイパスを整備して市街地中心部からトランジット車両を追い出し、商工ゾーンも外周部に配して、都心部への通勤通学車両の集中を回避!しています。

第3目 駅前に公共サービスを集中配置!

そして駅前一等地には"都市型下駄ばき高層住宅"を配して、行政サービス(上下水道、ごみ収集)、インフラ整備を効率的(経費節減)に行っているわけです。

つまり"まちづくり3法など糞くらえ"を合言葉に、"真の都市計画の道"を歩んでいるわけです。

参※)当サイト関連記事 "まちづくり3法"は「持続可能な都市開発(税収UP)」を阻害!している はこちら。

狸穴総研 地方自治調査室 主観 出自多留狸

     

    公開:2017年7月13日
    更新:2025年1月 9日

    投稿者:デジタヌ

    駒川商店街 に見るレガシー・モールの現状の問題点と Solution とは...TOPくすぶり続ける びわ湖オペラ と びわ湖ホール 存続問題


     

     



    ▲”持続可能な地方振興・都市再開発”研究室へ戻る

     

    ページ先頭に戻る