タヌキがゆく《狸穴総研機関誌・狸穴ジャーナル》

レガシー・モールを取り巻く厳しい状況

中心市街地空洞化と駅前シャッター通り

シリーズを開始するにあたり『レガシー・モール』と言う造語を創作してみました。

いわゆる、駅前にある『駅前商店街』や『アーケード街』のことです。

レガシー・モールの『シャーター通り』化問題がNewsで取りあげられるように成って早4半世紀が経とうとしています。

この間、全国各地にあるレガシー・モールでシャッター通り化が進み、活気が無くなってきているのも事実でしょ

う。

《 都市計画とは?シリーズ》第1回 駅前・市街地空洞化は役人の一人芝居2017?

『旧大店法(大規模小売店舗法)の規制では郊外型大型複合商業施設(いわゆるショッピングモール)進出を阻止できず、その為客を奪われた地元商店街が疲弊した......』

などという行政当局の言い分だけでは無いと思い続け、このシリーズを書き始めたのが約10年前(2007年)になります。

確かに、郊外の幹線バイパスに面した『ロードサイド』型の『ショッピング・モール』では、『車社会』に乗り遅れた?『交通弱者』である・お年寄りや・学生では、以前に示したような条件付きで出店を認める様な条例で対処しないと、気軽には利用でき無いのも事実でしょう。

その意味で交通アクセスの『ハブ』機能を備えた主要駅に隣接した『レガシーモール』は交通弱者にとっては有り難い存在でありました。

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《 都市計画 とは?シリーズズ》の総合目次

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プロローグ 都市計画とは何なのか...領民(市民)と領主(為政者)の感覚のずれでは?

日本における都市計画とは、「年貢取り立て」のための農地利用計画の歴史!年貢取り立ての検地図つまり『縄張り図』の縄張り範囲を書き記した『高札』のような代物です。

第2回 駒川商店街 に見るレガシー・モールの現状と今後の問題点 

10の0商店会から成っている大阪を代表する商店街の一つでもあります。

第3回 門真市《タウンレビュー》古川橋 再開発 と 門真プラザ 再開発 についての考察 

現在の国道1号(府道13号)は、ものの見事に市域を"躱して"いますが...1906年(明治39年)8月当時は、京阪電車の走っている沿線が旧"東海道"そのものでした!

第4回  あべのハルカス はアベノルネサンスの起爆剤になったのか?.

我が「河内の星アベノハルカス」を北・南とならぶ大阪のメジャータイトルにするには?...何でもあるはずの「プチ・アミューズメントエリア」?

第5回 『日本の都市(道路)計画』は中央集権が招いた"喜劇"?の産物!

日本における都市計画とは、「年貢取り立て」のための農地利用計画の歴史!年貢取り立ての検地図つまり『縄張り図』の縄張り範囲を書き記した『高札』のような代物です。

第6回 全国の 中核都市 は コンパクトシティー を目指している!

21世紀の地方の県庁所在地・政令指定都市・中核都市は、富山市同様にコンパクトシティーを狙っています!

第7回 大阪・梅田総合駅の実現が 北陸新幹線大阪延伸の成否の鍵を握っている!

2032年完成予定で"なにわ筋線"が着工された今、「大阪梅田・新都心」が現実のものとなってきています!JR西日本も乗り気が無い新大阪駅周辺市街地改造計画等より...

第8回 なにわのお臍 " ミナミ "と中央区の歩み...大阪における南北戦争?の歴史

交通インフラが整備されてきた令和の御代の今、正に難波新地に大躍進できるチャンスが到来したのではないでしょうか!

第9回  2032年 なにわ筋線 開業で 御堂筋 は" 廃道 "に!オフィス街は大阪・梅田新都心に移り 御堂筋 沿いは都心の"ビニールハウス街!"に

「関西経団連・大阪市都市計画局・民間デベロッパーが期待をかける?なにわ筋線」の開通で大阪・梅田界隈は新都心になり、梅田新道、都島通が新たなる目抜き通りに...

第10回 2037年 御堂筋 は地図上から消えてなくなる!

『ヤッパリ大阪を支えてんのはキタ(大阪駅周辺)とミナミ(難波駅周辺)チャイマッカ?、両方に繋がってんと、大阪の目抜き通りとは言えまへんで!...それも昔話になるねんな?...』

第11回 吹田市《タウンヒストリア》大阪市が目指すコンパクトシティー構想から落っこちた町?

吹田市が「のぞみ」を賭ける「新大阪駅巨大ハブステーション」計画も大阪市都市開発局では検討もされておらず...明るい「ひかり」は差し込まなくて、新横浜駅周辺のように「田んぼの中の新都心」は生まれないであろう

第12回 周囲から隔絶された巨大要塞!新大阪駅 を 巨大乗換駅! に"魔改造"しても...

駅(前市街地)改造計画は都市計画!...なので当該自治体である"大阪市"(都市計画局)が主導権を握っており、大阪市にその気がなければ、絵に描いた餅です!

Annex1 大阪の 人権問題 の水種?江戸幕府と浪速商人が企てた 大和川付け替え 普請とは...

江戸時代中期に開削された「 大和川"放水路"」ですが... 大和川付替え普請は本当に必要だったのでしょうか?

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プロローグ 『まちづくり3法』が登場したものの...

確かに『まちづくり3法』のうち遅れて施行された大店立地法(大規模小売店舗立地法/2000年施行)のお影で、かつてのような、既存の公共交通アクセス体系から隔絶した都市郊外の幹線バイパス沿いにある様な『ロードサイド型』の大資本による大型ショッピングモールの出店は無くなりました。

しかし「イオンリテール」をはじめとする大資本ショッピングモールは『鉄道駅隣接型』に路線転換し、工場跡地やローカル駅周辺への出店を積極的に展開するようになりました。

我が古里大阪をみても。大店立地法が2000年6月に施行された後も、旧大店法の駆け込み申請分も含め、、イオンモール茨城/2001年、イオンモールりんくう泉南/2004年、イオンモール堺北花田/2004年、イオンモール大日&イオンモール鶴見緑地/2006年、アリオ八尾店/2006年、イオンモール大阪ドーム・シティー/2013年、イオンモール四條畷/2015年、イオンモール堺鉄砲町/2016年、と相当数にのぼります。

新手の『ロードサイド』型の出現

『ロードサイド』型の出店も無くなった訳では無く、旧大店法区分第2種以下(床面積500㎡以下)に相当するような、民間のオーガナイザー・デベロッパーが企画したのロードサイドの『通路でつながった棟割り長屋風商業団地』に異業種の小売店がそれぞれ単独で出店申請し出店し、全体としては1つのショッピング・モールを形成する新たな手口?で、郊外展開を図っています。

ますます旧来の地元資本によるレガシーモール/商工会は苦しい立場に追いやられています。

そんな地元のレガシーモール/商工会を『大資本』から守る、切り札として大店法に変わって『まちづくり3法』が策定されたいきさつが有るわけです。

第1節 『TMO』はお役人と職者が考えた市街地活性化の切り札?

『TMO』Town Management Organization(トモ・チャン)でした。

しかしこの『トモ・チャンの輪』が政府・与党が思ったほど全国に拡がらなかったのです。

その訳は、ズバリ資金が集まらない

地元の商工会、商工会議所、(地元行政当局出資の)第3セクターがトモチャン仲間に入れる資格があるわけですが、大都市近郊のちっぽけな自治体や地方都市等ではとても大資本に立ち向かうだけのにお金が集まりません。

だからトモチャンが大店立地法より2年も前に施行(1998年施行)されているのに、名乗りを上げるトモチャン仲間は少なかったのです。

トモチャンのは都市計画法に基づいて市街地を区分し、市町村が関係者と協議の上中心市街地活性化法、基本計画を国に認定してもらい実施団体としてTMO が誕生します。

(つまり都市計画の)形(ビジョン)が見えない・あっても実行出来ない(しない)のでは、TMOチャンは誕生出来ないのです。

だから、チャッチイ市町村では、縄張りが決まらず、中心市街地活性化法によるトモチャンの組織化模索できず、作ろうとしても、弱小赤字行政団体では基金が捻出(集められず)できず、右往左往で頭を悩ませている間に、民間デベロッパーに先を越されてしまうのです。

トモチャンに期待しようにも都市計画そのものが実効性の少ない絵に描いた餅では、それを元に組織化されるTMOもあり得ないのです。

第2節 シャッターが目立つレガシーモールの問題点とは...

1)駅前の一等地にあるが、2車線以上の目抜き通りの両側に面して立地している場合

車の往来で、左右の歩道(店舗)間の自由往来が阻害されている例が多くみられます。

こういう場合市当局が、車の駅への車両アクセス(往来)を重視するのか、レガシーモール/地元資本の存続振興を図る為、都市計画で駅前改造を行うのか、都市計画の見直しも含めて、行政側に再検討を求める必要があります。

2)放置自転車問題を解決できず、歩行者(買い物客)の通行もままならない例

放置自転車は駅前活性化にとっては大きな問題です。
この問題の解決無くしてレガシーモールの再興はあり得ません!

駅前の駐輪場の整備が極端に遅れている場合。

路上は放置自転車で埋まりせっかくの時間歩行者天国も意味が無くなり、買い物客の足は遠のきます。

3)駅前再開発を行う場合、マイカー族の取り込みは必須条件

見栄えの良い。ロータリーや。バスターミナルも必要ですが、公共駐車場の確保が最重要項目です。
駐車場を探して、しかも空きを待つぐらいなら、郊外の大規模モールに回った方が楽なのです。
例えば堺東駅/南海高野線 周辺では、有料駐車場の空き状況を示す案内電光掲示板が数多く見られますが、細い裏道を通りたどり着くのは大変です。

例えば南海電鉄と市が協力し合って、駅の線路上に人工地盤(古い言い方でスミマセン?)を作り2000から3000台クラスの駐車場を設ければ、駅周辺は今以上に賑わうでしょう。

現状南海電鉄が作ってきた駅隣接型の駅横・商業施設はどの施設もマイカーでの来店者数をかなり甘く見積もっている様で、堺駅/南海本線のある南海直営のプラットプラットモール/2000年開店の駐車場はたったの510台と収容台数が少なく、隣駅の七道駅に昨年OPENしたイオンモール堺鉄砲町の2600台には遥かに及びません。

堺東駅との間に無料シャトルバスを運行するなど、集客に懸命になっていますが、堺東駅周辺も駐車施設が不足している状況では勝負は明らかでしょう。

同じく旧南海都市創造が手がけたなんばパークス/2003年開業が先行していたナンバSITY/1978年開業と合わせてたったの647台、ノバティーナガノ/1989年開店が450台、いずみおおつCITY/1994年開業が530台と、1972年開業奈良ファミリー2000台を確保していた時代に上記の数字では、時代感覚のずれとしか言いようがありません。

南海電鉄はモータリゼーションがすでに訪れているにもかかわらず電車利用を前提とした、駅横施設にこだわったのでしょう。

プラットプラットモールはレガシーモールではありませんが、テナントにとっては良い迷惑です。

勝負の先行きと、新たな救世主の登場が楽しみです。

4)「シマッタ商工会?」の皆さんへ...

駅自体が新設で都心部からは離れ、しかも地域交通アクセスの『ハブ』機能も備えいない所に、行政当局の甘い誘いに乗り出店して「シマッタ商工会?」の皆さんへ。

そんなところにあるレガシーモールに出店したかたはさっさと諦めて店をたたんで、新天地に移転して下さい、関わりが長引けば、長引くほど泥沼に入るだけです!

レガシーモールの当事者・商工会の皆さん、救世主TMOの出現を待ち望むより、レガシーモール自体にも自助努力が必要な時代なのです。

目先の利便に囚われて、歩行者(買い物客)に負担を強いると、手痛いしっぺ返し(客離れ)を招くだけです。

エピローグ 都市計画を見直しうまく行った例

うまくいった例は、さいたま市の浦和区、浦和駅周辺で裏道の拡幅と車両締め出し!えお実施した例。

これにより歩行者(買い物客)の流れが代わり疲弊していたレガシーモールに活気がよみがえり、小売店が建ち並ぶ『新しいレガシイモール?』も出現しました。

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後書き《 都市計画とは...》シリーズについて

嘗て、高度成長期に一世を風靡した近隣都市と連携したメガロシティー(都市圏)構想がすっかり影を潜めて?

昨今は、地方の中核都市ではコンパクトシティーがトレンドとなり、

職住一致環境の構築で『災害時の帰宅困難者』問題や、

過剰なインフラ整備への公共投資を軽減する方向に向かっていますが...

コミュニティーを構成する個人は十人十色で、為政者の思い描くような方向には、都合よく向かってくれないのも実情です!

"統治"に重点を置いた都市計画(道路計画・町割り計画)では、時々刻々と変化する社会情勢(経済活動)に迅速に対応できなく、

特に、今後も一極集中が進むであろう首都圏では"柔軟な展開"が図れるような、"フレキシビリティ"が必要でしょう!

首都圏では

首都圏では、旧河川に下ずいた複雑に入り組んだ行政割りを、見直す時期にもなってきているのではないでしょうか?

特に今後も発展(一極集中)を続ける首都圏では、各行政当局がローカルエゴを捨てて、"首都圏州"構想を前進させたほうが、首都圏全体のインフラ整備・一元化が円滑に行えて、日本の将来の為になるかもしれません!

首都圏以外の"地方都市"では

地方の中核都市(大都市)郊外の衛星都市(ベッドタウン)では、少子高齢化と中核都市にある都市への住人回帰(転出者)による、"過疎化"

にどう対処するか?

更に、嘗て高度成長期を支えてきた"重厚長大産業"と共に栄えてきた、地方の産業都市にとっては、安価な発展途上国製品に押された生産量減少、とリストラによる就労者減少の影響、による財源(税収)減少に伴う都市衰退にどう対処するか...

各市町村がバラバラに都市計画を策定するのではなく、周辺都市との合併も視野に入れた、高域活性化策(広域都市計画)が求められているのではないでしょうか。

鉄道神話と箱物行政に別れを告げて、インフラ(道路)整備に重点を

安直な箱物行政の時代は過去の幻影となっています!

もう一度国家の基盤は"物流・道路行政"にあることを思い起こして、大局的な見地が必要となってきているのではないでしょうか?

狸穴総研 政経調査室 出自多留狸

 

公開:2017年7月13日
更新:2021年5月16日

投稿者:デジタヌ

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