狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

Fantasy『河陽鉄道 開業以来 近鉄道明寺本線 沿線住人の120執念"近鉄特急 大阪駅発着の夢! 』ー第5回ー

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★第4節 相互直通実現で大阪外環状鉄道・近鉄・沿線住人の3者が受けるメリットとは...

大阪外環状鉄道㈱(おおさか東線)(http://www.osr.co.jp/)は、施設利用料金をいただく第三種鉄道事業者なので、JR貨物、JR西日本の使用料(通行料)で建設費を償還(返済)する仕組みとなっています、路線利用が増える方が営業収入は増えるわけです!

現在懸念されているのはこの点で、新大阪と大阪駅以外はターミナル&ハブステーションとは繋がってなく、かつ既存路線との乗換駅も久宝寺/JR大和路線、JR俊徳道(近鉄大阪線俊徳道)、JR河内永和(近鉄奈良線河内永和)、高井田中央(地下鉄中央線・高井田)、放出・JR学研都市線)、鴫野(地下鉄今里筋線)とJR・近鉄・大阪メトロ(近鉄学研都市線)としか実質連絡してなくて、2019年の延伸開業後も、交差する京阪本線、地下鉄谷町線、阪急・京都線・千里線とは実質的に連絡しておらす(前途おおさか東線他路線連絡状況参照)、鴫野駅以降の、新大阪、大阪梅田方面へのアクセス改善効果が少なくて、開業前からこの区間の利用客はあまり見込めない状況となっています。(逆説的には線路容量に余裕があることになる!)

第0項 奈良県内近鉄沿線住人にとっては南大阪線の延命!に繋がる

前途したように近鉄(古市⇔橿原神宮前間)JR(和歌山線)沿線の奈良県内自治体は、少子高齢化と東京一極集中による"過疎化"で沿線利用客の減少!という大問題に直面しています!
最早お互いに、覇権を競う意地の張り合い"ライバル関係"のご時世ではありません!

関東ではあれだけ日光アクセスで覇権争い!をしていた旧国鉄と東武鉄道が仲良く相互直通でお互いを補完し合っています!(※31)

更に、吉野線全線標準軌改軌事業(※32)より圧倒的に少ない投資で、南大阪線・吉野線(古市⇔吉野間)の延命が可能です。

つまり、別項で詳述した近鉄南大阪線(古市⇔橿原神宮前間)廃止検討問題(※33)が"一先ず先送り!"出来るわけです。

参※31)当サイト関連記事 鉄道事業者 同士が覇権を争うライバル 関係の ご時世 では無くなっている! はこちら。

参※32)当サイト内関連記事 近鉄 吉野線 は 標準軌 への 改軌 が21世紀を走り抜ける唯一の(鉄) 路 では... はこちら。

参※33)当サイト内関連記事 近鉄 南大阪線 古市⇔橿原神宮前 間はリニア・奈良延伸計画消滅と共に廃線!に... はこちら。

第1項 JRのメリット

一見3社(大阪外環状鉄道、JR西日本、近鉄)の中で最もメリットが無さそうに見えますが、実は後述する大きなメリットが期待できます!

"JRが第二種鉄道事業者として、旅客運行だけに甘んじているのは、前項の"路線価値"に由来しています。

JR単独ではおおさか東線の事業は成立しなかったからです!

上手くいけば、JRにとってはリソースの活用にも

前途した昼間の余ったリソース(車両)を活用して、京阪神間の新快速だけではなく、新大阪・おおさか東線経由の飛鳥エリアへの輸送力増強に充てれば、新たな観光客の流れを創出することも可能となります。

但しあくまでも、奈良県・奈良市・吉野町の自助努力(観光客誘致プロモーション活動)がともなっての話ですが...。

さらに、北陸新幹線敦賀延伸開業で生じる北陸線の「サンダーバード・しらさぎ」用のおさがり681系特急車両の再就職?にもつながります。

現在進めているJR奈良線の複線化事業

JRでは、京都市内を中心に、旺盛な通勤需要に対処すべく、"奈良を通らない奈良線?"の複線化工事を進めていますが...

後述するように、奈良線沿線も、宅地開発がほぼ行き渡っており、今後は少子高齢化の影響を受けるのは必至です!

「南朝観光ライン」の夢

一方JR側としては複線化の進む奈良線や万葉まほろば線(桜井線)、和歌山線、そして近鉄吉野線につながれば、京都から吉野に至る「南朝観光ライン」が誕生するわけで、イベント列車などの不定期臨時「リゾート特急」運行が可能になるわけです。

リゾート特急なら速達性はあまり問題ではなくなるので、線路容量に余裕のある、土日祝祭日の昼間運行も可能にもなります。

新たなる「現金収入」の途と、中古特急車両の使いまわしが利くようになるわけです。

例えば 姫路→新大阪→吉野→奈良→京都→大阪→姫路のトライアングル運行

  • ●午前便 緩行特急便 姫路→新大阪→吉野 ※新大阪駅構内北方貨物線に0番乗降ホーム(※31)を新設して、大阪駅はスルー!
  • ●午後便 緩行特急1便 吉野→奈良→京都
  • ●夕刻  通勤ライナー 京都→大阪→姫路

近鉄側の都合で20m車4両連結が最大となりますが、当初はそれでも十分でしょう。

但し車両限界建築限界が微妙に異なるので、吉野線内のトンネル・駅設備の改修は必要になるでしょう。

参※31)当サイト関連記事 北方貨物線 を 旅客 転換 できれば...サンダーバード号が再び大活躍できる! はこちら。

第2項 近鉄のメリット

近鉄にとっては長年の悲願「近鉄特急の新大阪」乗り入れが実現するわけで、これ以上のメリット(宣伝効果)は無いでしょう!

近鉄も同じ悩み、少子高齢化による沿線旅客(通勤・通学)需要の落ち込みが...

現在は京奈間の鉄道需要をほぼ一手に収めている近鉄にしても事情は同じで、後述するように今後の観光開発の切り札として京都線・橿原線(標準軌)と吉野線(狭軌)の直通を目指して、「フリーゲージトレイン開発」?(※31)を掲げたわけですが...

参※31)当サイト関連記事 日本では フリーゲージトレイン は実現できない!最大の難題 fretting corrosionとは...はこちら。

第3項 JR・近鉄お互いの住みわけも従来通り保たれる

昼間の「観光客利用促進」が目的なので、朝夕の「通勤ライナー」時間帯は従来通り通勤客目当ての「阿部野橋行の有料特急」を走らせればいい訳で、通勤客からも異論は出ないはずです。

近鉄がどこまで譲歩できるか...にかかっている?

後述するようにハード的には問題は少ないので、あとはソフト(運行・営業)面の調整がつくかで...

近鉄は南大阪線古市駅以降、吉野線橿原神宮前駅以降終点吉野までは、ダイヤに余裕が有ります!

同じくJR王寺以降の奈良線、和歌山線両線ともに余裕が有ります。

そこでJR西日本は、相互直通運行の条件としては、新大阪⇔吉野便だけではなく、奈良⇔吉野便の運行も要求するでしょう?

しかし、近鉄としては、まともに奈良⇔西大寺⇔橿原神宮前⇔吉野間の近鉄特急とかぶさり、しかも乗り換えなしの直通運転のJR観光特急が就航すれば、いくら緩行列車!だとしても、奈良⇔吉野口間の営業収入減につながってしまいます!

そこで、逆に新大阪⇔吉野間(柏原⇔吉野間)の観光特急に関しては、全便近鉄線経由(近鉄線の営業収入)を提案するかもしれません?

どうせ昼間9時台~16時台だけの、1時間間隔程度の観光客向けの緩行特急?(※4)なので、運行本数の調整がつけばこの辺りで交渉が成立するのではないかと...

※参4)近鉄としては「新大阪発・吉野行」特急というイメージアップが目的で7~8時台に阿倍野橋着で運行している8両編成!の実質「通勤ライナー特急は乗り入れする気はない!」でしょうから、

乗り入れ対象は上下ともに1時間に1本運行している(殆ど空気輸送に近い)2両連結!の観光向け特急だけとなるでしょうから...

JRが、独自企画する臨時緩行特急便の柏原⇔吉野間の近鉄線経由を飲めば...

JRが、独自企画する臨時緩行特急便の柏原⇔吉野間の近鉄線経由を飲めば...

交換条件として近鉄もJRの奈良(大和路線・和歌山線経由)吉野口⇔吉野)の南朝観光特急運行を受け入れるかもしれません?

さらなる近鉄の思惑

おおさか東線は近鉄関連路線とは比較的連絡が良い所に駅が設置されており、近鉄としては直通が可能であれば、南大阪線特急だけではなく、大阪線特急の一部、奈良線特急の一部とも連絡する協調ダイアを組みたいはずで...

さらにはJR俊徳道、JR河内永和、高井田中央(地下鉄中央線;近鉄けいはんな線直通)各駅でも一部列車の乗客扱いは行いたいところでしょう?

この辺が駆け引きの材料になるわけです。

いずれにせよ、長年にわたる(労働組合同士の)確執を乗り越えて、近鉄側が大幅に譲歩すれば、近鉄・JR西日本両者間で直通交渉が成立する可能性は大きいと思われます。

第4項 交渉は大阪駅地下ホームが開業するまでに成立させる必要が...

ただし、相互直通交渉は、おおさか東線第3期延伸・梅田貨物線大阪駅地下ホーム開業までに決着をつける必要が...。

うめだ北駅開業と「なにわ筋線」の今後の開業スケジュール

2023年開業予定 金沢ー敦賀間 延伸開業予定!(着工済み)

同日 梅田貨物線(おおさか東線)うめだ北駅開業予定(工事中)

2023年 北陸新幹線新大阪延伸工事着工予定?

2027年頃 リニア中央新幹線 東京(品川)⇔名古屋間開業予定 着工済み!

2032年3月 なにわ筋線 が開業すると

2037年頃目標 リニア中央新幹線 名古屋⇔新大阪 未決定・未着工!
2038年頃開通希望??? 敦賀ー大阪間 延伸開業予定・未定・未着工!

予定スケジュールでは、大阪駅地下ホーム北陸新幹線金沢駅⇔敦賀駅延伸開業に合わせて開業する予定となっています!

つまり、開業初日から「リレー・サンダーバード」は地下ホーム始発となり、大阪駅地下ホーム⇔新大阪駅間は「おおさか東線」内の各駅停車を合わせて1時間に上下各5本運行となり、ほかにも「琵琶湖エキスプレス」「特急ひだ」など現在大阪駅止まり、大阪駅始発になっている特急・電車が地下ホーム始発・終着に変更になると憶測できます。

さらに"なにわ筋線"が予定通りに2032年3月に開業すると、「くろしお」1本/時間、はるか3本/時間、関空快速4本´/時間、大和路快速2本´/時間などが増える見込みで、このうち大和路快速1本と、奈良行"特急はるか1本"は、おおさか東線内を運行するはずで、上下各6本がおおさか東線経由となることが考えられます!

更に一部の大和路快速もなにわ筋線⇔おおさか東線を使用したρの字「ラケット型」(※31)運行になるでしょう!

これに、不定期の貨物列車が加われば、各駅停車4本/時間のまま据え置いたとしても、最大1時間に7本の列車がおおさか東線内を運行することになり、「近鉄特急」の割り込むチャンスは少なくなってきます!

参※31)当サイト関連記事 なにわ筋線 開業で おおさか東線 に再び脚光が...はこちら。

なにわ筋線が開業する2032年までのおおさか東線は...

※2025年ころの淡路駅周辺は、武蔵小杉駅周辺のように!

といっても大阪駅地下ホーム開業後10年後の、当分先の話なので...

2022年の大阪駅地下ホーム延伸開業後、2025年の阪急淡路駅改良工事完成でおおさか東線沿線淡路駅周辺にタワーマンションなどが建設されて多少は利用者が増加するかもしれませんが...。

2020年から2032年までの12年間は「おおさか東線」の赤字は続くでしょう

そこでこの間に、交渉成立して近鉄特急の「新大阪駅&大阪駅」乗り入れが実現すれば、あとは"既成事実"でなにわ筋線開業後も引き続き大阪駅までの直通は続けられるでしょう!

※、南海電車が、昔からの好(よしみ)?でラピート君の「梅田貨物線(おおさか東線)」内新大阪駅までの「直通」交渉を行っているようですが、JR西日本側は前途した「大和路快速」の"なにわ筋線"乗り入れと「おおさか東線内」への延長運転、更には北陸新幹線「大阪駅地下ホーム」(※32)発着、更には立った1区間の為に乗務員を手配しなければならない(※33)「腹のうち」を明かさずに、「新大阪駅構内」の折り返し用待避線設備(増線計画)が無いことを理由に、梅田貨物線内乗り入れを拒否しているようです!

つまり大阪駅地下ホームなら、折り返し運行も可能です

参※32)当サイト関連記事 リニア 中央新幹線 大阪延伸に関する4つのシナリオ、グランフロント大阪中央駅(大阪・梅田総合駅)誕生か?をご参照ください。

参※33)梅田貨物線(大阪駅地下ホーム⇔新大阪間)は大阪外環状鉄道(第三種鉄道事業)では無く!、JR東日本の第一種鉄道事業です。つまり南海電車の乗務員は乗り込めません!

つまりタッタ1区間の為に、乗務員を手配しなければならなくなります!

しかも、僅かな運賃収入の為に、南海電車に車両レンタル料を支払はなければならなくなり。大損こくのは目に見えているわけです。

紫色ライン リニア中央新幹線

濃紺ライン 北陸新幹線小浜ルート

もう一つのチャンスは2025年の大阪万博

2025年の大阪万博では、大阪駅での混雑を避けるために、昼間の大和路快速の内1時間に1本程度は、新大阪・おおさか東線(城東貨物線)経由で花咲線桜島(バスターミナル)迄直通運行(※33)されると予想されます!

この時に、近鉄⇔JR間で相互乗り入れを認めれば、JRとしても、(桜島⇔うめだ北⇔)新大阪⇔吉野間の観光特急が運行できるわけで、新大阪⇔吉野口間にある和歌山線区間の増収につながります!

参※33)当サイト関連記事 2025年 大阪・関西万博 を支えるアクセスはJR花咲線・BRT・水上バスの3本の矢!活用が...はこちら。

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公開:2018年11月23日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

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