狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 近鉄・吉野線が進む(鉄)路は標準軌への改軌しか!』 ー第5回ー

★第4節 仮に追い風が吹けば???

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第1項 都市近郊電車のホームドア設置政治圧力が追い風に?なり現行狂気全区間の"改軌"事業が実現できレバ???...

近年一部の暇をもてあそんでいる"お気楽な欲ボケ国会議員"を巻き込んで、「業界の謀略」で、都市圏交通ホームドア設置圧力(※21)」が増大しています!

第1目 ホームドア設置は恒久的な巨額投資が!...

※ホームドア このお金(20億円!)は"誰(自民党?共産党?)の懐"を潤した?のでしょうか...

膨大な初期投資が...

ホームドア設置は一般人が考えているように、ただただ「ホームドア」だけを設置すればよいだけではありません!

ホームドアを設置するには「正確な停止位置」が必須条件となり、現行のCTC(列車集中制御装置)+ATS(自動列車停止装置)を、CTC+ATO(自動列車運転装置)or TASC定位置停止装置)に改修する必要があります!

つまり信号設備(地上設備)、走行車両共に大規模改修が必要で、巨額の refinance(再投融資)必要とします!

参)当サイト関連記事 ホームドア設置圧力!は安全対策に名を借りた! 鉄道関連 syndicate, cartel の救済処置!官僚達の生涯設計にすぎない はこちら。

設備後も膨大な維持管理・設備更新費が...

しかも、新規設備しただけでは終わりません!

ホームドアにも寿命(耐用年数)があります。

つまり、維持管理(点検整備・部品交換)、設備更新(総入れ替え!)が未来永劫続きます!

なので、財政基盤の脆弱な地方公共団体では、ホームドアが必要ない超低床トラムカーによるLRT(※23)化事業が推進されているわけです!が...

参※23)当サイト関連記事 超低床トラムの走る LRT の美点は生まれながらの"バリアフリー&ユニバーサルデザイン"を備えている事 はこちら。

南大阪線全線LRT化は不可能!

しかし近鉄のような広域私鉄では全線LRT化は不可能!です

一方、デジタルATC・ATOの導入は「団子運転」による高密度運行が可能となるメリットも併せ持っています!

つまり京王線のように速達列車混在でも31本/時間!の高密度運行が可能となり、

現状の急行・準急の通勤時8両増結編成でも充分に賄えるようになるわけです!

※但し、運行本数が増えるので、所要時間は大幅に増えます!...

更にコロナ禍後も、テレワーク(在宅勤務)の普及!?で、通勤需要は回復しておらず!

(2024年1月現在)8両編成でも十分すぎる状況となっています。

参※21)当サイト関連記事 ホームドア 設置が首都圏以外で進まない理由とは... はこちら。

参※23)当サイト関連記事 超低床 トラム が走る LRT はエコロジー・エコノミーなエコ満載の 乗り物!はこちら。

第2目 南大阪線古市以遠の改軌事業が実現できレバ?

第1期 吉野線改軌事業が完成すれば、

橿原神宮以遠大阪阿部野橋間の通勤・通学は、橿原神宮前駅での乗り換えが必要となり、多少不便にもなりますが、

"橿原神宮"以遠の吉野線区間は「大阪難波」まで直通可能(座ったまま!)となり、かえって便利になります。

第2期 古市⇔橿原神宮前間も改軌できれば???...
古市駅が当面の乗換駅に

当面の乗換駅が古市駅となり、橿原神宮⇔大阪阿部野橋間の通勤通学利用客は古市駅乗り換えとなりますが、

橿原神宮前以遠からの地用客は大半が御堂筋線経由の市内中心部への通勤客なので、新たな標準軌ルート(吉野線⇔橿原線⇔奈良線)ルートに移るでしょう。

第3目 大和川以北大阪市内は...

河内天見以北の大阪市内区間は大阪市のコンパクトシティー施策(※24)もあり、沿線人口自体は増加傾向にあるのですが...

  • ●茶のラインは市境
  • ●赤のラインは既存鉄道網(&着工中路線)
  • ♥桃色は 現在整備計画中のサブライン
近鉄にとっては不利な状況が...

GoogleMap をご覧になれば一目瞭然!

阿倍野区・東住吉区一帯は、OsakaMetro (御堂筋線、谷町線)がカバーしており、乗り継ぎ(初乗り運賃2重払い)が不要な競合路線・谷町線利用者が増えているので、大阪阿部野橋駅で乗り換え(初乗り運賃2重払い)が必要な近鉄は、年々シェアを落としています!

なので、物理的には問題が無い?!大和路線(なにわ筋線)直通化事業(※25)も検討されても実現しないわけです。

参※25)当サイト関連記事 近鉄"青のシンフォニー"(南大阪線)の "なには筋線" 直通が実現する!かも??? はこちら。

逆説的には Stephenson gauge に改軌できなくもない...

逆説的には、この区間の各停を全休!してもさほど市民生活に影響は出ないので、以下に述べる手法で、営業しながら改軌事業も行えます!

片側ずつ改軌

特急と"一部の吉野線急行"が、橿原線・奈良線経由に移ってからなので、南大阪線・長野線沿線の利用客減に伴い、運行本数も削減できるでしょうから...

デジタルATC・ATO&新CTCに全面改修した後ならば、河内天見以遠の区間同様に「JR奈良線複線化」の要領で、駅の前後に渡り線を造り、駅間...は単線運行で片方ずつ改軌すれば、さほど難しくはないしょう?

第2項 御所線は廃線道明寺本線!LRT化で...

現状、御所線では、朝の通勤時間帯のみに限り、御所⇔尺土⇔古市⇔大阪阿部野橋間で、車両入れ替え回送?も兼ねた直通準急が運行されていますが...

完全な支線・盲腸線となっています。

現状道明寺本線!は残念ながら盲腸線扱いとなっています!

道明寺本線!はバス代行運行が難しい状況ですが...南海電車の高師浜支線3年間運休!遠回りバス代行の例もあり、土師ノ里⇔柏原間でのバス代行運行も可能ではあります。

更に両路線ともに、この機会に「超低床トラムカー」が走る「LRT」路線(※25)に改修すればかえって利便性が向上するでしょう!

また前途したように今後ますます強くなる「ホームドア設置政治(業界)圧力」を躱すのにも効果的です!

参※25)当サイト関連記事 陵(みささぎ)ライトレール㈱計画 ウルトラ解決案?3セク 新 河陽鉄道 設立案! はこちら。

第1目 車両比較

近鉄6400系電車
●2両固定編成
  • ●編成長 40mX全幅2,800 mmX全高 4,150 mmX乾燥重量66.5ton(※★)
  • ●編成定員 6400系、6407系:272名
  • 定員乗車(272名乗車時)重量 81.5ton
  • 想定満員重量(155%定員422名乗車時)89.7ton
  • 台車 ダイレクトマウント(揺れ枕タイプ)
  • ●編成出力 620 kW 主電動機155kwX4基搭載、制御装置 日立製作所製、VVVFインバーター
  • ●最高運転速度 道明寺線・御所線 65km/h! (設計速度110㎞/hオーバースペック)

参※★)同じく全鋼製の東武8000系電車の車重を引用

アルナ車両製福井鉄道F2000形低床電車

本年(2023年)満を持して登場したのが純国産技術によるミドルサイズのリトルダンサーシリーズ F2000 !です。

とさでん交通の100形を stretch して modify した車両です。

♥bolster タイプの(swing hangeボギー台車を使用して乗降口床面高さ350mm!を実現しています。

  • ●基本仕様 直流600 V(架空電車線方式)(※1500V仕様も製作可能)
  • 軌間 1,067 mm(※狭軌→標準軌対応は、逆の場合と異なり改修が容易!)
  • 3両固定編成(2関節タイプ)
  • 車体 耐候性鋼製車体
  • (前頭部:GFRP製)
  • ●動力性能
  • ●常用速度 65km/h(40mph)
  • 設計最高速度 70 km/h
  • 起動加速度 2.5 km/h/s
  • ●減速度(常用) 4.4 km/h/s(非常) 5.0 km/h/s
  • ●輸送能力
  • 編成定員 115人(座席43人)(※但しロングシートタイプなので想定満員状態では155% 178人/編成!※002)
  • ●車体
  • 編成長21,400mm X 全幅2,600mm X 全高 3,830mm X乾燥重量; X
  • ♥乾燥重量(乗務員1名含む)33 ton
  • 定員乗車時総重量 (115名乗車時約39.3ton
  • 設計想定満員総重量(定員155%178名) 約42.8ton
  • 走行装置
  • 先頭車:通常型ボギー台車(Bolster 釣り梁付き!)※カーブに強く乗り心地(対ヨーイング・ローリング・ピッチング)に有利!
  • 中間車:(台車懸架・単台車直接マウント・関節連結)
  • 車輪径 610Φ 平行カルダン駆動 
  • 編成出力 180 kW 主電動機 三相誘導電動機 VVVFインバータ制御 定格出量60 kW X3基搭載 (全車電動車)
  • 想定満員時登坂能力 鉄道建設技術基準35‰をクリア
  • 制動方式  回生・発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(つまり従来型と同じなので従来の整備技術が継承出来ます!)

※福井鉄道公式発表営業試験1次車両の導入費用 約3億9千万円には特注車両・開発費!が含まれており、2次車(汎用量産型車両)以降は、♥コストダウンする"申し合わせ"となっています!

※2002年登場のオリジナルの土佐電気鉄道100形電車は約1億9千万円(とさでん公式発表値)だったので、大幅コストダウンの見込み大です。

純国産・汎用技術で開発されたリトルダンサーシリーズ

広い車内!

♥ペコちゃん電車のコンセプト(小径輪軸ボギー台車・固定編成・制御機器屋根上搭載)を忠実に再現した!ともいえる福井鉄道F2000形低床電車は、

♥純国産技術で開発を続けてきた国産低床 Tram car のパイオニア「アルナ車両」が福井鉄道♥共同開発!した、ミドルサイズの国産次世代低床トラムトレイン(※001)のホープです!

参※001)当サイト関連記事 トラムトレイン方式(カールスルーエタイプ)とは? はこちら。

♥輪軸タイプのボギー台車を使用

純国産技術で開発されたミドルサイズ(24m)リトルダンサー F2000 !では610Φの小径輪軸タイプの♥bolster (swing hange)付きの bogie を前後に採用しています!

なので、yawing も発生しにく、鉄道路線(専用軌道)区間の高速走行にも対処しています。

参※)当サイト関連記事 "台車懸架・単台車式"ブレーメン型超低床車両の"弱点"は複合カーブ通過とヨーイング はこちら。

郊外鉄道路線駅!発車シーン

♥汎用部品を使用

一般通勤車両にも広く用いられている、汎用部品(技術)を多数流用(応用)しているので、従来の超低床車両とは異なり、部品単価を抑えることが可能で、且つ整備(補修)にも長年経験のある整備技術(要員)そのまま生かせます!

更に、鉄道事業者にとっては、予備部品も超低床車両専用(用特殊仕様)ではないので、調達が容易(経費削減)になります。

短い中間車両で曲線通過も安全に

市街地併用軌道走行シーン

更に短軸台車をボルスターレス構造で直接マウントする中間車両短い形式に変更されています!

つまり急カーブ走行時に起こる捻じれモーメントによる脱線(※28)にも強くなったので、市内併用軌道区間の交差点も問題なく通過できます。

参※28)当サイト内関連記事 ライトライン試運転事故!で発覚した台車懸架・単台車タイプ3重連!と軌道法との相性の悪さ! はこちら。

現状はパワー不足ですが...

現状小型高出力ACモーターが製品化されていないので、起動加速度 2.5 km/h/sに難点!がありますが...

技術は"秒針月歩"で、AotoMobir の世界では既に小型高出力ACモーターが実用化されています!

ライセンス生産のブレーメン型超低床車両に搭載の小型高出力(100kw)ACモーター並みの新型高出力小型ACモーターの出現もそう遠くはありま線(せん)!

つまり、現用の東急300系電車と同等以上の高加減速性能を備える日もまじかです!

見通しの立たないVGA(フリーゲージトレイン)なんぞよりよほど現実的です!

参※)当サイト関連記事 Talgo 方式・軌間可変車両・VGA(フリーゲージトレイン)の"致命傷 !「フレコロ」とは?... はこちら。

玉電ファンが待ちに待った"ペコちゃん電車"の再来!

東急デハ200形電車基本仕様

  • ボルスターレス!bogie(2軸ボギー台車!)+ 中間1軸台車連接構造
  • 車輪径 510Φ!
  • ♥起動加速度 最大加速度は2.6km/h/s! 当時としては高性能!
  • ♥床面高さ 590mm!
  • ●中空軸並行カルダン駆動 編成定格出力 150kw(37kWx4基)
  • ●HSC電磁直通ブレーキ &発電ブレーキ

ペコちゃん電車(東急デハ200形電車)は、常にinnovationを追求し続けていた東急車両が1955年に世に送り出した世界初!ともいえる画期的な低床車両!でした。

利用者からは大歓迎され!されましたが、現在にも通じる『あまりにも多くの新機"軸"(小径輪軸、連接車体、制御機器屋根上搭載!)を盛り込み過ぎた!』ために当時の技術力では故障も多く、メンテナンスの厄介さから消えてしまいましたが...

★第3項 リニア中央新幹線が奈良にやってこれレバ??? 全線改軌事業も夢では...

リニア中央新幹線が奈良にやってこれれば、

奈良県南部へのインバウンド需要の更なる増加も見込めて、全線改軌も夢ではなくなります!

しかし、後述するようにリニアは奈良へはやって来れない!でしょう...

第1目 南大阪線では

南大阪線(古市⇔橿原神宮)も低輸送密度なので、JR奈良線複線化と同じように工事期間中「単線運行」を行い順次「上り線・下り線」を改軌すれば問題はないはずです!

現状、橿原神宮⇔大阪阿部野橋間の南大阪線区間も、(特急以外は)古市で増解結をしているので、工事期間中 「古市で乗り換え」が必須となっても、さほど問題は生じないでしょう!

第2目 長野線では

古市⇔富田林間の複線区間は前途の手法で賄えるでしょう。

単線区間(富田林⇔河内長野)は吉野線同様にバス代行輸送で問題ないでしょう。

古市車庫で台車を履き替えれば

更に「古市車庫」を当面の履物(台車)履き替え場所に利用すれば今まで通り「五位堂工場」で「全検」も行えます!

第3目 大和川以南の旧・堺県エリアは

大和川以南の旧堺県エリアを率いる堺市は21世紀に入って「大阪市と袂を分かち自主存続」の道を取りました!

これで残念ながら「大阪市」のコンパクトシティー路線(※22)は確実となり、少子高齢化と、ヤングファミリーの大阪市への市民回帰(転出)が加速されて、大和川以南の南大阪線の通勤需要は激減するでしょう!

つまり「古市⇔河内天見」間の改軌事業に関連する一時的な輸送力低下にも、問題なく対応できるわけです。

この時点で、車庫のある河内天見⇔古市間を一時的に単線運行に切り替えて、その間にこの区間の「改軌」を行えば問題はないはずです。

つまりこの時点で下駄履き替えは「河内天見車庫」に移して同時に「標準軌」「狭軌結節乗換駅」にすれば良い訳です。

※道明寺⇔天王寺(現大阪阿部野橋)間に南大阪線延伸開業した際には、道明寺⇔布忍駅、布忍⇔天王寺と順次延伸開業しています。

参※22)当サイト関連記事 21世紀の大阪はコンパクトシティーを目指している!はこちら。

古市⇔大阪阿部野橋間は...

現状こちらは、輸送密度が最も高く「ドル箱路線???」の一つで、高密度運行を実施していますが...

前途した大阪市のコンパクトシティー構想で今世紀後半には、沿線住人の大阪市内への回帰・転出で大和川以南の輸送密度は大幅に落ち込むでしょう!

続きはこちら

 

公開:2018年10月16日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

連載『 近鉄・吉野線が進む(鉄)路は標準軌への改軌しか!』ー第4回ーTOP連載『 近鉄・吉野線が進む(鉄)路は標準軌への改軌しか!』 ー第6回ー


 

 



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