狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 赤字路線・JR奈良線の全線複線化はあり得ない!』ー最終回ー

★エピローグ 在京鉄道事業者が力を合わせて少子高齢化・過疎化と戦う世紀に...

首都機能分散移転でも実現しない限りは、首都圏以外の地方都市圏はますます衰退するしかない訳で...

特に、5大私鉄とJR西日本が群雄割拠する?近畿圏の鉄道事業者は、深刻な利用客低迷!に悩まされることとなるわけです。

2020年来のコロナ過で、正しく将来の少子高齢化がもたらす、旅客需要低迷がシュミレート?出来たわけです。

第1項 "奈良・京都・なにわ"と"千年越しの都"を持つ京阪神では... 

在阪鉄道事業者は、♥観光需要創出で何とか21世紀を生き延びようと必死でもがいています!

※京阪間競合アクセスライン

  • 紫色リニア中央新幹線新大阪ターミナル案
  • 赤ラインが北陸新幹線京田辺(松井山手)ルート
  • ブルーが東海道新幹線(JR東海)
  • ライトブルーが JR西日本通勤ライン
  • 栗色・緑色が私鉄ライン(地下鉄ライン)

第2項 JR西日本には大量の余剰特急車両の"リクルート"?問題が...

2023年現在 国際救助隊?から派遣された「サンダーバード号」(※93)の救援区間に当たる北陸本線大阪⇔金沢間(267.6㎞)が2024年4月からは大阪⇔敦賀間136.9㎞に短縮!されます。

名古屋⇔金沢間 256.5kmで運行されている「しらさぎ」号(※94)の"渡り鳥区間?"も名古屋⇔敦賀間125.8km に短縮されて共に現状のほぼ半分の運行区間!になります。

つまり、1時間・間隔(サンダーバード&しらさぎでは30分間隔)の運行間隔が変わらず、乗客が急増でもしない限りは「現在使用されている681系・683系特急車両約半数が用無し!になります。(さらに噂では「しらさぎ」が飛ばなくなる懸念!(※94)も案じられています。)

※参93)、当初11両編成!で登場し2015年3月の北陸新幹線長野→金沢延伸開業以来通常9両編成(多客期3両増結の12両編成) 定期運行25往復/日。

※参94)、当初11両編成で登場し2015年の北陸新幹線金沢延伸開業以来通常6両編成(多客期3両増結の9両編成) 定期運行16往復/日)

参※95)当サイト関連記事 とんだトバッチリの滋賀県! はこちら。

2015年の北陸新幹線 金沢延伸開業当時以上の在来線特急「減便!」

2015年の時には紀勢線JR西日本電化区間の「くろしお」や福知山線・山陰本線電化区間の「きのさき」「こうのとり」で運行されていた旧国鉄型183系・381系と283系振り子式電車の置き換えに充当されましたが...。

「きのさき」「こうのとり」編成用の287系電車の増備も進んでおり、交直両用の681系・683系電車は、留置所(車両基地)に留置され「硬直療養?」の憂き目にあってしまいかねません!

つまりJR西日本では北陸新幹線金沢⇔敦賀間延伸で、多くの余剰特急車両!を抱え込むこととなりました。

何とか余剰車両の再就職?先を創出して、リソースを有効活用したい"大人の事情"もあるわけです。

そこで、2020年から新大阪⇔奈良間に臨時観光特急まほろば号を運行して社会化実験!を開始したわけですが

前途した、武漢ウィルスの総攻撃にあい...

ただし、2023年3月18日の大阪駅地下ホーム先行開業に合わせたダイヤ改正で、3たび季節運航の臨時特急として。土日・祝日限定の運行が再開されました!

第1目 実は更に遠大な構想も...

近畿圏から、優良企業の"本社"が東京都に吸い上げられて!関西経済界が凋落!して、雇用も衰退し、更には"在宅勤務"やパートタイム(準社員・派遣社員)の増加、正社員の減退などで、通勤需要・昼間の現金利用ともに、京阪神間の旅客需要が今後益々減退すると予測されています。

つまり、旅客鉄道を"意地"するには、インバウンド客も含めた"観光旅客需要創成"に向かわざるを得ない訳です...

北陸新幹線・小浜・京田辺ルートが実現する???と...

JR観光特急まほろば延伸ルート

北陸新幹線・小浜・京田辺ルートが完成すると、湖西線は並行在来線となりJRが営業放棄!"する予定となっています。(※96)

3セク化できても、湖西線に派遣されていたサンダーバード号は、国際救助隊?に帰還してしまい!あえなく赤字転落して...

JR西日本にとっては、京都線(東海道線)の外側線に余裕が生まれます!

そこで、京都駅構内配線を変更しても問題が無くなります。

参※96)当サイト内関連記事 北陸新幹線大阪延伸は湖西ルートの再検討が必要では... はこちら。

嵯峨野線(山陰線)のボトルネックが

嵯峨野線(山陰線)は、現状梅小路⇔京都駅間が"単線"となっており、宇野線(本四備讃線)同様にこの部分がボトルネックになっています!

サンダーバードが廃止になると、京都駅ご自慢の長いホームを"はるかちゃん"用に使用しなくてよくなります!

つまり、嵯峨野線(山陰線)を完全複線化できるわけです!

嵯峨野線⇔奈良線の一体運用も可能に

更に、京都駅構内配線を"いじり"嵯峨野線⇔奈良線の♥渡り線を設けることも可能となります!

インバウンド観光客に大人気の城崎⇔嵯峨野⇔奈良⇔関空ルートの運行が可能に!

インバウンド観光客は"非日常"にエキゾチック・ジャパンを感じる!

別項(※97)で詳しく述べましたが、JR西日本の調査によると、西日本の人気No.1 は姫路城で、インバウンド観光客は、姫路観光を最初に、播但線で城崎温泉!に向かい、そこから京都嵯峨野の、名所・竜安寺(石庭)を訪れ、Shinkansenで東京に向かい、成田から帰国の途に就くコースが、一番多い事が判っています。(東京→姫路間新幹線でスタートする場合も)

嵯峨嵐山⇔京都⇔宇治⇔法隆寺⇔新大阪⇔大阪⇔堺⇔関空間に"在来線特急"を走らすことができれば、インバウンド観光客需要を拾うことが可能になるわけです!

参※97)当サイト内関連記事 インバウンド 観光客誘致に欠かせないエキゾチックとは... はこちら。

第3項 同じ危機感を持つ近鉄では... 

同じ危機感を持つ近鉄では本年2022年に入り観光特急あおによしを、大阪なんば⇔奈良⇔京都間にデビューさせました。

表向きは...

『関東方面から奈良観光に訪れる、お観光客の皆様に「京都⇔奈良間を走る近鉄」をお知り頂き、合わせて地元奈良の観光活性化にも協力したい』となっていますが...

本音は奈良線複線化で輸送力改善(増発)を企てる!「JR西日本の観光特急作戦を見据えて!」のことでしょう。(※96)

ただし今後、在阪鉄道事業者 Federation(trust)の中で、事業者間の"調整"が必要になったときには、"関空に直通できない"近鉄陣営"は、"大幅な譲歩"(特急削減!)を求められることになるかもしれません!

参※96)当サイト内関連記事 近鉄 吉野線 は 標準軌 への 改軌 が21世紀を走り抜ける唯一の(鉄) 路 ! はこちら。

★プロローグ 日本の"interurban "の歴史は近畿で始まった!

(2024年2月7日改定Version1,Revision18

※本節は当サイト関連記事 日本の "インターアーバン"と定番直流1500V 電化の歴史は近畿で始まった! の Digest editionです。

日本における Interurban (郊外電車!)の歴史は近畿で始まったといってもよいでしょう!

大阪の5大私鉄が、国内に持ち込んだ Interurban (都市近郊線)コンセプトは、それまでの electric train=チンチン電車=street car のイメージを一掃するものでした!

そして、大都市圏のライフスタイルを大変革させました。

★第1項 日本における"電気軌道"の先駆け京都

1895年(明治28年)に行われた第4回内国勧業博覧会(4月1日→7月31日)の会場アクセス手段として、同年2月1日 に伏見線 七条停車場(七条停車場・踏切南) ⇔下油掛(後の京橋)間に1067mmの狭軌路線として営業開始したのが日本初のチンチン電車京都電気鉄道でした。

そしてその後京都市電へと引き継がれ、1978年10月1日 の全線廃止まで、京都市電は京都市民に無くてはならない存在として親しまれ続けました。

旧省線(国鉄)の電化の流れ

国鉄電化の流れは、日本初の京都のチンチン電車と同じ直流600Vから始まり、高圧給電の実用化過渡期の直流1200vの実証実験をへて、1928年以降に直流1500V電化方式が確立されて、日本における電化の定番技術として全国に普及していきました。

※1928年以前は、車両・部品の共通化の為に、直流600Vで、電化工事が継続されていました!

近畿地区での電化は1934年からと遅れていたので、当初から直流1500Vでの電化が進んだと考えられます。

※1929年7月18日 開業の阪和線は当初は京阪電車の子会社阪和電気鉄道だったので、当初から当時の最新技術直流1500v電化が採用されたわけです!

第2項 近畿のインターアーバンの歴史 

冒頭で述べたように、日本の路面電車は1890年8月25日公布の 軌道条例で始められた馬車軌道が起源になるわけです、なので

当初は走行速度8mile/h!(12.9km/h)とママチャリ暴走族?並みに抑えられていたわけです。

なので前出の京都電気鉄道も1924年1月 1日施行の軌道法で25mile/h!(40km/h)に緩和?されるまでは、ノンビリ走っていたわけです。

第1目 いち早く Interurban に着目した阪神電車  

阪神電車は、軌道法施行(1924年1月 1日)以前の軌道条例1890年8月25日公布)時代の1905年!いち早くinterurban (都市近郊線)に目を付けて、三宮駅⇔出入橋駅(大阪)間に直流600v電化によるinterurban (都市近郊線)を敷設して『待たずに乗れる 阪神電車』 (※21)のキャッチフレーズで、当時汽車運行で、日に数往復だった阪神間の旅客を搔っ攫いました。

軌道条例(1890年8月25日公布)で敷設された、専用軌道上を、チンチン電車がスピード違反(※22)の猛スピードで駆け抜けて省線から、阪神間の旅客需要を勝ち取りました。

タダシ、その後"専用軌道"とは別に「通常の鉄道路線にあたる新設軌道なる"抜け道"」が設定されて、25mile/h!規制が除外され、1919年8月15日の地方鉄道法施行以後も、軌道条例遵守で1924年1月 1日の軌道法施行後は前途した新設軌道を建設して、正々堂々と?国鉄に戦いを挑んでいたわけです。

参※21)当サイト関連記事 "待たずに乗れる 阪神電車 の再来には巨額投資が... はこちら。

本来の interurban! 宅地開発殖産鉄道は...

阪神電車に遅れること5年の1910年に  箕面有馬電気軌道として 梅田 ⇔宝塚間、箕面線石橋⇔ 箕面間が直流600v電化で開業しました。

当時は併用軌道部分がかなりある路線で、ノンビリ丘陵地帯の新興住宅地をつないでいました。

第2目 国内初の直流1500v電化を果たした近鉄南大阪線!

  • ●1923年4月 2代目大阪鉄道(現近鉄南大阪線;地方鉄道)大阪天王寺駅(現大阪阿部野橋) ⇔道明寺駅間を国内初の直流1500v電化で開業。

2代目大阪鉄道(現南大阪線)が1929年3月29日:古市駅⇔久米寺駅(現在の橿原神宮前駅)間を延伸開業して大軌・吉野線と直通運転を行うようになりましたが...

同年1月に大阪線が直流1500vに昇圧されるまでは、現八木短絡線を経由して)上本町⇔大和八木⇔橿原神宮間に定期便の直通電車が走るメインルートとなっていました!

つまり近鉄黎明期には、南大阪線(2代目大阪鉄道)と橿原線(大阪電気軌道)が競合していた!わけです。

  • ●紫ライン 1500V昇圧区間
  • ♥ピンクライン渡り線

第3項 その後に続いた1500v電化開業の阪和線と、大阪以外の"地方"では

国内2番目は讃岐平野を走る琴電・琴平線が、1926年12月21日 - 栗林公園 ⇔滝宮間が直流1500v電化・標準軌(軌間1435㎜)で部分開業しています!

国内3例目は 1927年(昭和2年)4月16日 に武蔵水電(現西武鉄道)が 村山線の高田馬場(仮)駅 ⇔ 東村山駅間を、国内3例目となる直流1500V!電化で開業して、東村山駅 ⇔川越駅間も同時に直流1500V!電化して、本家中央線に次いで全線電化開通しました。

国電よりも早かった各私鉄の1500V電化!

つまり1928年2月:東北京浜線の田端⇔ 赤羽間、東海道線旧熱海線 小田原駅 ⇔熱海駅間の 直流1,500 V電化(および在来区間昇圧化)より各私鉄の直流1500v電化のほうが早かったわけです、勿論国内電業メーカーの直流1500v電化用の地上設備・車上機器開発を後押しした、国鉄電化事業の功績も大きかったわけですが...

●1929年7月 阪和電気鉄道(現JR阪和線)阪和天王寺⇔和泉府中駅間全線複線直流1500v電化で開業!

※脚注 関連団体♥ 問い合わせ先リンク集

※パブリックコメントとは...

パブリックコメントとは聞こえは良いですが、

自治体当局が『一方的な Scheme(企て!)についての Compliance(追認)!を促している』だけです!

つまり consensus(総意・協心)を得るための"異見"聴取ではありません!

feudalism(封建制)、ictatorship (独裁)に下づく施策に、 subordinate(従属させる)oppression(抑圧!) と同じ、中共が行っている tyranny圧政!) と何ら変わりません!

つまり目安箱(市政へのご意見・ご要望受付)すらない様な municipality は、『独善的で恣意的な独裁支配!を行っている』と言えます。

※参)当サイト内関連記事 パブリックコメント 制度とは... はこちら。

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公開:2021年4月 3日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

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