狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 鉄道発祥の地・英国で生まれた国際標準軌 (4 ft 8 in) !と各国標準軌の歴史...》ー第3回ー

第3回 Track gauge と共に重要な Rail と Tie

別項で詳述しましたように、road と略される場合の多いrail roadはもともとはwagon(荷馬車!)の通る"轍"に板を並べただけの木道だったわけですが...(※01)

iron railが登場して、鉄道になった訳です!

そして、重要なのがrail(軌条)とTie(枕木)です。(※02)

参※01)当サイト関連記事 鉄道の歴史は Wagon(荷馬車)用の"木道" から始まった ! はこちら。

参※02)当サイト内関連記事 英語圏の鉄道に関する記述・用語について はこちら。

第1項 世界のレールはアメリカ土木学会!規格に準じた"各国の工業規格"で...

レールはASCE;アメリカ土木学会規格(※22)に準じた"各国の工業規格"で生産されています。

鉄道黎明期の大英帝国では、国中にありとあらゆる track gauge が、"氾濫"していて、イングランド全体のtraffic network(交通網)railway system(鉄道網)とはなっていませんでした!

そこで、初期に制定された(national)standard track gaugeもBSとして制定して各鉄道間で互換性を計る目的で制定されて、さらに工業製品全般に規格化が広まったわけです!

参※22)元々世界で最初に標準規格をBSとして制定(1901年)したのは英国で、しかも最初は"土木技術者協会"が中心となって英国規格協会(British Standards Institution、略称BSI)を設立して、建設資材(鉄材)の規格化を行い、その流れで track gauge についても規格化されました。

育ての親!USAでは...

USAでも英国から伝わった鉄道事業土木技術者の分野なので、土木技術者の協会ASCE(米国土木学会)!が規格化を行い、工業製品を扱うASME(アメリカ機械学会)とは別建てになったわけです!

なので工業製品であるはずの?rail は鋼材同様にASMEではなくASCEの工業規格で規定されているわけです!

日本では日本工業規格(JIS)で一本化されていますが、

輸出の都合で規格そのものはASCEに準じています。

※一部の元線路工夫?を自称(査証?)する鉄道系Youtuberが、ほゞほゞ 日本語ウィキペディア の普通レール軽レールにもとづく説明?をしていますが...

第2項 Rail profile軌条規格)と輸送能力

Railway track(軌道)の主役である、レールと、枕木は鉄道の輸送力を決める重要な要素となっています!

第1目 Railway track(軌道)の規格

軌条 (レール)は、単位長さ(yd or kg)当りの重量(lb or kg)で細かくクラス分;Rail profile(規格化)されています。

基本単位「長さ当たりの重量」で kg / m(メートル法)で規定されていますが、元々は英国のBSのlb/yd規格(ヤード・ポンド法)が基本となっています。

更にUSAでは長年ASCE(アメリカ土木学会!)とアメリカ鉄道協会(ARA) では、各々独自に規格化されていましたが、1997 年にAREMWA(American Railway Engineering and Maintenance-of-Way Association)規格に統合されました。そして一般鉄道用(90 lb/yd(44.6 kg/m) (ARA)~150 lb/yd (74.4 kg/m) (ARA))と Crane rails (クレーン・その他輸送機用)12 lb/yd (5.95 kg/m)から175 lb/yd (86.8 kg/m)の2つのグループに分けられました!そして現状は75 ポンド/ヤード (37.2 kg/m) (ASCE)~155 ポンド/ヤード (76.9 kg/m) (ペンシルバニア鉄道特注!)までが幅広く敷設されており、

Transcontinental railroad(アメリカ大陸横断鉄道)や、広域に Intermodal container 事業を行っている♥一級鉄道(※0a)の幹線では、Double-stack rail transport(※0b)実施の為に 日本製鉄製の141 lb/yd (69.9 kg/m)AREMWA規格レールが使用されています!(※0c)

参※0a)当サイト関連記事 USAに於けるクラス分けと"♥一級鉄道"とは... はこちら。

参※0b)当サイト関連記事 Double-stack rail transport を実現させるには莫大な再投資が はこちら。

参※0c)一部のおバカな紛い物鉄道傾YoutuberがUplordしているcontent で述べている80㎏レール説は裏付けの無い Fake バカ丸出しcontentと言えます。当サイト内関連記事 今どきの 鉄道系Youtuber 鉄オタ・フリーター , ゴーストライター , 鉄道コラムニストとは?... はこちら。

※まさしく陸蒸気(船)!と呼んでも差し支えない陸上1万トン輸送!

第2目 露西亜では℔/m規格!が...

※1lb(ポンド)=0.45359237 kg

つまり、100 lb/m(45kg/m),75 lb/m(34kg/m)と言う、"査証(偽装)レール"が長年使用されていました。

参※)当サイト内関連記事 Siberia Shinkansen は Russian Big Talk! はこちら。

rural line(田舎路線)では...

別項で詳述した様に、rural line(肥えたご?路線)や、harbour railway、colliery railwayなどの branch line や spur track(引き込み線)、rolling stock yard(留置線)、side-track(側線)、等の yard track(構内線)には、

60 lb/yd ASCErail(30kgレール!) のASCE(アメリカ土木学会)最低ランクの鉄道用普通レールが使用されていました。

参※25)但し現在でも、小湊鉄道、などの rural line(田舎鉄道!)では当時の60 lb/yd ASCE rail(30 kg/m レール)が残っています!

さらに、嘗ての"軽便鉄道"や、"重量物輸送を行う forest railway(森林鉄道)でさえ殆どが 、45 lb/yd (22 kg/m )ASCEレール以下の軽レールで、一部の軽便鉄道では19世紀の Stephenson 当時の規格 28lb/yd(13.9 kg / m)レール!が使用され続けていて、殖民軌道などでは工事現場や構内軌道で用いられた(今では収取困難!な)(15kgレール!)軽レールが、使用されていました。

又レールを支える枕木・道床そのものも貧弱!だったために川越電気鉄道(西武大宮線)や名鉄高富線なども含めて、日常的に"脱線"を繰り返していたのです。

当サイト内関連記事 長良橋から先に伸びていた軽便鉄道!高富線 はこちら。

 

公開:2011年11月16日
更新:2024年3月21日

投稿者:デジタヌ

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