連載《 欧米の都市で復興した LTR・トラム網への3つの取り組み方とは...》ー 第3回ー
Train Tram (鉄道車両使用LRT)方式とは、前途したように独カールスルーエや北米に多いタイプです。
interurban (郊外電車)の一種LRTで使われている"鉄道車両"が、そのまま市街地の併用軌道に直通するタイプです。
日本では経済学者?(マルクス主義の思想家!)共から「トラム型車両の鉄道直通」の代名詞のように言われています!が...
元々日本の都市近郊私鉄が軌道法による"charter(特許)"で軌道会社として起業して、発達した例が多い為でしょう?
第0目 労働組合用語の"乗り入れ"と"直通"の違いについて
現在は車両直通方式が主流
現在実施されているのは、鉄道車両が直通する直通運行!です。
つまり境界駅で、直通先の鉄道会社と乗務員交代しています。
言い換えればレンタル車両方式です。
Communist ! が好んで用いる"乗り入れ"とは
嘗ては日本各地の Metropolis でも行われていた乗り入れですが...
乗り入れとは、直通している鉄道事業者の乗務員(運転手・車掌)がそのまま引き続き他社路線内を運行する方式です!
英語圏ではLeasing、Trackage rightsと呼ばれる方式で日本では第二種鉄道事業と呼ばれています。
つまり車掌さんがいて社内清算していた頃に主流だった方式です。
- 東急多玉川線の都電区間の相互乗り入れ!
- 大阪市電と旧阪堺軌道の相互乗り入れ!
現状の日本では、JR貨物や僻地?の鉄道事業者か関西空港線(第三種鉄道事業)の様な共通運賃制のTrackage rights(※10) (第二種鉄道事業)営業区間でしか行われていません!
逆説的には、乗り入れという表現を好んで使用するYoutuber共は Marxismus 、socialism、communism に染まっている経済学者?(思想家!)の門下生!に多く見られるわけです。(※11)
参※10)当サイト内関連記事 鉄道音痴!のCommunist !翻訳家が間違いやすい重要な慣用句 はこちら。
参※11)当サイト内関連記事 今どきの 鉄道系Youtuber・ゴーストライター ・鉄道コラムニストのフリーター !達とは?... はこちら。
第1項 "日本の国情には合わない!"高床!鉄道車両の市内併用軌道直通方式
高床式鉄道車両で高速化を図った Stadtbahn Stuttgart の例
ご覧の通りこの方式は、バリアフリー法(2006年12月20日施行)と、ホームドアに代表されるユニバーサルデザイン政治圧力への対応が問題!となります。
第1目 ホーム転落事故防止とユニバーサルデザインが叫ばれるようになった日本では?
ヨーロッパ以上!にバリアフリーとユニバーサルデザイン「ホームからの転落事故防止」が煩くなってきた日本の現況では、
(東急世田谷線、京阪京津線などの大手私鉄以外の経営基盤の貧弱な)地方都市にある公営交通事業者や中小私鉄にとっては、鉄道事業のハードル(障壁)が高くなっています。
大掛かりなユニバーサルデザイン対応設備が必要に
高床トラムトレインで、バリアフリー法に適応するには、通常の近郊電車同様に橋上駅舎、エレベーターエスカレーターなどのバリアフリー法対応設備や、ユニバーサルデザイン対応の"ホームドア"、自動券売機・自動改札機&空調設備(※10)、Toilet?などの大掛かりな駅付帯施設が必要!となります。
参※10)空調設備(冷房設備)が必要なのは、自動券売機等の ICT 機器は、熱を発して且つ熱に弱いからです。なので無人駅でも空調設備が設置!されているのです。
簡易改札機(ICカードリーダー)、LCD案内パネルなどは、自然通気やペルティエ素子で冷却が可能なので、大掛かりな空調設備など必要ありません!
参※10)当サイト内関連記事自 地方都市近郊の私鉄をホームドア 設置 "政治圧力!"から守るには超低床トラムカーによるLRT化しか... はこちら。
※このホームドア20億円!もしていますいったい"誰(口利きの政治屋?)が"儲けたのでしょうか?...
Metropolis にある interurban の脅威に
これらのバリアフリー法対応&ユニバーサルデザイン対応処置は、
今後 Metropolis にある interurban の存廃に係る大きな問題!となるでしょう。
第2目 都市交通の研究者・専門家・有識者?が称賛する訳は?
日本の都市交通の"研究者"や"専門家・有識者"を自称?しておられる先生方は、元々が社会学畑、つまりマルクス主義に傾倒した方たちが多いので...
資本主義の権化のようなUSAで育まれた transit(Transportation system)(※12)は余り好まれなく、社会民主主義を実践?しているドイツの transit を称賛される先生方?が多いのです。
実際にはUSAでは、Metro(LRT;Light rail transit 公共交通機関)が、トラムトレインを用いて鉄道路線(私鉄網)にOperating(※13)(第二種鉄道事業)で直通運行を行っている事例のほうが圧倒的に多いのです。
- ●フランクフルト交通会社 (VGF) ,
- ●バーデン=ヴュルテンベルク州の有名なVBK line(Verkehrsbetriebeカールスルーエ企業体) - de:Verkehrsbetriebe Karlsruhe GmbH、de:Albtal-Verkehrs-Gesellschaft)
- ●CTA (Chicago Transit Authority, )
- ●LACMTA(Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority) ロサンゼルス
- ●MTS(San Diego Metropolitan Transit System)USAサンディエゴ
- ●MBTA (Massachusetts Bay Transportation Authority) ボストン
- ●RTD(Regional Transportation District,)(※32)デンバー都市圏交通事業団
- ●Sound Transit (ST), officially the Central Puget Sound Regional Transit Authority,
- ●Downtown Seattle Transit Tunnel シアトル
- ●SEPTA(Southeastern Pennsylvania Transportation Authority) フィラデルフィア
日本では、運行システムはRTDをお手本にしても、前途したユニバーサルデザイン(バリアフリー)対策を考慮に入れると、高床!トラムトレイン方式はメリットが無い!と言い切れるでしょう。
♥デンバー都市圏広域交通事業団 RTD(Regional Transportation District,)
但し近年(2023年)になり、国産・低床トラムトレイン?も登場しました。
♥市街地併用軌道走行シーン
参※12)当サイト内関連記事 USA での Transportation の変遷・発達史から学ぶべき点とは 《 持続可能な 鉄道事業 》 はこちら。
参※13)当サイト内関連記事 英語 圏のYoutube鉄道動画や出版物で用いられる単語・用語・慣用句・記述について はこちら。
先生方が推すもう一つの大事な理由?とは...
先生型の研究?は"鉄道機材 syndicate(cartel)"とも「深~い(不可解?)」繋がりがあり、
(エレベーター、エスカレーター、ホームドア、自動改札機、自動券売機、空調設備等の)鉄道関連付帯設備が必要無くなる!低床車両を用いた LRT では、
関連メーカーからの研究費助成、や寄付金が期待できなくなる?のでお嫌い!なのでしょう。
なので、都合の悪い事には一切触れずに、カールスルーエタイプ・高床!トラムトレイン方式の「高速性」「走行安定性」などの利点だけを強調なさっているのです!
カールスルーエでも♥超低床TramCarが走っている!
しかし本家?でも、市内併用軌道区間専用車両として♥ナチュラルバリアフリーの「超低床トラムカー」も運行!されています。
第3目 激動の20世紀を生き抜いたUSAのサウスショア鉄道
前途したアメリカのSouth Shore Lineは、元祖カールスルーエ方式「鉄道車両の市街地併用軌道直通方式」の草分けと言える鉄道でした。
シカゴのMillennium Station から終点 South Bend Airport stationまでの約140㎞!を結ぶ鉄道路線です。
1903年にChicago Lake Shore and South Bend Railroad (CLS&SB)が開業しその後1976年にCSS&SBが破産し1990年にインディアナ州北部通勤輸送公団に売却されて、貨物運輸と旅客部門を分離し、1992年10月21日にはそれまで終着駅となっていたアムトラックのサウスベンド駅にかわってサウスベンド空港(South Bend International Airport)まで延伸開業されて現在に至っています。
開通時から現北東イリノイ地域鉄道公社(メトラ鉄道線)と途中駅を共有し、自社線区間の途中にある(嘗ての終点)Michigan City 市街の併用軌道を長大列車が street running しています!
この路線は日本車輌製造の通勤型電車が走っていたことでも知られています。
前途のCSS&SBが破産する際に、「サウスショアー線には競合する通勤鉄道会社が存在しなかった」等の理由により廃止を免れて、1990年にNorthern Indiana Commuter Transportation District (NICTD) (※14)が買い取って存続しています。
参※14)当サイト内関連記事 地域交通事業体 RTD(Regional Transportation District) の必要性! と実現への途とは... はこちら。
第2項 日本での元祖・トラムトレインの歴史は...
第1目 旧・新潟交通電車線
1999年4月5日 に全線廃止された新潟交通電車線(1929年創業ー1933年4月1日鉄道線開業)は元祖トラムトレインでした!
白山前(旧県庁前)⇔燕駅 間36.1㎞!軌間1067㎜ 鉄道線全線 !国内5例目、信越初の直流1,500 V 電化(※4)
1933年 7月28日 に延伸開業され1992年3月19日に廃止された白山前(旧県庁前)⇔東関屋間にある2.2㎞!の併用軌道区間を2両連結の本線鉄道用車両が乗り入れて新潟の町中をstreet running していました!
国内初の直流1500V電化チンチン電車?
県庁前 ⇔東関屋間の併用軌道区間は当初600v電化でしたが、終戦直前の1945年8月1日 に昇圧されて1500V電化となり、国内初の併用軌道での採用例でした!(※15)
参※15)当サイト内関連記事 日本定番直流1500V電化とインターアーバン・民鉄の歴史は近畿で始まった! をご参照願います。
第2目 現存する鉄道会社ではトラムトレインを採用した国内最古の福井鉄道
福井鉄道武福線
1912年創業(1924年2月開業)1913年旧・福井市駅(現・赤十字前)まで鉄道線18.1㎞全通。全線600v電化、
1933年10月15日に福井駅前市内軌道線延伸開通以来 商工会議所(鉄軌分界点)⇔福井駅前間の自社軌道線に「鉄道線の電車」が乗り入れていた!
福井鉄道武福線急行運行(武生⇔福井駅前)は日本におけるカールスルーエタイプの先駆けともいえます。
更に敗戦後の1950年11月27日 福井鉄道福武線・市内線を田原町までの延伸開業して、本格的な street running(後述)が開始されました。
第3目 日本語ウィキペディアで代表格に祭り上げられた?『地下鉄線内直通』もする元チンデンの"おけいはん"
京阪京津線・石山線
京阪電車京津線上栄町⇔びわ湖浜大津駅、(制限速度40㎞/h)・石山線三井寺ー浜大津間(制限速度40㎞/h)最急勾配61‰!
※但しいずれも軌道法に基ずく「軌道線!」で京津線本線上は制限最高速度75㎞/h、石山線は専用軌道上は70㎞/hの高速軌道で!)、現在地下鉄路線となり廃止された併用軌道区間(京阪三条⇔御陵前)では碓氷峠と並ぶ67パーミル!の急勾配箇所も存在した知られざる登山電車?
京阪京津線 は(全長60!mにも及ぶ)トラムトレインが併用軌道上を走行するカールスルーエタイプであり、国内初の「トラムの地下鉄直通」(※5)として日本語ウィキペディアで取り上げられていますが...
法律上は軌道法準拠でも事実上は鉄道そのものです。(※6)
つまり日本語ウィキペディアの編集者には明らかに"業界の意図(プロパガンダ)"が表れているといってよいでしょう!
※参5)当サイト内関連記事 京都市 と 京阪 だからなしえた日本初の『 郊外ライトレールの市内地下軌道乗り入れ!』! はこちら。
参※6)当サイト内関連記事 日本の大手私鉄はトラム・路面電車が走る"LRT "ではじまった! はこちら。
京阪京津線(1910年創業)の生い立ち
1912年(大正元年)8月15日:、三条大橋 ⇔上関寺仮乗降場間と上関寺 ⇔札ノ辻、上栄町 ⇔浜大津間、間がそれぞれ個別に開業。
同年12月14日上関寺仮乗降場⇔上関寺間約100mが開業し、三条大橋 ⇔札ノ辻間10.0kmが一体化し、直通運転を開始。
1934年4月2日:日本初の3連接車60型3編成「びわこ号」が竣工。
三条駅・三条大橋駅経由の京阪本線・京津線 天満橋 ⇔浜大津間にの直通 特急「びわこ号」の運転を開始して最速72分で結ぶ。本線鉄道用高速車両が、市内併用軌道(京阪三条⇔蹴上間、日ノ岡駅⇔ 御陵駅、札ノ辻駅 ⇔浜大津間の3区間)にカールスルーエ方式で乗り入れた!
1997年(平成9年)10月12日:京都市内併用軌道京津三条 ⇔御陵間3.9km廃止。架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
京都市営地下鉄東西線京都市役所前(当初の地下鉄終点)まで片方直通運転開始、これ以降現在の鉄道型車両4両60mによる日本最長のトラムトレインが走り出しました!
公開:2019年8月18日
更新:2024年4月 8日
投稿者:デジタヌ
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