"チンチン電車の郊外鉄道路線直通"と、"鉄道車両の市内併用軌道直通"の違い!?とは...《 LTR・トラム網 第2回》
第1項 "チンチン電車の郊外鉄道路線直通"と、"鉄道車両の市内併用軌道直通"の違い!?とは...
現在の日本では市内線⇔郊外鉄道線相互直通は「チンチン電車」の「専用軌道郊外延伸」程度にしか見られていないようで、
科学技術に疎い思想家!の先生方では、"Train Tram (鉄道車両使用LRT)と「Tram Car」の"2つの性格が異なったトランスポーターを混同!しているようです。
どこが違うのかと言うと、鉄道車両と路面電車という大きな違い!?があります。
第1目 技術的には主に"輪軸デザイン(設計)が異なる"
技術的には、主に Wheelset(輪軸)の外径mmΦと、フランジ形状、踏面形状の違いが大きいとされています。
1-1-1 トラムトレインは"円錐踏面"
つまり鉄道路線では直進安定性を重視して1/20程度傾斜の円錐踏面で...
1-1-2 streetcar 用 Wheelset の特徴
- ●円弧形状の踏み面(※02)
- ●多少大きいフランジ角度
- ●低いフランジ高さ
- ●小さな車輪径 mmΦ
路面電車は踏み面が円弧形状で曲線通過性能を上げて、さらにフランジ角度も脱線に強くするために多少大きくとっています、しかもフランジ高さが低く車輪径自体も小径、などの違いがあります。
参※02)鉄道車両以外の軌道用車両、いわゆるTramなどでは1/10程度のほぼローラーに近い、Train wheel が使用されています。
第2目 アメリカの Interurban が市内併用軌道⇔郊外線直通の起源
鉄道線⇔市内併用軌道直通を論じるうえで忘れてならないのは、アメリカで隆盛を極めていた Interurban(都市圏郊外電車)の存在です。
特にシカゴ周辺に都市圏交通網を構築していた、サウスショア鉄道(South Shore Line)、ノースショア鉄道(Chicago North Shore and Milwaukee Railroad)の存在がヨーロッパ諸国の都市圏交通網見直しに大きな影響を与えました。
★第3目 激動の20世紀を生き抜いたUSAの♥サウスショア鉄道
前途したアメリカのSouth Shore Lineは、元祖カールスルーエ方式「鉄道車両の市街地併用軌道直通方式」の草分けと言える鉄道でした。
シカゴのMillennium Station から終点 South Bend Airport stationまでの約140㎞!を結ぶ鉄道路線です。
1903年にChicago Lake Shore and South Bend Railroad (CLS&SB)が開業しその後1976年にCSS&SBが破産し1990年にインディアナ州北部通勤輸送公団に売却されて、貨物運輸と旅客部門を分離し、1992年10月21日にはそれまで終着駅となっていたアムトラックのサウスベンド駅にかわってサウスベンド空港(South Bend International Airport)まで延伸開業されて現在に至っています。
開通時から現北東イリノイ地域鉄道公社(メトラ鉄道線)と途中駅を共有し、自社線区間の途中にある(嘗ての終点)Michigan City 市街の併用軌道を長大列車が street running しています!
この路線は日本車輌製造の通勤型電車が走っていたことでも知られています。
前途のCSS&SBが破産する際に、「サウスショアー線には競合する通勤鉄道会社が存在しなかった」等の理由により廃止を免れて、1990年にNorthern Indiana Commuter Transportation District (NICTD) (※14)が買い取って存続しています。
参※14)当サイト内関連記事 地域交通事業体 RTD(Regional Transportation District) の必要性! と実現への途とは... はこちら。
第2項 日本での元祖・トラムトレインの歴史は...
第1目 旧・♥新潟交通電車線
1999年4月5日 に全線廃止された新潟交通電車線(1929年創業ー1933年4月1日鉄道線開業)は元祖トラムトレインでした!
白山前(旧県庁前)⇔燕駅 間36.1㎞!軌間1067㎜ 鉄道線全線 !国内5例目、信越初の直流1,500 V 電化(※4)
1933年 7月28日 に延伸開業され1992年3月19日に廃止された白山前(旧県庁前)⇔東関屋間にある2.2㎞!の併用軌道区間を2両連結の本線鉄道用車両が乗り入れて新潟の町中をstreet running していました!
国内初の直流1500V電化チンチン電車?
県庁前 ⇔東関屋間の併用軌道区間は当初600v電化でしたが、終戦直前の1945年8月1日 に昇圧されて1500V電化となり、国内初の併用軌道での採用例でした!(※15)
参※15)当サイト内関連記事 日本定番直流1500V電化とインターアーバン・民鉄の歴史は近畿で始まった! をご参照願います。
第2目 現存する鉄道会社ではトラムトレインを採用した♥国内最古の福井鉄道
福井鉄道武福線
1912年創業(1924年2月開業)1913年旧・福井市駅(現・赤十字前)まで鉄道線18.1㎞全通。全線600v電化、
1933年10月15日に福井駅前市内軌道線延伸開通以来 商工会議所(鉄軌分界点)⇔福井駅前間の自社軌道線に「鉄道線の電車」が乗り入れていた!
福井鉄道武福線急行運行(武生⇔福井駅前)は日本におけるカールスルーエタイプの先駆けともいえます。
更に敗戦後の1950年11月27日 福井鉄道福武線・市内線を田原町までの延伸開業して、本格的な street running(後述)が開始されました。
第3目 日本語ウィキペディアで代表格に祭り上げられた?『地下鉄線内直通』もする♥元チンデンの"♥おけいはん"
京阪京津線・石山線
京阪電車京津線上栄町⇔びわ湖浜大津駅、(制限速度40㎞/h)・石山線三井寺ー浜大津間(制限速度40㎞/h)最急勾配61‰!
※但しいずれも軌道法に基ずく「軌道線!」で京津線本線上は制限最高速度75㎞/h、石山線は専用軌道上は70㎞/hの高速軌道で!)、現在地下鉄路線となり廃止された併用軌道区間(京阪三条⇔御陵前)では碓氷峠と並ぶ67パーミル!の急勾配箇所も嘗て存在した!知られざる登山電車?
京阪京津線 は(全長60!mにも及ぶ)トラムトレインが併用軌道上を走行するカールスルーエタイプであり、国内初の「トラムの地下鉄直通」(※5)として日本語ウィキペディアで取り上げられていますが...
法律上は軌道法準拠でも事実上は鉄道そのものです。(※6)
つまり日本語ウィキペディアの編集者には明らかに"業界の意図(プロパガンダ)"が表れているといってよいでしょう!
※参5)当サイト内関連記事 京都市 と 京阪 だからなしえた日本初の『 郊外ライトレールの市内地下軌道乗り入れ!』! はこちら。
参※6)当サイト内関連記事 日本の大手私鉄はトラム・路面電車が走る"LRT "ではじまった! はこちら。
京阪京津線(1910年創業)の生い立ち
1912年(大正元年)8月15日:、三条大橋 ⇔上関寺仮乗降場間と上関寺 ⇔札ノ辻、上栄町 ⇔浜大津間、間がそれぞれ個別に開業。
同年12月14日上関寺仮乗降場⇔上関寺間約100mが開業し、三条大橋 ⇔札ノ辻間10.0kmが一体化し、直通運転を開始。
1934年4月2日:日本初の3連接車60型3編成「びわこ号」が竣工。
三条駅・三条大橋駅経由の京阪本線・京津線 天満橋 ⇔浜大津間にの直通 特急「びわこ号」の運転を開始して最速72分で結ぶ。本線鉄道用高速車両が、市内併用軌道(京阪三条⇔蹴上間、日ノ岡駅⇔ 御陵駅、札ノ辻駅 ⇔浜大津間の3区間)にカールスルーエ方式で乗り入れた!
1997年(平成9年)10月12日:京都市内併用軌道京津三条 ⇔御陵間3.9km廃止。架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
京都市営地下鉄東西線京都市役所前(当初の地下鉄終点)まで片方直通運転開始、これ以降現在の鉄道型車両4両60mによる日本最長のトラムトレインが走り出しました!
公開:2019年6月10日
更新:2025年8月 2日
投稿者:デジタヌ
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