狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『JRTT ・独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構は"鉄拳公団"が擬態しただけ...』ー第2回ー

第1節 JRTTは嘗ての" 鉄拳公団が擬態 !"しただけの特殊法人!のまま...

旧鉄建公団の生まれ変わりの独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は鉄道建設支援以外の広範囲にわたる事業も行う事業団ですが...

第1項 鉄拳公団の擬態!組織

※印は関連法規・関連事象

特別立法とは、よとう(夜盗!)政権・政府・中央省庁(患部官僚、その場凌ぎの辻褄合わせの為に、その都度こさえたご都合法規です!

JRTTは嘗ての"鉄建公団"が擬態(リニューアル)を繰り返した結果生まれた独立行政法人!(特殊法人!)にすぎません。

  • ●日本国有鉄道→日本国有鉄道清算事業団→鉄道整備基金→運輸施設整備事業団→JRTT
  • ●日本鉄道建設公団→JRTT

つまり 嘗ての日本国有鉄道(JNR)の擬態組織と、鉄建公団が再統合されてJRTTに擬態したわけです!

その名(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)が示す通り

旧"鉄拳"公団同様に、整備新幹線の全国蔓延計画!(※00)の実現を目指すための「詭弁事業団体」(特殊法人)であり、

本来は"所有している路線"を(第三種鉄道事業)として「軌道施設と保安設備」の維持管理・設備更新を行わなければならないのに!、

全て第一種鉄道事業であるJR各社に押し付けている単なる施設Leasing 会社

20世紀末から21世紀にかけて、行政改革の目玉として、国鉄解体・分社化(1987年)日本道路公団解体・分社化(2005年)が行われ、そして郵政改革(2007年)の3つのビッグバンが行われましたが...

どっこい、旧・鉄拳公団が操っていた3重構造は見逃された!わけです。

定款改定で完全な第三種鉄道事業化とLeasingへの移行(法改正)が必要!

現JRTTの約款を改正して、全国の(3セク第三種鉄道事業者も含む)第一種鉄道事業、つまり地方鐡道路線も含めて、路線維持管理も担う完全な第三種鉄道事業に移行して、第二種鉄道事業者に「Leasing(長期レンタル)方式で路線を有償貸与」(※01)する制度を早期に立ち上げる必要があるでしょう!

参※00)当サイト内関連記事 整備新幹線 は国の宝!?...それとも亡国への "哲路!?" はこちら。

参※01)当サイト関連記事 "英語圏の鉄道に関する慣用句・記述について はこちら。

★第2項 JRTT の事業とは...

機構の主な事業は、以下の5つに大別される。

鉄道建設:整備新幹線や都市鉄道を中心とする鉄道の調査、建設、貸付等、海外高速鉄道調査等
船舶建造:船舶の建造、共有等、内航船舶の調査、技術支援
地域公共交通:持続的な地域公共交通の再編、整備への支援
鉄道助成:譲渡新幹線の譲渡代金の管理、各鉄道事業者が実施する鉄道整備事業への助成
国鉄清算:旧国鉄から承継した用地等資産の売却、年金費用等の支払などの旧国鉄関係業務、JR未上場会社への経営自立支援《Wikipediaより引用》

となっているようですが...

こと鉄道建設事業に限って言えば、巨悪の温床「毒立業成放人?といわざるを得ないでしょう。

土建屋が、21世紀の生計を託す「整備新幹線蔓延事業計画」の温床がここにあるのは間違いありません!

嘗て日本道路公団末期に国会に喚問された当時の commissioner (総裁)が『道路公団を解体すれば死人がでる!』という迷セリフ?を発したましが...

2度の脱皮・擬態で1964年産卵の"幼虫"(日本鉄道建設公団)から"さなぎ"(新幹線鉄道保有機構 &運輸施設整備事業団)を経て2003年に"モスラ"鉄道建設・運輸施設整備機構)に孵化したにすぎません!

見かけは違っても実態は鉄拳公団のまま?です...

痴呆赤字路線の蔓延はある程度阻止できました?が...

整備新幹線網という「毒蛾?の巣」増産メカニズムは残されたのです。

第1目 為政者にとって誠に都合の良い組織

鉄道事業法第59条の特例で「鉄道施設の所有者」ですが、第3種鉄道事業者からは除外されていて、第1種鉄道事業者に鉄道施設をリース契約する施設リース業として扱われています!が...

つまり、鉄道法の規定で整備新幹線の事業申請は第1種鉄道事業者のJR各社が直接申請して、

実際の鉄道建設はJRTTが所管の(国交省)から直接融資を受けるわけです。

この時に例の訳の分からない政治用語建設スキーム(※01)とやらで、

国(政府)、事業者(鉄道各社)沿線自治体が案分した事業費を直接受け取り「organizer(スーパーゼネコン)」として政府(国交省)に代わり入札を実施して、「ゼネコン」を組織化して事業に当たらせるのです。

民間のビル建設に例えるなら

設計・監理請負の"ゼネコン"に当たり、多数の"下請け業者"を束ねて"組織化"する organizer(スーパーゼネコン)を行っているわけです。

参※01)当サイト内関連記事 スキーム (建設費負担枠組み)は整備新幹線 建設だけではない!都市計画事業でも... はこちら。

第2目 ゼネコンに対する絶大な影響力!

当然・ゼネコンには絶大な影響力を持ち、

ゼネコンが天下りの温床にもなっています!(さらには国交省の管轄下なのでJRTTそのものが当然お上の天下りも引き受けています!アアヤヤコシ。)

余談ですが独立行政法人化された元国公立大学が「積極的に」ベンチャービジネスを起業して運営できるのも...鉄道建設・運輸施設整備機構を成立させるための立法を悪用? しただけの事です。

在来線建設にも関与できる

蛹(さなぎ)時代の新幹線鉄道保有機構とは異なり、事業範囲(約款)を広範囲に拡張しています。

そういう意味では正しく「鉄拳公団」の再来と言えます!

受託事業についてはこちらをご参照ください。

余談2 東京都・大阪市が・地下鉄建設を委託しない理由とは

各自治体の交通局と同じ立場なので委託する意味がない!からです。

第3目 建設資金の流れ

鉄建公団当時は、事業申請(建設)を「運輸大臣の個人裁量」で許可していましたが。

現在は表をご覧いただければお分かりのように、一応は国会の予算委員会で裁定することになっていますが...

railroadprojectflow.png

与党運輸族との係りは

与党運輸族(与党整備新幹線整備検討委員会、与党整備新幹線建設推進チーム)(※03)との関係は、

図の通り事業決定(国交省鉄道局の予算獲得)と、JR各社・地元自治体からの建設資金(スキーム)を勝ち得るための、国会(予算委員会)への圧力団体として利用して、いわば必要悪ていどの見下した扱いなのでしょう!

見下されても仕方が無い様な企画力のない、単に「欲に目のくらんだ先生方」ですからまあ仕方ないでしょうが...

参※03)当サイト内関連記事 与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム とは... はこちら。

完成後の整備新幹線はJR各社に40年リースで

リース先の鉄道事業者との関係でみるともう少しややこしくて...

"傘下"のJR3島(JR北海道、JR四国、JR貨物)を含むJR各社に、

(所有権を移転したうえで!)新規建設路線を40年リース契約で貸し付けています。(※25)

つまり、マイカー購入時に、嘗て行われていたマル専手形と同じ仕組み?です。

クレジット会社・リース会社を通さずに、物件リースを行っているわけなので何かの法律に抵触しそうな気もしますが...

参※25)通常、所有権はリース会社が持ち、固定資産税(償却資産税)はリース会社が納税するのですが...

鉄道施設の固定資産税は、(JR3島を除き)JR各社が納税しています!

つまり、完全に金融サービス(銀行)と同じ業務内容です。

但し40年長期リースなどという阿呆な貸し方は、民営企業の銀行ではありえないので...

リース・レンタル業には、基本法規制はありません!

まあ、前途した複雑な経緯を見てもわかる通り、制度・法律などというものは、為政者・支配者!にとっては、超法規的に"どうとでも都合よく解釈"できる代物なのでしょう...

第3項  特殊法人JR3島(JR北海道・JR四国・JR貨物)を所有する特殊法人ホールディングス!

株式会社・営利企業であるはずのJR北海道、JR四国、JR貨物の全発行株式100%を保有していて、一般企業で言うところの「ホールディングスと完全子会社」の関係(※02)となっています!

つまり、JR3島(JR北海道、JR四国、JR貨物)は、国策事業団JRTTの保有する特殊会社(特殊法人)に当たるわけです。

自動車メーカーで言えば、カルロスゴーンで有名になった?フランスのルノー、嘗てのブリティッシュ・レイランド(BL)、一時期のGMなどと同じ国営企業(特殊法人)の一種で、JRTTは正しくこれらを束ねる"国策事業団"に相当するわけです!

当然、国交省の官僚の天下り先の温床ともなっています!

例えば大阪市に当てはめると、大阪市交通局に当たります。

そして鉄道事業者が「大阪メトロ」という事になります。

参※02)当サイト内関連記事 ホールディングスとは はこちら。

★第1目 特殊法人とは

...法人を設立する旨の具体的な法令の規定に基づいて設立され、独立行政法人認可法人特別民間法人のいずれにも該当しないもののことである。2023年7月現在、34の特殊法人がある。《日本語ウィキペディアより引用

特殊法人(特殊会社)を総括すると

つまりは"天下りの温床"なのです。

2000年代に入り...、特殊法人等改革基本法2001年6月22日施行、2006年3月31日失効)に基づき、特殊法人の事業については廃止、整理縮小又は合理化、他の実施主体への移管などの措置(同法5条2項1号)を、特殊法人の組織形態そのものについても、廃止・民営化独立行政法人へ移行する措置を採ることも行われた。《日本語ウィキペディアより引用

★第2目 国鉄分割民営化?は詭弁! JR3島親方日の丸"特殊会社(特殊法人)"のまま!

嘗ての国鉄分割民営化?報道エイプリルフールにちなんだmass media(マスコミ)のFake !,joke !であって、

正しくは国鉄解体・特殊会社(特殊法人)化!だったのです...

JR3島(JR北海道、JR四国、JR貨物)は株式会社の形態はとっていますが、未だにJRTTが100%株式を所有する"特殊会社特殊法人!)"であり、

"親方日の丸"体質は変わっていま線(せん)!

第3目 嘗て日本の大幹線は"民鉄"だった!

鉄道黎明期において『日本各地で幹線鉄道を敷設してRailroad networkを築いたのは、民間資本による"私鉄!"でした。

その後に幹線の多くは"お上に"召し上げられて!、官営鉄道になり国鉄を経て現在のJR各社となりました。

この時に運よく?買収を逃れた大手私鉄の殆どは、第2次大戦中の戦時統合で合併を余儀なくされて、敗戦後に再度独立して現在に至っています。

第4目 JNR解体国有会社化が半世紀以上を経過して district や整備新幹線"お仕着せ"などの多くの歪みが露呈して...

(1986年12月4日)諸外国に倣って鉄道事業法が制定されて、(軌道法に下ずく軌道会社以外は)第一種鉄道事業第二種鉄道事業第三種鉄道事業鉄道事業者に統合されて、翌年に国鉄解体分割・特殊会社(特殊法人)化によってJR各社が誕生して現在に至るのですが...

国鉄解体分割・特殊会社(特殊法人)化の際に、成り行き任せで適当に決めた?JR各社の district(営業範囲)と境界駅が今になって多くの問題を露呈ました。

JR各社再度の"big bang"による restructuring(再編)で district 見直し!を押し進めないと、JR各社の極赤字路線問題解決とJR3島の完全民営化は達成出来ないでしょう...

参※901)当サイト内関連記事 米原ルート(北陸中京新幹線)ならば北陸新幹線大阪延伸も5年で開業できる! はこちら。

 

公開:2020年9月20日
更新:2024年2月27日

投稿者:デジタヌ

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