狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

温故知新《 アメリカの鉄道網がどのようにして"再建・復興" 出来たか?についての考察 》ー第5回ー

第5回 "♥一級鉄道"とクラス分け...

カタカナ和製英語が大好きで、何でも美化したがる日本(※40)では、「広範囲にわたる業務提携、緩やかな企業統合」を「alliance」と言う宗教用語!で表現しますが、米国では community(共同体)と言う言い方をします。

夢多き?ロマンあふれる「鉄オタ」達?特に「金慾」がらみ日本の「railway mania(鉄道教!・運輸賊!)は、 貨物鉄道事業を"蔑視!"する傾向がありますが、鉄道事業も business にすぎません!「夢(の超特急)だけでは食っていけない!のです。

なので、日本では鉄道事業者がデベロッパービジネスで、本業?鉄道事業の赤字補填をしているのです!(※41)

(鉄"棒"頭?さん、千代鳥轍?さんお判りですか?)

第0項 ホールディングス化!による 共同体・グループ化!

以下の鉄道網は現在全てホールディングスが所有する鉄道会社や、鉄道会社その物がホールディングスで、さらに各鉄道会社が連携して community,Federation (trust)を形成して、allianceを行いTrackage rights ()& Operating()による相互乗り入れ!(第二種鉄道事業)を通じて、

全米が一つの Railroad network (巨大鉄道網)を構築しているのです!

つまりUSAでは、日本に先立ち(※42)、『19世紀の鉄道黎明期つぶし合いから得られた"教訓"を活かし、

既に20世紀初頭から反トラスト法の網の目を潜り、♥共存共栄路線を走行してきたのです。

参※40)当サイト内関連記事 整備新幹線 建設における スキーム とは... はこちら。

参※41)当サイト内関連記事 JR各社は1鉄道事業者から 総合都市開発 デベロッパー に成長した! はこちら。

参※42)当サイト内関連記事 鉄道事業者 同士が覇権を争うライバル 関係の ご時世 では無くなっている! はこちら。

第1項 アメリカの♥一級鉄道とは...

年間の営業収益が2億5,000万ドル(約2兆6440億円!)以上ある鉄道会社が一級鉄道とされ、現在以下の6社が有名です。

これらの鉄道はいずれも東海岸のニューヨーク周辺などを除き貨物輸送に特化した形で存続を図っています。

第1目 BNSF(旧バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道)

はアメリア中西部を主なサービスエリアとする5万マイル(38,624㎞)以上の路線を有し、さらに8000マイル(12875㎞)以上の他社路線にも乗り入れるアメリカ最大級の貨物鉄道会社!

Burlington Northern Railroad

1889年設立Great Northern Railway (U.S.)、1864年設立 Northern Pacific Railway、1905年設立Spokane, Portland and Seattle Railway、1849年設立Chicago, Burlington and Quincy Railroad の4つの鉄道会社が

1970年に合併した鉄道会社でした。

その後、小さな鉄道会社を次々収集して。

その後1980年にSt. Louis-San Francisco Railway(1876年創業)を、1995年にAtchison, Topeka and Santa Fe Railway(1859年創業) を傘下に収めアメリカ最大、(中国を除く)世界最大の民間鉄道事業者となり,2005年1月24日に事業統合されてBNSF鉄道に社名を改めました。

第2目 CSXトランスポーテーション

東部の(自社所有 )21,000 mi (34,000 km)をサービスエリアとする。

有名なB&O(ボルティモアオハイオ鉄道)、Norfolk Southern Railway

第3目 ノーフォーク・サザン鉄道

東部をサービスエリアとする 営業距離・自社所有 21,500マイル (34,600 km)。

第4目 カンザス・シティ・サザン鉄道(ホールディングス)

完全子会社シンシナティ・ニューオーリンズ・アンド・テキサス・パシフィック鉄道と共に南部をサービスエリアとする

第2項 例えば最初の大陸横断鉄道ユニオンパシフィック鉄道では

日本でもなじみの深い?鉄道会社ですが、Union Pacific Corporation(ホールディングス)の現業部門の子会社です。

元々は前途したようにリンカーン大統領の功績で、前途したように1862年に制定されたPacific Railroad Acts(太平洋鉄道法)で起業した"国策企業ユニオン・パシフィック鉄道とセントラル・パシフィック鉄道"が1869年5月10日にPromontory Summitで"国策企業ユニオン・パシフィック鉄道と線トラスパシフィック鉄道が握手をしてPacific Railroad となり、その後サザンパシフィック鉄道などを吸収合併してアメリカ西部をカバーする巨大鉄道事業者!となってたわけですが...

第1目 Union Pacific Railroad

現在、Union Pacific Corporationが所有する北西部を網羅する鉄道網の、鉄道事業の中核企業としての役割を果たしています。

自社所有26,354マイル(42,413km)、アライアンス各社の路線を使用した、営業距離32,205マイル(51,829km)

第2目 Central Pacific Railroad

1862年に、Pacific Railroad Actsで最初に設立された国策鉄道事業者で、Sacramentoからユタ州のPromontory, Utahまでの建設を行ないました。

Scramentoが終着点となったのは、Sacramento Riverが,ミシシッピー河同様に、河口から180mile(約290km )上流まで、船舶の航行が可能で、かつAmerican Riverとの合流点に出来た新しい町は、サクラメントの住民は1849年に市憲章を採択し、1850年に州議会によって承認されました。、1850年2月27日にカリフォルニアで最も古い地方自治体となりました。(そしてその後も発展を続け1879年に州都となりました。)

なので、Pacific Railroadの西の起点とされたわけです!

1862年創設→1885年Southern Pacific Transportation Companyに買収される→1988年リオグランデインダストリーズ(ホールディングス)傘下→1996年ユニオンパシフィックコーポレーション(ホールディングス)傘下→1998年Union Pacific Railroadとして事業統合。

第3目 Western Pacific Railroad

初代 Western Pacific Railroad (1862-1870)

1885年、Southern Pacific Transportation Companyの子会社→1959年Southern Pacific と事業統合(合併)→1996年Union Pacific Corporationの傘下→1998年Union Pacific Railroadとして事業統合。

ミシシッピー河同様にサクラメントと河口部のSuisun Bayの間約42マイル(68 km)は大きく蛇行しており、この間の大型船による水運はeconomyではありませんでした。

そこで、輸送コストの削減を図るために、Pacific Railroadが建設開始されるのに合わせ、カリフォルニア州サクラメントで Western Pacific Railroadが起業されて1852年にすでに完成していた、オークランド河口の輸送埠頭とサクラメント間を結ぶ鉄道を起工したわけ!

この間に、大型船が航行できるSacramento Deep Water Ship Channel(運河)が完成したのは20世紀後半の1963年になってからのことです。、

そして、1869年5月10日Pacific Railroadが開通して、運行を開始した翌年1870年にCentral Pacific Railroad に吸収合併されました。

オークランドが本格的な貿易港となったのは1874年に浚渫が完成して、外洋航路の大型船舶が着岸できるようになってからのことです。

2代目 Western Pacific Railroad(1870年→1916年)

この会社が、後述するDenver and Rio Grande Western Railroadの資金援助を得て、もう一つのロッキー越えラインの1909年開通のFeather River Routeを完成させて、初代CaliforniaZephyr(1950年→)の運行ルートとなった訳です。

3代目 Western Pacific Railroad(1903年→)

1903年設立→1916年2代目Western Pacific Railroadを買収合併、1982年ユニオンパシフィックコーポレーション子会社→1998年Union Pacific Railroadとして事業統合。

第4目 Southern Pacific Transportation Company

変遷

1865年設立→1988年リオグランデインダストリーズ(ホールディングス)傘下→1996年ユニオンパシフィックコーポレーション(ホールディングス)傘下→1998年Union Pacific Railroadとして事業統合。

生い立ち

1865年に設立された会社ですが...1885年にセントラルパシフィック鉄道を傘下に収めるまでは鉄道事業は行っていませんでした。

(※いわば、日本の泉北高速鉄道の様な生い立ちです、当サイト内関連記事 何故 泉北高速鉄道 は御堂筋線の 延伸 ではなく南海高野線と繋がったのか... はこちら。

New Orleansからカリフォルニア州へは

これ以後19世紀中に、ルイジアナ州のAlgiers(New Orleans)⇔Lafayette を結ぶTexas and New Orleans Railroadをはじめ、多くの小規模な鉄道会社を次々に買収・総合して、El Paso⇔Tucson⇔Los Angeles⇔San Francisco、Sacramento間を結ぶ路線網となり,

(※San FranciscoとSacramentoへはLos Angelesで分岐していました。)

東部へは

テキサス州のTylerからSt. Louisへ伸びていたSt. Louis Southwestern Railwayを吸収して、別会社SPCSLCorporationの路線を経てChicagoとも繋がりました。

 

公開:2021年8月26日
更新:2024年4月 5日

投稿者:デジタヌ

温故知新《 アメリカの鉄道網がどのようにして"再建・復興" 出来たか?についての考察 》ー第4回ーTOP温故知新《 アメリカの鉄道網がどのようにして"再建・復興" 出来たか?についての考察 》ー第6回ー


 

 



▲鉄道史研究班へ戻る

 

ページ先頭に戻る