連載『 近鉄・南大阪線"古市⇔橿原神宮前"間と"御所線"はJR和歌山線に統廃合の!運命に...』ー第2回ー
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2021年当時の奈良県(前知事)や、奈良市(市長)さんは、コロナ過の中で
『県外者は奈良県内に立ち入らないでいただきたい!』
などとお気楽なことをおっしゃっていたようですが...
近鉄南大阪線・橿原神宮前⇔古市の昼間利用実態をご存じなかったのでしょう...
自治体首長同様に、能天気でお気楽な"鉄オタ"連中は
『2021年の7月のダイヤ改正で、上下昼間2本/時間体制がついに崩れた!』
などと、囃し立てて?いますが、そんなお気楽な状況では...
当時の前奈良県知事さんは、お年の"成果(せいか)?"少子高齢化、東京一極集中による、奈良県の衰退・過疎化の近未来の姿をなどは、考えたく無くなっていた!?様でしたが...
★第0項 2021年現在のコロナ災害で"見えてきた近未来図"は
コロナ災害が、いみじくも、近未来の奈良県の公共交通事情を、"疑似体験"させてくれたわけです!
つまり、吉野線沿線利用客の激減で、吉野線の将来は、観光需要しか期待できなくなるわけです!
京阪神メガロポリスを構成してきた神戸・大阪の2大?都市が、コンパクトシティー(※21)に向かっている現状では、
いくら奈良県(知事)さんが頑張っても、奈良県の少子高齢化、住人転出に歯止めがかからないで"衰退"は避けられないでしょう!
参※21)当サイト関連記事 全国の 中核都市 は コンパクトシティー を目指している! はこちら。
"その日"は一歩一歩確実に迫っています"
2022年4月23日ゴールデンウィーク直前に実施されたダイヤ改正で大幅スピードダウンとなった南大阪線特急たちですが...
「青のシンフォニー」人気にも陰りが...
なかでも2016年9月10日にデビューした「青のシンフォニー」が登場間もない2018年以来の「武漢ウィルス」攻撃にあい、当初の人気に陰りが見え始め、南大阪線大阪阿部野橋⇔橿原神宮前の路客需要の低迷を象徴する事態となってしまったわけです。
ついに、大阪阿部野橋⇔橿原神宮前間の昼間準急が廃止され、古市⇔橿原神宮前間の時間2本の2両編成ワンマン接続に置き換わったわけです。
12時台の特急が消滅!
出来るだけ一般利用客の利便性が損なわれない!ようにとの配慮で、例えば昼間ダイヤの11時台大阪阿部野橋⇔尺土間 区間急行所要時間29分は意地?していますが、特急はたった2分の差!の27分、つまり2分の差は古市駅通過分だけ!そして12時台にはついに特急が消滅!
★第1項 新興住宅地の開発飽和状態と少子高齢化の影響による利用客の激減
南大阪線・吉野線の途中主要駅の乗降客推移と所在地自治体の人口変動を見てみると...
大和高田市
1995年の73,806人をピークに年々減少2015年現在64,817人
大和高田駅/近鉄大阪線
1995年の1日平均乗車人員13,718人/乗車のみ をピークに年々減少傾向をたどり、2018年現在8,276人まで減少!
近鉄高田市駅/近鉄南大阪線
1995年の1日平均乗車人員 8,443人/乗車のみ をピークに年々減少傾向をたどり、2018年現在3,915人まで減少!
JR高田駅/JR和歌山線
2000年の1日平均乗車人員 2,936人/乗車のみ をピークに年々減少傾向をたどり、2018年現在2,192人まで減少!
橿原市
2010年の125,605人 をピークにに年々減少傾向。
橿原神宮前駅(近鉄南大阪線・吉野線、橿原線)
2001年の年間利用客4,792,668人をピークに年々減少して2018年現在3,514,253人まで減少!
御所市
1975年の約3万7600人をピークに年々減少の一途をたどり、2021年5月現在推計人口24,164人!迄減少!
近鉄御所駅
2000年の1日平均乗車人員 4,217人/乗車のみ 以来年々減少傾向をたどり、2018年現在1,910人まで減少!
JR御所駅
2012年の1日平均乗車人員 565人!/乗車のみ
★第2目 2021年6月8日の高田市→古市間の6両編成急行乗車レポート
いつも通り月一度の通院の帰路、天王寺→王子間の大和路快速に乗車して、王寺から和歌山線に乗り継ぎJR高田迄回り道!してみました。
11:08発の高田市→尺土→古市間の急行に乗車してみましたが...
11時に上りホームについたところ、ホームで待つ人は十数人程度、11:05分発の古市行2両編成各停の乗降客はほんの数人!
そしてお目当ての大阪阿部野橋行急行を待つ乗降も十数人!
但し、橿原神宮前(とそれ以前の吉野線)からの乗客で、三十数人/車両x6両≒200人程度!はいた?
乗車定員;6400系2両編成x3連で 298名X3=894名
乗車率にするとたったの22%!
これでは大赤字!
※本年(2022年)の運賃値上げ!申請の遠因?の一つ。
尺土駅・古市駅での乗降客は
先行した各停と緩急接続している(御所方面への乗り換え駅)尺土駅での乗降客はほんの数人!
以降の途中通過駅でホームで待つ人は各駅共に0人!
古市駅での緩急接続含む降客は小生も含み十数人!
乗車した人もほぼ同数!
昼間は吉野線→大阪阿部野橋間の利用に限られる?
つまりは橿原神宮前(以遠)からの「吉野線→大阪阿部野橋に直通する人が殆ど」と言うことになります!
つまり別項で述べたように吉野線を標準軌(軌間1435㎜)に改軌(※11)すれば、「橿原線(大阪線・奈良線)を利用して大阪難波まで向かうであろう人達」ということになります!
参※11)当サイト関連記事 近鉄吉野線 が21世紀を走り抜けるには 標準軌 への 改軌 しかない! はこちら。
第2項 戦前とは大きく変化した南大阪線の旅客需要
戦前は橿原神宮参拝客が近鉄南大阪線を支えていましたが、敗戦後は戦後復興期・高度成長期を通じてMetropolis(大都市)大阪市?のベッドタウンとして、
発展してきた大和高田市・橿原市で、"昼間"の現金利用客と朝夕の通勤・通学需要が入れ替わり、
更に近年のロードサイド型・巨大ショッピングモールの隆盛で、「昼間のお買い物客」まで減少して、南大阪線の利用客減少に"車止め"がかからない状況となってきているわけです!
第1目 橿原市・大和高田市・御所市は完全に過剰供給
上図をご覧いただけばお分かりのように、県中部の橿原市・大和高田市は完全に輸送力過剰供給になっています!
このままだと、近鉄大阪線・南大阪線・JR和歌山線(桜井線)が3路線共に"共倒れ!"となり、鉄道不毛地帯となるやもしれません!
第2目 そして近鉄が行った合理化策は運行スピード規制(運行経費削減策)
2022年5月現在の日本語ウィキペディアでは、いまだに南大阪線の最高運転速度は110km/hのままになっていますが...
運転速度では圧倒しているJR西日本ですが...
JR西日本のRural lineでは最高運行速度85㎞/h但しMaine Lineはspeed Up!
JR和歌山線・桜井線(※22)などのRural line(地方"肥えたご?"線区)では最高運行速度85㎞/hで運行されています。
(近鉄では生駒線・田原本線(※23)などの Rural line では最高運行速度65㎞/h!とLRT並みの速度で運行されています)
JR奈良線では改良事業(※24)が進み最高運転速度は110㎞/hに向上しています、更に大和路線(難波⇔加茂間)では120㎞/h!
参※22)当サイト内関連記事 JR 桜井線 が 廃線 の危機!に...LRT 路線になって超低床トラムカーが走れば... はこちら。
参※23)当サイト内関連記事 近鉄 生駒線と 田原本線 が LRT 化して王寺駅北側 旧街道の トランジットモール で一本に繋がれば沿線に新時代!が... はこちら。
参※24)当サイト内関連記事 JR西日本 が京都市内の 奈良線複線化 に熱心な訳 と 観光特急まほろば延伸 への期待値とは... はこちら。
大阪市内と奈良県下を最短距離で結ぶ近鉄は
スピードでは優っているJR大和路線(関西線)も最短距離で結ぶ近鉄には、圧倒的な時間差をつけられ...
そこで近鉄は「多少の運行速度低下でも十二分に戦える!」...と判断して低速化!策で運行経費の削減を目指すことにしたのでしょう...
2022年4月23日ゴールデンウィーク直前に実施されたダイヤ改正
実は本年2022年4月23日ゴールデンウィーク直前に実施された(近鉄の)運行経費削減策ダイヤ改正では、(大阪市内の連続高架区間も含め)最高運転速度を大幅に引き下げる!という手法でした。
近鉄では、運行速度表示(標識)が架線柱などに特・急・普で示されていることは、鉄オタなら周知の事実ですが、
5月のダイヤ改正で、特つまり110㎞/hが撤去されました!更に、急・普が100km /h→85㎞/hの-15㎞/h規制となり、特急に至っては110km /h→85㎞/hの-25㎞/hと大幅ダウンとなり若干!ではありますが所要時間が増大!しました。
来年度からの"大幅"な値上げ!を、国交省に申請した近鉄の"自助努力"?(※32)の一つなのでしょうが...
※参※32)本サイトで繰り返し述べてきましたように、最高運転速度を引き下げると、路線の保線(維持管理・設備更新)費用が大幅に削減できます!
同じ運行本数"奈良"(なら)ば、最高速度比つまり110㎞/h→85㎞/hでは約23%!削減できることになります。
更にこれまで、使用してきた幹線用の50㎏Nレールを、ローカル線用の40㎏Nレールにグレードダウン!することも可能となります。
とんでもない経費節減の表れでも
近鉄南大阪線の線路はここ数年取り換えられていない!
レール(軌条)頭部は通常緩やかな凸形状で、
真っ平ではありま線(せん)!が...
天辺が真っ平でピカピカして"薄く"なっているのは、摩滅が進行している証です!
※ダイヤ改正当初は運転手が慣れていないので、準急・各停でも「しょっちゅうATSの警告ベルが鳴る!」ようになりました。(^_^)/~~~
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公開:2021年6月 8日
更新:2024年2月23日
投稿者:デジタヌ
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