連載『 静岡鉄道 が 東急 から離れて JR東日本 グループ入りで生き残り?...』ー第5回ー
第4節 最新型低床トラムカーとの車両比較
第1項 車両比較
第1目 静岡鉄道A3000形電車
製造元 総合車両製作所(株式非公開・JR東日本100%子会社)
- ●編成 2両固定編成
- ●軌間 1,067 mm
- ●電気方式 直流600V(架空電車線方式)
- ●最高運転速度 70 km/h(設計最高速度 90 km/h)
- ●起動加速度 2.5 (3.0) km/h/s
- ●減速度(常用) 3.5 km/h/s(非常) 4.5 km/h/s
- ●編成定員 238(座席78)人
- ●編成重量 (乗務員55㎏/1名と含む乾燥重量)63.8t (クモハA3000形 (Mc) 34.3t、クハA3500形 (Tc) 29.5t)
- ●定員乗車時総重量 (55㎏X238名含む)約76.9ton
- ●想定満員(定員155%乗車)時総重量(55㎏X369名含む)約84ton(※10)
- ●編成全長 38m(車体長 17,580 mm)
- ●全幅 2,742 mmX車体幅 2,740 mmX全高 4,015 mm
- ●車体 軽量ステンレス(総合車両"sustina")
- ●Mc車:TS-840・Tc車:TS-841
- ●編成出力 480kW(主電動機出力 120kWX4基/2両1編成)
- ●歯車比 99:14 (7.07)
- ●制御装置 IGBT素子VVVFインバータ制御
- ●保安装置 i-ATS(変調方式MSK、車上パターン制御方式)、静鉄式ATS(点制御速度照査機能付
※つまり、手回し"欲"ホームドア対応とされています!(※11)
推定価格 1編成(2両固定ユニット4億円?)
参※10)日本では戦前から"慣例"(申し合わせ)として、通勤型(ロングシート)車両の想定満員は、定員の155%、55㎏/人!として想定最大積載重量を算定しています。
参※11)当サイト関連記事 ホームドア設置圧力は安全に名を借りた! 鉄道機材 syndicate と経産省・国交省が連んだ"謀"!にすぎない はこちら。
参※001)日本では戦前から"慣例"(申し合わせ)として、55㎏/人!として想定最大積載重量を算定しています。
参※002)日本では戦前から"慣例"(申し合わせ)として、通勤型(ロングシート)車両の想定満員は、定員の155%、55㎏/人!として想定最大積載重量を算定しています。
第2目 アルナ車両製福井鉄道F2000形低床電車
本年(2023年)満を持して登場したのが純国産技術によるミドルサイズのリトルダンサーシリーズ F2000 !です。
とさでん交通の100形を stretch して modify した車両です。
♥bolster タイプの(swing hange)ボギー台車を使用して乗降口床面高さ350mm!を実現しています。
- ●基本仕様 直流600 V(架空電車線方式)(※1500V仕様も製作可能)
- 軌間 1,067 mm(※狭軌→標準軌対応は、逆の場合と異なり改修が容易!)
- 3両固定編成(2関節タイプ)
- 車体 耐候性鋼製車体
- (前頭部:GFRP製)
- ●動力性能
- ●常用速度 65km/h(40mph)
- 設計最高速度 70 km/h
- ※起動加速度 2.5 km/h/s
- ●減速度(常用) 4.4 km/h/s(非常) 5.0 km/h/s
- ●輸送能力
- 編成定員 115人(座席43人)(※但しロングシートタイプなので想定満員状態では155% 178人/編成!※002)
- ●車体
- ●編成長21,400mm X 全幅2,600mm X 全高 3,830mm X乾燥重量; X
- ♥乾燥重量(乗務員1名含む)33 ton
- ♥定員乗車時総重量 (115名乗車時)約39.3ton
- ♥設計想定満員総重量(定員155%178名) 約42.8ton
- ♥走行装置
- 先頭車:通常型ボギー台車(Bolster 釣り梁付き!)※カーブに強く乗り心地(♥対ヨーイング・ローリング・ピッチング)に有利!
- 中間車:(台車懸架・単台車直接マウント・関節連結)
- ♥車輪径 610Φ 平行カルダン駆動
- 編成出力 180 kW 主電動機 三相誘導電動機 VVVFインバータ制御 定格出量60 kW X3基搭載 (全車電動車)
- 想定満員時登坂能力 鉄道建設技術基準35‰をクリア
- 制動方式 回生・発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(♥つまり従来型と同じなので従来の整備技術が継承出来ます!)
※福井鉄道公式発表の営業試験1次車両の導入費用 約3億9千万円には特注車両・開発費!が含まれており、2次車(汎用量産型車両)以降は、♥コストダウンする"申し合わせ"となっています!
※2002年登場のオリジナルの土佐電気鉄道100形電車は約1億9千万円(とさでん公式発表値)だったので、大幅コストダウンの見込み大です。
純国産・汎用技術で開発されたリトルダンサーシリーズ
♥広い車内!
♥輪軸タイプのボギー台車を使用
純国産技術で開発されたミドルサイズ(24m)リトルダンサー F2000 !では610Φの小径輪軸タイプの♥bolster (swing hange)付きの bogie を前後に採用しています!
なので、yawing も発生しにく、鉄道路線(専用軌道)区間の高速走行にも対処しています。
参※)当サイト関連記事 "台車懸架・単台車式"ブレーメン型超低床車両の"弱点"は複合カーブ通過とヨーイング はこちら。
♥郊外鉄道路線駅!発車シーン
♥汎用部品を使用
一般通勤車両にも広く用いられている、汎用部品(技術)を多数流用(応用)しているので、従来の超低床車両とは異なり、部品単価を抑えることが可能で、且つ整備(補修)にも長年経験のある整備技術(要員)がそのまま生かせます!
更に、鉄道事業者にとっては、予備部品も超低床車両専用(用特殊仕様)ではないので、調達が容易(経費削減)になります。
短い中間車両で♥曲線通過も安全に
♥市街地併用軌道走行シーン
更に短軸台車をボルスターレス構造で直接マウントする中間車両は短い形式に変更されています!
つまり急カーブ走行時に起こる捻じれモーメントによる脱線(※28)にも強くなったので、市内併用軌道区間の交差点も問題なく通過できます。
参※28)当サイト内関連記事 ライトライン試運転事故!で発覚した台車懸架・単台車タイプ3重連!と軌道法との相性の悪さ! はこちら。
現状はパワー不足ですが...
現状小型高出力ACモーターが製品化されていないので、起動加速度 2.5 km/h/sに難点!がありますが...
技術は"秒針月歩"で、AotoMobir の世界では既に小型高出力ACモーターが実用化されています!
ライセンス生産のブレーメン型超低床車両に搭載の小型高出力(100kw)ACモーター並みの新型♥高出力小型ACモーターの出現もそう遠くはありま線(せん)!
つまり、現用の東急300系電車と同等以上の高加減速性能を備える日もまじかです!
見通しの立たないVGA(フリーゲージトレイン)なんぞよりよほど現実的です!
参※)当サイト関連記事 Talgo 方式・軌間可変車両・VGA(フリーゲージトレイン)の"致命傷 !「フレコロ」とは?... はこちら。
第3目 全国各地のLRT化構想への救世主に
プラットフォームの低床化改修が伴う低床車両ですが...
経過処置として現状短編成化で休止している部分のホーム改修だけでも対応できるので、5年計画ぐらいで、徐々に更新しても問題は生じない!でしょう。
※えちぜん鉄道内での高低両用ホームの例
第1目 超低床トラムカーにしておけば...
長い目で見れば、全線高架化、橋上駅化も必要ないし、当然エレベーター、エスカレーターも必要ないし、転落防止用のホームドアの設置も必要もありませんでした!
更に、認可運行速度 最高70 km/hの静電に最高設計速度90km/h!の通勤タイプ車両は必要ありません!
静岡鉄道A3000形電車 vs 福井鉄道F2000形電車
起動加速度 2.5km/h/s 2.5 km/h/s
編成定員 238(座席78)人 vs 115人(座席43人)満員時 369名 vs 178名 1:0.48
編成全長 38m(車体長 17,580 mm)vs 21,400mm
全幅 2,742 mm vs全幅 2,600 mm
編成乾燥重量 63.8t vs 33.0 t! ※乗務員1名分含む
定員積載総重量 76.9ton vs 47.8ton
編成出力 480kW vs 180 kW!(60kwX 3基 / 編成)
編成価格 約4億円? vs 2.5億円
総額 約44億円/11編成 vs 約52.5億円/21編成(予備1編成含む)
編成比較だと乗車定員が-52%で、予備車両を含めて21編成としても、大した開きには...
第2目 保線費用(軌道維持管理・更新費用)が劇的に
軌道にかかるダメージ(衝撃力)Fニュートンは
(m;質量、v;速度、Δt ;時間)
F=m・v/Δt であらわされます!
総重量が大きいともろに衝撃力となります。
つまり、load weight(総重量)が76.9ton/8軸(9.6t/軸) vs 47.8ton/6軸(約8トン/軸)と約2倍も違う、ステンレス車両では、Railway track(軌道)に与えるダメージが約20%も大きく!
更に、使用するレールも現在一部区間で使用している50kgNレールを使用しなくても40kgNレールでよくなり、保線経費(軌道維持管理・更新費用)を大幅に低減できるわけです。
長い目で見ると...
10年単位の中長期的に考えた場合、前項と併せて考えると大きな差となって経営に重くのしかかってくるのです。
つまり「持続可能な鉄道事業」とは程遠くなるのです。
各金融機関から出向?なさっている(鉄道運営ド素人!の)経営陣の方は"良く欲(よくよく)"考えな直さたほうがよろしいのでは?...
第3目 後々の橋上駅舎化!ホームドア設置そして全線高架化!を考えると
更に、前途したように、今後間違いなく迫る!バリアフリー対応橋上駅舎化(※93)& ホームドア設置圧力!でに全駅 15駅!を対応させるとすると...
1億円/駅以上は必要で、新規設備投資だけでも15億円以上!
しかも、これらのメンテナンス(維持管理・設備更新)に更に毎年1億円以上!
前途した、Railway trackの維持管理・設備更新費用と合わせると10年先には...
参※93)橋上駅舎化すると!...ユニバーサルデザイン対応法(バリアフリー法)圧力で、エスカレーター・エレベーターの設置義務化!自動改札機、自動券売機、更にこれらのICT機器の為の空調設備!等、1駅当たり巨額の設備投資が必要となります!
そして、これはの設備には寿命(耐用年数)があります!
つまり一度設備すれば終わりではなく、
未来永劫共に設備更新費用(営業経費)として、大きく静鉄にのしかかります!
なので、広電、福井鉄道、富山地方鉄道を持つ広島市などの municipalityでは超低床車両を用いたLight rail transit (LRT)化に積極的な支援を行っているわけです。
★第3項 1990年当時のデジタヌ思い出の思い出
かつて小生が、現役のセールスマンをしていた頃、狐ヶ崎にある小糸製作所にたびたび訪れていました!
往路は静岡駅からタクシーを利用していましたが帰路は狐ヶ崎駅まで歩き「大好きな電車」で静岡駅まで戻っていました。
正直初めての静鉄でしたが、2021年現在も使用されている当時の最新型?(1973年登場)1000形電車は皆様よくご存じ通り最新型のA3000形と比べても決して引けを取らない高性能車両で、
しかも地方のLRT路線としては驚異的!によく整備された良好な線路状態で、
カーブの多い路線を胸のすくような加減速で。正しく"軽快"に駆け抜けてくれて、すっかり静鉄ファンになってしまったほどです!
当時小生の住む近鉄沿線では起動加速度 4.5 km/h/sを誇ったラビットカー(※92)はすでになく!
各駅停車も低加速:1.8km/h/sで運行されていたので、静鉄の常用 2.2 km/h/sは軽快に感じました!
参※92)当サイト関連記事 近鉄 ラビットカー と 南大阪線 の変遷...日本初の 高加減速車 の命運とは?はこちら。
参)1000形電車 基本性能
起動加速度 2.2 km/h/s。
減速度(常用) 3.5 km/h/s
ー続きはこちらー
※ここをクリックするとこの Content の Opening に戻れます!
※ここをクリックすると"要約"付き Category Top menu table に戻れます!
公開:2021年1月26日
更新:2024年2月23日
投稿者:デジタヌ
連載『 静岡鉄道 が 東急 から離れて JR東日本 グループ入りで生き残り?...』ー第3回ー< TOP >連載『 静岡鉄道 が 東急 から離れて JR東日本 グループ入りで生き残り?...』ー最終回ー
▲JR東海と共存地方私鉄 調査班へ戻る