狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

鉄道(新線・新駅)神話!? への"地上げ屋 "と"自治体 Officer " の執着とは!...《 連載第9回》

第9回 緊急を要するのは地盤沈下が引きおこす高潮対策事業!

整備新幹線より大事な、地盤沈下が引き起こす高潮対策防潮堤嵩上げ事業には数100兆から千兆円!規模の巨額投資が...

第1項 沿岸都市の盲点は地盤沈下とエルニーニョによる、高潮被害!

Megalopolis(広域都市圏)首都圏の中心Metropolis(大都市)を形成している東京都の特別区(23区)を筆頭に、「沿岸部にあるMetropolisは地球温暖化による海面上昇・高潮被害の脅威にさらされています。(※50)

東京23区だけではなくMetropolisを目指している、中核都市は(一部の都市を除き)いずれも海に面した沿岸部にあります!

これらの痴呆都市を悩ましているのが、地球温暖化による「海面上昇と、巨大台風」がもたらす高潮被害・洪水対策です!

参※50)当サイト内関連記事 東京都心部 は砂上の楼閣! はこちら。

第1目 安全を確保するには海抜10m以上は必要な標高

一度、自然災害が発生すると、最低でも標高10m以上は必要とされており、河口部の堆積で生れた、3角洲が主体の東京都やこれらの都市では、その後の埋め立てで出来た"夢の島?" area(空地!)も含めて、

高度成長期の地下水くみ上げによる地盤沈下の影響もあり、標高0m地帯どころか「海抜マイナス数m」area を相当抱え込んでいて危険な現状です!

※詳しくは、東京都が公開しているハザードマップをご参照ください!

  • ブルーのエリアは海抜5m以下の水没地区!
  • ●都心ビルマークは新宿宮殿!
  • 鉄砲マークは市ヶ谷の自衛隊
  • 水没マーク国会議事堂!
  • グリーンマークは移転候補地?

第2項 全国にある沿岸部に面した危険な地方都市... 

以下は和製英語コンパクトシティ(Metropolis)を目指している地方都市の一例です。

参※)詳しくは当サイト内関連記事 コンパクトシティー 構想は"痛み"と"都市災害"が内在する大博打! をご参照願います。

※以下国土地理院データサイトより

第1目 大阪の場合だと

今まで100年に一度の大水害と言われてきた、昨今の巨大台風(雨量)に備えるには大和川、寝屋川、大川、木津川、土佐堀川、などの堰堤嵩上げ事業、と遊水地の確保、分流の尻無川、安治川、淀川、中島川(神崎川)の河口部の防潮堤嵩上げ工事、水門改修、地下遊水施設の建設などを今後進めていくためには、数兆円規模の公共投資が必要とされています!

大阪市の場合だと大阪府庁がある大阪城前の上町台地の一部が標高17.5mでかろうじて水害を免れる程度で、大阪市役所(標高3.4m)の有る中ノ島も含めて、地上3階までは、巨大台風の高波で水没するといわれています!

しかも、南海地震による津波被害となると...

つまり、淀川を挟み、大和川で南を遮られた大阪市全域を水害から守るのは困難な状況になってきたわけです!

第2目 稚内市

住民基本台帳人口 32,627人 (2021年4月30日現在)

1975年の55464人をピークに年々人口が減少して過疎化に悩まされている日本国内最北の町稚内市ですが、残念ながら嘗ての連絡線の町であり稚内港に面している市街地の標高は、稚内駅に近い市役所や金融街の有る中央町や旧市街地一帯は標高5m!程度しかなく、高潮被害を防ぎきるのは難しいでしょう!今後は栄町・緑町・こまどり町当たりの新興住宅地に、ほど近い辺りに南稚内駅を移して、地球温暖化・海面上昇に備えたほうが安全でしょう!

第3目 青森市

推計人口 270,902人 (2021年5月1日現在)

青森県最大の、県都、青函連絡線で栄えた青森市ですが...

2000年の318732人をピークに年々人口減少傾向に悩まされて、過疎化!の道を歩んでいる都市です!

稚内同様に連絡線で栄えた町なので、青森駅周辺は海抜2m!程度、県庁前では1.6m!

町はずれに当たる青森中央ICの入にほど近い問屋町の中央卸売市場でやっと海抜9.1m!

新青森駅東口で海抜約9m、南口が海抜約11m、最低でもこの辺りに、県庁(防災本部)、市役所、県立中央病院(海抜3.4m)は移転して、防災に努めるべきでしょう!

仮に数千億円規模の公共投資で、海岸沿いの防潮堤、堤川、沖舘川、新城川の堤防嵩上げ事業を行ったとしても、今や恒常化している巨大台風による、高潮・洪水被害を避けることは難しくなっている状況です!

青森県知事は、空港アクセスモノレール(※11)などの、"妄想"ばかりに耽り、お気楽なことばかり考えないで、真剣に市民の生命財産を守る手立てを考えるべきです!

参※11)当サイト関連記事 青森空港 シャトルライン は BRT なら安上がりに実現できる!がそもそも必要ない! はこちら。

第4目 仙台市???

推計人口 1,092,090人(、2021年5月1日現在)

広域合併で、政令指定都市の体面(人口百万人)をかろうじて保ってはいますが...

青葉山の麓、旧市街地に当たる中央区の仙台駅から続く青葉通り・広瀬通りの標高は35m以上あり、高波・津波被害にも合わなかったのは前回の東北関東大震災で実証されていますが...

海岸線沿いにある仙台東IC・地下鉄新井駅周辺の若林区は、海抜3m!しかないエリアで、今後はE6仙台東部道路(県道23号)か東部沿岸道路(県道223号)の築堤化(防潮堤)!と居住禁止エリアを設ける手法で万が一に備える事が必要でしょう。

また"居住禁止エリア"(干渉帯)を設ける手法は、江戸時代から高波・津波対策に有効な手法とされています!いずれにせよ、七北田川、名取川の築堤嵩上げ護岸工事も含め、数千億円規模の公共投資が必要となってきます!

そういう意味では、コンパクトシティー化は防災上も有効な手段かもしれません?

第5目 富山市

推計人口 412,533人(2021年5月1日現在)

コンパクトシティーのパイオニア!富山市の場合も、常願寺川・神通川の分流地帯(3角洲)に出来た富山平野上の都市であり、富山駅南口で海抜7m、北口で6.6m、県庁前で7m+ときわどい標高の"低地"にあります、近年は市街地に近い大工場の移転・縮小で地下水くみ上げが無くなり一応地盤沈下は収まっているようですが、地球温暖化による海面上昇が進めば...

特に海岸沿いの岩瀬では海抜2.6m前後と危険な状態です!

富山県は、数千億円規模の、富山港沿岸部の防潮堤嵩上げ護岸工事と常願寺川・神通川・庄川・小矢部川の堰堤嵩上げ護岸事業を進める必要があるでしょう!

さらに、富山市も防災拠点として、富山市科学博物館(標高12m)の有る西中の町"以南"の太郎丸本町辺りに、新市庁舎を移転して備えるべきではないでしょうか?

城北大通りに地鉄の新線を延伸するか都市型BRT路線の解説が望まれるでしょう!

※ 拡幅道路を走る都市型BRT!

  • ♥ 都市型BRT網
  • ●地鉄LRT延伸案

第6目 豊橋市

推計人口 370,174人 (2021年4月1日)

豊橋鉄道の有効利用など、全国の中核都市のお手本となっている豊橋市です!

高度成長期に中京経済と共に大躍進して戦後の復興経済期の1955年に人口20万人を超えて、2010年の376861人とピークに達して以来多少縮小傾向にはありますが"高止まり"を示しています!

防災上は、南部に伊古部海岸、西部に三河湾沿岸エリアがあり、市内を豊川と豊川放水路が流れていて、沿岸部の護岸嵩上げ・豊川の堰堤嵩上げ工事が当面の課題でしょう!

豊橋市役所のある一帯は海抜10mは確保されているの、高潮、津波の被害は受けなくて済みそうですが...

問題点は豊橋市民病院を標高2.9m!の、3角洲に建設してしまったことでしょう。

出来れば、向山緑地(標高18,4m)への再移転が望まれるところでもあります。

第7目 神戸市

推計人口 1,523,022人(2021年5月1日現在)

人口150万人を誇る大都市ですが...

東京都・大阪市・名古屋市同様に長い海岸線を抱えた典型的な"沿岸都市"でもあります。

更に神戸市ご自慢の沖合3島、ポートアイランド・六甲アイランド・神戸空港島はいずれも海抜4m前後で、地盤沈下が進めば、地球温暖化による海面上昇で「アトランティス"状態となってしまうのは目に見えています!

更に近年の阪神淡路大震災で、液状化問題も露呈してしまいました!

沿岸部を、高潮・津波被害からも盛ろうとすると数千億円規模の公共投資が必要となってしまいます!

神戸市役所(海抜5.8m)も安全とは言えません!

但し、長崎同様に、背後に六甲山が迫った、斜面の多い地形なので、三宮以北の山手通り沿道を見直せば海抜20m!の高所が確保できて、南海大地震の津波被害にも合わない防災拠点つくりが可能となるでしょう。

今後は、新神戸駅から続く・異人館通・山手通の公共アクセス網整備(※12)が望まれます!

参※12)当サイト関連記事 異人館の街並み" 神戸 北野通り "にはサフェージュ式モノレールが良く似合う! はこちら。

第8目 北九州市

推計人口 935,084人(2020年9月1日現在)

嘗て鉄鋼の町として、九州最大の規模を誇った北九州市ですが...

地場産業鉄鋼産業の縮小と共に、1980年当時の1065078人をピークに年々減少傾向となり、2005年に政令指定都市の証である人口100万人を切って終い、現在に至るわけです!

臨海工業地帯をもとに発展した興行都市であり、必然的に、門司港に面した海岸線は長く、公道成長期の頃の地下水くみ上げによる地盤沈下の影響をもろに受けて、沿岸部は軒並み3.5m以下の低地になっています!

防災拠点のはずの市役所も海抜3.8mの低地にあり、北九州総合病院がかろうじて標高9mを確保している状況です!北九州中央病院に至っては海抜2.8m!

っ今後は気長に沿岸部の防潮堤の嵩上げ工事、紫川、堀川分流(若松・戸畑港湾エリア)の護岸事業を進めながら、災害時の防災拠点となる、市役所、消防本部、病院を夜宮公園(海抜19m以上)か国道3号線沿いの岩ケ鼻公園(海抜29m)あたりに移転する必要があるでしょう!

現在、国道3号線バイパスには西鉄BRTが走っており、更に望むなら日本製鉄専用線を旅客化(LRT化)するなりすれば公共アクセスも確保できるでしょう!

苦渋に満ちた決断となるでしょうが、市民の生命・財産を守るには戸畑区・若松区の沿岸部、八幡西区の黒崎駅周辺の低地(海抜1.8m!)から市民を遠ざける以外に、防災 コンパクトシティー実現の道はないでしょう!

第9目 運よく?内陸にある札幌市の場合は

住民基本台帳人口 1,963,959人 (2021年4月30日現在)

石狩平野に出来た札幌市は、官庁街の大通り公園で標高20mあり、kitara(※11)の有る中島公園では標高30mある"内陸部"にあります、つまり豊平川の防水対策さえしっかり行えば、海面上昇(&地盤沈下)が続いても21世紀中は安全な大都市といえるでしょう!

参※11)当サイト関連記事 札幌コンサートホール Kitara 《ホール 音響 ナビ》北の大地に燦然と輝く音楽の巨星はこちら。

 

公開:2021年7月 4日
更新:2024年3月30日

投稿者:デジタヌ

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