狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 泉北高速ライン"阪和線直結・直通!で"なにわ筋線"では叶わない!大阪駅直通が...』ー第5回ー

★第3節 一欠片(ひとかけら)のロマンも無い泉北拘束鉄道の"慾得塗れ!"ルート

現在南海電鉄(ホールディングス)の"連結決算子会社"完全子会社、となっていますが...

第0項 ※始めに在阪マスコミ同様?の"誤報"!についてのお詫び

際1目 2007年版ファンタジー『 泉北高速鉄道建設のいきさつ』再録

※以下(第0項)は 2007年に初公開した初稿を一部修正して転載した項です。

大阪市と大阪府の確執が住人に不便を強いる結果に...

大阪府は計画段階で事業申請が行われた当時、用地買収その他で着工の見通しが立たない府道28号線中百舌鳥⇔我孫子間に市営地下鉄を延伸させるよりは、建設費・工期ともに有利でおまけに建設補助金の面からも有利な南海接続案を採用して,大阪府が別目的で設立していた第3セクターの大阪府都市開発(株)に地方鉄道としての事業許可申請をさせて、今で言う上下分離の形で直接鉄道事業に乗り出した事業でしたが...

役所(役人)が交渉相手として一番信用できないのは何言おう役所(役人)!

もしも府・市が「犬猿の仲」ではなく、お互いに綿密に連携していれば、御堂筋線の延伸を信じて、中百舌鳥駅周辺の大改造の時に、近鉄難波駅のように途中駅スタイルの中百舌鳥地下駅を建設して、待ち構えていれば、16年も待つことはなかったかも知れないし、泉北ニュータウンの住人も、初乗り運賃の3重払い!を避けられていた!

※ 今(令和元年)現在も、利用者・乗客は(中百舌鳥経由南海高野線、ナンバ駅乗り換え地下鉄利用の)3度も初乗り運賃を強要されて...

おまけに中百舌鳥駅は、地下鉄乗り換え連絡に全く配慮しないダイヤ!

それどころか速達優等(有料)電車は南海中百舌鳥駅を通過してしまう有様!

これらの"極めつきの不便と出費"を強いられている訳です!

大阪府・大阪市が互いに既得権益・利権に拘り、利害が一致しない当路線では住民無視で「平行路線を走り続け」相手をけん制して、我田引水を行ってきたことになります。(※21)

もしも、両者が近鉄と阪神のように鉄道マン同士だったら、お互いを信じ合えて、

泉北高速鉄道は、軌間1435mmの標準軌と第三軌条集電方式で建設されて、近鉄が難波駅で、阪神がやって来るのを39年間待ち続けたように、中百舌鳥駅で大阪市営地下鉄御堂筋線がやってくるのを16年間じっと待ち続けていたかもしれない?...(※22)

参※21)当サイト関連記事 大阪市 の 市営モンロー主義 は21世紀令和の御代になった今も生き続けている! はこちら。

※22、当サイト内関連フィクション 69年間待ち続けた男 第1話《鉄道フィクション》" 阪神 近鉄 友情物語" ー在る鉄道マンの半生ー はこちら。

第1項 事実は甘いものでは無かった!

前項で、記した2007年版の内容は、ロマンティック"ファンタジー"にしても邪推・妄想が多すぎましたことを、お詫び申し上げます。

再度、現在公開されている当時の"資料"を洗い直しましたところ、新たな事実関係が判明しましたので以下の"改訂版"に起筆し直しました。

大阪府・南海・堺市連合軍が大阪メトロ御堂筋線の延伸を阻んだ!

結論から言えば泉北拘束?鉄道の場合は大阪府・南海・堺市連合軍が府道28号線(北堺警察署前⇔中百舌鳥駅間)の用地買収と着手を遅らせ、大阪メトロ御堂筋線の延伸を阻んだ!ととらえるのが正しいようです。

参※34)12月4日以前の地方鉄道法では現行の鉄道事業法にある鉄道事業の規定(区分)は無く運行業務「受託」という手法が用いられていました。神戸高速鉄道も同じ手法で設立された会社です。

設立当初は"大阪府都市開発株式会社!

冒頭で述べたように、1965年に 泉北ニュータウンの開発と アクセス路線を建設する目的で、大阪府の肝いりで資本金40億円の第3セクター「大阪府都市開発」として設立されました。

※当時は南海電鉄は大口出資者にも含まれない「その他もろもろの出資者(企業)」にしかすぎません!でした。

2014年7月1日 払い下げ?後の泉北高速鉄道㈱は

株式非公開・非上場 南海電鉄(ホールディングス)の連結決算子会社でした。

泉北高速鉄道ライン

開業 1971年4月1日(最終延伸 1995年4月1日)

起点 中百舌鳥駅⇔終点 和泉中央駅

路線距離 14.3 km 駅数 6駅
軌間 1,067 mm (狭軌) 複線  直流1,500 V 架空電車線方式

第2項 時系列が語る"ロマン"などは一切無い『欲得まみれ』の事実!

当時(今も!)大阪府(都市計画局)と大阪市(交通局)は互いに利権争いで反目しあっている間柄でした!

なので"泉北ニュータウンの住人の利便"等どうでもよかった!のです。

実際には、大阪府・大阪市は"お互いの権益が真っ向から「ブツカル関係」で既得権益擁護集団!(※31)どうしの権益抗争!をしてた!わけです。

大阪市と大阪府の生い立ちの関係で、大阪府の一部で有るはずの"大阪市と大阪府の関係"は、最近(今なお?)まで極端に悪く、全く相互連携・コントロールが効かない状況が続いていたのです。(今も続いている?)

参※31)当サイト関連記事 大阪市における起源と変遷 《 市営モンロー主義 の系譜 》はこちら。

第3項 Expo'70日本万博に後押しされた堺筋線建設計画の難航も...

当時御堂筋線延伸計画が進まなかったもう一つの理由は「万博に後押しされた堺筋線建設計画」でした。

この時南海は旧天王寺支線廃止に伴い、相当区間の動物園前⇔天下茶屋⇔中百舌鳥ルートで堺筋線を中百舌鳥まで延伸する案を主張していました!

当時、大阪市、阪急、南海(堺市・大阪府)の三者で話し合いがもたれていましたが、交渉が難航し「平行線」のまま「不通?」状態となっていました。

第1目 堺筋線への南海電車直通が実現できなかった理由と"言い訳"!とは

①軌間の違い

標準軌1,435mm/阪急・市営地下鉄、狭軌1,067mm/南海、で相互乗り入れするには3線軌条か、4線軌条を敷設する必要がある。

②電化の違い

架線集電・直流1.500V/阪急、当時架線集電・直流600V/南海(1973年に直流1.500Vに全線昇圧。)第3軌条集電・直流750V/地下鉄。

上記の違いで「話が"暗渠"に乗りいれ?」近畿地方交通審議会/国土交通省が調停にはいり、架空線集電方式直流1.500V、標準軌軌間1435㎜の現在の阪急・地下鉄相互乗り入れで、とりあえず動物園前までの区間を1970年大阪万博に間に合うように建設する内容で合意にこぎ付けたいきさつがあります。

第2目 御堂筋線10両編成化計画との関係

この間、当時の地下鉄我孫子車庫改築or移転問題(当時の我孫子車庫は最大8両までしか対応していなかった!)と絡み、堺筋線延長(南海新線部分)問題の結論が出ないため、御堂筋線中百舌鳥・延長計画も棚上げになってしまった訳です。

結果堺筋線「動物園前駅ー天神橋6丁目駅」間は1969年末に開業し大阪万博に間に合いました!しかし御堂筋線10両連結は間に合わず、有名な「万博会場入場者積み残し」が発生する要因の1つともなりました。

第3目 交通審議会は調停役まで引き受けさせられた!

某個人サイトや交通局HPに記述されているcontent(内容)はFake !です。

決して「審議会答申に従ったため計画が二転三転した」のではありま線(せん)!

それどころか、近畿地区交通審議会はメンバーは、

当時の政府・運輸省の特命を受け南海電車・大阪府連合と阪急電車・大阪市交通局連合の「調停役」まで引き受けさせられていました!

最初から審議会答申(※35)に記されている「提言」を真摯に受け止めて計画を練り直していれば、泉北ニュータウンに入居した住人・利用者に「不便という"つけ"を回す」ことはなかった!のです。

参※35)国交省(旧運輸省)近畿地方建設局の諮問機関♥近畿地区交通審議会は、守銭奴!・運輸族の提灯持ち(国交省鉄道局諮問効カン)の現・交通政策真偽怪とは関係の無い別建ての組織です。

参※)当サイト関連記事 交通政策真偽怪答申・提言神話は崩れ去っている! はこちら。

 

公開:2017年8月 6日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

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