狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 トラム・路面電車が走る LRT が Interurban として見直された背景とは...》ー第2回ー

第2回 欧米先進国では"モーダルシフト"という明確なコンセプトが前提になっている

都市交通先進国ヨーロッパ諸国ではエコロジー(環境問題)への一つの回答としての"電車"利用促進、いわゆる"モーダルシフト"を全面に押し出してます。

エコロジー、エコノミー双方の観点から自家用車による通勤を抑制して、

2酸化炭素の排出量と、エネルギーの無駄遣いのW抑制の観点からTram(電車)の利用が見直されて、都市圏交通網の整備へと繋がりました。

現代版LRT網の原点と言える、ドイツのカールスルーエの広域交通システムに代表されるトラムカーによるInterurban(都市圏近郊鉄道・郊外電車)の復権は正にこの例です。

第1項 W抑制コンセプトの実現

2酸化炭素の排出量と、エネルギーの無駄遣いのW抑制コンセプトの実現のため、ハード(車両、軌道)ソフト(運行体型(路線)、料金体系)両面から抜本的見直しが計られて、InterurbanとしてLight rail transit (公共交通機関)が見直されました。

※日本ではLRTは軽便鉄道だと勘違いしている"鉄オタ"も多いようですが、LRTとはLight rail transit の略で、public transport systemと同義語の公共交通機関と言うことになります。(※11)

参※11)当サイト内関連記事 "英語圏の鉄道に関する慣用句・記述について はこちら。

第1目 ハード面(都市圏高域LRT網)の再整備

都市近郊からの通勤客等のモーダルシフトを計るために利用者の利便性を考えて、

郊外の住宅地から都心部まで座ったまま"シームレス(乗り換え、乗り継ぎ無し)"にたどり着ける様に検討がなされています。

その為、在来鉄道の休止線を活用したり、新幹線車両!も走る本線に直通するなど、都市郊外へは積極的に鉄道路線や専用軌道(私鉄路線)などを利用してTram網を拡大しているわけです。

そしてTram car は rural line (郊外路線)と metropolis を走る metro;Street car(路面電車)をシームレスに繋いでいるわけです。

車両

従来の路面電車と違い、鉄道路線乗り入れを考慮して、高速走行性能(80~100Km/h)を加味した大幅な性能向上を計ったトラムトレイン(※01)や、バリアフリーに対応した超低床トラムカー(※02)などの新型車両の導入で、鉄道線の走行に必要な安全装備を備えるなどの設備改善・改良を行っています。

参※01)当サイト関連記事 第1節 トラムトレイン方式(カールスルーエタイプ)とは?はこちら。

参※02)当サイト関連記事 第2節 市内併用軌道用超低床トラムカー (チューリッヒ方式)の近郊鐡道路線への乗り入れ方式とは? はこちら。

第2項 よく考えられた利用促進制度面

日本では(特にそこの純情派鉄ちゃん?などでは)ハード面に目が行き、この点が見落とされがちですが、州当局や自治体が"モーダルシフト"の「錦の御旗」のもと、税金を投入して利用促進を図っています。

北関東の一部の自治体でも行っている利用者直接支援制度!

例えば、赤字補填血税投棄!というような日本型交通事業者支援ではなく!

申請のある利用者(市民)に行政サービス窓口市民割引パス(定期券・回数券)を発行する制度を実施しています。

日本のように赤字補填の目的で鉄道会社に直接補助金を渡す方法では、利用者(乗客)にトラム利用の直接メリット感が無く利用促進が難しいわけです。

カールスルーエに代表される割引部分を行政が補助する郊外路線⇔市内軌道線の直通方式だと乗客が利用する上での直接的なメリットが生じる!わけです!

1人でも多くの利用者(乗客)と、利用頻度の向上による新たなる需要の創出でトラム利用者を増やして、"モーダルシフトによるエコ"を推進してます!

第3項 日本では業界繁栄のために?...

一方、以前に取り上げたピーチライン(※03)のお粗末な顛末に代表されるように 我が国では為政者である行政当局が建設費を捻出しやすい"軌道法"に目を付けて、地方自治体が 住人の"生活圏"すなわち"Community(地域社会) の生態系"を無視した新路線建設計画を立てることがトレンド?となっているのでしょう。

"道路特定財源のオコボレ"に預かろうと鉄道機材 constructor syndicate(cartelと当局のためのトラム建設?に向かっているのでしょう。

勿論、これには"ギョーカイ"ぐるみの"官"に対する"接待攻勢?"と"OB再就職勧誘活動"を武器にした"提案型セールスプロモーション"が働いていると憶測できます。(元極左翼の理想主義者・学生運動崩れの右翼転向組?が野次る隣国K国と目糞鼻糞?状態でしょう...)

※03、当サイト内関連記事 ピーチライナー が『ピンチライナー?』になって消えた訳 はこちら。

第1目 日本では欲得にまみれた3大環境ビジネスですが...

  • ●3セク風力発電
  • ●3セク大規模ソーラー発電
  • ●まちおこし?NPO小規模水力発電

日本では、liberal(革新系)会派が扇動する、環境保護活動グループ(まちおこしビジネスNPO法人)や、中華企業からfinance(投融資)を受けて設立したベンチャー企業?が中華製・太陽電池パネルの設置とメンテナンスで、"2儲け?!"する為に、

痴呆自治体をターゲットに!して、「3セク・メガソーラービジネス、3セク風力発電ビジネス、まちおこしNPO小規模発電プラント」の建設を煽って!いますが...

 

公開:2008年7月 5日
更新:2024年3月29日

投稿者:デジタヌ

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