狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

Essay『 なにわ筋線十三支線が実現しても?神戸・宝塚方面からは直通できない!』ー第6回ー

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★第4節 宝塚本線の混雑解消には追い越し駅の増設と団子運転しか... 

第0項 宝塚本線の立ち位置は...

言っては何ですが、川西能勢口以遠については、JRと並走する区間でもあり、

少々お高くついても、急ぎの場合はJRで事足ります?(※91)

しかし川西池田駅以南は平行JR路線もなくて、所要時間は何とか我慢できても、「あの混雑」は何とかしてほしい!...というのが1991年当時利用していた小生の実感でした!

そこで、利用客としては混雑する(輸送密度の高い)石橋阪大前⇔十三間11.1㎞区間の輸送力改善に向かって、自治体と協議して蛍池、服部天神2駅に!追い越し設備(待避線)を設置することを前向きに検討していただきたい!と願うわけです。

参※91)1991年当時小生は阪急川西能勢口駅前に住んでおり、当初は毎朝東大阪市にあった勤め先迄毎日阪急宝塚線⇔大阪環状線⇔地下鉄中央線(近鉄東大阪線)を乗り継いで遠距離通勤?をしていましたが...

そのうちに、朝の出勤は混雑を避けて、川西能勢口駅前の賃貸住宅からJR川西池田駅まで歩いて!JRを利用するようになりました。

撮り鉄「鉄オタ」の間では人気の高い十三・大阪梅田間ですが、前途した通り実質は「複線」の単一路線が3路線平行しているだけで3複線どころか複々線効果すらも出ていないボトルネック区間となっています!

第1項 輸送力増強に欠かせない"高密度運行"を実施するには...

首都圏では"業界に踊らされた阿保な国会議員"が騒ぎ立てるので仕方なく"憎備?"しているホームドア設置事業ですが...

阪急さんが、(停止精度の要求される)ホームドア設置事業を、市街地全駅に設置するとなると、デジタル制御ATC&ATOの整備が必須条件となって!

全列車が必ず「徐行か停車する駅」にしか対応できない、現状の阪急型ATS方式では対応できません!

反面 京王電車やJR最強線(さいきょうせん)?のように団子運転が可能になって増便が可能となり、混雑緩和に繋がります!(⌒杰⌒)

"欲深い"運輸族国会議員まで巻き込んだ"癪に障るホーム柵設置プロパガンダ!"

現状ホーム柵設置(※61)は地方鉄道事業者にとっては最も頭の痛い問題となっています!

業界に担がれた一部の"お気楽な国会議員"まで巻き込んで、日立製作所などの設備メーカー連合が、"日和見マスコミ"を使って一大キャンペーン(プロパガンダ)を繰り広げて、地方都市の鉄道事業者に設置を迫っている!わけですが...

一般人が考えるほど簡単ではありません!

ホームドアの設置には「高い停止精度」が求められるためにATOが必須条件となってしまいます!

ATOを実現するには、現行の閉塞タイプの信号設備全般を見直す必要があり、CTCデジタルタイプのATCへの更新の為に、地上設備はもちろん"車載装備"も全面的に更新する必要が生じるために巨額投資が必要!となります。

その為に、鉄道運営が苦しい状況に置かれている"地方の鐡道事業者"にとっては、肝心な新型車両への更新や、軌道設備・駅施設の橋上化・バリアフリー化などの事業にも支障をきたすこととなります!

参※61)当サイト関連記事 ホームドア 設置が首都圏以外で進まない理由とは...はこちら。

※このホームドアは20億円!!!しました、これだけのお金があれば、10両編成の通勤型電車が2本(編成)購入出来ました!

急場凌ぎ?の阪急方式

現状阪急さんでは、全列車が停車する十三駅などの一部駅で、ホームドアを実現させるために膨大な投資をして、地上子の増設、一部使用車両のブレーキシステムの改造などで停止位置を高めてホームドアを実現させたわけですが...

阪急型ATS方式では侵入速度上げられないので、十三駅などの急カーブ上にあり徐行運転が規定されている一部駅や、神戸高速内、三宮、西宮北口、淡路駅などの全列車が停車する駅に設置が限られて、高頻度運行を考えた場合全駅適用は不可能!でもあります。

全線・全駅・全車両への適合改良にはデジタルタイプATC、ATOへの更新しかなく、巨額投資が必要となります!

国会議員の皆さんも"民心を煽る"プロパガンダだけではなく、安全施設改善に関する「国庫補助」制度などを充実させる(超党派の議員立法成立に向かう)努力もするべきでしょう!

第2項 膨大な事業費のかかる事業ですが、混雑緩和にはデジタルタイプATCとATOの導入しか...

東京一極集中と少子高齢化による、将来の沿線旅客需要減退を考えたは、複々線などの軌道増強は無駄な投資!となることは目に見えています!

つまり迫りくる近未来の京阪神過疎化!の状況を考慮すれば、十三⇔大阪梅田間の増線(新線建設)は大きな経営リスクを抱え込む!事になるわけです。

ホームドア設置に絡めて、、現況の閉塞方式に基ずいた阪急型ATSから、関東の京王電鉄・西武新宿線・埼京線・山手線・東京メトロ各線で実施されているような無閉塞の デジタルタイプのATC、とATOへの設備更新しか手はないでしょう!

今後10年計画ぐらいで、地道に施設と車両の改修を進めれば、現状の複線のままでも"団子運転"が可能となって急行・準急・各停を混在させた各路線でも時間当たり31本(※62)迄は増発出来るようになり、

2037年(頃)の北陸新幹線『大阪・梅田総合駅(大阪駅地下ホーム)』(※63)乗り入れの頃には、東京一極集中と少子化で阪急電車の各路線の混雑は緩和!されているでしょう。

参※62)2021年現在の京王線実績!

参※63)当サイト関連記事 大阪・梅田中央駅 の実現が "2兆1千億円!"のビッグプロジェクト 北陸新幹線 大阪延伸 の成否の鍵を握っている! はこちら。

阪急宝塚本線 十三⇔梅田間 では

7時台 1時間に23本(速達11本、各停12本)/2020年11月現在

※現在の主力車両阪急8000系電車2+8両として

1編成定員1,380名X23編成=31,740人/時間X150%=47,160人/時間

Max増便可能数 7本 

1編成定員1,380名X6編成=9,660人/時間X150%=14,490人/時間

つまり複線のままでも輸送力に後約1.2万人/時間の余裕があるわけです!

※混雑率%の基になる定員とは

ここで用いた定員とは"着座数"と"つり革数"を合計した値のことを示します!

現在国内の車両メーカー各社では新聞(スマホ)を広げて読める程度の容積(乗車人員)を許容積載量?150%定員として設計しています。つまり公称値定員の1.5倍の乗客数までは問題なく扱えるように設計されています!

150%以上を混雑状態と言い、嘗ての御堂筋線や、現在の首都圏の定員300%以上!は正しく通勤地獄・殺人的混雑と呼んでも差し支えない現状でご同情申し上げます!

★第3項 宝塚本線を救う道は「鈍間↑↓低輸送密度」が原因の「負のスパイラル」解消!

★第1目 退避設備のある追い越し駅が少なすぎる!

生い立ちが「併用軌道区間」も存在したチンチン電車路線!だったので駅間距離が短い!のはしかたないにせよ...、宝塚線大阪梅田⇔宝塚24.5㎞のうち追い越し設備(待避線)のある駅がわずか4駅! 庄内(起点より6㎞)、曽根(起点より8.7㎞)、川西能勢口(起点より17.2㎞)、雲雀丘花屋敷(起点より18.2㎞)、の僅か4駅のみ!しかも雲雀丘花屋敷、川西能勢口は隣どうし?

宝塚⇔雲雀丘花屋敷間6.3㎞間に途中4駅と川西能勢口⇔曾根間8.5km 途中5駅庄内⇔大阪梅田 間6㎞ 途中3駅の「3区間に追い越し線設備(待避線)が無い」のが最大のネックになっています!

参考に示したJR宝塚線の駅マークと比較すると一目瞭然!です。

駅数がやたら多く・おまけに待避線のある追い越し可能駅が少なすぎます!

  • 青色の電車マークは待避線のある追い越し可能駅
  • X赤色の電車マークは待避線の無い駅
義兄弟?の阪神本線では

宝塚本線同様に元路面電車なので宝塚線同様に駅間距離は短いですが、西宮⇔大阪梅田間16.7㎞(途中14駅)に追い越し可能駅が5駅あり、通勤時間帯(大阪梅田08:30着前後)でも所要時間16分(通勤特急;途中駅1駅停車、表定速度62.6㎞/h)はそんなに鈍くはなく、首都圏の複々線を持つ私鉄と比べてもむしろ早いぐらいです!

第2目 退避駅が設置できれば...

石橋阪大前⇔十三間の区間に待避線(追い越し設備)を設置して急行の停車駅を変更出来れば、通勤特急・急行の速達性が向上して乗客集中も回避できるでしょう!

現状の石橋阪大前⇔十三間通勤時間帯"上り"列車停車駅

各停;(8時台7本/石橋阪大前駅)

準急;石橋阪大前、蛍池、豊中、岡町、曽根、十三(8時台2本/石橋阪大前駅)

急行;石橋阪大前、蛍池、豊中、十三(8時台5本/石橋阪大前駅)

通勤特急;石橋阪大前、豊中、十三(8時台2本/石橋阪大前駅)

特急日生エキスプレス;石橋阪大前、十三(8時台3本/石橋阪大前駅)

合計19本

参※)当サイト関連記事 西武新宿線 と沿線住人はアーバンネットワーク から見放された ?はこちら。

蛍池、服部天神2駅を3復線にするだけで!

上下線の間に共用の退避線を設けて3複線として急行通過駅とすれば、すでに高架化されてしまった豊中駅・三国駅は現状のままでも問題はありません!

川西能勢口駅の緩急接続を廃止!出来る

川西能勢口駅の緩急接続を廃止!すれば停車時間を2分以上短縮できて、しかも豊中駅の停車時間は今まで通りで済みます!

蛍池での停車が省けて1駅分の3分でも短縮できればストレスも相当違います!

要は"急行停車駅では緩急接続を行わない!"発想転換が重要です。

更に、退避駅が増えることで、下り列車(送り込み列車)のダイヤも組みやすくなります。

★第3目 当面の輸送力増強に必要なのはデジタル制御ATC・ATOと退避駅の増設!

現在検討中の地下鉄「なにわ筋線・十三支線」計画で問題なのは、現。状の"偏った人口集中"で増え続ける淀川以北の旧・摂津国にあたる「京阪神間」の旅客需要(転入者増)に対応するのが、難しくなっている点です!

と同時に将来の少子高齢化・東京一極集中による"京阪神の衰退"に対応できない!事実です。

デジタル制御ATC・ATOと退避駅の増設!ならば...

神戸・宝塚・京都線の輸送力増強に欠かせないのは、前途した退避設備の"親切"とデジタル制御ATCとATOによる"団子運転"でしょう...

"団子運転"ならば、所要時間は多少伸びても、当面の1駅当たりの乗車人員/時間は増加出来て、各列車の混雑を緩和できます!

更に将来の"利用客減少!"にも減便するだけで対応できて、新線建設のような無駄な投資!には繋がりません。

退避駅増設で所要時間増も最小限に

更に、前途した退避駅を増やせば、団子運行による、所要時間増加も最小限にとどめることが可能となります。

第4目 タ・ダ・シ 投資ファンドはそう甘くない!

解説系鉄道Youtuber共では知り得ない!有料ライナーの繁茂の裏には...

近年、民鉄では「我も我もと...有料通勤ライナー運行」トレンド!となっていますが...

これは、必ずしも経営陣の意向ではありま線!

それだけ、鉄道事業者(経営陣)に大口出資者国策投資ファンド様御威光(圧力)射しているのです!

つまり今後、は宝塚本線・神戸線にも伝染するでしょう!

"公益重視"vs"受益者負担原則"という新たな矛盾と対立が...

財務省主導でpatronである投資ファンドが、「交通事業者の生き残り」をかけて組織した全国運輸事業者Federation ( trust) ですが、

新たな問題として、都市近郊路線での鉄道事業者と沿線利用者(受益者)との相反する利害関係の矛盾!

「"公益重視" vs "受益者負担原則"」の矛盾と対立です。

財務省(投資ファンド)サイドは...

財務省主導で行われている政策投資ファンド が取り組んでいる 全国運輸業 Federation (trust 陣営)側は、

あくまでも第一種鉄道事業の相互直通策で、利便向上に対する受益者!の応分の対価!(割増運賃)初乗り運賃2重取り!つまり受益者負担を主張!しているのです!

なので、先頃2023年3月18日に開業した東急新横浜線、相鉄新横浜戦延伸開業区間でも、

新横浜経由の東急・相鉄直通!ルートと、横浜駅経由の相鉄・東急の乗り換えルートでは、(距離も所要時間も短い)直通ルートのほうが高額運賃!などという馬鹿げた事態が生じるわけです!

  • ●いずみ野←(相鉄)→西谷←(相鉄)→新横浜←(相鉄)→日吉←(相鉄)→渋谷 ¥730- !/35.3㎞
  • ●いずみ野←(相鉄)→西谷←(相鉄)→横浜(徒歩連絡)←(東横線)→渋谷 ¥610- /40.7㎞

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公開:2017年12月28日
更新:2024年3月10日

投稿者:デジタヌ

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