狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

Essay『 伊予鉄高浜線は観光港延伸?と同時にLRTに先祖返りすべきでは...』ー第2回ー

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★第1節 LRTで始まった四国初の鉄道網・伊予鉄!

現在の伊予鉄道は、予讃線(松山駅)が開業した1927年(昭和2年)4月3日の40年も前!の1887年9月14日に 四国初!の鉄道事業として、開業した"鉄道"で、いずれも地元有志により設立された地場資本による"私鉄"でした。

つまり、1892年に横河原線が全線開業した当初は、予讃線は計画すらもなく!影も形もありませんでした。

山陽本線がやっと対岸の三原(1892年7月20日開業) まで伸びていただけで、広島(1894年6月10日開業 )への延伸工事をしている最中でした。

つまり最初から広島(三原)方面(山陽鉄道・東京方面)との連絡を目的としていたわけです。

※事実小生が、"堅気"の会社員をしていた頃、しまなみ海道(2006年月に暫定開通)はおろか本四備讃線瀬戸大橋( 1988年4月10日開通)も開通していなかった1978年当時、松山は広島営業所のテリトリーでした!

第0項 鉄道関連法!の変遷

charter(特許)に縛られて"廃止お伺い!(廃止許可申請)が必要な軌道法!"と、 "廃止届"で済ませる、日本国憲法下の"鉄道事業法"の違いは基本となる constitution(憲法)の違いなのです。

第1目 鉄道黎明期

第2目 敗戦後のDemocracy(民主主義)に下ずく日本国憲法下?で成立した関連法

第1項 伊予電ネットワークの生い立ち

参※) 東京方面鉄道連絡の推移

対岸!の山陽本線
  • ●1888年(明治21年)1月、山陽鉄道会社設立
  • ●1889年9月1日   兵庫⇔神戸間開業!
  • 1891年(明治24年)7月14日 - 倉敷⇔笠岡間延伸開業
    同年9月11日 - 笠岡⇔福山間延伸開業
    同年11月3日 - 福山⇔尾道間延伸開業

  • 1892年7月20日 - 尾道⇔糸崎(三原)延伸開業
    1894年6月10日 - 糸崎(三原)⇔広島間延伸開業

第1目 元祖・松山駅!は四国初の鉄道・高浜線にあった

  • ●軌間 軌間3 ft 6 in
  • ●直流 600 V 架空電車線方式
  • ●運行速度 最高60km/h
生い立ち

鉄道として開業!

  • ●1889年(明治22年)7月20日 松山駅を外側駅、三津口駅(初代)を古町駅に改称。
  • ※同年9月1日  本州側 山陽鉄道 兵庫⇔神戸間開業!
  • ●1892年5月1日旧・高浜⇔松山間全線開業
  • ※1892年(明治25年)7月20日 - 尾道⇔三原間延伸開業で神戸⇔三原間の山陽鉄道開通!(1906年(明治39年)12月1日 - 買収・国有化され山陽本線となる)
  • ●1927年(昭和2年)3月1日 伊予鉄道松山駅を松山市駅に改称
  • ●1931年(昭和6年)5月1日 全線軌間3 ft 6 in改軌、直流600V 電化

第2目 横河原線

  • ●軌間 軌間3 ft 6 in
  • ●直流750 V 架空電車線方式
  • ●運行速度 最高65 km/h
生い立ち
  • ●1893年(明治26年)5月7日 外側(現在の松山市)⇔平井河原(現在の平井)間が私設鉄道条例により鉄道として開業。
  • ●1899年(明治32年)10月4日 平井河原 ⇔横河原間が延伸開業。全線開通
  • ●1931年(昭和6年)10月6日 全線の軌間を762mmから1067mmに改軌。
  • ●1967年(昭和42年)6月10日 松山市 ⇔平井間電化。
  • ●同年6月10日 松山市 ⇔ 平井間で全線DC750V電化。

第3目  道後鉄道(坊ちゃん汽車!)

  • ●1895年(明治28年)8月22日 - 一番町⇔道後、道後 ⇔三津口開業私設鉄道条例により鉄道事業として開業!
  • ●1900年(明治33年)5月1日 - 伊予鉄道に事業統合。

第4目 旧・南予鉄道・郡中線

  • ●軌間 1067㎜
  • ●直流750 V 架空電車線方式
  • ●運行速度 最高60km/h
生い立ち
  • 1896年(明治29年)7月4日 南予鉄道により藤原(現在の松山市) ⇔郡中間開業。私設鉄道条例により開業
  • ●1900年5月1日 伊予鉄道が南予鉄道を吸収合併。藤原駅を外側(現松山市)駅に統合。
  • ●1937年(昭和12年)7月22日 1067mmに改軌
  • ●1939年5月10日:郡中⇔郡中港駅(予讃線伊予市駅最寄り)間延伸開業で郡中港駅開業旅客営業開始と同時に終着駅となる。
  • ●1950年5月10日 松山市⇔ 郡中港間 直流600v電化。
  • ●1976年(3月25日 750V!に昇圧される。
  • (※これで高浜線との直通運行が消滅!変わって横河原線と直通運行開始!

第5目 旧・松山電気軌道(現花園線・市内線軌道線系統)

  • ●軌間 1067㎜
  • ●直流600 V 架空電車線方式
  • ●運行速度 最高40km/h
生い立ち
  • ●1907年(明治40年)4月 松山電気軌道株式会社設立
  • ●1911年9月1日 松山電気軌道が軌道特許で住吉⇔本町、札ノ辻 ⇔道後(現道後温泉)間を(標準軌!・600v電化で)開業
  • 同年(明治44年)9月19日 本町⇔札ノ辻間開業で全線開業
  • ●1921年(大正10年)4月1日 伊予鉄道が松井山電気軌道を吸収合併。
  • ●1923年(大正12年)6月30日 江ノ口 ⇔道後間 軌間1067mmに改軌。

第2項 全線40kgN型レールを用いたライトレール!

全線超低床Tramにピッタリの路線!

つまり現在も全線40kgN型レール(一部30kgレール;60ポンドASCEレール!)を用いた正真正銘のライトレール!網です。

(他都市の私鉄・JR幹線では一般的に50kgNレールが用いられています!)

★第2項 新世代国産♥ Train Tram 福井鉄道F2000型登場!

第1目 玉電ファンが待ちに待った"♥ペコちゃん電車"の再来!

ペコちゃん電車(東急デハ200形電車)は、常にinnovationを追求し続けていた東急車両が1955年に世に送り出した世界初!ともいえる画期的な低床車両!で、

利用者からは大歓迎され!されましたが、現在にも通じる『あまりにも多くの新機"軸"(小径輪軸、連接車体、制御機器屋根上搭載!)を盛り込み過ぎた!』ために当時の技術力では故障も多く、メンテナンスの厄介さから、消えてしまいました...

参※001)当サイト関連記事 トラムトレイン方式(カールスルーエタイプ)とは? はこちら。

アルナ車両製福井鉄道F2000形低床電車

♥ペコちゃん電車のコンセプト(小径輪軸ボギー台車・固定編成・制御機器屋根上搭載)を忠実に再現した!

ともいえる福井鉄道F2000形低床電車は、

♥純国産技術で開発を続けてきた国産低床 Tram car のパイオニア「アルナ車両」が福井鉄道♥共同開発!した、ミドルサイズの国産次世代低床トラムトレイン(※001)のホープです!

  • ●電気方式 直流600 V(架空電車線方式)(※1500V仕様も製作可能)
  • ●軌間 1,067 mm(※狭軌→標準軌対応は、逆の場合と異なり改修が容易!
  • ●動力性能
  • 設計最高速度 70 km/h
  • ●起動加速度 2.5 km/h/s
  • ●減速度(常用) 4.4 km/h/s(非常) 5.0 km/h/s
  • ●輸送能力
  • 編成定員 115人(座席43人)(※但しロングシートタイプなので想定満員状態では155% 178人/編成!※002)
  • ●車体
  • 3両固定編成(2関節タイプ)
  • 車体 耐候性鋼製車体
  • (前頭部:GFRP製)
  • ●編成長 X 全幅 X 全高 X乾燥重量;21,400mm X 2,600mm X 3,830mm X 33 ton(乗務員1名含む)
  • ●定員乗車時総重量 (55㎏X115名含む)約39.3ton
  • ●設計想定満員(定員155%178名)総重量 (55㎏X178名含む) 約42.8ton(※92)
  • ♥走行装置
  • 先頭車:通常型ボギー台車※カーブに強く乗り心地(対ヨーイング・ローリング・ピッチング)に有利!
  • 中間車:(台車懸架・単台車直接マウント・関節連結)
  • 駆動方式 平行カルダン駆動 
  • 編成出力 180 kW 主電動機 三相誘導電動機 VVVFインバータ制御 定格出量60 kW X3基搭載 
  • 想定満員時登坂能力 鉄道建設技術基準35‰をクリア
  • 制動方式  回生・発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(つまり従来型と同じなので従来の整備技術が継承出来ます!)

※福井鉄道公式発表営業試験1次車両の導入費用 約3億9千万円には特注車両・開発費!が含まれており、2次車(汎用量産型車両)以降は、♥コストダウンする"申し合わせ"となっています!

参※002)日本では戦前から"慣例"(申し合わせ)として、通勤型(ロングシート)車両の想定満員は、定員の155%、55㎏/人!として想定最大積載重量を算定しています。

♥広い車内!

純国産・汎用技術で開発されたリトルダンサーシリーズ

本年(2023年)満を持して登場したのが。

純国産技術によるご当地でもお馴染みのミドルサイズのリトルダンサーシリーズ F2000 !です。

汎用部品を使用

一般通勤車両にも広く用いられている、汎用部品(技術)を多数流用(応用)しているので、従来の超低床車両とは異なり、部品単価を抑えることが可能で、且つ整備(補修)にも長年経験のある整備技術(要員)がそのまま生かせます!

更に、鉄道事業者にとっては、予備部品も超低床車両専用(用特殊仕様)ではないので、調達が容易(経費削減)になります。

輪軸タイプのボギー台車を使用

純国産技術で開発されたミドルサイズ(24m)リトルダンサー F2000 !では小径輪軸タイプボギー台車を前後に採用しています!

短い中間車両曲線通過も安全

市街地併用軌道走行シーン

更に短軸台車をボルスターレス構造で直接マウントする中間車両短い形式に変更されています!

つまり急カーブ走行時に起こる捻じれモーメントによる脱線(※28)にも強くなったわけです。

参※28)当サイト内関連記事 ライトライン試運転事故!で発覚した台車懸架・単台車タイプ3重連!と軌道法との相性の悪さ! はこちら。

郊外鉄道路線駅!発車シーン

第2目 全国各地のLRT化構想への救世主に

プラットフォームの低床化改修が伴う低床車両導入ですが...

経過処置として現状短編成化で休止している部分のホーム改修だけでも対応できるので、5年計画ぐらいで、徐々に更新しても問題は生じない!でしょう。

※えちぜん鉄道内での高低両用ホームの例

日本全国でLRT化による"地方交通線蘇生"の動きが

当サイトの関心度調査(閲覧頻度)では...

大阪市の旧阪和貨物線(関西本線化貨物支線)(※32)、奈良県では近鉄田原本・生駒両線のLRT(※33)が常に閲覧されて強い関心を示しているようです。

参※32)当サイト関連記事 JR杉本町⇔JR久宝寺間 の 旧 阪和貨物線 跡地を LRT 化できれば はこちら。

参※33)当サイト関連記事 近鉄 生駒線 と 田原本線 をLRT にして...こちら。

第3目 伊予鉄・鉄道区間では

更に、鉄道区間では、道交法による全長制限も無いので、2両連結編成も可能です、つまり朝晩のラッシュ時対応も可能です!

市内線に乗り入れる際に、増解結を行えば30m車両として、市内各方面に"散らばって"いけます。(※11)

更に、JR予讃線で使用する車両のみ、バッテリーカーとすれば、待避線のある途中駅に、600v (or 750V)充電設備を設ければ、予讃線電化区間(1500v電化)ともConflict(競合)しません。

※但しバッテリーカーは充電装置と、バッテリー搭載の都合上、中間車両の居住性(乗客数)は大幅に削減されるでしょう!

参※11)標準タイプは、緊急時の連結にしか対応していませんが、

"オプション"で、自動連結器も装備出来ます!

第3目 リトルダンサーなので、維持管理も容易!

伊予鉄のとっての最大のメリットは、輪軸タイプのリトルダンサー低床車両であることでしょう!

つまり、純国産リトルダンサーの特徴、輪軸タイプ、通勤車両と共通化された制御装置(駆動方式・制御方式・ブレーキシステム)を採用しているので、現有の resource(技術陣)を最大限に活用できることです。

更に、補修用・予備部品の共通化で、経費負担も少なくなります。

続きはこちら

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公開:2022年12月28日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

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