極赤字3セク鉄道事業者が" 持続可能な地方交通線"を目指してポッポ屋を"意地"するには...《 連載第3回》
日本ではJR貨物を旅客鉄道事業とは分離・独立させてしまいましたが...
第1項 日本やヨーロッパでは水運・海運が物流・ロジスティクスの主役!
日本は南北に細長く回りが海に囲まれていて、さらに瀬戸内海が天然の運河となっているので、重厚長大工業の原料・製品などの重量物輸送はもっぱら「海運」が主役となっているわけです。
ヨーロッパでも、ドナウ川やヨーロッパ全土に縦横に張り巡らされた運河網が、重量物や資源輸送にあたっていて、鉄道は脇役となっていますが
ユーラシア大陸(ロシア、インド、中国)、アメリカ大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸などの大陸内陸部では「鉄道」が物流を担っています!
第2項 米国は東西に2分された国家?
日本ではとかく北海道のregional lineの衰退が取りざたされますが、広大な国土の米国は「北海道の拡大版」のような国家で、ロッキー山脈、シェラネバダ山脈が、東海岸と西海岸に国土を分断!しており、更に"大海原"に例えられる大草原やネバダ砂漠が横たわっています!
セントローレンス川(運河)とエリー湖を使った東部の一部地域や、ミシシッピー河を使った南部の一部地域以外では、水運による大量貨物輸送が行え無いために、国土を横断する運河代わりの鉄道で"陸蒸気"が大量の貨物輸送を行っているわけです!
別の面からみると、オレゴン州・ネバダ州や・テキサス州のように北海道のような「"過疎地"が多数集まった国家」とも言え、州内の旅客・生活路線としてのrural line(地方旅客ローカル線)は衰退して、「各州を跨いだInterstate canal(州間運河)代わりの鉄道"陸蒸気"が生き残った」ともいえるわけです
第3項 旅客需要だけではリージョナル鉄道事業は成り立たない!
つまりInterCity(都市間連絡急行)需要だけでは、regional line(地方交通線)やrural Shinkansen(ドサ廻り新幹線)などのrural line(地方ローカル線)を採算"ライン"に乗せるのは不可能!です。
JR各社に押し付けた西九州新幹線(※21)など整備新幹線も、ローン完済!する40年後には、嘗て全国にあまたあった(旧国鉄赤字路線を引き継いだ)「赤字3セク鉄道事業者」と同様に経営破綻!して、結局「廃業・廃線!」となる同じ(鉄)路を猛進しているにすぎません!
参※21)当サイト内関連記事 西九州新幹線・佐賀平野・中央突破作戦!は嘗てのインパール作戦同様に失敗に終わる! はこちら。
第1目 Rural lineを"存在"させるには
Rural lineを"存在"させるにはpassenger service(旅客営業)とFreight transportation(貨物輸送)の"両輪"運行が必須となるのです。
つまり地方ではハード・ソフト両面から「新幹線規格鉄道新線」(※22)しか鉄道新線が進むべきRoad(鉄路)は考えられない!訳です。
参※22)当サイト内関連記事 新幹線鉄道規格新線が貴方の身近に実現出来て"居" タラ!... はこちら。
第2目 在来線のミニ新幹線改修で輸送力UPで実質運河の代わりに!
秋田・山形両新幹線は、東北新幹線直通が最大の目的!でしたが...
同種の改軌事業と、新線建設によるトンネル拡幅事業で、主要幹線を大改修すれば...
USAと同じ様に、トラック運輸と連携した"陸蒸気"網を構築することが可能となります。
平地部が少ない日本で、ヨーロッパの様な運河網を構築することは経済的に不可能!ですが、
鉄道網改修ならば、運河(利用の水運)に匹敵する効率的な大量輸送が実現!できます。
つまり、後述するドライバー不足によるトラック輸送の陰りによる、国内物流障害を補うことが可能となる訳です。
第4項 新たなる鉄道貨客混載事業の復活の兆しも
現在トラックによるロジスティクス業界は、慢性的なドライバー不足に陥っています。
特に、小口配送を担う宅配業界では深刻で、過疎地では宅配車のサービスエリアが拡大する反面、集配センターとサテライト集配所間の中継輸送の非効率が問題となってきました。
そこでJR九州、JR北海道などでは使用されていない業務用スペースを利用した"新幹線メール便"が復活したわけです!
更に新たな貨客混載は地方のrural lineにも広がっていくものと予想されています。
参※)当サイト内関連記事 宅配便事業が、鉄道貨客混載事業を復活できるかも! はこちら。
♥鉄道貨物新時代を予感させるJR東日本の 電車型 業務用車両!
公開:2021年8月22日
更新:2024年3月28日
投稿者:デジタヌ
極赤字3セク鉄道事業者が" 持続可能な地方交通線"を目指してポッポ屋を"意地"するには...《 連載第2回》< TOP >極赤字3セク鉄道事業者が" 持続可能な地方交通線"を目指してポッポ屋を"意地"するには...《 連載第4回》
▲三セク交通事業者調査班へ戻る