狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 地方ローカル線 Rural line を"意地"で維持するには...』ー第3回ー

第2節 既存の地方ローカル線を維持する為の基本的な考え方とは

英国型の鉄道路線共有化方式か、欧米型の都市圏広域交通事業団方式の何れかしかないでしょう!

第1項 新たな"全国鉄道網保有機構"㈱日本鉄道サービス(JNRS)の創設による英国方式!の導入

 鉄道発祥の地イギリスが1994年のイギリス国鉄民営化で行った上下分離方式を見倣い、現独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(※00)の定款(業務内容)を変更して「整備新幹線」区間で実施している路線リース事業をJR在来線や旧地方鉄道事業者全般に広げて、更にメンテナンスリース方式つまり第3種鉄道事業者」に完全脱皮させて三度の組織改編で㈱日本鉄道サービス(JNRS)を設立させるべきでしょう!

参※00)当サイト関連記事 英国方式 Leasing(路線・リース)とは...はこちら。

1)㈱日本鉄道サービス(JNRS)による一元管理及び短期リース方式の採用

前項の前提条件のもとに、既存の鉄道事業者が買い取り(引継ぎ)救済を求めてきた場合は「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が、既存の鉄道路線は輸送密度4000人を目安として、鐡道施設の譲渡(買い取り)を受けて(安全運行の責任をもって)全国一律の保守・施設維持管理を行う。

更に運行(線路使用)は「英国方式を見倣い」5年間リース契約で入札に応じた個別の事業者と契約を行う。

※現地方鉄道路線買収前に譲渡希望鉄道事業者も含め事業計画を公募し、期限内に第2種鉄道事業者入札者があらわれない場合は、買収を拒否する!(つまり廃線を勧告する!)

2)英国鉄道や航空業界を見倣い、車両の「リース契約」方式を採用

現在日本も含めて「航空運輸業界では当たり前」の5年リース方式を採用して、第2種鐡道事業者の設備初期投資額を極限まで切り詰める。

3)運行サービス、派遣運転手を認める

現在、トラック運輸などでは半ば公認化されている「リース運転手」(派遣運転手)を認めて「路線単位の運転免許制度」に改めて路線限定で動力車操縦者免許を認める。

更に、人材派遣業の「レンタル運転手派遣」を認めて季節・時間帯による波状需給に応じてフレキシブルな運行が可能となるように大人の免許?制度動力車操縦者制度を見直す。

以上の施策で「安全運行」を確保しながら極限まで経費を切り詰めれば、痴呆ローカル線も蘇生できる可能性は残されているかもしれません?...

第2項 欧米型都市圏広域交通事業団による一元化策

大都市圏とその周辺自治体をサービスエリアとする都市圏広域交通事業団を創設するのも一つの解決策です。

欧米先進国!では日本のような衰退途上国?とは異なり、早くから都市圏広域交通事業の一元化に向かい、無駄を省いて大成功を収めています!

CTA (Chicago Transit Authority, )

LACMTA Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority

MBTA (Massachusetts Bay Transportation Authority)

ボストン中心部では、LRT路線とバス路線が地下駅で対面乗り換えができるように低床ホームを共用していた。(現在トラムカー路線は全て低床バストラム(※31)に置き換わっています)

参※31)当サイト関連記事 トラムといえば『 バス・トラム 』を指す日が必ずやってくる! はこちら。

Sound Transit (ST), officially the Central Puget Sound Regional Transit Authority,

Downtown Seattle Transit Tunnel 

特にシアトルの中心部では、軌道とバスが地下専用軌道上を共用していて、お互いに同一ホーム上で乗り換えが可能となっていました!(現在はバス路線がLRTに変換したので廃止されています)

つまり、都市圏交通に関するあらゆるトランスポーターの運営を一元化して、お互いが競合するのではなく、お互いが、お互いのメリットを最大限に生かして、補完し合って、協調して、有機的に連携した、生活圏の利用者にとって、コンビニエンス(利便性)をもたらす交通体系を構築しているわけです。

前途したのはほんの一例で、他にも、渡船(フェリー)、迄統合しているニューヨーク、など数多くのオーソリティー存在しています!

日本でも実現できる都市圏広域交通事業体!

日本では広域事業団と言うCategoryはありませんが、地方独立行政法人と言うCategoryはあります。

地方独立行政法人(ちほうどくりつぎょうせいほうじん)とは、日本における法人のうち、地方独立行政法人法(平成15年7月16日法律第118号)に規定される「住民の生活、地域社会及び地域経済の安定等の公共上の見地からその地域において確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、地方公共団体が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものと地方公共団体が認めるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律の定めるところにより地方公共団体が設立する法人」をいう。《日本語版ウィキペディアより引用》

このうち一般地方独立行政法人というジャンルがあって

特定地方独立行政法人以外の法人で、役員及び職員は公務員ではない(「非公務員型」と呼ぶ)。一般地方独立行政法人と当該法人の役員との間では、委任契約が結ばれ、当該職員との間では、労働契約が結ばれる。《日本語版ウィキペディアより引用

となっています。

都市圏広域交通事業体!を設立できる!

つまりJRTT・独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備機構や宇都宮大学に倣い、一般地方独立行政法人XX広域交通事業団を設立することが可能です。(※32)

参※32-2)当サイト内関連記事 トラムトレイン方式(カールスルーエタイプ)とは? はこちら。

第3項 輸送密度8000人以下の鉄道事業にはさっさと別の公共交通手段への転換を勧告する!

残念ながら、輸送密度8000人以下、営業距離30㎞(都市圏内)以下の地方交通はさっさと廃線にした方が、債権者となる地方自治体の市民(受益者・納税者)の将来に禍根を残すような負債(公債=借金)を残さなくて済むでしょう。

国税から地方交付税として拝領した貴重な全国民の血税を、未練がましく「事業として成り立たないお荷物第3セクター」への補助金として拠出するのは「痴呆自治体住人のエゴ!」であるとしか言いようがないでしょう!

バス路線崩壊は基本的人権(待遇)改善で解決できる!

運輸賊が最近騒ぎ出した、バス運転手不足問題は、彼らと鉄道機材 constructor syndicate(cartel) 業界、シンジケート (-_-メ)が仕組んだ茶番劇で(※31)、待遇改善!という、基本的人権問題と取り組めば、解決できる問題です。

バス事業者に対する路線縮小補助金!?などの、裏金支出など持っての他です。

参※31)当サイト関連記事 ドライバー不足によるバス路線網の崩壊は鉄道機材 constructor syndicateと"政治ゴロ共"が仕組んだ... はこちら。

輸送密度4,000人以下の鉄道事業では赤字解消は不可能!

軌道施設を「全国鉄道網保有機構」が保有してくれたとしても、現状の料金設定では鐡道事業だけでの黒字経営(※6)は困難しょう!

※参6)営業係数についてのWikipediaの解説はこちら

 

公開:2019年6月13日
更新:2024年3月 8日

投稿者:デジタヌ

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