連載『 遠近分離と近鉄"ラビットカー"の生い立ち』ー第3回ー
戦後復興期までは、何とかやり繰り出来ていた南大阪線(※10)でしたが...
高度成長期に入り沿線郊外住宅地の開発で、
通勤客需要が増えだすと準急・急行を「増発」したくても、10㎞もの間待避駅が無いので前が詰まって増発できない状況が続きました!
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第1項 ラビットカーは輸送力増強のために登場した各停専用車両!
増発するには、先行する「各停」の所要時間を短縮して空いた時間に詰め込むしかなないので、
日本初の高加減速「ラビットカー」の登場(1957年9月)となった次第です!
第1目 ♥身軽で俊足の各停「ラビット」と、"のろまで鈍足"!の「バッファロー(猛牛)」急行?
当時は「釣りかけ台車」をはいた"全鋼製"50t超!のヘビー級の通勤急行(デニ500形)や「特急?カモシカ号」が走っていた頃です。
「高張力鋼板で軽量化」して、近鉄の期待を背負って登場したカルダン駆動2両固定オールMM編成の日本初!の高加減速車両「ラビットカー」は起動加速度4.0km/h/s!・減速度4.5km/h/s という当時としては驚異的な性能で期待通りの働きをしてくれて、
「河内松原⇔阿部野橋間」の(準急)所要時間短縮に貢献してくれました。
第2目 起動加速度・減速加速度新旧比較
併用軌道をマイカーなどの一般車両と並走する"トラムカー"は、高加減速性能が最も重要視される、"電車"の代表選手で、その起動加速度 ♥3.5km/h/sは、高加減速車両の目安とされています。
広電 5200形超低床トラムカー・グリーンムーバーエイペックス!
- ●最高運転速度 60km/h(設計最高80km/h)
- ♥起動加速度 ♥3.5km/h/s
- ●減速度(非常) 4.8km/h/s(6.0km/h/s)
近鉄初代ラビットカー 近鉄6800系電車
半世紀以上昔の1957年!当時、ラビットカーは最新型の超低床トラムカーより加速性能が高かった!のです。
- ●運用開始 1957年9月
- ●最高運転速度 80㎞/h?
- ♥起動加速度 ♥4.0 km/h/s!
- ●減速度(常用) 4.5 km/h/s(登場時)
阪神初代ジェットカー 阪神5151形電車
- ●運用開始 1960年
- ●最高運転速度 91㎞/h
- ♥起動加速度 ♥4.5 km/h/s!
- ●減速度(常用) 5.0 km/h/s
最新型ジェットカー 阪神5700系電車
- ●運用開始 2015年8月24日
- ●最高運転速度 91㎞/h
- ♥起動加速度 ♥4.0 km/h/s!
- ●減速度(常用) 4.5 km/h/s(登場時)
阪神特急用車両 阪神9300系電車
- ●運用開始 2001年3月10日
- ●最高運転速度 107㎞/h(山電無い110㎞/h)
- ●起動加速度 3.0 km/h/s
- ●減速度(常用) 4.0 km/h/s
阪急汎用通勤型車両 阪急新1000系電車
- ●運用開始 2013年11月28日
- ●最高運転速度 115㎞/h
- ●起動加速度 2.6 km/h/s
- ●減速度(常用)3.7km/h/s
東海道新幹線 N700S系電車
- ●運用開始 2020年7月1日
- ●最高運転速度 山陽新幹線:300km/h
- ●起動加速度 2.6 km/h/s
- ●減速度(常用) 2.70 km/h/s
公開:2019年4月28日
更新:2024年3月11日
投稿者:デジタヌ
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