連載『首都圏 にある"お手本!"エコ&便利"な「お利口鉄道」たち!』ー第3回ー
25.3億円/km ※宇都宮ライトレールの例。(但し併用軌道部分の道路建設費を除く)
2006年開業の旧富山ライトレールの例
鉄道部分改修工事費
岩瀬浜⇔奥田中学校前 6.5㎞ 間
単線、電化改修(DC1500V→DC600V)変電所2ケ所親切、
11駅改修(ホーム低床化&上下2面設置、新駅4駅設置)信号設備増設改修費含む。
事業費 24億円 (3.7億円/km)
併用軌道区間軌道敷設&道路改修費
奥田中学校⇔旧ライトレール富山間1㎞
単線併用軌道区間(途中駅1駅)
事業費15億5千万円/km。
つまり宇都宮ライトレールの場合は専用軌道(鉄道)部分の用地取得費と高架橋・橋梁工事にかなりの事業費がかかっており、軌道敷設に関して新たに用地取得を必要としない「既存の道路への併用軌道敷設改修工事」や既存の鉄道を改修する場合は、全線単線で3.7億円/km~15.5億円/km程度でLRT化事業が行える!(但し超低床トラムカー購入費除く)
※堺市の先見性!を示す先人の大手柄『大道筋』整備事業!
チンチン電車の優位性については別稿(※1)をご覧いただくとして、実際に2~3㎞程度の距離なら、態々地下ホームまで下りて、電車を待つことを考えた場合はノンステップ路線バス同様に、道端のホームから直接乗り込める超低床トラムの利便性のほうがははるかに上です!
※参1、当サイト関連記事 超低床トラム はエコノミー・エコロジーでナチュラル・ バイアフリーな乗り物! はこちら。
蓋の無い掘割の中を走る鉄道です。
蓋を被せなくとも、意外と臭く(煩く)ありません!
近年は土建屋が儲からないので、新幹線の「切通し」ぐらいしか例がなく、建設費用は不明!ですが...
しかし嘗て、大阪メトロ御堂筋線の天王寺⇔あびこ延伸時には当初この形で開業しています!つまり当初は青空天井でした!(この間の駅ホームの天井が低いのはそのためです!)
※掘割鉄道の例 武蔵野線
更に立体交差で、交差する道路橋の新設もたやすく、地下鉄建設に比べて格段に建設コストが安いので、諸外国特に大英帝国のグレートブリテン島・オーストラリアなどではこの手法で立体交差化が盛んに行われています!
但し、最近の傾向で、駅設備はトラム建設とは比較にならないほど大掛かりとなり、ホームドア、エレベーター、エスカレーター、自動改札機、自動券売機、空調設備などの付帯設備費が必要となり、開通後の新駅設置なども、たやすくは行えなくなってきました。
東京メトロ銀座線、前途の大阪メトロ御堂筋線新設時、名古屋市地下鉄名城線などはすべてこの方式で建設されています。
前項の掘割にどぶ板?をかぶせただけの造りは、地上から、ホームも近く利用者にも優しい優れた工法です!
但し、路線網がある程度整備された後では路線同しの立体交差の問題で採用できず最近はあまり見られなくなりました。
駅施設に費用が掛かるのは前項同様です。
阪神地区では、1987年4月開業の大阪メトロ御堂筋線、新金岡ー中百舌鳥間1.5㎞の建設時に道路新設工事と並行して地表面開削「ケーソン埋設」工法で建設されたのが最後ととなりますが、(安上がりな)建設費がバレルと他の新線建設に批判・非難が集中する恐れがあるので建設費は公表されていません!
道路特定財源(ガソリン税)を100%活用(悪用?)した路線延長なので、暗渠(トンネル本体)は"ロハ"!軌道設備、信号設備、駅建設費、車両基地だけでかなりお得に仕上がったと思わます!
61.6億(単線建設)~226億円/km
- ●2019年開通、おおさか東線 全長20.2㎞ 駅数14駅 61.6億円/㎞ 盛り土単線を複線に増線化。
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●2020年現在 南海電車と堺市が国庫補助の下に行っている南海本線連続立体交差事業では総事業費423億円、全線複線高架化、 距離 2.9㎞、途中駅 2駅、423億÷2.9㎞≒146億円/km
- ●2006年開通 神戸市ポートライナー延伸工事 1200億円/6.7㎞ 約179億円/km!
都市型高架鉄道は、最近の深層地下鉄同様に、駅設備に費用が掛かりすぎます!
つまり、駅建屋、付属設備(エレベーター、エスカレーター、ホームドア、空調設備、)といったたぐいの設備が、(地上7m以上の高度のために)大掛かりとなるために地下鉄建設と大差なくなってきました。
2020年現在事業中の南海本線連続立体交差事業の約150億円/kmが標準的な目安となるでしょう。
おおさか東線(※6)は一部に踏切が残る貨物線の「盛り土」単線区間を複線に増線した工事なので、新たに取得した用地も少なく、駅も少ないので比較的安上がりに建設できたようです。
※参6、当サイト内関連記事 おおさか東線 直通快速 は2020年から区間快速になるかも?... はこちら。
鉄輪ミニ地下鉄の高架線区は防音シェルターなどの余計な設備費?が
- ●鉄輪ミニ地下鉄 226億円!/km(大阪メトロ・長堀鶴見緑地線大正区内延伸計画全長5.3㎞ 7駅 総額1.269億円!!!???239億円/Km)
大阪メトロ・ミニ地下鉄長堀鶴見緑地線の高架延伸計画の場合は、新都市交通・モノレール建設に比べ、さらに全線にわたって「防音シェルター」を設備する構想になっているために地下鉄と変わらなくなっています!
おおさか東線との差額160億円/㎞の正体はこれかもしれません!
※大阪市西区阪神なんば線の防音シェルターの例。
※首都圏にある防音シェルターの例、横浜市保土ヶ谷区国道16号、東海道貨物線。
建設費 458億円/㎞!
- 1990年開業都営大江戸線が40.7㎞新設38駅 1兆3千920億円! 342億円/1㎞!
- 2008年10月19日開業京阪中之島線(天満橋→中之島間3km/新設5駅3km)総事業費1300億円 →433億円超/km!
- 2020年頃?なにわ筋線計画(※2) 新線建設 7.2㎞ 親切?(新設)3駅 想定総工費3300億円 約458億円/km!
ご存じ、「機械獣・モグラー?(シールドマシン)」が地底戦車のように地下30~60m!の地底深くを掘り進み、地底王国を築こうとする企てです?!
嘗ての東西冷戦時代のころ、ソ連のモスクワ、中国の北京、などで「核シェルター」にもなる大深度地底地下鉄が造られました、日も差し込まないようなあまりにも深い(不快?)場所にあり、2・3駅向こうなら地上を走る「チンチン電車」や「バス」を利用したほうが、よほど早い「地底の迷路!」となりました!
ロンドン・東京などの「土一升金一升」のメガロポリスでは(法律をわざわざこさえて!)地上の所有権の及ばない大深度地下しか残されていないのは理解も出来ますが...痴呆都市(※3)迄まねるようなメリットは見当たりません!
※2、当サイト内関連記事 なにわ筋線 は本当に必要か?その3 "地底鉄道"って本気なの?...それとも核シェルター? はこちら。
※参3、本サイト関連記事 都営大江戸線 だけが持て囃され田舎町の "リニア地下鉄電車" が受けない理由 はこちら
北陸新幹線 小浜ルート案京都市・精華京田辺大回り案(※4) 総事業費 約22,900億円 約152憶円!/㎞
『アレ!、地下鉄建設より安上がりジャン!』
そうです、駅(益?)が少なく「トンネルと墓穴?」以外は掘らないので、意外と安上がりです!
※参4 当サイト 関連記事 北陸新幹線 大阪延伸計画 に見る利用者無視の綱引き合戦?はこちら。
公開:2019年9月 4日
更新:2024年2月29日
投稿者:デジタヌ
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