連載《 鉄道発祥の地・英国で生まれた国際標準軌 (4 ft 8 in) !と各国標準軌の歴史...》ー第8回ー
Stephenson gaugeより広いNominal track gaugeを通常Broad gauge(広軌)と呼びます。
第1項 5 ft 6 inの Indian gauge は嘗ての King of railroad (王道)だった!
5 ft 6 in gauge railway(英語版)は別名Indian gaugeとも呼ばれ、Malay gauge同様に
嘗ての大英帝国領だったインド・パキスタン・バングラデシュ、スリランカ、ネパールで普及(敷設)された5 ft 6 in(1,676 mm )のTrack gaugeで、上記の各国でNational Gaugeとなっています。
更に、冒頭で述べたように、(スペインの植民地から独立した後)イギリスの「非公式帝国!(Informal empire)」だった南半球のアルゼンチン(Argentina)でも1857年にイギリスによって敷設が始まった総延長3万kmにも及ぶIndian gauge railway system(Ferrocarril en Argentina)があり世界中では100,000km!近いを路線網を構築していたわけで、イギリス帝国(United Kingdom of Great Britain)のNational Gauge;King of railroad (王道)を狙っていたのでしょう。
第1目 インドでは
Indian RailwaysではProject Unigauge政策で、改軌が進行中ですが、2021年3月現在でも...
main line(幹線)
●5 ft 6 in(1,676 mm)のBroad gauge(広軌)が64,800㎞!
branch line(支線)
● 1,000 mm のMalay gauge 区間が2,304㎞
● 2 ft 6 in(762 mm ) と2 ft(610 mm )のNarrow gauges 区間が1,600km!
も残されています。
Double-stack rail transport との関連
現在インドでもUSA同様にDouble-stack rail transport が行われていますが、専用の低床貨車を採用しているUSAとは違い、JR貨物や欧州同様の「高床フレーム貨車にDouble-stack しています!」
これは正にIndian gaugeのおかげですが...
Youtubeの映像は、overhead line(架空線)を7.45 m (24.4 ft)! に改修した区間で、その他の電化区間では6.5 m 高さとなっています。(※それでもUSAのDouble-stack 対応区間(※51)の6.15 mより高く、一部区間を除く日本の標準4.5m高さ(※52)よりは"+2m"も余裕があるわけですが...
更に、7.45 m (24.4 ft)高さの架空線で電化されたDedicated Freight Corridor Corporation of India(貨物専用鉄道)建設事業を日本の経済協力で進めいます。
更に、USA同様の低床車両を用いた Triple-stack rail transporも検討されていますが...
参※51)USAでは専用の低床貨車を用いているので、Double-stack rail transport区間でも架空線高さは20 ft 2 in (6.15 m)以上となっています。
参※52)日本ではかつてのSL時代に建設された区間(中央線、予讃線など)にある狭いトンネル部分などを除き4.5mとなっています。
Triple-stack rail transportの計画も
更にUSA同様の専用低床貨車を採用してTriple-stack!する計画もあります。
この場合でも、コンテナの上面(全高)がレール面から、7,430mm̟±となるので、実際には架空線の高さは、USAのDouble-stack 対応区間の20ft2in(6,146mm)に+9ft6in (2,896mm)した29ft8in(9,042mm)以上は必要となります!
一部の情報(USA版Wikipedia)では、さすがにTriple-stackの(電化区間での)検証試験は"失敗した"とされていますが...
実現すれば???標準的な40 ft(12.2m)長さのIntermodal container(海上コンテナ)でコンテナ部分のみの重量が30,5tonですからX3≒91ton!
車両重量が嘗ての国鉄コキ1000形貨車で自重(乾燥重量)19tonこの部分は高張力鋼板を用いるなどすればあまり重量増加にはならないので、輪軸関係のbogie(台車)関連のaxle(車軸)の重量増が約120kgとして、コイルバネの強化分も含めて1bogie当たり約1ton増加したとして、Double bogie車両で4軸分の重量増加を加えて、1両当たりの総重量111ton!
軸重にして約27.8ton、この数値は現在BNSFで実施されているDouble-stack rail transportのレベルなので、実現可能かもしれませんが?
BNSFのような連接構造にすると、軸重が55.5tonと"トンでもない数値!"となり実現は不可能!となるでしょう。
いずれにしても、新線区間はBNSF同様に141 lb/yd (69.9 kg/m) を使用しないと対応は出来ません!
第2項 5 ft 5+21⁄32 inのIberian gauge
ロシアと同じ国防上の都合で、5 ft 5+21⁄32 in(1,668 mm)(※17)のBroad gaugeをIberian gauge (Spanish gauge)を採用したスペインでは...
以外と山間部が多く屈曲区間が多い為に、rail & Train wheelの摩耗に頭を抱えていました。
そこで、旅客列車のカーブ通過速度向上の為に、左右のTrain wheelが繋がっていない!Train wheelと、independence axle(左右独立車軸)のTalgo Car(※18)を開発してカーブの通過速度を向上させたわけです!
しかし、この方式には直進時のself steeringが働かないという欠点があり、左右どちらかのTrain wheelのflangeが常に接触して、Train wheelの耐久性が損なわれるといった欠点があります。
更に、軸重の大きなFreight Car(貨車)にはメンテナンスコストの点で適用が困難という欠点もあります。
お判りですか、佐賀県を陥れた!軌間可変技術評価委員会メンバーだった鉄頭の代議士の先生方?
参※17)当サイト内関連記事 タルゴは車輪とレールの摩耗を解消するために考案されたシステム はこちら。
参※18)21⁄32in はメートル法に慣れ親しんできた?日本人にとっては、中途半端な数値に感じられるかもしれませんが...、ヤード・ポンドでは基本最小値のinch以下の微小値ではは1/2分割するのが基本となっているので、1/2、1/4,1/8.1/16,1/32,のそれぞれの微小値を常用するわけです。
これにはもう一つの理由もあって、人の感覚では、2分割は比較的容易に精度よく分割できますが、3分割、5分割などの奇数分割には対応していません!
なので、1/2分割は基準となる、gauge やdrawing scaleを制作しやすいわけです!
公開:2011年11月16日
更新:2024年3月21日
投稿者:デジタヌ
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