狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

温故知新《 大成功したBNSFと事業破綻したミルウォーキー鉄道から学ぶ持続可能な鉄道事業の姿とは...》ー第2回ー

第2回 英語圏で鉄道が Road と略される理由は..

参)当サイト内関連記事 英語圏でよく使われる慣用句表現 はこちら。

第1項 軌道の歴史

鉄道と言えば、"日本"では"2本"の"レール"を用いた軌道を走る"鉄道"を連想するかたが多いようですが...

モノレールや、新交通システムのような「専用走路・案内軌条」を走行するtransporter(輸送機)も、立派な"鉄道"のように。

元々日本語で言う「鉄道」とは「専用走路・案内軌条」を指す単語で、荷馬車が走行する"木道"

英文で鉄道が、railway、railroadではなく度々Roadと略されて記述されるのは...

元々馬車用の簡易舗装「木道」から発展した"馬車木道・馬車鉄道から動力軌道に発展した経緯(いきさつ)によります。

つまり初期のアメリカ鉄道も、「木道」を使用した馬車木道?が主流でした。(※01)

馬車がtransporter(輸送機)として発達していた西欧では、

古くから自然にできた「車輪の"わだち"」部分に材木を敷き詰めて"降雨時のぬかるみ"対策とする手法が用いられていました。

16世紀のイギリスには無数のWagonway(馬車軌道)があったとされている。

その後レール(木道)は鉱山地帯における輸送に広く用いられ、当初は...樫の木が用いられていた...1738年、カンバーランドにおいて...木材の基盤の上に薄い帯状の鉄を貼り付け..カーブなど磨耗しやすい場所にだけ用いられていた。

1750年代頃になると、カーブだけではなく全ての区間で鋳鉄の板を取り付けることが一般化した。《Wikipediaより引用》

参※01)当サイト内関連記事 火車(汽車)が牽引した"ひのくるま!鉄道事業 "を振り返る! はこちら。

第1目 1776年にガイドレールが発明されて以降色々な発明が...

1767年、コールブルックデールの製鉄所技師、リチャード・レイノルズが...トロッコに使う...レールの両側につばが取り付けられて、車輪の脱落を防ぐ仕組みの(U字型レールを発明した)...

(その後)1776年、ベンジャミン・カーが...L字形のレールを発明...これにより車両の走行は格段に容易となった。《Wikipediaより引用》

フランジ付き車輪と金属レールの発明

1789年に多数のCanal (運河)を手掛けた土木技師のウィリアム・ジェソップが、今日一般的にみられるフランジのついた車輪を発明しました。

平底レールの発明

今日一般的にみられる、平底のI型(H型)軌条を、"枕木"に犬釘で固定する軌道は、George Stephensonの息子でアメリカ生まれの"アメリカ人"Robert Livingston Stevensが考案しました

以後、後述するtranscontinental railroad(大陸横断鉄道)のゴールデンスパイクに代表される「レールを枕木に犬釘で固定」する軌道がアメリカンスタイルとして定着しました。

日本初のcolliery railway官営幌内鉄道は

つまりアメリカ人の鉱山鉄道技師ジョセフ・ユーリー・クロフォードが建設を指揮して1880年11月28日に開通した官営幌内鉄道でも、アメリカのH.K.ポーター社製の蒸気機関車と共にこの方式が採用されたわけです。

第2目 鋼鉄製レールの量産化と普及

更に1877年、イギリスのシドニー・トーマスの発明で"リン"を除去することが可能となり、これらの製鋼技術の進歩を受けて、"錬鉄製レール"に代わって鋼鉄製のレールが普及するようになりました。

第2項 pneumatic brakeが発明されて貨物輸送にも..

pneumatic brake(エアブレーキ)はアメリカ人のGeorge Westinghouseが1868年に山岳部(東部のアパラチア山系)の多いアメリカ東部の路線の為に考案・発明した鉄道車両用の制動装置です!

当初は現在のShinkansen同様に非力!なpassenger railroadでしかなかった鉄道も...

アメリカではpneumatic brake(エアブレーキ)の発明によりcargo transportation(貨物輸送)にも利用できるようになりました。

 

公開:2021年10月15日
更新:2024年4月 5日

投稿者:デジタヌ

温故知新《 大成功したBNSFと事業破綻したミルウォーキー鉄道から学ぶ持続可能な鉄道事業の姿とは...》ー第1回ーTOP温故知新《 大成功したBNSFと事業破綻したミルウォーキー鉄道から学ぶ持続可能な鉄道事業の姿とは...》ー第3回ー


 

 



▲鉄道史研究班へ戻る

 

ページ先頭に戻る