狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 LRT化すれば地方都市近郊にある"盲腸路線"も蘇生!できる 》ー第4回ー

第4回 多くを望まないこと

第3条 都市から離れた孤立路線では本線(幹線)直通は望まない!

多くを望まないとは、『本線(幹線)直通は望まない!』ことです。

一見Tram 直通論と反する?ようですが...

一見別項のTram 直通論(※30)と反するようですが...ヨーロッパでは、そのエリアの経済活動の"中核"となる都市と中心市街地に既に「住人の足としての路面電車網」が張り巡らされている場合が多く、"市内中心部"と郊外の"衛星都市"とを直結させる為に、Regional line(地方交通線)に直通運行を行っているわけです。

参※30)当サイト内関連記事 Tram の 鉄道路線 直通運行 が 欧米 各地で活発化した背景とは?... はこちら。

欧米では市内併用軌道線が郊外に足を延ばしている

Rural line(肥えタゴ路線?)が中核都市に乗り入れているのではありま線(せん)!

解りやすく言えば、「市内線が郊外に足を延ばしている」と言うことです。

日本国内でも郊外遠征が主流

広電、地鉄(富山地方鉄道)、福井鉄道、嘗ての筑豊鉄道(西鉄北九州線)全て、都心部から郊外を目指した

Interurban(都市圏近郊電車)だったわけです

3セク孤立路線「盲腸線」だからLRTが容易い!

"JR本線乗り入れをしない(出来ない)3セク孤立路線「盲腸線」"だから、「JRに気兼ねしないで」旧・富山ライトレールさんのように「超低床トラムカー」が使用できます。

本線乗り入れを考えると必ず"JRのエゴ"に巻き込まれて、(軌間1435㎜の標準軌や)超低床車両が使えなくなり"不採算路線"に繋がったり"計画だおれ"になります!

そういう観点で「ライトライン」事業計画(※31)の先行きには思わぬ落とし穴が...

参※31)当サイト関連記事 宇都宮ライトレール さんこのまま建設を進めても 作新学院北停留場 付近の急坂は登れないかも?...はこちら。

地方交通線の盲腸線では直通しても役に立たない!

更に地方交通線の盲腸線(支線)では、中核都市の鉄道駅に辿り着けても、職場まで"バス路線乗り換え"が必要で意味がありません!

1)ダイヤ設定

本線の定期運行列車ダイヤを口実に結局1時間に1本程度の「役立たない」乗り物になってしまいます!

2)車両共通化の為と称して"高床レールバス"や"最新ハイブリッドカー"を押し付けてくる!

これでは、駅増設による住人の利便性向上と速達性が失われて、更に車両重量増加で省エネ効果も失われる上に、軌道設備も耐荷重の大きい50㎏N型軌条が必要となり、40kgN型軌条で済むLRTに比べて、軌道設備の維持管理・設備更新費用が膨れ上がって終い「運営圧迫」→「経営破綻」の"末路!"を"突っ走る"ことになってしまいます!

JR九州BEC819系電車の例

編成 2両固定ユニット構成

起動加速度 非電化区間 1.5 km/h/s

減速度 非増圧時 3.6 km/h/s
編成定員 264人
車両定員 133人(Mc)
131人(Tc)
自重 35.5 t(Mc)
36.6 t(Tc)
編成重量 72.1 t
全長 20,000 mm
全幅 2,950 mm
全高 4,096 mm
(パンタ折り畳み高さ 3,980 mm)
車体 アルミニウム合金(A-train)

編成出力 95 kW ×4 = 380 kW

定員乗車時 パワーウエイトレシオ 227.7kg/Kw(これでは30‰以上の坂道は登れない!)

※定員乗車時積載量 55kgX264名=14.5ton 総重量86.5ton 糞重くて非経済的!

広島電鉄1000形電車

  • ●純国産 超低床開発組合 近畿車輛・三菱重工業・東洋電機製造 共同開発!
  • ●編成 3車体2台車連接固定編成
  • ●軌間 1,435 mm(標準軌用)(※、軌間1067㎜狭軌用も開発済)
  • ●常用運転速度 65km/h(鉄道区間)40㎞/h(併用軌道区間)
  • ●設計最高速度 80km/h (地方ローカル線にピッタリ!)
  • ●起動加速度 3.5km/h/s ※高加減速で、親切駅を増設しても所要時間は今まで通り!
  • ●減速度(常用) 4.8km/h/s、減速度(非常) 5.2km/h/s、編成定員 86(着席33)人
  • ●全長 18,600 mm X 全幅 2,496mm X 全高 3,645 mm X 編成重量 24.3t(空車重量)
  • ●台車  前後輪ギア連動、左右輪ドライシャフト連動、直角カルダン駆動 歯車比 7:44=6.29
  • 主電動機出力 100 kW  三相かご形誘導電動機
  • ●編成出力 400kW ※思いっきり省エネ!
  • ●制御装置 速度センサレス制御方式VVVFインバータ制御
  • ●制動装置 回生・発電ブレーキ併用油圧ディスクブレーキ
  • ※定員乗車時積載量 55kgX86名≒4.7ton 総重量29ton!

定員が少ないように感じるかもしれませんが、2連・3連運行も可能で"仙台"等の地方都市近郊でも問題ありません!

ラッシュ時・昼間15分間隔定時運行となれば、当てにならない"路線バス?"等よりよほど頼りになるトランスポーターとなります!

※乾燥重量には乗員1名分の体重が含まれていて、戦前から55kg/乗客1名、許容積載量は定員X155%を設計基準値としています!

 

公開:2021年1月26日
更新:2024年3月24日

投稿者:デジタヌ

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