狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

Essay『海上コンテナ鉄道輸送の"持続可能な営業規模"など運輸賊・経産族には理解の範囲外!?』ー第7回ー

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★第5節 Double-stack rail transport を実現させるには莫大な再投資が

日本の国家予算に迫る売り上げを上げているBNSFでは、

transcontinental railroad で Double-stack rail transport を実現するために、

トンネルの拡幅、軌道の改修強化(橋梁架け替えなど)"巨額の再投資"を行いました。

「毎日150万屯/150本の列車が運行されている」と言う意味合いで、輸送密度 ton/km・day とは異なりますが..

ワシントン州⇔シカゴ間約3,500㎞、カリフォルニア州⇔シカゴ間約3,500㎞の約7000㎞ ある2 route 上に、現在2コース.4 ルート ある transcontinental railroad 全体で、

毎日150本!の大陸横断貨物列車を運行しているわけです。!

毎日150万トンの貨物が、西海岸と東海岸の間を移動しているわけです!.

第1項 2 course 4 route を持つBNSFでは

後述するように BNSF は、旧BN と旧Santa Fe の2つの transcontinental railroad(大陸横断鉄道)course の内、旧BN の Spokane ⇔西海岸間では、Portkand,Seattle(Tacoma),Evarett間に3route!の transcontinental railroad が並走していて!、そのすべてが double track!(一部triple track or quadruple line)となっています!

第1目 BNSFではシアトル⇔シカゴ間約3,549kmを3日間で!

高速輸送を標榜しているBNSFでは、シアトル(タコマ港)→シカゴ間を、

最高運行速度80mile/h(120km/h)!で2,218mile(約3,549km)の所要時間が72h(3 days)!、表定速度49.3km/h! incredible(驚異的)な数値を叩き出しています。

しかし太平洋岸シアトル手前のシェラネバダ・ロッキー両山系越えの区間では、最高速度が20mile/h(32km/h)程度の速度制限区間が続き、(そのためにこの間をtriple track(3路線)としていますが)

つまり大陸横断には3日間を要するわけで、今以上の高速化は難しい状況です。

第2目 mining railway(鉱山鉄道)の生い立ちが...

ロシア同様に(※32)元々屈曲した山岳地帯の渓谷沿いに敷設された、colliery railway(炭鉱鉄道)などのmining railway(鉱山鉄道)や、forest railway(森林鉄道)から発展したmain line(幹線)も多く、

屈曲したbranch line(支線)から直接積み出す為に、軸重制限24 ton/axleと屈曲した路線に対応するために"短い車両"が用いられている訳です。

参※32)ロシア同様にと言うより、黎明期のロシア帝国鉄道は、日本の官営幌内鉄道同様に、アメリカ人の鉄道(鉱山)技師が関与しています。

Intermodal container 用 low floor flat car が日本の flat carより短い理由は

USAでは、passenger car(客車)(passenger serviceを行っている都市近郊路線・幹線を走行する通勤型車両を含む)は(日本の在来線標準車両20mより長い)新幹線車両と同じ25m級が普通ですが、

flat car(コンテナ貨車)は Intermodal container に合わせて短い車両となっています。

更に近年は連接台車を採用した Bathtub Type の low floor flat car が普及して、

1unit の長さが16m程度!と更に短くなっています。

ホッパー車も意外と短いのは
  • ●一般鉄道の軸重制限軸重制限 24 ton/axle(50kg/m rail)
  • ●payload limitation 8ton/m

USAでは colliery(炭鉱)などの所有する、colliery railway(炭鉱鉄道)や spur track(引き込み線)も60 kg/m レールが使用されていて、重量運搬に耐えられるようにはなっていますが...

石炭輸送用のホッパー車が意外と短いのは、支線の軸重制限にもよります!

更に前途したように、mining railway branch line は、Association of American Railroads (アメリカ鉄道協会)の基準は満たしていますが、軸重制限は24 ton/axleであり、1両当たりの総重量はこの数値で決定されてしまいます。

つまり最大総重量は 24t X 4=96t 更に車両総重量制限8ton/mの都合で12m以上!となりますが、OPEN TOP HOPPERで全長が49ft8+ 1/2"in(15.15m)   Lightweight(乾燥重量)61,800 lbs(28ton)Load limit (最大積載重量)201,200 lbs.(≒91.26ton) 、

総重量;Gross rail load ;263,000 lbs.(≒119.295ton)となっています。 つまり軸重は 29.8 ton/axle!となり、一般鉄道路線の24 ton/axle(50kg/m rail)を超えてしまいます!

つまり軌道が強化された colliery railway や自社線での運行は可能ですが、

一般的なspur track(引き込み線)や、Trackage rights契約(※31)の他社線(24 ton/axle & payload limitation 8ton/m)へは満載では"入線できない事"になります?

更に15mと短いのは...

コンテナ輸送のメインとなる transcontinental railroad(大陸横断鉄道)がアパラチア、ロッキー、シェラネバダなどの山系を通過しなければならなく、ロシア同様に mining railway(鉱山鉄道)から発展した屈曲した route が多く、Freight Car は意外と短くなっているのです!

コンテナ輸送用の low floor flat carに限らず、Freight Car(貨車)が意外と短いのはこのためです。

参※31)当サイト内関連記事 英語圏の鉄道に関する記述について はこちら。

第2項 日本では Double-stack は impossible !

残念ながら現状の日本の在来線では以下の理由で Double-stack は実現できません!

理由の1 建築限界・車両限界

日本の車両限界・建築限界はUSAよりこじんまりとしていて、とてもBNSFの車両限界には及びません!

車両限界4.1mの都合から架空線の高さが、4.5mとなっています。

更に、黎明期に建設された路線(中央線、予讃線など)では、「狭くて低い」トンネルのまま電化したために、建築限界が更に小さくて不可能!と言う事です。

続きはこちら

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公開:2021年11月22日
更新:2024年2月21日

投稿者:デジタヌ

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