狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 赤字路線・JR奈良線の全線複線化はあり得ない!』ー第2回ー

★第1節 奈良線の複線化に至った経緯は...

JR奈良線複線化事業推進のロビー活動活動を行う lobbyist(民間シンクタンク)からお小遣い(協力支援金)をいただき、全線複線化をPropagandaしている、不謹慎な輩がいうように、天皇の御行幸は関係ありません!

前途したように、京都市内の鉄道網が都市の発展を阻害しているので、各鉄道事業者と個別協議を開始したわけです。

そして、協議開始当初、完全民営化(JRTT持ち株放出)を目指していたJR西日本と「大人の事情(思惑・利害)」が一致したわけです。

  • ♥紫色ライン リニア中央新幹線・北陸新幹線大阪梅田直通ライン!
  • ●エンジ色ライン 新大阪駅接続案

第1項 前提条件(時系列)

JR西日本は 北陸新幹線小浜京都(京田辺)ルート実現の見通しが... 

  • 1970年6月18日 全幹法 全国新幹線鉄道整備法)施行(3月15日 -日本万国博覧会開幕)
  • 1972年7月3日 全幹法第5条第1項の規定による「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」(昭和47年運輸省告示第243号)で北陸新幹線(東京都 ⇔大阪市)の基本計画告示
1980年
  • 1982年9月の臨時行政調査会の基本答申に沿って、北陸新幹線を含む整備新幹線計画を当面見合わせる閣議決定。
  • 1985年2月に、高崎 ⇔小松間の認可申請。
1987年
  • 1月 整備新幹線建設の凍結解除を閣議決定。同年4月国鉄分割民営化でJR西日本誕生。
  • 1989年6月23日 高崎 ⇔軽井沢間の追加申請 同年6月28日に高崎 - 軽井沢間41.2 kmの工事実施計画(フル規格)が認可。(同時に難工事推進事業として、富山・石川県境にまたがる加越トンネル(未成トンネル)の着工も認可)同年8月2日 軽井沢駅構内で起工式。
  • 1991年8月22日 軽井沢 ⇔長野間53.6 kmの工事実施計画(フル規格)認可。同年9月17日起工。
  • 1992年7月29日 小矢部市 ⇔金沢市間の暫定整備計画決定、同年8月6日 石動 ⇔金沢間25.0 kmの工事実施計画認可、8月27日に起工!
1994年
  • 1994年9月13日 9月22日糸魚川 ⇔魚津間40.5 kmの工事実施計画認可、同年10月13日着工
  • 同年12月 宇都府が奈良線複線化に向けてJR西日本、関係機関(国交省鉄道局)との協議を開始。※事業費(162.6億円)は通過する各自治体と50:50で決着。
1996年
  • ●4月 金融ビッグバン政策始まる!
  • ●10月8日JR西日本 東証プライム ・名証1部 上場(株式公開)
  • ●10月15日 - JR西日本福証 上場(株式公開)
1997年
  • 10月1日 JR東日本・北陸新幹線高崎駅 ⇔長野駅間開業
  • 11月:宇野線大元駅付近の単線部分が連続高架橋立体交差化着工。(都市計画事業)

※JR西日本(JRTT)は、当初本四連絡線(備讃新幹線?)を、別ルートで考えており、宇野線はあくまでも"時間稼ぎ"の「つなぎ路線」として考えていた節があり、単線のままでの、連続立体交差化都市計画事業に同意したと考えられるが、

後々この部分が、本四連絡線のボトルネックとなっている。

1998年
  • ●1月 奈良線複線化第1期事業開始
  • ● 3月 北陸新幹線長野 ⇔上越間約60 kmの工事実施計画(フル規格)認可。
  • 2001年 3月3日のダイヤ改正から奈良線複線化第1期事業区間供用開始!
  • 2001年4月 上越 ⇔ 糸魚川間、魚津 ⇔富山間の新規着工を含む上越 ⇔富山間全区間がフル規格着工。
  • 2003年10月1日 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 誕生。
2004年
  • ♥3月、JR西日本 完全民営化※政府特殊法人JRTT所有株完全放出!
2005年
  • 4月27日 富山 ⇔金沢(白山総合車両所)間の全区間がフル規格で認可、同年6月26日に着工。
  • ※同年政策投資ファンドから海外系金融資本が完全撤退して(金融ビッグバン(1996年度→2001年度)で何とか立ち直った?)国内金融怪が"マスコン"を握るようになる!
2006年
  • 4月 JR東海完全民営化達成!
  • 4月28日 既認可区間を変更して長野 ⇔ 金沢(白山総合車両基地)間の一体的な完成を目指す工事実施計画の変更認可申請認可。4月27日に福井駅周辺部分の連続立体交差化工事実施計画認可、6月26日に着工。
2008年
2010年
  • ●JR西日本、と沿線自治体(京都市・宇治市・城陽市・井手町)で第2期複線化事業に関するスキーム協議開始。
  • ●2012年6月 北陸新幹線金沢駅 ⇔敦賀駅間認可、着工。

参※91)当サイト関連記事 今や鉄道事業者 同士が"ライバル関係"のご時世では無く!"共存共栄"を目指す時代となっている はこちら。

2013年
  • ●8月13日 京都府および関係 Municipality 奈良線複線化第2期工事のスキームに関する基本協定書締結
2015年
  • ♥3月15日 JR西日本・北陸新幹線・長野駅⇔金沢駅間開業(上越妙高⇔金沢間JR西日本)
  • ●4月1日  近鉄ホールディングス誕生。近鉄は株式非公開・非上場の完全子会社となる
  • 2016年7月26日...奈良線複線化第2期工事着工

2020年

  • ●3月 スキームJR:自治体=50:50で)総額397.1億円公表 
  • ●12月6日に山城多賀駅 - 玉水駅間完成。
  • ●2022年2月27日に新田駅⇔城陽駅間の複線化完成。

2023年春 奈良線複線化第2期(京都⇔城陽間)完成

  • 3月18日 ダイヤ改正!
  • 2024年春 北陸新幹線金沢⇔福井間開業予定

第2項 JR奈良線の利用現状は

第1目 各駅の利用統計

コロナ禍前木津市内各駅一日平均利用者(乗車のみ)比較

宇治市

推計人口  176,043(2023年4月1日現在)

六地蔵駅/みやこ路快速停車駅 2019年度 7,530人/日 京都から10分/¥200-/2023年5月現在

木幡駅/各停のみ 2019年度 2,740人/日

黄檗駅/各停のみ 2019年度 3,648/日 

♥宇治駅/みやこ路快速停車駅 2019年度 8,413/日 京都から16分/¥240-/2023年5月現在

JR小倉駅/各停のみ 2019年度 1,850人/日

新田駅/各停のみ 2019年度 3,178人/日

※大久保駅/近鉄急行停車駅 2019年度 14,320人/日 京都から16分/¥360-/2023年5月現在

城陽市

推計人口  73,134人(2023年4月1日現在)

♥城陽駅/みやこ路快速停車駅 2019年度 3,440人/日 京都から22分/¥370-/2023年5月現在

●長池駅/各停のみ 2019年度 1,210人/日

山城青谷駅/各停のみ 2019年度 921人/日

参京田辺市

推計人口 74,682人 (2023年4月1日現在)

※新田辺駅/近鉄急行停車駅 2019年度 26,060人/日 京都から22分/¥490-/2023年5月現在

井手町

推計人口 7,143人 (2023年4月1日現在)

山城多賀駅/各停のみ 2019年度 448人!/日

♥玉水駅/みやこ路快速停車駅 2019年度 961人/日 京都から30分/¥510-/2023年5月現在

第3項 京都市の衛星都市?宇治市・城陽市の危機感が...

地図をご覧になればおわかりのように、宇治駅・城陽駅は、京都市街に近接しているにもかかわらず不便で、京田辺市に先を越されて、それどころか琵琶湖線沿いの、南草津駅(草津市)や森山駅にまで差をつけられていた!わけです。

城陽市が強い危機感を

特に城陽市内には、近鉄(通勤)急行すら停車せず、新田辺駅(京田辺市)周辺に

後れを取っていたのが、前項の利用状況からもうかがい知れます。

第4項 インバウンド観光客が戻った?!現況

本日(2023年2月14日)、2月35日のJR藤森⇔六地蔵間の複線完成開業を前に、視察?してみました。

2019年に始まった「武漢ウィルスの総攻撃!」で、悲惨な状況だったインバウンド観光客が戻り始めたようです!

13:33発の奈良行き「みやこ路快速」に乗車したところ、(殆どが京阪乗換駅東福寺で下車しましたが)多数!の外人(欧米系&チャイニーズ)が乗車しており、一部は奈良駅まで乗車していました。

さら縫い奈良駅構内には発車待ちの「インバウンド観光客があふれていました!」

第1目 城陽駅前が以前にも増して...

  • ●紫電車マークがみやこ路快速
  • ●エンジ色電車マークが近鉄急行停車駅

京都府南部の都市交通といえば、長年近鉄の独壇場であり、更に周辺都市では、大久保(宇治市)、新田辺(京田辺市)といった急行停車駅周辺が注目を浴びていたわけですが...

3月18日のダイヤ改正で、劇的なスピードアップ!を遂げるこれらの駅前周辺ではやっと!都市型高層マンションブームが到来した様です。

 

公開:2021年4月 3日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

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