狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 泉北高速ライン"阪和線直結・直通!で"なにわ筋線"では叶わない!大阪駅直通が...』ー第3回ー

★第5節 謎に満ちた難解鉄道の"黒歴史?"

以下に示しましたように、起源となる初代・阪堺鉄道は、新興勢力の地元プロモーターいわゆる「興行主」つまり少々"怪しげな人たち" (-_-メ) が出資しあって興した会社です。

この伝統は、今も引き継がれているようで?、お堅いはずの鉄道会社にしてはかなり怪しげな会社 (-_-メ) を傘下に持っています。

今回このコラムの起筆に当たって小生が、電鉄本社広報に天王寺支線について一部不明な点を問い合わせたところ、『当社の社史に関する質問に関しては一切お答えできません!と断られました!...

今でも個人株主に8〇X関係者 (-_-メ) もかなりいらっしゃるのかもしれません?

第1項 "史実"が語る南海電車の難解な歴史?の略年表

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※は 南海以外の鉄道事業者

  • 参※1874年5月11日  大阪 ⇔ 神戸駅間の官設鉄道開通と同時に大阪駅開業。
明治18年 初代・阪堺鉄道・軽便鉄道線開業!
  • ●1885年12月29日に現・南海本線 難波駅 ⇔大和川駅間が軌間838mmの軽便鉄道として初代・阪堺鉄道開業。
  • 参※1889年5月14日開業の初代大阪鉄道(後の関西鉄道→国鉄関西本線→現JR大和路線)  湊町駅(現JR 難波) - 柏原駅間(10M10C≒16.29km)が開通し天王寺駅を開業した。
  • 参※1895年5月28日:大阪鉄道 により天王寺駅 ⇔玉造駅間 (2M28C≒3.78km) が開業。桃山駅・玉造駅が開業し同年10月17日:玉造駅 ⇔梅田駅間 (4M29C≒7.02km) も延伸開業。京橋駅・天満駅・梅田駅がそれぞれ開業し。天王寺⇔大阪間がつながる!
1895年8月25日 南海鉄道設立
  • ●1897年 阪堺鉄道  難波駅 ⇔ 堺駅間を1067mm軌間に改軌。
  • 住吉駅 ⇔ 堺駅間を複線化。
  • 難波駅 ⇔ 尾崎駅間で阪堺鉄道と直通運転開始。
1898年10月1日  阪堺鉄道が南海鉄道に事業譲渡。(晴れて全線南海鉄道となる!)
  • ●1898年1月30日 当時の大阪高野鉄道により大小路駅(現在の堺東駅) ⇔狭山駅間が開業し同年4月2日には狭山駅 ⇔長野駅(現在の河内長野駅)間も延伸開業。
1900年9月3日 大阪高野鉄道の道頓堀駅(どうとんぼりえき、現在の汐見橋駅) ⇔大小路駅間が開業
  • ※同年6月6日:大阪鉄道が関西鉄道に吸収合併し、併せて梅田駅を官営鉄道の大阪駅に統合する。(大阪⇔天王寺駅連絡線完成!※現大阪環状線東側)
  • ●9月20日  大阪馬車鉄道(現阪堺電気軌道)が1067mmの軌道線(路面線)として天王寺南詰(天王寺駅前交差点付近) ⇔八弘社(現在の阿倍野駅) ⇔阿倍野(現在の東天下茶屋駅)間1.05マイル(1.7 km)を開業。
  • ●同年10月26日 南海鉄道 天下茶屋⇔天王寺駅間2.4kmの天王寺支線を単線で開業
  • ●1901年10月5日:南海本線 住吉駅 ⇔天下茶屋駅⇔天王寺駅(関西鉄道)⇔大阪駅(関西鉄道)間で乗り入れ直通運転開始!
  • ※1906年 鉄道国有化法が公布されて、乗り入れ先の関西(かんせい)鉄道が国有化!
  • ●1907年7月 南海本線一部区間(難波⇔浜寺間) 直流600V電化完成
  • ●同年11月11日 南海鐡道 天下茶屋駅 ⇔天王寺駅間も直流600V電化して電車併用運転を開始。

これに伴って、1901年以来実施されていた「関西鉄道乗り入れ、大阪駅直通運転」は終止符を打ち!南海本線沿線の大阪駅へのアクセスは天王寺駅乗り換えとなった!

  • ●1909年12月24日 浪速電気軌道㈱(現阪堺電気軌道)が南海鉄道株式会社に吸収合併される。
  • ●同年10月1日 軌間1435㎜に改軌して電化した南海鉄道・上町連絡線が天王寺(西門前)⇔住吉神社前間で電車の運転を開始。
  • ●1911年1月29日 大阪市との軌道共用契約に基づき、上町連絡線の大阪市電・上本町線(1968年12月18日廃止) 天王寺西門前 ⇔上本町二丁目間および大阪市電玉造線(1961年11月1日廃止) 上本町二丁目⇔谷町六丁目間への直通運転を開始。
  • ●同年8月20日 上町連絡線の大阪市電への乗り入れ区間を延長して、大阪市電・谷町線(1944年6月1日廃止) 谷町六丁目 ⇔天満橋南詰までの直通運転を開始。

1911年11月21日 南海鐡道 南海本線 全線直流600v電化完成!

大坂では4例目となる郊外電車の全線電化は、1934年の関西地区省線(東海道線)電化の実に23年も前に果たされたことになります!

電化が早かったので、1973年10月の南海本線・高野線全線 1500Vに昇圧工事完成まで40年間も直流600v時代が続いたともいえます。

  • ●1912年1月12日 大阪市電全線の運賃均一制の実施のため、上町連絡線から大阪市電への乗り入れ契約を解除

※当時の片方乗り入れは、現在とは異なり、乗り入れ会社の運賃収入となっていた!つまり南海は区間制(距離制)をとっていたので、大阪市電の均一料金制とは矛盾が生じて!結果的に体(てい)よく旧大阪市街から追い出されたわけです!

1922年 9月6日  南海鉄道が大阪高野鉄道、高野大師鉄道(未開業)を合併し南海鉄道・高野線となる

  • ●1925年3月28日橋本⇔高野間を結ぶ「 高野山電気鉄道」設立。
  • ※1929年7月18日:阪和電気鉄道(京阪系列!)により阪和天王寺駅 ⇔和泉府中駅間(13.0M≒20.92 km)、支線 鳳駅 ⇔ 阪和浜寺駅間(1.0M≒1.61 km)が全線複線1500V電化で開業
  • ※1930年6月16日:和泉府中駅 ⇔阪和東和歌山駅間 (40.3 km) が複線電化で延伸開業して阪和線全通。
  • ●1931年8月20日:天王寺支線;天下茶屋駅 ⇔天王寺駅間を複線化。
  • ※1933年2月16日:天王寺駅⇔大阪駅間が直流1500V電化(※90)。桜ノ宮駅 ⇔大阪駅間が高架化。電車運転開始。
  • ●同日:国鉄・城東線の電化に伴い、南海本線→南海天王寺駅直通電車を増発。(※91)
  • ※参同年5月20日:大阪市営地下鉄・1号線 梅田駅(仮)⇔心斎橋駅間 (3.1 km) が開業

※91)1935年0月30日には難波⇔梅田間に大阪市営地下鉄1号線(現御堂筋線)が開通し、さらに1938年(昭和13年)4月21日には難波駅 ⇔天王寺駅間 が延伸開業して、南海・難波(南海・天王寺)から大阪駅へは地下鉄ルートが開業していたが、地下鉄開業当時の運賃(※91-1)は天王寺乗り換え省線・城東線経由大阪駅ルートに比べかなり高額!だった。

1940年12月1日:阪和電気鉄道が南海鉄道に吸収合併され、南海鉄道山手線となる

  • ※1941年(昭和16年)5月1日:西成線 大阪駅 ⇔西九条駅 ⇔桜島駅間が電化
  • ※1944年5月1日:国有化され国鉄阪和線が誕生。
  • ●1944年6月1日 戦時統合により関西急行鉄道と南海鉄道、が合併、近畿日本鉄道となる。

参※91-1)当サイト関連記事 チンチン電車の市内均一料金に比べて高額運賃設定だった大阪市営地下鉄はこちら。

第2項 難解な略年表(その2) 戦後 の南海電気鉄道

  • ●1947年3月15日 高野山電気鉄道が南海電気鉄道に社名変更。
  • ●1947年6月1日 近畿日本鉄道が、旧・南海鉄道の路線を南海電気鉄道へ分離譲渡し現・南海電気鉄道の路線が確立。
  • ※1961年4月25日:国鉄・西九条駅 ⇔大正駅 ⇔天王寺駅間 (7.4km) が開業。
  • ※城東線 (10.7km)、西成線 (大阪駅 ⇔ 西九条駅間 (3.7km))、野田駅 ⇔大阪市場駅間 (1.3km) を合わせて大阪環状線が誕生したが、この時点では西九条駅で外回り・内回りそれぞれ折り返しの「のノ字」運行だった。
  • ※1964年3月22日:大阪駅 ⇔福島駅間の複線化による全線複線と西九条駅が高架化西成線接続一体化が完成して、環状運転開始。同時に国鉄・新今宮駅が開業。
  • ●1966年12月1日:南海本線の今宮戎駅⇔ 萩ノ茶屋駅間に、新今宮駅が開業して国鉄・環状線との乗換駅になる。これ以降天王寺支線の乗客が激減した。
  • ※国鉄大阪環状線が開業し国鉄・南海「新今宮駅」が乗換駅として開業してからは、天王寺駅乗り換え内回り(旧城東線)利用で大阪駅に行くより新今宮駅乗り換え「外回り」の大阪環状線利用のほうが「大阪駅」には至便で、南海沿線住人はこちらを乗換駅として利用するようになった!
  • ●1969年12月6日:当時大阪市営地下鉄堺筋線、天神橋筋六丁目駅 ⇔ 動物園前駅間 (7.0 km) が開業した。
  • ●1972年1月10日:天下茶屋駅付近における南海本線の大阪市内連続立体化事業、および都市計画が決定。

この間、南海電気鉄道が天下茶屋駅付近における南海本線の大阪市内連続立体化事業に関連し、天王寺支線 天下茶屋駅 ⇔ 天王寺駅間2.4kmの廃止の方針を発表する。

  • ●1973年10月10日:南海本線・高野線全線 600Vから1500Vに昇圧工事完成。
  • ●1977年:天王寺支線貨物営業廃止。(※この時点まで貨物列車が走っていた!)
  • ●1984年11月18日:天下茶屋駅 ⇔ 今池町駅間1.2kmが(地下鉄工事のために)廃止。

今池町駅⇔ 天王寺駅間が単線化。南海天王寺駅が今池町駅寄りに100m移転し、路線距離が0.1km短縮。

  • ●1986年12月 バブル景気勃発!難解電車も大博打(不動産投機)に走る!
  • ●1991年2月 バブル景気はじける!難解電車も運転資金難!に※USA系投資ファンドからのRefinancing(再投融資)で切り抜ける!
  • ●1993年3月4日: 市営地下鉄・堺筋線、動物園前駅 ⇔ 天下茶屋駅間 (1.5 km) が開業し全通。
  • ●1993年4月1日:南海天王寺支線 今池町駅⇔ 天王寺駅間1.2km廃止に伴い、全線廃止。
  • ●1996年4月 旧大蔵省主導で旧大蔵省主導で金融ビッグバン政策!始まる。
  • ●2000年財務省の主導で日本マスタートラスト信託銀行、がUSA系銀行から国内の都銀・保険会社などの共同出資となる、つまり政策投資ファンドが誕生!
  • ●2000年6月に純国内金融資本で日本トラスティ・サービス信託銀行(現・日本カストディー銀行)を立ち上げて鉄道事業者の再建に乗り出す。

※日本の運輸事業が国交省各局から財務省所管(投資ファンド)の水先案内人操舵!体制となったわけです!。

  • 2001年1月6日の中央省庁再編?で、(日本の金庫番)財務省誕生
  • ●2005年 日本マスタートラスト信託銀行から海外資本が完全撤収して、金融ビッグバンで立ち直った国内金融怪の100%体制となり、2行目の国内金融系政策投資ファンドが誕生!しました

  • ●2013年2月12日 南海電車は財務省所管(投資ファンド)の新体制!となり本社ビルを移転。
  • ●2020年7月27日 - 日本トラスティ・サービス信託銀行が資産管理サービス信託銀行とJTCホールディングスを吸収合併し、日本カストディ銀行に商号変更して再発足。

 

公開:2017年8月 6日
更新:2024年2月23日

投稿者:デジタヌ

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