狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 芳賀宇都宮LRTは政令指定都市・宇都宮市に至る光明 "ライトライン" となれるか?...》ー第4回ー

第4回 確実に訪れると予想される事業破綻!廃止問題...

第1項 この「輸送密度」では鉄道には不向き!

上下分離方式紛いの"(宇都宮ライトレールへの)運行外部委託"で「ごまかせても...」この「輸送密度」は「持続可能な鉄道事業」には不向きです!

現行の「甘~い」希望的利用客予想で 計画輸送密度16,300人/日?(公式発表値)...しかしおそらく実際に開通した後は、他の痴呆自治体の新都市交通同様8000人/日 未満の地方赤字路線線程度!にしかならないでしょう!

しかも、軌道特許で認可されたチンチン電車なので基本的に完全な形での上下分離は出来ません

仮に東武鉄道にお願いして"運行委託"して見掛け上を繕って単年度会計をごまかせたとしても基本的に現行計画の「輸送密度」(※6)では鉄道には不向きです!

いずれにしても旅客運行に係る直接経費以外の維持管理費と設備更新費を含めた鉄道事業全体では大赤字!は間違いないでしょう。

つまり、宇都宮市民全員の血税でごく一部の市民しか利用しない路線の赤字補填をすることになるでしょう!

※6、輸送密度 に関するWikipediaの解説はこちら。1980年の国鉄再建法成立以来4,000人/日がバス路線転換の目安とされており、同時に8000人/日未満の路線は地方交通線として扱われてきました。

第2項 維持管理費設備更新費の問題

労働集約産業の代表格である鉄道・軌道事業の「落とし穴」は、運行開始後の保線作業・給電設備・保安設備・車両設備に関する膨大な維持管理費と設備更新費です。

建設費は40年ローンで支払えますが?

問題は毎年発生する巨額の「維持管理費と設備更新費です。

安全運行を担保するには、保安設備の点検・保守・保全・補修作業と保線作業を専門業者(信号設備屋、軌道工事屋)に委託したとしても、

延長14.6㎞19駅もあれば「年間1億円以上!」の膨大な維持管理費と設備更新費が発生します!

これを怠ると、旧共産圏のように悲惨な状態となります!

第3項 運転手(乗務員)と裏方養成には莫大な経費!と時間が

動力車操縦者免許が必要な電車の運転手養成には約500万円以上!/1名 かかるといわれています。(いすみ鉄道資料)

更に前途の保線作業などは専門業者に外注できても、公営バス事業とは異なり日常の車両・点検整備は自前の車両所・研修設備で行う必要があり、大量の補修部品のストックも必要となります。

おまけに5年間のメンテナンス・リース契約でもしない限りは、新潟トランシスさんの「担当者・常駐」は不可能で、車両管理責任者、作業技術者を新たに養成する必要があります!

つまり、施設管理(軌道設備、架空線設備、変電設備、信号設備、等)車両管理(補修・更新)、運行管理、全てに経験のない「ずぶの素人集団」では手に負えるような簡単な事業ではありません。

何故脈絡のない人事を行ったのか

広電は国産LRTを採用しており、アムストラム車両の運用経験が全くありません!

当初オブザーバーだった(新潟トランシス車両の運用経験が豊富な)福井鉄道、富山地方鉄道のOBを何故起用しなかったのでしょうか???

通常ならば(そのほうが)故障頻度等も熟知していて、運行計画も立てやすかったのではないでしょうか...

 

公開:2022年1月29日
更新:2024年3月28日

投稿者:デジタヌ

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