狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 大井町線なら羽田空港アクセス線・"西山手ルート"経由で羽田空港直通!も実現》ー第2回ー

第2回 東急・大井町線とは...

東急は日本の数々の鉄道事業にかかわってきた渋沢栄一とされていますが実際には、私鉄経営セオリーを確立した阪急電車の創始者小林一三氏の愛弟子ともいえる五島慶太氏が育てた企業グループです。

そして皆様ご存じ、踊り子号の直通先伊豆急の親会社でもあります。

第0項 東急の生い立ち

黎明期
玉川電気鉄道 
  • ●1907年(明治40年)3月6日 玉川電気鉄道軌道条例に下ずく軌道として道玄坂上 ⇔ 三軒茶屋間開業。
  • ●同年4月1日 三軒茶屋 ⇔玉川間 軌間1067mmの狭軌で開業。
  • ●1920年(大正9年9月11日 東京市電の軌間1372mm(※10)に合わせるため、全線改軌。

参※10)偏軌と呼ばれる軌間1372mmの軌道線は、1882年開業の東京馬車鉄道以来の伝統で、その後20世紀初頭に開業した東京市街鉄道、東京電気鉄道の3社合併で、1909年に東京鉄道となり1911年に東京市電となった。

池上電気鉄道(池上線)の開業
目黒蒲田電鉄大井町線の開業
  • ●1923年(大正12年)3月11日 蒲田線として 目黒⇔ 丸子(現・沼部)開業。
  • ●同年11月1日   丸子(現・沼部)⇔ 蒲田間 延伸開業で目蒲線として全通。
旧・東京横浜電鉄神奈川線の開業
  • ●1926年2月14日 - 東京横浜電鉄・神奈川線として丸子多摩川(現多摩川)⇔ 神奈川(1950年4月8日 廃止)間 開通、目蒲線との相互乗り入れ開始、目黒 ⇔ 神奈川間直通運転開始、丸子多摩川 ⇔ 蒲田間は折り返し運転となる。
  • ●1927年7月6日 目黒蒲田電鉄が大井町 ⇔大岡山間を 軌間1067mmの旧・地方鉄道法に下ずく鉄道事業として開業。
  • ●同年年7月15日 玉川電気鉄道が玉川⇔ 溝ノ口間(溝ノ口線)延伸開業で。玉川線全通。

  • ●1928年6月17日 大崎広小路駅 ⇔ 五反田駅間 延伸 開業により池上線全通。

  • ●1929年11月1日  目黒蒲田電鉄が 自由ケ丘(現・自由が丘)二子玉川間を二子玉川線として開業。
    ●同年12月25日  目黒蒲田電鉄・大岡山 ⇔ 自由ケ丘間延伸開業により二子玉川線全線開業。二子玉川線を大井町線に統合、大井町 ⇔ 二子玉川間の直通運転開始。

  • ●1934年10月1日 池上電気鉄道が目黒蒲田電鉄に吸収合併される。
  • ●1938年4月1日 旧東京横浜電鉄が 玉川電気鉄道を吸収合併。

現東急電鉄の礎完成
  • ●1939年10月1日 - 目黒蒲田電鉄が旧・東京横浜電鉄を吸収合併
  • ●同年10月16日 - (新)東京横浜電鉄㈱に改称
  • ●1940年12月1日 大井町線・二子玉川駅と玉川線・よみうり遊園駅を統合、二子読売園駅に改称。
大東亜戦争開戦
大東急時代
  • 1942年5月1日 戦時統合により京浜電気鉄道・小田急電鉄を合併、東京急行電鉄に商号変更。

  • ●1943年7月1日  玉川線(溝ノ口線)二子読売園⇔溝ノ口間を軌間1067mmに改軌し、大井町線に編入。
  • ●1944年5月31日 京王電気軌道を戦時統合
  • ●同年6月1日 相模鉄道の運輸事業を受託。相模管理部を新設し神中線(後の厚木線→相鉄本線)の運行業務を開始。
  • ●同年10月20日 二子読売園駅を二子玉川駅に改称
1945年9月2日 大日本帝国政府が無条件降伏文書へ調印し正式敗戦!
1947年5月3日 日本国憲法施行により日本国・新政府 Renewal open?!
1948年6月1日 大東急解消!

京王帝都電鉄(現・京王電鉄)、京浜急行電鉄と共に小田急電鉄株式会社が分離再発足。

  • ●1963年10月11日  大井町線を「田園都市線」!に改称。
  • ●1952年10月1日 東横線・架線電圧を直流600Vから直流1,500Vに昇圧
  • ●1958年1月15日 - 大井町線架線電圧を600Vから1500Vに昇圧
  • ●1966年4月1日 溝の口⇔ 長津田間開業
  • ●1969年5月11日 三軒茶屋 ⇔下高井戸間(現世田谷線)を除いて廃止。以降新玉川線開業までバス代行。
  • ●1977年4月7日 渋谷 ⇔二子玉川園間が新玉川線として開業。
  • ●1979年8月12日 ダイヤ改正で、田園都市線全列車が新玉川線経由で半蔵門線方面への直通運転開始。同時に大井町⇔二子玉川園間を大井町線として再分離。二子玉川園 ⇔つきみ野間が田園都市線となる)。
  • ●1984年4月9日 つきみ野 ⇔ 中央林間間延伸開業で田園都市線全線開業
  • ●1993年以降大井町線に、田園都市線の混雑緩和を図る為に、大井町線にバイパス路線としての機能を持たせるための大規模な改良工事が行われた。
  • ●2008年3月28日 ダイヤ改正で大井町線内で急行運転開始。
  • ●2009年7月11日 ダイヤ改正を実施。二子玉川⇔溝の口間が複々線化。大井町線が溝の口駅まで乗り入れ。
  • ●2010年3月25日 ダイヤ改正で。夜間大井町⇔長津田まで延長される急行を1本から4本に増発。
  • ●2011年3月14日  東北地方太平洋沖地震(東日本大震災2011年3月11日発生)による電力供給逼迫のため、東京電力が輪番停電(計画停電)を実施。これに伴い、田園都市線と東武伊勢崎線・東武日光線の相互直通運転が休止される。大井町線の二子玉川 ⇔溝の口間への乗り入れも朝夕の数本を除き休止される。
  • 同年4月2日 東武伊勢崎線・東武日光線との相互直通運転が再開される。
  • 同年5月28日 日中の大井町線の急行が長津田 - 大井町間で直通運行を開始する。
  • ●2012年3月17日 。土休日の日中の大井町線の急行の長津田⇔ 大井町間での直通運行が復活。大井町線の急行の半数毎時2本が乗り入れる。
  • ●2019年10月1日 ダイヤ改正。大井町線直通急行が平日・土休日とも中央林間まで乗り入れる。

第1項 2009年以降巨大運輸事業者 Federation の一員に...

第1目 バブル景気に浮かれすぎて

バブル景気

バブル景気(1986年12月→1991年2月)に浮かれすぎて、レジャー開発・不動産投資の為に莫大な不良債権(銀行融資!)を作ってしまいました!

金融ビッグバン

その後旧大蔵省主導で金融ビッグバン(1996年度→2001年度)が始まり、もはや従来からのpatron国際興業の小佐野賢治一族の御威光?も消え失せて、

銀行からのfinancing打ち切りどころか!厳しい借金取り立てで、経営危機に陥り、鉄道事業者が自転車操業!となって終ったわけです。

投資ファンドが救済

IMFの圧力で1970年代に始まった金融自由化政策で、1985年に米国系のハゲタカ投資ファンド?チェース・マンハッタン信託銀行として設立されて、バブル景気を煽ってた訳ですが...

バブル崩壊とともに、旨味が無くなり、USA資本が撤収されて行き、金融ビッグバンが始まった1966年には、チェース・マンハッタン信託銀行がドイチェ・モルガン・グレンフェル信託銀行に改編され、

更に1999年にはディーエムジー信託銀行にそして

2000年には国内金融資本との共同出資となり日本マスタートラスト信託銀行と改称しました。

更に、21世紀に入り2000年6月には純国内金融資本で日本トラスティ・サービス信託銀行(現日本カストディ銀行)も発足しました。

そして、パンクしかかっていた東急電鉄のタイヤに空気(融資)を入れて(Refinancing)くれて、何とかパンクによる転倒は防げた!わけです。

但し小佐野・五島一族は退陣

2002年1月4日 に投資ファンドの主導(♥ Refinancing;再投融資)で誕生した新体制(経営陣)が、「東急グループコンプライアンス指針」を表明。

(※同年6月、JR東日本は完全民営化!を達成して、関東組の組頭?となった。)

2003年4月1日 restructuring(断捨離・再編)が行われて本格的にreconstruction(再建)に向かって新指導体制路線に転線開始!

2005年

日本マスタートラスト信託銀行から海外資本が撤収して、金融ビッグバンで立ち直った国内金融怪の100%体制となり、2行目の国内金融系政策投資ファンドが誕生!しました。

(財務省主導で)国内資本の投資ファンド2社による運輸事業者のFederation (trust)体制が確立されていくわけです。

同じ様な経緯でtrustの一員であった京急、さらには既に完全民営化を達成していたJR東日本、そして旧知の相鉄とも強い絆(資本)で繋がった義兄弟となったわけです。

リーマンショックで会社乗っ取りの危機は

2008年9月に起こったリーマンショックで、USA系投資ファンド(金融機関)が資金撤収してしまい!

国内の運輸事業者から、会社乗っ取りの危機は一応去り?

第2項 東急ホールディングス化

2019年(平成31年)4月25日 ホールディングス(※10)化に向けて「東急電鉄分割準備株式会社」が設立されて、

同年10月1日  東急株式会社の完全子会社となり、渋谷区南平台町に本社を移転して、完全に新体制(経営陣)となりました。

参※10)当サイト関連記事 総会屋対策...の決め手!ホールディングスとは... はこちら。

第1目 東急ホールディングス主要株主(2021年3月31日現在)

東急ホールディングス主要株主

(2021年3月31日現在)

  • ●日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.04%
  • ●第一生命保険 5.55%
  • ●日本カストディ銀行(信託口) 4.32%
  • ●日本生命保険 3.89%
  • ●三井住友信託銀行 3.70%
  • ●みずほ銀行 1.64%
  • ●太陽生命保険 1.58%
  • ●三菱UFJ信託銀行 1.55%
  • ●三菱UFJ銀行 1.48%
  • ●日本カストディ銀行(信託口7) 1.39%

第2目 グループ会社

東急グループ(とうきゅうグループ)は...鉄道を中心とした交通事業を基盤とした「街づくり」を事業の根幹に置き、鉄軌道事業、不動産、生活サービス、ホテル・リゾート事業などを展開している...東急の始祖は田園都市株式会社というデベロッパーであり、伝統的に不動産に強く東急不動産は東急グループの重要な第二の稼ぎ手となっている。《Wikipediaより引用》

  • ●東急電鉄 100%完全子会社!
  • ●伊豆急行電鉄 100%伊豆急ホールディングス子会社!さらに伊豆急ホールディングスは、100%東急電鉄の子会社!
  • ●グループの中心 東急不動産ホールディングス - 持株会社
  • ●東急不動産 - 不動産業 など21社を保有

なので、伊豆急が、JRグループ、民鉄の垣根?を超えて『協調するのはア・タ・リ・マ・エ!』なのです。

 

公開:2021年3月 8日
更新:2024年3月28日

投稿者:デジタヌ

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