狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 鉄道 と大規模集客施設・アリーナ・スタジアムとの関係》ー第4回ー

第4回 数万人を捌くには鉄道しか(鉄)路は無い!

例えば、ルーラルラインJR鹿島線、の鹿島サッカースタジアム前(臨時駅)を例に挙げると

第1項 茨城県立カシマサッカースタジアム

 茨城県立カシマサッカースタジアムの定員は40,728席

第1目 鹿島サッカースタジアム前駅の処理能力は

KR鹿島線からの直通車両は E235系1000番台 4両編成!定員597名!(5両迄対応しているが...)

鹿島アントラーズのホームゲームでは

2019年度まで平均2万人ちょっと。(2020年度はコロナ過による入場制限で1試合6千人+。

バスで全てを賄うとすると、高速バスで約444台!60人乗り路線バス換算で約333台!

第2目 実質不可能な数字!

更に、現状バス業界は運転手不足に見舞われており、1つの運行ルートに、300から450人もの運転手を割くことはほぼ不可能!

JRの通勤型車両だと

JRだとE235系1000番台 4両編成!定員597名!/1編成程度、

つまり、めいっぱい詰め込んで(150%)22便で賄えてしまう、しかもワンマンなのですなわち乗務員22名を手配すれば良い訳!

実際に、近隣からのファンが多いので、JRがフル稼働と言うことはありませんが、それでも臨時運行便はかなりの数設定されてきました。

第2項 更にバス運転手人手不足問題がバス輸送にも陰りを...

例えば、エアポートリムジンなどの一般的な近距離路線向けの大型高速バスでは、45人乗りが多いわけですが...

4社(ジェイアールバス、ジェイアールバステック、関東鉄道、京成バス)が共同で路線バスを運行しており、東京駅から毎時3~4本運行しています。

更に、多客時には、続行便、同時刻初の追加便、更に印字便の増発や、別便のカシマサッカー号なども運行されていますが...

試合開始時刻に合わせた1時間に、3便X2台=6台、臨時便が3便として6台、別便のカシマサッカー号が1便X2台としても Total 14台X45人=630人!しか運べない!

これでは、周辺道路がマイカーで大混雑して当然!

第3項 どんな「大人の事情」があったのか、勘繰りたくもなるが...

特に、鹿島サッカースタジアムの40,728席という入場者数は、ほぼ「絵に描いた餅」状態の数字で実際にワールドカップ開催時には大混乱を招いたそうです!

茨城県立サーッカー競技場は、神栖市の波崎辺りに造っていおけば、鹿島アントラーズのホームピッチにもなり、かつ首都圏方面からの集客にも問題はなかったでしょう!

つまり鹿島サッカースタジアムにしろ埼玉スタジアムにしろ、観客輸送を全く考慮せずに、県(知事)が人気(票)稼ぎの為に作らせたのでしょう!

さらに、今後も建設費の償還は地元にとって重い足かせになるでしょう!

また、鹿島サッカースタジアムは、将来的には世界各国にあるオリンピックスタジアム同様にabandoned stadium とならざるを得ないでしょう!
参※★)当サイト内関連記事 JR鹿島線が廃止になるとサッカー観客輸送は?... はこちら。

 

公開:2021年8月 2日
更新:2024年3月28日

投稿者:デジタヌ

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