狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 親露派が唱えるSLB;Sibirskey Logistics by Broad gaugeからは戦禍を被る以外何も...》ー第3回ー

第3回 ロシア語版Википедия も政府関係者のプロパガンダの道具に!

日本語版ウィキペディアは"与党運輸族"の都合の良いように「"改竄"されまくって」いますが(※01)、ロシア語版 Википедия も政府関係者のプロパガンダの道具にされているようです!

例えば本件も、ほんの数週間前の Действующие узкоколейные железные дороги России(ロシアでの狭軌鉄道の運行)では、

ソ連当時は、「20世紀後半でも"軽便王国"で、各地に750mmのRussian Narrow gaugeがforest railway、mining railwayとして敷設されていて、総延長 26,000㎞! の大鉄道網を構築していた!」との記述がありました。

地図上の経路(線形)と、証拠写真(Томмотの構内写真)にも、"改軌された跡"がくっきりと写っています!

ついでに、本線についても、バイカル湖を通っていたferry航路は、アンガラ川左岸を通るバイカル湖西線?(Кругобайкальская железная дорога)のБайкал(バイカル)駅の対岸に当たるЛиствянка(リストヴャンカ)と Вокзал Мысовая(ヴァグザール・ミソヴァヤ)とを結んでいたはずで...

第1項 Irkutsk から Листвянка までの区間はどうしていたのか?

Dam が建設されるはるか以前のお話なので、水深が足りずに、そのままフェリーで繋ぐわけにもいかず、アンガラ川右岸を"汽車が"走っていたはずなのですが、この路線に関する記述は一切ありません!

本当のところは、モスクワの公文書館へ出向き公式資料をあさる以外は無いでしょうが、

何故このような「つじつまが合わない内容」で「ロシア鉄道」を正当化する必要がある?のでしょうか...

参※01)当サイト内関連記事 日本語ウィキペディアが 鉄道(傾?)Youtuberから"こけ"にされる訳は... はこちら。

更に距離短縮の為に、新線に付け替えたのでもありま線!

20世紀末に、資源再調査の結果ヤクーツク一帯が有望な油田地帯と判かり、

Нерюнгри(ネリュングリ)⇔Томмот間を、Транссибирская магистрал支線に直通できるように改軌して、同時に長年放置!しておいた、Томмотから先の区間もCCCP Guage(1520mm)で復活させて、Yakutian Railway(ヤクート鉄道)とすることにしたわけです!

後は、英語版Yakutian Railway(ヤクート鉄道)のとおりで、2017年のレナ川鉄橋完成で全線(808km)が完成したわけです。

forest railway から mining railway へとリニューアルできた!「ヤクート鉄道」

例えば最近forest railway(森林鉄道)→mining railway(鉱山鉄道)へとリニューアルしたYakutian Railway(ヤクート鉄道)が典型例でしょう!

Google地図上では、アルダン川沿いのстанция Томмот(スタンツィヤ・トモット)で行き止まりとなっていて、アルダン川を渡河する鉄橋までは線路はあっても、旧Томмот駅は廃駅!となり、新駅から鉄橋までの区間もstopped the traffic(休止線)扱いとなっていますが...

レナ川を渡河する橋梁が完成して、станция Нижний Бестях(ニージュニー・ベスチャフ)を通過する新たな経路で再建されています!

第2項 「ヤクート鉄道」が軽便鉄道から本線に出世?できた訳は...

再建と記述したのは、嘗てヤクーツクまでは、確かに!forest railway(開通年度不明)が存在して、ヤクーツク側にはフェリー駅として、Даркылах причал(ダルキラフ・プリチャル)駅が存在して、ヤクーツクには立派?なРечной вокзал(レチノイ・ヴァグザール)鉄道駅があり鉄道連絡していたからです。

対岸のНижний Бестях 2とはフェリー連絡して、そこから旧森林鉄道が伸びていたわけです!

つまり、станция Нижний Бестях(ニージュニー・ベスチャフ)駅とНижний Бестях 2がバス連絡をしていたのは、Томмот⇔станция Нижний Бестях(ニージュニー・ベスチャフ)間の新線完成後のお話で、それ以前は長年forest railwayが直接Нижний Бестях 2迄達していて、レナ川を使って木材出荷が行われていたわけです。

Ferry pierの北側(下流側)に立派なНижний Бестях berth( 埠頭)があります。

表土をはがすと

エカテリンブルク同様に当初は、シベリア杉の伐採・出荷からはじまforest railwayも、

薄皮(Тайга:タイガ地帯のシベリア杉)を剝がすと、石炭層があらわれ、湖沼には原油が滲み出ていて、ヤクーツク一帯から豊富なエネルギー資源(油田・ガス田・炭田)が発見されて...木材資源伐採から鉱産採掘に代わり、狭軌の森林鉄道では輸送力・経路共に問題が生じて、廃線(年代不明)となった訳ですが...

航空機による精密測量で

その後、新たな鉄道路線建設の為に航空精密測量が行われ、合わせて"想定経路"沿いに、有望な鉱床を求めて"再調査"が実施されて、

まず初めに鉄道資材運搬用としてpioneer road(踏査用道路)が数ルート建設されて、最終的にそのうちの一本が"政治的判断で"鉄道経路"となり、新たなロシアンゲージ(1520mm)のmining railway(鉱山鉄道)!が敷設しなおされたわけです!

なので、並行するhighway(幹線道路)と比べても、寄り道の多い「曲がりくねった経路」となった訳です!

第3項 Байкало-Амурская магистраль では

せっかく開通していたЖелезные дороги Якутииからレールを借用して?先立って開業したБайкало-Амурская магистраль(バム鉄道・第2シベリア鉄道)では...

1991年12月26日のソ連崩壊!ロシア連邦誕生そしてRussian Railways(ロシア鉄道公開株式会社)が誕生した後も、国防上の理由で?この区間の一般旅行者に対する旅客営業は行われていませんでした。(※02)

参※02)当初はLogistics(兵站・軍事)路線として、一般旅客扱いはしていなかった ことになっていますが...

実際には、当初から関係者用の途中駅は設けられていて、鉱山開発に係る従事者が利用していました。

更に、建設の拠点として設けられた途中駅も多数あり、全通後に役目を終えて、"廃駅廃村"になった施設が多数あるとされていますが...

実際には、鉱山開発が上手くいかなかったか、採掘を終えて abandoned town,abandoned station になったと思われます!

Google earth で見れば、「大地が露出している」処が確認できます。

ロシア上空の民間航空路の解放とほとんど同じ2003年にこの区間の旅客営業が開始されたのは、資源探査衛星(スパイ衛星)の進歩で、隠しきれなくなったためでしょう!

第4項 Siberia はロシアの隠し金山!

シベリアは表土を1枚はがせば、天然資源が"無尽蔵"に広がる「ロシアの隠し蔵」貯金箱なのです。

資源探査衛星(スパイ衛星)の"探査能力向上"と、非公開の「航空機による精密測量(探査)」のおかげで、いつまでも未練たらしく?「旧来の鉱床」に拘らなくても、有望な鉱脈が次々と発見されました。

チェルノブイリが破綻しようが?、ロシアでは「天が与えたもうた」無尽蔵にある天然資源と、大河を利用した電力で、"エネルギーには困らない"訳です。

と言うわけで、ロシアでもUSA同様に"ゼロカーボン"社会とは当分縁がない!でしょう。

Intercity passenger trafficは少ない

しかも、Intercity passenger trafficがすくないロシアでは、「大気汚染の元凶ジェット機!」に代わる小型"電動飛行機"の実用化で、十分対応出来て、中國のような"High-speed railway system"によるpassenger serviceは必要ありません!

むしろ、前途したように僻地にあるPioneer Town (開拓村)では、利用者が少なくてabandoned landing strip,abandoned heripo-toが存在するくらいです!

 

公開:2021年12月19日
更新:2024年3月21日

投稿者:デジタヌ

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