狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『バストラム がメトロ ・トラムと呼ばれる日が必ずやってくる!』ー第6回ー

第5節 日本でBusTramを導入する上での問題点?とは...

第1項 道路交通法上の問題

車両規定(寸法)の問題

日本では一般道路を走行できる車両は、道路交通法により 幅2.5mX高さ3.8mX全長12mX総重量20t以下と定められていています。

また連接車両(フル・トレーラー)については、全長18m以下総重量27トン以下となっています。

現状の連接バスは牽引タイプではなくて後押しタイプが主流ですが、フルトレーラーと見做されて!います。(※41)

国産連接バスが「全長18m定員120名」なのはこのため!です。

つまり下記に示す海外の例は全て現行の道路交通法に抵触して日本では実現できない輸送力ですが...

軌道法ではトラムカーは全長30mまで認められているので)今後は何らかの法改正若しくは(路線限定)条件付きで特認!(※42)もなされるでしょう。

さらにバス専用走行レーンを設けたBRT(bus rapid transit)システムとして運行する場合は♥特認が受けやすく成る!でしょう。

参※41)牽引タイプ(トレーラー)のトラックでは、雨中などの滑りやすい路面や急ブレーキ時に"ジャックナイフ"現象と言って、折れ曲がってしまうことが派生しますが、連接タイプでは各車体間に"電子制御"の油圧シリンダー(ダンパー)が設けられていて、走行状態(スピード・操舵角)によってジャックナイフ現象を♥防止!しています。

また、♥超低床化するには、トレーラー型ではなくリアエンジンのほうが有利なので、(高床タイプのBRTを採用したブラジル以外の)低床連接バスでは、プッシュタイプが主流!となってきています。

※高床タイプのブラジルのBRT

参※42)※全長15mの4軸バスが常磐道・東名自動車道で特認されていた実績があります。

♥世界で普及しているバストラムの例

2連接車では

一般18m~21m(最大23m!ベンツ!で定員が186人/20m総重量34.5トン!)

3連接車では

25m~28mで250人(最大30m!ボルボはなんと300人!)

全長30mの広電のGreen mover APEX(定員151人)より輸送力があります!

第2項 特認が得られても、フルサイズ3連接車両では「公道外の専用施設(バスターミナル)」の再整備も必要

24m級フルサイズ3連接車両を導入する場合は公道以外の専用構内に転回場所(駐車停留施設)を備えた「バスターミナル施設」が必要となり「バス本体導入即開通」とはなりませんが...

国内にも実績の多い18m級2連接バスで有れば、既設の駅前ロータリー程度で十分に対応できます。

第3項「牽引2種」免許所持の運転手養成が課題?

軌道設備もTrolley設備も伴わないので、「新たに」鉄道の運行免許を持った運転手は養成しなくて済みますし、更には「お上」のcharter(事業認可)も受けやすくなります!

基本「バス専用レーン」を走行するBRTなので、道交法のみの適用になります。

但し連接車両を使用する場合は「牽引2種」免許所持者が必要となります。

第4項 車両単価が多少高い?

今のところ輸入車両で、しかも国内では導入例がなく、設備コスト・(補修部品代などの)メンテコストが多少割高となる。(しかし同種の車両を国産化すればほんの僅かだけ低コスト化が達成できる?でしょう)

  • 24m級定員180名クラス3連接ハイブリッドバスで1台1.2億円程度?
  • 18m級定員120名クラス2連接ハイブリッドバスで1台8000万円程度?

※、現状一部の都市で限定的に運用されだしている、リチウムイオンバッテリー搭載「電気バス」などと大して変わらず、燃料電池バスなどに比べて♥はるかにお安い!トランスポーターです。

 

公開:2019年7月19日
更新:2024年3月29日

投稿者:デジタヌ

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