連載『 都市型BRT "基幹バス"が地方都市の公共交通システムとして最適では!...』ー第4回ー
もう一度、世の中全体が輸送密度に基づいた「適切な公共アクセス手段」の選択に向かう姿勢が必要でしょう。
バスなどの軽容量トランスポーター、ライトレールなどの中容量トランスポートシステム、新都市交通・モノレールなどの中規模鉄道システム、大容量鉄道路線と分けられており、建設コスト・維持管理コストの面でもこの順番で2次曲線的に割高になります。
つまり、後述するように公道を利用するバス輸送が最も低コストで、軌道上を走る鉄道がもっとも維持管理コストは高くなります。
一般的な旅客システムで、大都市の市街地で大活躍している皆さんご存じのトランスポーターです。
日本国内では"マイクロバス"から"大型連接バス"まで各自治体の需要に応じて幅広い需要を満たしています。
世界的には公害の観点から、トロリーバス、やハイブリッド蓄電システムバスが注目されています。
豪雪地帯でも、2連接バス程度なら
ブラジル・アルゼンチン・インド等の暖かい(熱い)地域では3連接構造のバスも運行されていますが、降雪が懸念されるスイスの郊外などでは2連接車体バスが主流となっています。
日本各地で普及しているロードヒーティング、散水融雪装置や坂道の「スノー・シェルター」などを併用すれば、2連接バス程度なら全く問題はないでしょう!
日本では「新都市交通システム」や「モノレール」が注目されがちですが、トラム車両もこの範疇になります。
新都市交通システム
(大概は現実にそぐわない夢物語?の)需要予測を誤ると、小牧市のピーチライナー(※関連記事はこちら)の様に「ピンチライナー?」になり果てる場合もあります。
また、(無人の)自動運転システムを導入していることが多く、「システム変更(バージョンアップ)時」に金沢シーサイドラインのように思わぬ事故が発生することもあります!
日本では、本格的高架鉄道?並みに建設費(高架橋、ホームドア・エスカレーター、自動券売機、自動改札機などの駅設備)がかかり、経済波及効果?(業界の恩恵)が大きいので持てはやされている?ようです。
同時に前途したゴム輪トランスポーターの欠点も併せ持っています!
モノレール
同じく順高速中容量システムとして、モノレールの建設も盛んですが...
後述する「ゴム輪トランスポーターの欠点」は変わりません。
利点
転がり抵抗が小さいので、「力行」運転にだけに頼らなくても「慣行」運転が利用できてエコノミーです。
欠点
粘着力が小さくために急阪(登坂)は苦手となります。
軌道と保安設備の維持管理費と設備更新費に高額な経費が発生する。
利点
坂道に強い!
欠点
すべてのゴム輪トランスポーター(モノレール、新都市交通、ゴム輪トラム、バスtram等)に共通する欠点だが、「鉄輪」に比べ粘着力が高い反面、(タイヤの変形の為に)転がり抵抗が大きく、慣行運転(ニュートラル)が難しいいなど、常に自転車操業(りき行運転)が必要となり、エネルギー効率が悪い!
タイヤの消耗も問題
ガイドウェイトラム、などではサイドスリップ(横滑り)が伴うので、トラム路線の様にカーブが多いとタイヤの消耗が激しい!
鉄道は軌道や信号設備など保安設備が必要で、維持管理費と設備更新費が必要となってきます。
それに対して「一般公道」走行を前提としたバスでは名古屋のような専用レーンを走行するBRTでも、車両以外の走路・信号設備は全て道路管理者つまり自治体任せで最初から完全な上下分離方式で維持管理費と設備更新費が少なくて済みます。
そこで、公共交通先進国のヨーロッパ諸国では、全くの新規路線は「バストラム」既存トラム網を延伸開業する場合は「LRT」という風にトランスポーター選定を行っているようです。
♥日本一整備された軌道を軽快にトラムカーが駆け抜ける、まるでヨーロッパの街並みのような!鹿児島市
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公開:2019年7月23日
更新:2024年2月23日
投稿者:デジタヌ
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