狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

Essay『海上コンテナ鉄道輸送の"持続可能な営業規模"など運輸賊・経産族には理解の範囲外!?』ー第5回ー

ここをクリックするとこの Content の Opening に戻れます!

★第3節 最新のトレンド♥ Double-stack rail transport とは

Intermodal containerを"2段重ね"loading(積載)するtransport 手法です。

日本では"複層貨物鉄道輸送"と"格式"ばった"鉄道(労働組合!)用語"で訳されていますが...

一般人に判りやすい"2段重ね・重箱?搬送"と訳したほうが適当?!ではないでしょうか...

第1項 Double-stack rail transport

「海運との連携」が進んだUSAでは、40 ft(12,192 mm )のIntermodal container を18m級Double bogieの flat carに individual loadingするか、18m級 Double bogie bathtub type flame "low floor flat car(低床貨車)"を用いて Double-stack(2段重ね)!して Rail transport しています。

更に3units combination の articulated car(連節車)として1両当たりの長さを16mに詰めた車両も実用化されています。

★第1目 BNSFでは全長約3㎞、積載量1万トンの陸蒸気が...

BNSF Railwayのtranscontinental railroadでは総積載重量1万屯170両全長約3㎞!が標準編成となっています。

マイルトレインは「一昔前の話」!

米国の貨物列車と言えば全長1.6㎞以上の"マイルトレイン"が代表のように受け取られていますが...

これは、単線区間の多い、Union Pacific Railroad などの単線 branch line のお話で、交換設備に当たる信号所の待避線の全長の制限から生じたためですが...

全線複線化されたBNSF Railway の main line では...

現在全線複線化されたBNSF Railway の main line 区間に当たる旧 BN と Santa Fe のtranscontinental railroad(大陸横断鉄道) 2route(旧BN routeでは一部3line!)では

16m/unit の"Double-stack Freight Car( low floor flat car)170両!10両の分散配置(push & pull traction)された2名乗務のディーゼル機関車で運行しています。(※21)

参※21)乗務員は2名で、1名は運転手としてwirelessによるintegrated control(統括制御)された10両の機関車を運転して、

もう1名は嘗ての fireman(機関助手)ではなく engineer(機関士)として乗務して不測の事態に対処

しています。

コンテナ列車の全長は約3㎞!

1列車当たりのFreight Carの全長は16m。

つまり、16mx170unit= 2,720m!

GE エボリューション・シリーズのDLX10両の全長が、22.30 m、

編成全長は約2.94㎞!

総積載量(輸送力)は10,200ton !

積載重量は Intermodal container の規定総重量が about 30ton/ unit(※22)なので、

Double-stack だと貨車1両辺り60屯!

輸送力(総積載重量)60ton/unit X 170unit =10,200ton ! と言うことになります!

参※22)USAの鉄道の場合はRoad(軌道)に加わるpayload(荷重)制限を基本としていて、ホッパー車両を含むbulk carrier-carの重量表示は、

loadage(積載重量)ではなく、船舶同様にGross rail load(車両総重量)で規定されています。

BNSFのダブルストックとトレーラー積載

170 unit にも及ぶ超大編成化(機関車10両:230m込みの全長2900m!)総積載量10,200ton!

 https://www.youtube.com/watch?v=m9tHl-GytS4 で公開されていて閲覧できます。

transcontinental railroad の axle Weights limitationは
  • ●intermodal containerの総重量(コンテナ重量含む)は60 t/unit
  • ●low floor flat car のdry weight がabout 17t
  • ●連接車両なのでaxle Weights は 77t÷2axle ≒38.5 t/axle!

これは、2ルート4ラインある、transcontinental railroad(大陸横断鉄道)への 141 lb/yd(70 kg/m)レールの採用で実現しています!

payload(ton/m)では
  • ●77ton ÷ 16m≒4.8ton/m で、

USA(鉄道協会)規定の8 t/m を楽にクリアしていて、古くから存在する橋梁、連続高架に対応しています。

★第2項 インドでは Triple-stack rail transport !への挑戦も?

現在インドでもUSA同様に Double-stack rail transport が行われていますが...

USAのように専用の low floor flat car を採用しているのではなく、

JR貨物や欧州同様の通常の flat-car に Double-stack ! しています。

5 ft 6 inのIndian gaugeのおかげ

これは正にIndian gauge;5 ft 6 in(1,676 mm)のBroad gauge(広軌)(※32)」のおかげですが...

Youtubeの映像は、overhead line(架空線)を7.45 m (24.4 ft)! に改修した区間で、

その他の(従来からあった)電化区間では架線高さは rail +6.5 m higt となっています。

(※それでもUSAのDouble-stack 対応区間(※33)の6.15 mより高く、一部区間を除く

日本の標準4.5m高さ)よりは"+2m"も余裕があるわけですが...)

高い7.45 m (24.4 ft)高さのAC25kv架空線で電化される Dedicated Freight Corridor Corporation of India(貨物専用鉄道)建設事業を日本の経済協力で進めいます。

参※32)当サイト内関連記事 主なNational Standard Track gauge(国家標準軌間) はこちら。

参※33)

USAでは専用の低床貨車を用いているので、Double-stack rail transport 区間でも架空線高さは20 ft 2 in (6.15 m)以上となっています。

Triple-stack rail transport !の"妄想"???も...

更にUSA同様の low floor flat car を用いてTriple-stack!する構想もありました!

この場合でも、コンテナの上面(全高)がレール面から、7,430mm̟±となるので、実際には架空線の高さは、USAのDouble-stack 対応区間の20ft2in(6,146mm)に+9ft6in (2,896mm)した29ft8in(9,042mm)以上!は必要となります!が...

一部の情報(USA版Wikipedia)では、さすがにTriple-stackの(非電化区間)検証試験は"失敗した"

とされていますが...

実現すれば...

標準的な40 ft(12.2m)長さのIntermodal container(海上コンテナ)で、

コンテナ部分のみの重量が30,5tonですからX3≒91ton!

車両重量が嘗ての国鉄コキ1000形貨車で自重(乾燥重量)19tonこの部分は高張力鋼板を用いるなどすればあまり重量増加にはならないので、

輪軸関係のbogie(台車)関連のaxle(車軸)の重量増が約120kgとして、コイルバネの強化分も含めて1bogie当たり約1ton増加したとして、Double bogie車両で4軸分の重量増加を加えて、1両当たりの総重量111ton!

軸重にして約27.8ton、この数値は現在BNSFで実施されているDouble-stack rail transportのレベルなので、実現可能かもしれませんが?

BNSFのような articulated car を使用すると、Axle load が55.5tonと"トンでもない数値!"となり

実現は不可能です。

いずれにしても、新線区間はBNSF同様に141 lb/yd(70 kg/m)レールを使用しないと

Axle load ;about 27.8tonには対応出来ま線(せん)!

第3項 日本とヨーロッパでは tandem loading が主流

鉄道コンテナ輸送と言えば日本では...

前途した様に20m級の flat car(平積貨車・フレーム貨車)に、長さ3.65mのJNR型12フィートコンテナX5unit をtandem loading(縦列積載)してRail transportしていますが...。

ユーラシア大陸のヨーロッパやロシア・中国では、25m級のflat carに40 ft(12,192 mm )のIntermodal containerをtandem loadingしてRail transportするのが普通です。

第1目 ロシアを含むヨーロッパでは

12,192 mm (40 ft)の Intermodal container X tandem loading の25m級の flat car(コンテナ貨車)が使われています。

ロシアを除く西欧・東欧では
  • ●Axle load limitation;20 ton/axle
  • ●payload limitation;6 t/m

現在100 lb/yd(50 kg / m)が広く普及したmain line(※22)以外の、

regional lineでは未だに,75 lb/yd(37 kg / m)が幅を利かせていて、

更に、19世紀建設当初の橋梁(&連続高架)などの、許容耐加重設計値(payload limitation;6 t/m)トンネル建築限界の都合で Double-stack rail transport は実現できていません!

参※22)International Union of Railways(国際鉄道連合)のTrans-European high-speed rail network(ヨーロッパ高速鉄道ネットワーク)に関する、High-speed railCategory Iに相当する区間では日本同様に60kgレールが使われています。

第2目 ロシアでは

Axle load limitationは
  • ●main lineでは25 t/axle に緩和
  • ●regional lineでは20 ton/axleに据え置き
payload limitationは

"永久凍土地帯"であるツンドラ&タイガ地帯を通過するために、

50㎏レールが敷設された区間でもmain line、regional line,branch lineに係らず、

  • ●payload limitation;6 t/m

に据え置かれたままになっています。

つまり、Байкало-Амурская магистраль(バム鉄道;第2シベリア鉄道)の貨物列車の標準編成 貨物車両70両、総積載量4,500tは、永久凍土地帯の許容耐加重設計値(payload limitation;6 t/m)からきているわけです。

1948年から始まった近代化政策迄は...

ロシアでは開業当初使われ続けた"R-43 rail(43 lb/yd=21 kg / m!)(年齢制限ではありません!)が、1948年から始まった近代化政策で(やっと)当時のヨーロッパ並みの100 PS rail(100lb/m=45 kg / m)と75 PS rail(75 lb/m=34kg / m)に換装が始まりました。(※23)

そして現在は全土に渡って、main line及び新線区間では50kg/m の国際規格レールへの換装が終わりましたが...

regional lineやbranch lineでは、1948年以降に換装した75 PS rail(75 lb/m=34kg / m)の区間がたくさん残っています!

長らく偽装レール!

ロシア革命以後の旧ソ連ではメートル法を採用しましたが、

長らく並立の時代が続き、ポンドヤードとメートル法を組み合わせたPS Rail(偽装レール)が使用されていました。

つまりlb/m!が規格単位となっていたのです。

だから、ASCE(米国土木学会)の製品企画のレールよりも軽量となっています!(レール迄 Russian Big talk? )

参※23)日本では尺貫法が廃止されてメートル法が採用されて以降、鉄道でも営業距離はマイル表示からキロ・メートル表示になり、使用レールもkg/m規格に変更されて、刻印されるようになりましたが...輸入レールについてはポンドヤード表示のASCE規格のままでした。

コンテナ列車では

現在 Intermodal container 輸送は、前途したように西欧諸国同様に tandem loading の25m級の flat car で行われています。

Double-stackで8000t 輸送を目指す???!ロシア鉄道

但し8000ton 輸送つまりDouble-stackを目指すと公表(Russian big talk!)していますが、

前途したように永久凍土地帯(ツンドラ・タイガ)を通過している、Транссибирская магистраль(シベリア横断鉄道)、Байкало-Амурская магистраль(バム鉄道;第2シベリア鉄道)では実現は不可能!でしょう...

続きはこちら

ここをクリックするとこの Content の Opening に戻れます!

 

公開:2021年11月22日
更新:2024年2月21日

投稿者:デジタヌ

Essay『海上コンテナ鉄道輸送の"持続可能な営業規模"など運輸賊・経産族には理解の範囲外!?』ー第4回ーTOPEssay『海上コンテナ鉄道輸送の"持続可能な営業規模"など運輸賊・経産族には理解の範囲外!?』ー第6回ー


 

 



▲陸上交通政策調査室へ戻る

 

ページ先頭に戻る