Essay『 Talgo 方式・軌間可変車両・VGA(フリーゲージトレイン)の"致命傷 !"フレコロ"とは?...』ー第5回ー
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第1目 スペイン
- 軌間1668mm!広軌区間総延長 14781 km!
- 標準軌 (1420 mm) (新幹線区間)998 km 約15分の1(6.7%)
第2目 日本
国鉄末期 19,639km(1987年)
- 総延長 19994.6Km(2020年現在)内標準軌 (1420 mm) 3051km(約15%)
- JR北海道 2488.3 km(新幹線含む2020年5月)
- JR東日本 7,401.7km(新幹線、BRT路線含む)
- JR東海 1,970.8km(新幹線、含む)
- JR西日本 5,007.1 km(新幹線、含む)
- JR四国 853.7 km
- JR九州 2,273.0 km (新幹線、含む)
桁違いの運行頻度(ダイヤ設定)
比率的には大して違いませんが...、新幹線の運行頻度が比べ物になりません。
東海道新幹線では2021年現在(武漢ウィルス攻撃!で)大幅に減便されていますが、それでも1時間に10本!
スペインではせいぜい1時間に1本あるかないか...しかも運行本数も限られているので、(新幹線⇔在来線乗入れ列車は)1日数往復程度!なので、
1編成の1日当たりの走行距離が比べ物にならないくらい少ない!わけです。
第3目 西班牙Renfeが採用した理由とは
つまり元祖フリーゲージトレイン生誕の地スペインでは、地方都市間を結ぶインターシティー路線の総延長が莫大な割には、(日本と違って)運行本数が少なく、車両整備に膨大な設備維持管理費を投じても、(全国路線網を)標準軌に改軌するよりは安上がり!という判断だったのでしょう...
しかし2021年現在では、前途したように地方に繋がる準幹線の"標準軌化改軌事業"が進んでいて、ますますFGTの出番が少なくなっています!
第1目 ♥"3線軌条化"したほうがトータルでの維持管理費と設備更新費の節減に
更に高頻度運転を考えている Interurban に近い日本の新幹線では、車両メンテナンスに膨大な経費を費やするよりは...
路線そのものを標準軌に改軌!するか、3線軌条化したほうがトータルでの維持管理費と設備更新費が節約!できます。
- 全区間改軌の例 山形新幹線 (奥羽本線福島⇔新庄間)148.6 km
- 3線軌条化の例1 秋田新幹線(奥羽本線神宮寺駅 ⇔峰吉川駅区間)12.4km
- 3線軌条化の例2 北海道新幹線・海峡線:新中小国信号場 ⇔木古内駅 間82.3km
タ・ダ・シ 3線軌条特有の問題も
但し、3線軌条では片方のレールの(常に使用されているので)摩耗が早く、保線上の問題!ともなっていますが...
なので1998年9月29日に貨物輸送が無くなった山形新幹線・蔵王駅⇔山形駅間5.3㎞では狭軌用の内側線路は撤去されて「標準軌」のみ!となっています。
たとえ在来線のような低速走行?と言えども、今後は軸箱・輪軸ユニット固定方式による台車枠伸縮方式などの「日本独自の別方式」の(鉄)路に転線しない限りは、日本での「動力車(電車列車)」へのFGTの適用は難しい!でしょう。
というわけで近鉄さん「叶わぬ夢フリーゲージトレイン」は諦めて、
吉野線などの狭軌路線は順次改軌していったほうがよろしいのでは...(※41)
参※41)当サイト関連記事 近鉄電車 は2038年リニア中央新幹線 奈良 中央駅開業に合わせて全線 標準軌 になるかも?はこちら。
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開発国のスペインでさえスペイン⇔フランス間の高速国際列車は標準軌新幹線に移行しています。
前途したように、地方準幹線の標準軌(軌間1420㎜)化の改軌工事区間も伸びています!
新線区間を走る高速列車では「HITACHI」製の採用なども進んでいて、
「メンテナンスコスト」が高額な軌間変換方式は過去のもの!となりつつあります。
★第1項 スペイン国内幹線でも広軌廃止!標準軌改軌の潮流に...
現在スペイン国内では、大都市間を結ぶ標準軌(軌間1420㎜)新幹線と、広軌(軌間1668㎜!)の地方ローカル準幹線の、直通運行で使用されているわけですが...
フリーゲージトレインAvantは、無動力の「客車」部分については、左右が独立した左右分割独立軸!で、左右の車軸が独立した台車枠上にある短い輪軸を移動させるだけです。
車軸と車輪の"ねじれ・滑り"も少ないので「フレコロ」問題は緩和されているわけです。
第1目 動力分散式・高速列車では運用速度と膨大なメンテナンスコストが問題に
- ●最高運転速度250km/h
- ●輪軸定期交換サイクル規定
但し長大な車軸を持つ重量級の吊りかけ駆動機関車や、(日本のFGT車両と同じ)動力分散方式車両では左右独立というわけにもいかず...
通常タイプの機関車よりかなり短いサイクルで、頻繁に輪軸交換!が必要とされているわけです。
つまり膨大な維持管理費(メンテナンスコスト)を要する訳です。
なのでスペインでも在来線を、標準軌化する方向に向かっているわけです!
第2項 動力分散式整備マニュアルは2006年からあった!
スペイン国内では、実用化するまでに膨大な実証走行試験(2005年~2007年)を行いました!
その結果を下に「最高運転速度と輪軸交換サイクル」の2点に係るに詳細な運用マニュアルが、(2006年動力分散式レンフェ120系電車・2007年電気機関車)順次策定されて実用化に至ったわけです!
もちろん日本の(鉄道車両 syndicate)フリーゲージトレイン技術研究組合にも通告されていました!
軌間可変技術評価委員会の報告は虚偽!
前途した交換サイクルについては、2018年に何者(当時の軌間可変技術評価委員会メンバーの個人秘書?)かによって、日本語ウィキペディアのcontentを2008年→2009年にかけて日豊本線で行われた2次車での試験結果に下ずいたかのように改変されて隠滅を図っています!が...
引用もとは鉄道関連 syndicate のロビー活動を行っている lobbyist(某民間シンクタンク)の機関誌の記事です。
つまり、当時の軌間可変技術評価委員会の黒怪偽員を弁護した記述にすぎません!
軌間可変台車は可動部を有していることから...メンテナンスコストが増大する。軌間可変技術評価委員会は、フリーゲージトレイン(FGT)第3次試験車の検証走行試験での車軸の不具合から、車軸の定期的交換を想定して一般の新幹線車両と経済性の比較を行った結果、車軸を240万 kmごとに交換する場合で一般の新幹線車両の2.5倍程度、台車検査周期の60万 kmで交換する場合は3倍程度のメンテナンスコストになると試算...《日本語ウィキペディアより引用》
2010年の虚偽記載・中間報告書の提出以前にRenfeの運用マニュアルが入手されていた!
しかも、スペインで策定された運用マニュアルが、日本側にも早い時点(2006・2007年)で通知されていたにも関わらず、2010年に 軌間可変技術評価委員会?なる(技術者抜きの)文系!の夜盗国会議員で構成された"談合会議"が、実現が可能であるかのような"でっち上げの中間報告"を捏造して答申し、『長崎新幹線・北陸新幹線での採用が可能』と結論付けたわけです!
※これは"公文書査証事件"と言っても過言ではないでしょうが、残念ながら時効はとっくに過ぎていて、今更責任追及は出来ません!
第3目 技術屋の端くれとして("フリーゲージトレイン技術研究組合"を)弁護しますが...
黒怪偽員で構成された"軌間可変技術評価委員会"に、参考・検討資料として2010年以前に提出された("フリーゲージトレイン技術研究組合"の)中間報告書には、もちろんスペインTalgo社から送られてきた"Renfeでの運用マニュアル(原文&翻訳版)"も添付されていて、開発続行が困難であることが示唆!されていました。
なので、開発続行・第3次試験車両製造が決定された時に、一番驚いたのは"フリーゲージトレイン技術研究組合"の開発技術者!たちだったでしょう。
技術屋にはロマンも必要ですが...
ロマンを実現するには"お金"も必要で、限られた予算では開発が困難なことが分かっていたので、"貧乏くじ"を引かされた!思いの開発担当者も多かった!でしょう。
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公開:2018年10月16日
更新:2024年2月 1日
投稿者:デジタヌ
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