歴史探訪『 アメリカ建国に重要な役割を果たした大河川と鉄道 』ー第12回ー
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第1項 西部を縦貫する3つの山脈
日本人の概念(受けた教育)ではロッキー山脈は南北に連なる巨大な山脈と考えられがちですが、アメリカ大陸がプレート異動で誕生した際に、太平洋プレートにぶつかりできた"大きなシワ"が西海岸を南北に貫く、ロッキー山脈、シエラネバダ山脈でロッキー山系は、日本アルプス同様にいくつもの連峰が複雑に折り重なっていて、全体として巨大な山系を形成しているわけです。
ミシシッピー川水系を西に辿ると出くわす山系がロッキー山脈でその山麓に広がった南北に広がる一帯がFront Rangeと呼ばれるAreaです。
ロッキー山系の山麓に沿って南北に伸びるFront RangeがFront Range urban corridor と呼ばれる都市回廊を形成しているわけですが...
後述するDenver and Rio Grande Western Railroadは、このFront Rangeに沿って開拓されたた、町々(砦)を繋ぐ縦貫ラインとして発想されたわけです。
日本で言えば、日本鉄道(東北本線)に当たる"殖産鉄道"と言うことになります。
現在はInterstate 25号(州間高速道路)がニューメキシコ州の国境の町El Paso(Las Cruces)(※14)からコロラド州を通り、北部のワイオミング州のBuffaloまでFront Rangeに沿って貫いています。
参※14)正確にはEl Paso⇔Las Cruces管はInterstate10号(州間高速道路)
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Colorado Midland Railwayが自滅!した後の第2次大戦後も、標準機に改軌したDenver and Rio Grande Western RailroadのMissouri Hill routeが生き延びれたのは、前途したPuebloのColorado Fuel and Ironがまだ元気だったからです!
つまり、北海道の室蘭と違って海路(海運)による原料・製品輸送が出来なかったColorado Fuel and Ironにとっては、「陸蒸気の存在は欠かせなかった」わけです!
しかしその後訪れた鉄鋼不況でColorado Fuel and Iron自体が衰退して、原料輸送のMining-railway(鉱山鉄道)Tennessee Pass routeの使命も終わったわけです!
更にMoffat Tunnel route が現在生き残っているのは旧Denver and Salt Lake Railway(Moffat Tunnel route)沿線にいまも鉱山が操業を続けており、需要があるからです!
第2項 Tennessee Pass route が erase された理由とは
Tennessee Pass route が早晩廃止されたのは、Moffat tunnel line 沿線にある石炭鉱山から、前途したプエブロにある Colorado Fuel and Iron への石炭輸送の必要が無くなったことが最大の理由でしょう!
更に
大陸横断貨物のneedsに合わなくなった
transcontinental transit cargo transportation(大陸横断貨物)を賄うには前途した Double-stack rail transport が不可欠となりますが...
Tennessee Pass Railway tunnel は Double-stack rail transport への対応はしていない!
Tennessee Pass Railway tunnel を Double-stack rail transport 対応に改修するには膨大な費用が!必要となります!
第3項 Moffat tunnel line の将来は...
Moffat tunnel ラインの問題点も Double-stack rail transport に対応していない事です!
videoでBNSF が走っているのはこの区間は前途した共有区間(アライアンス)区間になっているためで、鉱石運搬貨車が写っているのもこの路線性格である Mining-railway(鉱山鉄道)を良く表しています。
地図中にピンク色で示した区間は、要所要所に設けられた2Km前後の待避線区間で、マイルトレインに対応していることがわかりますが...
延長10Kmにも及ぶ Moffat tunnel と3つの長大トンネル群はいずれも Double-stack rail transport には対応していないので、沿線の石炭鉱山が閉山されると、Tennessee Pass route 同様に廃止されるでしょう。
第4項 険しいFeather River Route!が残ったのは
Williams Loop や随所のΩラインで有名な Feather River Route!が残ったのは、後述する Moffat Tunnel route やTennessee Pass route のように長大トンネルが無かった!ので、Double-stack rail transport対応の改修が容易だったからです。
第5項 大事なポイントは
日本に限らず"鉄オタ"は、「やれ標準軌が、スピードが...」と枝葉末節に拘りたがりますが...
これら3つのロッキー越えの Mining-railway 部分が無くなったのは、"運ぶ資源が枯渇した"からにすぎません!
つまり北海道も同様に、「黒いダイヤ」を必要とし無くなった現在、ほとんどの元 Mining-railway は必要なくなったわけです!
某土建屋傾Youtuber「鉄某頭?」が、『自然災害に強い路線を作れば...』などと嘯いていますが、
自然災害は防げても、"人災?"(需要の変化)は防げません!
アメリカの「鉄某頭?」さんも Tennessee Pass 復活の可能性云々(うんぬん)を言っていますが... 資金面で再投資は不可能!でしょう。
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公開:2021年10月19日
更新:2024年4月 5日
投稿者:デジタヌ
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