狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載『 勝田線廃線跡の"遊歩道もLRTとして復活 !できる...』ー第5回ー

第5回 香椎線(かしいせん)と沿線自治体

路線距離(営業キロ):西戸崎駅 - 宇美駅25.4km(16駅)

1904年1月1日 博多湾鉄道(旧西鉄、現JR香椎線)が西戸崎 ⇔須恵間を開業。

糟屋炭田から産出される石炭を当時の積出港西戸崎港に輸送するため、博多湾鉄道(後の博多湾鉄道汽船)により建設された鉄道路線。

2017年度平均通過人員(人/日)

西戸崎 - 香椎 4,858人/日

香椎 - 宇美(10駅) 7,860/日 5時~23時 90本/日(通勤帯上下とも3本/時) 1本あたり87人!

※香椎⇔長者原駅間(途中4駅)6.3㎞は短絡線になっているようだが廃止しても問題ないと思われる重複区間?

第1項 2018年度利用客(乗車のみ)

第1目 福岡市東区内の駅

香椎駅(1904年)1890年開業の九州鉄道(現鹿児島本線)香椎駅に乗換駅として併設・両線合わせて 12.632人/日

香椎神宮駅(1988年3月13日開業) 1,019

舞松原駅(1994年3月1日) 1,040人/日

土井駅(1904年1月1日開業) 1,488人/日

第2目 粕谷町内の駅

伊賀駅(1904年1月1日開業) 792人/日

現行・長者原駅 (1988年3月13日開業)3,975人/日 ※香椎線・篠栗線乗換駅 両線合わせて。

第2項 以下参考 旧勝田線並走区間

酒殿駅(1904年1月1日開業) 653 人/日 1列車当たり7人!

第1目 須恵町内の駅

須恵駅(1904年1月1日開業) 666人/日

須恵中央駅(1989年3月11日開業) 1,399人/日

新原駅(1905年6月1日開業) 公表データなし?

第2目 宇美町内の駅

終点 香椎線宇美駅(1905年12月29日開業) 1,890人/日 1列車当たり21人!

ハッキリ言わせていただいて、香椎線はJR九州の慈善事業?(※2)

2両固定編成  定員264人のBEC819系電車がもったいない!定員60人の標準ノンステップバスで十分!

※2)1980年の国鉄再建法成立以来輸送密度4,000人/日がバス路線転換の目安とされており、同時に8000人/日 未満の路線は地方交通線として扱われてきた。

逆説的には、この程度輸送しないと、交通機関としては失格といえます!

つまりは、バスでも採算が難しい路線と言えるでしょう!

参2)JR九州は「駅ナカ包囲網作戦」を敷いており、旅客運輸の本業の収益だけではなく、出来るだけ「駅ナカ施設」でお金を落としていただいて、全体の収益を上げる作戦を取っており、バスに乗客を奪われるくらいなら最初から赤字覚悟で、一人でも多くの乗客・利用客を主要駅に導くビジネスモデル?で、不動産業などに力を入れて会社全体の黒字化を達成しています!

第3項 篠栗線(福北ゆたか線)と沿線自治体

桂川駅'(筑豊本線)→吉塚駅(鹿児島本線)間25.1㎞ (11駅)

篠栗線は、1904年6月19日に九州鉄道(旧国鉄→現JR)が明治時代に石炭輸送のために建設した吉塚 ⇔ 篠栗間を起源として戦後復興期の1960年代に筑豊地区と福岡市を結ぶ短絡線として篠栗 ⇔桂川間が建設され全通した。

2017年度平均通過人員(人/日)

吉塚 - 篠栗間 32,538人/日 

篠栗 - 桂川間(新線区間)14,439人/日

2018年度各駅の利用状況(乗車人員のみ)

古塚駅(九州鉄道現鹿児島本線に1919年5月20日併設開業)14,886人/日(鹿児島本線と合わせて)

柚須駅 (1988年3月13日駅として再度開業)4,076人/日

※1919年5月20日の旧勝田線開業時にJC(ジャンクション信号所)として開設され、1984年4月1日勝田線廃止と共にいったん廃止。

現・長者原(1988年3月13日開業)3,975人/日 ※香椎線・篠栗線乗換駅 両線合わせて。

門松(1987年3月9日開業)1,385人/日

篠栗 (1904年6月19日開業)4,902人/日

筑前山手駅( 1968年5月25日開業)データ未公表

城戸南蔵院前(1968年5月25日開業)データ未公表

篠栗線香椎線沿線の町は
須惠町

推計人口、28,355人 /2019年6月1日

周辺4町同様に、筑豊炭田地帯にあり、栄え、最盛期1955年頃には人口1万9千人近くの町となっていましたが、その後相次ぐ閉山で1965年には1万2千人台まで減少しましたが、香椎線が残ったために福岡市の発展で1985年代には2万人に回復して以後2000年以降も転入者により微増しています。

沿革

1889年4月1日 - 町村制施行により、須恵村が発足。

1904年(明治37年)1月1日 - 博多湾鉄道(1920年、博多湾鉄道汽船に改称現・香椎線)が開業と同時に終点とし須恵駅開業。

1905年(明治38年)6月1日 - 博多湾鉄道(現・香椎線)須恵→新原間延伸に伴い須恵中央駅開業。

同年12月29日  博多湾鉄道(現・香椎線)新原→宇美間延伸全通

1989年(平成元年)3月11日 須恵中央駅新設開業。

1953年4月1日 - 町制施行で須恵町となる。

粕屋町

推計人口、47,494人2019年6月1日

1988年3月13日に香椎線・篠栗線乗換駅として現・新長者原駅と、1984年4月1日勝田線廃止と共にいったん廃止されたJC(ジャンクション信号所)が柚須駅として開業して、更に2001年(平成13年)10月6日 篠栗線 全線電化により福岡市内から交通至便エリアとなり2000年以降の(団塊の世代大量退職期)に入っても、ヤングジェネレーション・ニューファミリー層を中心に転入者が増え続け九州地方の郡部の町としては最大の"町"、となりました!

沿革

1904年(明治37年)1月1日 - 博多湾鉄道(1920年、博多湾鉄道汽船に改称)(現香椎線)西戸崎 ⇔ 須恵を開業し初代長者原駅(現・伊賀駅)、酒殿駅開業。

同年6月19日 九州鉄道(旧・国鉄)が吉塚 -⇔篠栗を開業し原町が開業

※当初両線の連絡は無かった!

1905年(明治38年)7月21日 酒殿停車場閉鎖。

1908年(明治41年)10月1日 - 初代長者原駅→伊賀駅に駅名改称。

1909年(明治42年)8月1日 粕屋線の支線として酒殿 - 志免間の旅石貨物支線(志免鉱業所積み出し線)が開通(1985年1月1日 廃止)で酒殿停車場復活。

1957年3月31日 - 大川村と仲原村が新設合併し粕屋町発足

1968年(昭和43年)5月25日 篠栗線(新線区間)篠栗 ⇔桂川が延伸開業、筑豊本線と連絡。開通時は旅客営業のみ。筑前山手・城戸南蔵院前が開業

1987年 4月1日  門松駅開業。

1988年(昭和63年)3月13日 篠栗線 柚須駅を新設、香椎線・篠栗線 両線連絡駅長者原駅を新設

篠栗町

推計人口、30,952人2019年6月1日

沿革

1889年4月1日 - 町村制施行により、篠栗村と勢門村(せとむら)が発足。

1904年(明治37年)6月19日 九州鉄道が吉塚 - 篠栗を開業、篠栗駅開業。

1927年1月1日 - 篠栗村が町制施行。篠栗町となる。
1955年4月1日 - 篠栗町と勢門村が対等合併し、新町制による篠栗町が発足。

1968年(昭和43年)5月25日 篠栗⇔筑豊本線桂川延伸開業。町内に筑前山手・城戸駅南蔵院の2駅が開業

 

公開:2019年10月22日
更新:2024年3月22日

投稿者:デジタヌ

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