連載『 ブレーメンタイプ(ライトライン)車両の"欠点"は複合カーブ通過と激しいヨーイング!』ー第6回ー
第5節 高速走行時のヨーイング発生!問題
メカ音痴!の「Youtuber」共の標的にされているように、 日本で超低床車両が鉄道線直通で高速走行している例(福井鉄道・広電・筑豊電車)
では、
第0項 基本となる"台車懸架・単台車式"車両
嘗ての南部縦貫鉄道を走行していたレールバスに代表される"台車懸架・単台車式"車両では、
ビデオをご覧の通り低速走行!でも立っていられないような激しい揺れ!が伴います。
第1項 横揺れを吸収する Bolster(揺れ枕梁)
但し、Railway track(軌道) の Unduration 波状歪みが要因で 生じる yawing を吸収できないので、Bolster(揺れ枕梁)と呼ばれる横梁が、「車体(台枠)か、台車枠のいずれか」に設けられて、bolster anchor と呼ばれるリンクで、駆動力・制動力を伝えています。
初期の車両では、bogie (台車)側にBolsterと"芯皿"が設置されていて、車体(台枠)のアンカーピンに嵌って半固定されていたわけです。
近年は Bolster が車体側に
その後、アンカーピンのついた Bolster が車体(台枠)側に移されて、Bolster には"芯皿"だけが設置されるようになりました。(※曲線区間の多い京急やメトロ日比谷線ではこのタイプが主流!)
★第2項 ブレーメン型に限らず関節重連超低床車両がよく揺れるのは...
第0目 走行中の列車に起こる3つの揺れ(振動)
- ●yawing H(Z)軸回り(左右首振り)水平回転揺れ
- ●pitching W(Y)軸回り(上下首振り)上下揺れ
- ●rolling L(X)軸回り(左右振り子)横転揺れ
第1目 「台車懸架・単台車形式」の問題点高速走行時の yawing とは
「台車懸架・単台車形式」の短い車両を、橋台!にして、台車のない車体を橋渡ししている構造の関節連結型
超低床車両は、横揺れを吸収するBolster(まくら梁・揺れ枕)が無く!「台車懸架・単台車形式」につきものの横揺れが大きい傾向があります。
横方向の揺れを吸収しようとして、横方向の自由度を稼ぐ台車懸架方式をとると、車内への「タイヤハウス」のでっぱりが大きくなり、通路が狭まってバリアフリー法に抵触してしまいます!
更に狭軌の場合は、この問題で居住性を著しく損なうことともなります!
今後の更なる工夫(開発)が必要
低床車両の猛烈な?ヨーイングの原因は、台車懸架・単台車式が大きく影響しているわけですが...
前途した様に、殆どテーパーの無い車輪形状の違いで、直進安定性(セルフセンタリング)効果が少なく、フランジが接し易いので線路の摩耗も早めているのです!
今後、「台車枠と台枠のマウント方式」も含め、「さらなる工夫」が必要!でしょう...
第3項 非ボギータイプのライトライン車両は激しいヨーイングで高速走行は不得手!
更に関節車両は、一般的な鉄道車両が用いている bogie(台車)の利点の一つ"bolster"(揺れ枕)を持っていない!ので、
古典的な"台車懸架・単台車式"の持つ、Railway track(軌道)の undulation(うねり)を吸収できない! 欠点があり、後述する高速走行時の激しい yawing (蛇行揺れ)に繋がっています!
しかも丸本の連接車両とは違い!全方向に自由度のある関節ではなく!蝶番の様に水平方向と垂直方向にしか自由度がありません!
なので、車体間の捻じれが伴う複合コーナーでは車体の傾きを吸収しきれずに、輪重が抜けやすくなり脱線しやすい!のです。
カントのある連続した急カーブは不得手!
車両間の捻じれは考慮してい無い! 台車懸架・単台車式車体・関節結合電車は、
基本的に走行時の軸方向の「車体相互の捻じれ」には対応していない!ので、
複雑な構内配線などの連続した"複合カーブ"では輪重(レール面にかかる垂直荷重)が抜けて!しまいやすく、Railへのフランジの乗り上げ!、つまり脱線が起こりやすくなります。
まさにこれが、ライトライン試運転中の脱線 incident(事件!)の最大要因!となったのです。
公開:2023年7月22日
更新:2024年2月24日
投稿者:デジタヌ
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