連載『 ブレーメンタイプ(ライトライン)車両の"欠点"は複合カーブ通過と激しいヨーイング!』ー第4回ー
★第3節 ♥カーブ通過と yawing 対策のために開発されたボギー構造!
第1項 ボギー車両はカーブ通過に対応するために開発された
★第0目 ボギー電車と関節電車の違い
"ボギー車両"では、自由に向きを変える"bogie"(走行台車)が曲線部を trace して通過します。
♥"bogie"の動きに注目してみて下さい!
これに対して、関節電車は、車体が折れ曲がり、曲線部を通過します。
第2目 ボルスタレス台車とは...
後述するBolster(揺れ枕)を省略!した bogie (台車)を車両の台枠に直接マウントしたのが、ボルスタレス台車です。
ボルスタレス台車では、枕ばねに横方向変形能力の大きなダイヤフラム型空気ばねや低横剛性空気ばねを採用している。これらは、水平面内の許容変異量が従来のベローズ型空気ばねと比較して格段に大きく、この特性を用いて枕ばねに台車の旋回性能を与えている。《日本語ウィキペディアより引用》
つまり、鉄道黎明期の「台車懸架」に先祖返り!したわけです。
前後方向の(駆動力・ブレーキ伝達のための)位置決めは、bogie と台枠間のに設けた
bolster anchor(リンク機構)で行い、通常「台車枠の左右に対で配置した空気バネ」などの変形で「ボギー角と横揺れ」を吸収しています。
なので、路面電車のような、大きなボギー角(回転角)を必要とする車両には採用され無かった!のです。
※日本一の最小半径11R!を通過する♥ボギー車
第2項 ボルスタレス・ダイレクトマウント方式超低床車両とは
- ●左右独輪輪方式のWheelset ※axle less(無車軸!)但し左右輪は Drive shaft で連動しています。
- ●bogie(台車)を台枠(車体)に直接固定する!
- ●各車体は、平面関節で連結固定する
- ●カーブ通過は各車両の折れ曲がりで吸収する
つまり鉄道車両初期の台車懸架・単台車式に先祖返り!したわけです。
連接方式には以下の2方式がありますが、
曲線部を通過するときは、蛇の様に、関節で車体を折り曲げてクネクネ走行するわけです。
第1目 シーメンス・コンビーノに代表される beam 接続方式
Siemens AG がシリーズ化している Combino シリーズに代表される beam(主桁; floating frame)結合方式です。
bogie (自由台車)構造をあきらめて、"橋台"に見立てた台車懸架・単台車式の短い走行車両の両端部に"支承"(bearing)を設置して、主桁(台車のない floating frame)で"橋渡し"して、走行車両が"首を振る!"ように車体を折り曲げて!曲線をクネクネ通過するわけです。
モデル化して簡単に言ってしまえば、レール輸送に使うトロッコ台車と同じような仕組みです。
第2目 ボンバルディア・ブレーメン型方式
ライトラインにも使用されている、Bombardier Inc.が吸収したMAN GHHが開発したブレーメン形が用いた方式です。
こちらは、10m長の車体中央部に台車懸架・単台車式の台車をダイレクトマウントして、車体前後にある"Articulated"(関節)で重連化した車両です!
つまり全ての車両に台車がついています。
言ってみればプラレールと同じです。
第3目 高速走行では輪重が抜けやすい!
どちらの手法も、Railway track(軌道) の Unduration (波状歪み)を吸収する suspension は、
軸箱を支えるバネだけとなり、bogie が傾くほどの大きな上下動は吸収できません!
つまり、高速走行では輪重が抜けやすくなります!
更に、何れの手法も台車回転自由度は大幅に制限されており殆ど"0°"しか確保されていません!
つまり、bogie構造の特徴ボギー角が用をなさ無いのです。
公開:2023年7月22日
更新:2024年2月24日
投稿者:デジタヌ
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