狸穴ジャーナル『タヌキがゆく』

連載《 基幹バス は 日本初の 都市型 BRT!地方都市交通システムのお手本では... 》ー第4回ー

第4回 近年世界の都市で注目されている基幹バス・都市型BRTとは...

ヨーロッパの地方都市、ブラジルなどの南米大陸、インドなどで近年都市交通の切り札として盛んに採用されだしているシステムです。

いわばレールを必要としない「LRLT」ライトレールレス!トランジットと呼んでも差し支えないシステムです。

動力源も、各国の事情によりディーゼルバスで有ったり、天然ガスであったり、ハイブリッドバスで有ったり、トロリーバスで有ったりとバラエティーに富んでいます。

車両も名古屋市のような単行?バスだったり、2連接、3連接のトレーラーバスだったり...

さらには名古屋と同じノンステップバスだったり、ブラジル・インドのように、プラットホームタイプの高床車両でだったりと、使用車両は多種多様ですが...

第1項 Principle は名古屋市の基幹バス!そのもの

  • ♥バス専用レーン走行で一般車両と分離。
  • 使いやすい停留所間隔、路線バスやトラム(路面電車)よりは多少長く、(平均的)地下鉄の駅間距離よりは多少短め
  • ♥定刻運行を最大の特徴として、停留所では必ず運行停車・発車時間調整を行う!
  • ♥専用停留所!を用いた運行。(※ここが日本で誤解されている最大の点ですが、あくまでもダイヤ(時刻表に記載された)で決められた所定の運行で有り、通常の路線バスの停留所スキップとは意味が異なります!

言い換えれば、定時運行(定刻発着)厳守!で、

  • ●地下鉄のように決められた駅では乗降客が無くても必ず停車する!
  • ●路線バス・チンチン電車のように、乗降客の無い停留所でもスキップは行わない!

ツマリ完全自動(無人)運行にも適している!新交通システムの一つなのです。

※1)当サイト関連記事 道路拡幅整備でバス専用レーン走行タイプの都市型・BRT の可能性 はこちら。

第1項 Transportation system としてのメリットは

時間(車両)当たりの輸送力のカバー範囲が広い

具体的には、名古屋市で用いている通常の標準ノンステップ路線バスの定員60名から、岐阜市などで用いられている定員120名の2連接バス(全長18m)、さらには国内では未だ採用例が無い150名の全長25mの3連接バストラム迄、路面電車より幅広いレンジをカバーしています!

更に、チンチン電車のように「併用軌道」や無軌条電車の法規制対象からは外れトロリーバスでない限りは一般道(幹線)上50㎞/h、自動車専用道上では80㎞/h又は各制限速度で高速走行ができます!

第2目 地域交通全体の渋滞緩和

但し両方式に共通した最大の欠点は「エリア全体の」一般車両のアクセス改善にはつながっていない!という点です。

道路拡幅整備で「専用レーン」を増設すると、現状の一般車両のエリア内交通にはほとんど影響を与えずに「ナローエリア(利用者・沿線住人)」のアクセス向上にも寄与できます。

地域全体のアクセス改善には「道路拡幅整備」が避けて通れない必須条件!なのです。

※渋滞の中を走行する堺トラムの事前映像

※トラムも車もスイスイの事後映像

第3項 完全上下分離方式で導入時から黒字運営!

専用軌道上を走行する「鉄輪トラム」と違い、

あくまでも一般公道に設けられた"専用レーン"を走行するシステムなので、

道路や信号などの保安設備の維持管理は道路管理者(国交省・地方自治体建設課など)の責任範疇で有り

運行会社は直接運行経費(車両購入・メンテ・乗務員・車両メンテ用部品・車両整備士の人件費など)だけ!

なので通常の Omnibus 運営経費と変わりません!

ツマリ「完全上下分離方式!」で、運行開始当初から「黒字運営!」が見込める!のです。

 

公開:2019年8月14日
更新:2024年4月 3日

投稿者:デジタヌ

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