『旅するタヌキ』狸穴ジャーナル別冊

いずみホール/大阪市内 《ホール音響Navi》

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贅を尽くした浪速の至宝?

世界中のプロモーターが褒め称え、こぞって「指名する」大阪最高?の『プレミアムホール』。

オーケストラコンサートだけでなく、ソリストのリサイタルも数多く開催され、プロモーター・聴衆双方から絶大なる信頼を得ているが...

聴取場所(座席)でこれほど評価の変わるホールも無い!

序曲 いずみホール

Official Website http://www.izumihall.jp/index.html

バブル経済絶頂期に計画されバブル終演に近い1990年に開館した、贅を尽くした豪華絢爛なホール。

国内でも数少ないレジデンスオーケストラ(専属オーケストラ)いずみシンフォニエッタ大阪を要している(一財)住友生命福祉文化財団が世界に誇る文化施設...

収容人員 821名とこじんまりとした中ホールであるが、「ザ・シンフォニーホール」と並んで大阪を代表するコンサートホール。

いずみホールのロケーション

所在地  大阪市中央区城見1・4・70

旧大和川の支流平野川や寝屋川の集まる大川合流点の手前の城北川と寝屋川に挟まれた大阪ビジネスパークの中にあり道を隔てて南側は城北川(旧大和川本流)に、東側は通行量の少ない玉造筋に隔てられ大阪環状線に面している。

北隣は住友生命ビル、北西角にはNEC関西支社、西側にはニューオータニ大阪のビル群が立ち並んでいる静かな環境にある。

また、城北川の対岸には大阪城ホールが、そして、JR環状線を挟んで東側にはクレオ大阪東が1ブロック西には大阪ビジネスパーク円形劇場などの文化施設もあり、近年閉館した「シアターブラバ」もすぐ近くにあった。

※ご注意;※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

第1幕 "いずみホール"の特殊メイク?

(公式施設ガイドはこちら

絢爛豪華なビクトリア調の内装

今後日本国内でこのホールを超える贅沢なホールは生まれないであろう!

1スロープ2層のシューボックス型コンサートホール

前半7列の平土間部分から連なるスロープを持つメインフロアーと、両側壁に独立して設けられたサイドテラスを持つ日本のホールとしては珍しいデザインのシューボックスコンサートホール。

国会議事堂衆議院会議場に近いビクトリア調の調度

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地「ウィーン楽友協会大ホール」を模して作られたとされるコンサートホールであるが、ロココ調の「学友会ホール」に対してこちらは国会議事堂衆議院会議場に近い「ビクトリア調の調度」を用いている。

つまりは「額縁付きの凸面パネル」を客席周囲の「装飾柱」の間に配し、定在波(※11)の対策というよりは、初期反響(※12)軽減と後期残響の嬢出を主眼としている。

参※11)当サイト関連記事  standing wave(定在波)は音波とは異なる物理現象!はこちら。

参※12)当サイト関連記事 初期反響エコーと後期残響は別物はこちら。

数値では表れない「心地よい余韻」を目指した?

「残響時間はクラシックの室内楽にふさわしい1.8秒~2秒。」<ホール公式サイトより>

梁台座付き装飾柱、装飾梁、額縁で縁取られた、凸面パネル、折りあげたヴォールト(※13)にはめ込まれた「格天井」(※14)の「木製凸状異形パネル」など、贅を尽くして丁寧に作り込まれた各部の特殊メイク?が「音響拡散体」(※15)として働き、溢れんばかりの「後期残響」を増産?している。

参※13)当サイト関連記事 「ドーム、ヴォールト」等のアーチ天井はこちら

参※14)当サイト関連記事 伝統的手法『格天井』はこちら

参※15)当サイト関連記事 音響拡散に用いられる壁面装飾オブジェ"音響拡散体"はこちら。

音だけではない「アーティストの魂も伝わるホール?」を目指したが...

特にこのホールで聞くピアノの音色は絶品で、ペダリングはもちろんのこと、ピアニストのタッチの違いによる「微妙な音色の変化」まで見事に伝わってくる予定であった?...

もちろん、ここでなら「たとえ猫が歩いた」としても、スタインウェイD-274、ベーゼンドルファー290「インペリアル」 ヤマハCFIIISの違いが見事に表れるはずであった?...

パイプオルガン

フランス・ケーニッヒ社製の、46ストップ、4段手鍵盤、足鍵盤のパイプオルガンを設備している。

第2幕 ボランティア・モニター麗人の体験『?』とは...

前途の解説で記した「?」は、小生の友人である「有能なボランティア・アシスタント嬢」の実体験の感想から察して「?」を連発したわけである。

彼女は京都コンサートホール「アンサンブルムラタホール」(※21)の音響欠陥を見抜いた人であり、典型的な文系で理屈はさっぱり!だが...

ピアノ教師の母親の下で育ち、幼いころから「合唱団で聴覚を鍛えた人物」でもある!

つまり音大生でもなかなかいない絶対音感・相対音感の"パーフェクト音感"を持ち合わせている!

参※21)当サイト関連記事 『アンサンブルホールムラタ(小ホール)』はこちら。

一流のホールテイスター?

全国各地の有名ホールに出かけてはその情報を小生に提供してくれている。

彼女は「かぶりつき癖」の持ち主で、最前列の中央部が取れないとコンサートに出かけない位の人でもある。

扇形配列段床に頼る定在波対策

このホールの「後半スロープ部分」では扇形段床配置(※22)の客席配置による「緩やかな谷間」で幅方向横断「定在波障害」を逃げているが...。

前半平土間部分では「谷間は無く」定在波を逃げる手立ては壁面の僅かなアンギュレーションに頼ることになる。

但し、この程度の凹凸とアンギュレーションでは、初期反響軽減(※23)により「定在波の持続時間」は短くなるが完全解消には繋がっていないようで...。

参※22)当サイト関連記事 扇状段床座席を用いたホール横断定在波の障害回避策はこちら。

参※23)当サイト関連記事 壁面のアンギュレーションで初期反響を緩和す手法はこちら。

問題が多い平土間部分

彼女によると、当ホールは「ムラタホール」のようにffでピアノが壊れたかと思うようなこと(ひどい周波数特性の乱れ)はなかったようだが...

小生が理想としている「ピアノ奏者の微妙なタッチの差で現れる"千変万化の音色の違い"」(※24)迄は感じられなかったようである。

座席表をご覧いただけばお判りのように、最前列Aおよび、2列目のB列の中央部分の17・18番席は共に、もろ両側壁に挟まれた定在波のエリアに当たり、おまけに後述する「高さ方向定在波層」にも当たるミステリーゾーン(※25)の影響もうけていた可能性が高い。

このエリア全域で周波数特性は大幅に乱れている可能性はあり、このエリアでは、ご自慢のスタインウェイやベーゼンドルファーの『音色の違いや、微妙なタッチの違いは聞き分けられなかった!』そうである。

参※24)当サイト関連記事 素晴らしいホール の条件はこちら。

参※25)当サイト関連記事 定在波で起こる音響障害『ミステリーゾーン』とははこちら。

第3幕 総評・所見

自画自賛(※31)の公式サイトでは『計算しつくされた...』というくだりが見受けられたが、(もしかして金勘定を?)

1990年当時は今程コンピューターも発達しておらず、解析アルゴリズム(計算手法)も確立されてはいなかった!

(※2020年現在も、立体的な3次元ソフトは開発されていない?(※32))

したがってYAMAHAは、当時見聞きした世界中の有名シューボックスホールを見習い、かねてから知られていた「壁面間隔20m超のセオリー」を基本に、海外の有名シューボックスで取り入れられていた壁面デザイン手法を入念に模倣したに過ぎない!

※ 当音響Naviで見事?音響障害席に認定された席には座らないようにしましょう!

参※32)当サイト関連記事 RT60残響測定と現状のコンピューターシュミレーションの問題点はこちら。 

参※31)当サイト関連記事 自画自賛の「ラーメン屋とコンサートホール」の共通点!?はこちら。

客席部分は扇形段床で「逃げの一手」の定在対策?

当時経験の浅かったYAMAHAとしては定在波対策に「甘い部分」があっても仕方はないとは思うが?...。(※その後もN田音響設計(※33)同様に"残狂(ざんきょう)"偏重に走っている様子?)

唯一ホール後半スロープ部分の「深い扇形段床」で中央部に"谷間"を造り、定在波の実影響を逃げる昔ながらの手法(※34)をとっている。

standing_wave2.jpg

「壁面間20m以上」の伝承手法で間口を確保して定在波を可聴帯域外の低周波振動へ追い遣るつもり?だったようだが、この手法では定在波の根絶にはならない!むしろ低周波振動被害を助長してしまう!(※35)

参※33)当サイト関連記事 永田音響設計は神ではない!もしかしたら...はこちら。

参※34)当サイト関連記事 扇状段床座席を用いたホール横断定在波の障害回避策はこちら。

参※35)当サイト関連記事 ミステリーゾーンで起こる低周波振動健康被害!はこちら。

ビクトリア調度の丁寧な設えの壁面も...

両側壁間ビクトリア調度の丁寧な設えで、散乱反射による初期反響の軽減・緩和には効果があるが、定在波阻止(※36)には効果がない!

両側壁間で生じる高次横断定在波の持続時間はある程度は抑制(軽減)されているようだが...?

前途した通り(ステージ上も含め)平土間中央部分では高さ方向定在波による周波数特性の乱れも出ているようである、幅方向定在波の「節目」に当たる、中央17・18番席x7列=14席と、「腹」に当たる両袖10番&25番席x7列=14席の都合28席が、高さ方向定在波と重なり「可成り周波数特性が乱れている」可能性は高い!

参※36)当サイト関連記事 第3章 ホールデザインの基本"定在波の根絶・阻止・駆逐" 法はこちら。

問題は"平土間部分"の前半7列

平土間部分前半には当然「谷間は無く」、両壁面のビクトリア調度によるこの程度の凹凸では音響拡散効果はあっても、定在波抑止効果は無い!

欧風シューボックスに共通する平土間での"高さ方向定在波"に対する備えの甘さ?

(※関連記事 演奏家 に贈る ホール選び の コツその3《シリーズコラム》 欧風シューボックスホールに見掛け倒しが多い理由!とは... はこちら。)

更に天井中央ヴォールト部の大型格子と山形パネルによる凹凸だけでは高さ方向の 定在波は抑止できない!(※37)

この平土間部分の定在波による「音圧(音量)変動」による周波数特性への悪影響
でかなり"不愉快なゾーン"となっている様である。

これが「被り付きフェチ」の麗人の体験談につながったようである。

参※37)当サイト関連記事 第4章第2節「高さ方向定在波の音響障害」回避策はこちら。

「格天井」底面部分の4角錐突起による凹凸面の効果は?

ヴォールト天井の底面に仕組まれた「格天井」部分の4角錐突起による凹凸は定在波被害の元凶0.5波長の低周波振動には効果がない!

かろうじて最前列両端席2席ずつ4席がセーフといったところ

深刻な音響障害はステージ上にも

この問題はステージ上も同じで、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリが生きていたらこのホールでのコンサートは拒否したであろう!(彼はリハーサル時の音響が気に入らずにコンサートをキャンセルすることで有名であった!)

2階サイドテラス席では、神様(お客様)の通り道であるはずの壁際が...

さらに2階テラス席も壁面際が通路ではなく、壁密着座席というのはいただけない、ただYAMAHAさんもそのへんはご承知のようで、装飾柱間の異形パネル面には「分厚い音響カーテン設備」が用意はされているが、基本定在波障害の心配がない?からと言っても「壁に張り付いた座席」は やはり頂けない。

定在波対策についての考察 version.2 revision.6 /2020.12.16

※以下、音速は室温28℃、海面標準気圧1013hPaの時の348.6m/sec で計算してあります。

§1)間口方向定在波

●メインフロアー
平土間側壁平行部分(AからG列)
  • ●側壁間約20.9m
  • 定在波周波数成分; 約8.4Hz/0.5λ、約16.7Hz/1.5λ、約25Hz/2λ、
  • 表装(細かなアンギュレーション・凹凸処理)で定在波の高次周波数成分を抑制?
スロープ側壁平行部分(H~T列)
  • ●側壁間約20.9m
  • 定在波周波数成分; 約8.4Hz/0.5λ、約16.7Hz/1.5λ、約25Hz/2λ、
  • ※扇形形配列扇形段床(ハノ字段床)で定在波層を回避。
  • 表装(、細かなアンギュレーション・凹凸処理)で定在波の高次周波数成分を抑制?

●サイドテラス(桟敷)

2Fサイドテラス平行壁面部(★~★列)
  • ●側壁間約20.9m
  • 定在波周波数成分; 約8.4Hz/0.5λ、約16.7Hz/1.5λ、約25Hz/2λ、
  • 音響カーテンで高次周波数成分を抑制。?
§2)奥行き方向定在波
1F(オルガン台前面→1F大向こう壁面)
  • ●最大奥行き約33.8m
  • 定在波周波数成分;約5.2Hz/0.5λ、約10.3Hz/1λ、
  • ※客席スロープで定在波抑止。
  • ※定在波高次周波数成分の抑制はオルガン台前面のアンギュレーションと、大向こう背後壁面処理(縦格子・吸音構造)で抑制?
§3)高さ方向
平土間床→天井最高部
  • ●客席平土間部約15m
  • 定在波周波数成分;約11.5Hz/0.5λ、約23.2Hz/1λ、
  • ※両袖エリアは天井の折り上げのアンギュレーションで定在波を抑止!
  • ※格天井、ヴォールト、で高次周波数成分を抑制?

参、ステージ上での被害

  • ●側壁間約20.9m
  • 定在波周波数成分; 約8.4Hz/0.5λ、約16.7Hz/1.5λ、約25Hz/2λ、
  • 表装(細かなアンギュレーション処理)で定在波の高次周波数成分を抑制?
床面→天井最高部高さ方向
  • ●●ステージ天井高さ約約15m
  • 定在波周波数成分;約11.5Hz/0.5λ、約23.2Hz/1λ、
  • ※両袖エリアは天井の折り上げのアンギュレーションで定在波を抑止!
  • ※格天井、ヴォールト、で高次周波数成分を抑制?

赤字は可聴帯域外"低周波振動障害"領域!

音響評価 version.2 revision.6 /2020.12.16

ホール音響評価点:得点61点/100点満点中

※821席(車椅子スペース含む)のコンサートホールとしての評価。

※評価ポイント詳細は「"ホール音響ナビ"に用いた用いた評価法とは」をご参照ください。

※前提条件 障害エリアについて

「以下の座席エリア」を個々の障害エリアと見做します。

  • ●メインフロアーは平土間部・スロープ部、左右サイドテラス(桟敷席)を夫々別と見做します。
  • ●上層階はバルコニー、左右サイドテラスを夫々1エリアとして見做すこととします。
  • ワインヤード(アリーナ)形式については"各棚"を夫々別エリアと見做します。

§1 「初期反射」軽減対策評価;得点20点/配点25点

  • ※音響障害席の有無にかかわらず側壁面の表装(素材)に応じて「持ち点」とします!
  • ※表装の内硬質側壁部などの低得点表装表装ランクを全体に当てはめます!
  • ※グルービング処理を施した木質パネル等の軟質壁材基礎点25点から硬質壁材基礎点13点の間6段階で素材基礎点を与えます。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて持ち点とします。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出します。

§2 定在波対策評価;得点28点/配点50点

※以下詳細は第2節「定在波」対策評価の項目をご参照ください。

※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価します。

※基礎点に音響障害エリア客席数比率を乗じて算出します。

間口方向定在波
  • スラント設置壁(および1.8m幅以上のアンギュレーション設置)以外の「垂直完全平行側壁」部分のフロアー・バルコニー部では間口定在波が生じているとみなします。
平土間部分
  • 後列段床で法語!されていない全席を定在波音響障害席とする
扇形またはハノ字段床部
  • (後列でスッポリ囲まれている)「深い扇形段床スロープ」(ハノ字段床を含む)部分では、両端の席を定在波音響障害席としてカウントする。
ストレート段床部

全席を定在波音響障害席とする。

上下方向定在波
  • 完全平土間部分上部の天井がスラント設置または波状天井でない場合は全席を定在波音響障害席とします。
  • 天井の、小さなヴォールト(窪み)、格天井は定在波対策とは認めません。

§3 「客席配置」に対する配慮評価;得点8点/配点20点

  • ※定在波対策・初期反響対策に「眺望対策(前列障害)」を加味した値で評価します。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出します。

§4 「後期残響」への配慮評価;得点5点/配点上限5

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価します。
  • 上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値  version.2 revision.6 /2020.12.16

初期反射対策評価

※規定により素材持ち点 22点とした。(反響音の強度順素材持ち点)

基礎点B2=素材基礎点22点ー障害発生エリア数1=21点

1)側壁初期反射障害席 ;0?席

2)背後壁初期反射障害席 ;11?席/1階W列12番~22番

3)天井初期反射障害天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;11?席

定在波対策評価

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数4=46点

1)間口方向定在波音響障害席;256?席
(a)メインフロアー、各階ベランダ部分

平土間部分 (232席/1階平土間A~G列A列両袖4席を除く全席、24席/1階スロープH~T列両端席、)

(b)サイドテラス(桟敷)部分;60?席

、30席/2階右サイドテラス後列全席及び1番~7番、30席/2階左サイドテラス後列全席及び1番~7番、

2)奥行き方向定在波音響障害席;0?席

3)上下方向定在波音響障害席;0?席

重複カウント ;ー0席

定在波障害顕著席総計;316?席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数4=16点

眺望不良席数;72席/1階平土間中央部座席B ~G列12番~23番

初期反射音響障害席 ;11?席

定在波障害顕著席 ;316?席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;399席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

いずみホール の施設データ

  1. 所属施設/所有者 住友生命OBPプラザビル
  2. 指定管理者/運営団体 (一財)住友生命福祉文化財団。
  3. 開館   1990年
  4. 内装(音響マジック) YAMAHA

ホール様式 

『シューボックスタイプ』音楽専用ホール。

オーディトリアム寸法;幅約20.9m 奥行き約35.5m/(オルガン背後壁→大向こう上部壁面) 高さ約15m(平土間床→天井最後部)

客席 

  1スロープ、、収容人員 821名2階テラス(108席)

舞台設備 

オープンステージ。幅19.4m 奥行き10.5m 高さ14.75m ステージ面高さFl+75cm


吊物設備/美術バトン×3、ライトバトン×4
ヒナ段迫り(前・後)

、オーケストラひな壇(可動分割迫り)

その他の設備・備品 パイプオルガン、

ピアノ:スタインウェイD-274(2台)
    ベーゼンドルファー290「インペリアル」
    ヤマハCFIIIS

フォルテピアノ:ナネッテ・シュトライヒャー製
         (1820年代)オリジナル
チェンバロ:アトリエ・フォン・ナーゲル社製
       フレンチダブルマニュアル

各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設・その他 

館内付属施設 
  • 館内施設;ホワイエ、クローク、バーコーナー、リハーサル室1室、控室8室、ピアノ庫、録音調整室、音響・調光室他、バーコーナー、
  • 館内施設配置図;(フロアマップ:2Fはこちら3Fはこちら、)

終幕 今後の"大改修"に期待?

その後に数々の難題を克服?してきたYAMAHAでも「商業ホールの壁」は厚かったし、「欧風シューボックスホールのハードル」も高すぎたか?...

オーナーにとっては総合得点61点という誠に不本意な得点になったが...

後述するように今後の改修次第では、"東洋の真珠"になれるだろう!

商業ホールなので致し方のない事かもしれないが、平土間中央部12番から23番席のAからG列が千鳥配列になっていないことは残念。

但し大向席W列背後を立見席(通路)としたことは、オルガン設置ホールとしてホール軸方向低周波振動定在波に配慮したとして評価できる点ではある。

「令和元年」現在の最新手法をもちいた音響測定の実施しを望む!

そこで老婆心ながら、小生が提案した音響測定手法(※41)で再度実地に周波数特性測定を実施し、「定在波発生の確認」をお願いしたいわけである!

平土間部分では、「周波数特性に大幅な乱れ」が生じているはずで、早急な改修が望まれるわけである。

参※41)当サイト関連記事 『建築音響工学総覧 』付属書 (2)新 音響測定法 の提案はこちら。

せめて前半7列の平土間部分の両側壁改修を

前半A~G列(7列)の平土間部分は定在波による音響障害に対する有効な対抗策が殆どこうじられていない?!

そこで、この部分の側壁は、彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール(※ホール音響Naviはこちら)で採用したように、大型パネルを帷子風に用いたスラント設置壁面に改修し「定在波の抑止」を図っていただきたい。

観音扉に関しては、表面に楔状の傾斜パネルを張り付ければ定在波の抑制(持続時間の現象)につながるであろう。

「ステージ&平土間」上空に大型反響板の設置を

天井のヴォールト中央部分で、3角形状の山形桟で表装してあるが、この程度の凹凸では散乱波嬢出の音響拡散効果はあっても、低音域の定在波発生を阻止するほどの効果は無い!

シャンデリアを撤去してでも(YAMAHAさんの)ライバル?N田音響設計が手掛けた「東京芸大・奏楽堂(※ホールNaviはこちら)」や「石川県立音楽堂(※ホールNaviはこちら)」のように大型の可変上部反響板を設置する必要があるであろう。

住友生命福祉文化財団の御英断を期待する

とはいっても素晴らしい素性を持ったホールには違いがなく、無様なバタバタ開閉扉付きの「マジックボックス」(※42)や「マジックチェアー」で厚化粧した「魔女」ではなく、素肌が美しい「妖精」であることには違いはなく、後は(一財)住友生命福祉文化財団が何時後英断(改修)を下されるか? だけである。

参※42)当サイト関連記事 マジックボックス・残響可変装置?はこちら。

カーテンコール デジタヌの豆知識

いずみホールへのアクセス

JR大阪環状線 大阪城公園駅より徒歩約3分
地下鉄長堀鶴見緑地線 大阪ビジネスパーク駅より徒歩約5分
JR大阪環状線、JR東西線、京阪本線 京橋駅より徒歩約8分

いずみホールこれまでの歩み

1960年10月 (財)住友生命福祉事業団として発足。

1990年4月 住友生命保険相互会社により創建。

2013年4月 運営団体(一財)住友生命福祉文化財団に改変

いずみホールが得意のジャンル

レジデンスオーケストラ・いずみシンフォニエッタ大阪

飯森範親氏を常任指揮者に迎えレジデンスオーケストラ(※61)いずみシンフォニエッタ大阪(公式サイトはこちら)が 積極的な演奏活動を続けている。

参※61)当サイト関連記事 最近増えてきたレジデンスオーケストラとははこちら。

独自の企画の主催公演

音楽ディレクター礒山雅氏の下、ホール独自の企画の主催公演を年間30公演程度開催している。

多くの団体のフランチャイズに

関西フィルハーモニー管弦楽団が定期演奏会場に使用し、モーツァルト室内管弦楽団、バッハ・コレギウム・ジャパン等の知られざる日本のプロオーケストラ(※オーケストラナビはこちら)のフランチャイズとしても利用されている。

大阪国際室内楽コンクールの会場

3年に1度の大阪国際室内楽コンクール(※ナビ記事はこちら)の舞台にも成っている。

大阪アマチュアオーケストラのメッカにも

とびっきり高額な使用料のザ・シンフォニーホールとは違い、規模に応じたレンタル料(料金表はこちら)で在阪アマオケのステータスホールとして見栄っ張りの?アマチュア団体の利用も多い。

いずみホールの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

 

公開:2017年9月 6日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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