音・道・楽・人 分室『旅するタヌキ』

《バンク伝説》プルーピンググラウンドの走路用語と解説

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一般非公開の自動車関連企業の専用proving groundや、一般企業、公設の有料走行可能なproving groundも含めて、「走路」の種類と当シリーズで用いている用語と主な試験目的について解説してみました。

お役に立てれば幸いです。

ます最初にプルービンググラウンドという呼び名について

性能試験場、実験場のことで「テストコースは和製英語」なので自動車試験場は英語圏ではproving ground が正しい呼び方に成ります。

動詞のproveには単なる試験ではなく『証明する・検証する』意味も有り自動車の実験場には最も適している表現になります。

また自動車試験場は運転免許試験場とも紛らわしいので、最近の施設は各メーカーともプルービンググラウンドと呼ぶ傾向にあり、トヨタ、ホンダ、日産などもアメリカの現地施設はproving groundと称しています。

言語は独語のprobe(女性名詞)英語もprobe(名詞)でtestと同義語になり他にtrial,testing(名詞)sampleなどの意味も包括し語尾が変化veに変化し証明する・検証するの意味を持つ「動詞」に変化したモノと考えられます。

(※小生の様な元・超音波探傷器屋(非破壊検査の一種)は「probe」といえば日本語の「触手」を真っ先に思い浮かべたりします。)

その他各国の現状

アメリカンの傾向

地価の安いCalifornia, Arizona,Texasの乾燥地帯には日本メーカー以外にも、海外メーカー、そして勿論アメリカ発祥のメーカーが数多くのproving groundを構えていますが...。

アメリカ中西部の乾燥地帯は、環境が厳しく昼間は高温となり、日が沈むと、冷え込みがきつく明け方は氷点下近くまで気温が下がり、それでいて、降雨量が少なく(つまり水の確保が難しく)、降雪などありません!

つまり走路を含む施設の維持管理・補修が大変で、かつ過酷ではあっても偏った環境で、一時の新進出ブームが去った今は大型SUVが大好きな?(というより活路を求めている)アメリカンメーカーとそれらにタイヤを供給しているタイヤメーカーのラフロードを主体としたproving groundが幅を利かせて、オールシーズン対応の新たなPGは、東部の穀倉地帯に回帰しているようです。

ヨーロピアンの傾向

天井知らず速度無制限の「ドイツのアウトバーン」や各地にある「クローズドサーキット」を利用した公道?試験で事足りていた?ヨーロッパ各国でも「昨今の交通量の増加」でさすがに公道試験は難しくなり「アメリカばり」の大規模なPGが次々に建設されています。

中国おそるべし

新興国?中国では、急ピッチで全国に高速道路網が整備されて、急激なモータリゼーションが巻き起こっているのは皆様ご存じ通りで、21世紀に入って、各国営自動車会社が中国各地、特に重慶周辺に大規模なPGを次々に建設して、技術力の向上を図っています。

有名ブランドのエクステリアデザイン・パクリ?だけではなく合弁事業で、エンジニアリング・パクリ?も進展しており、もはやお隣韓国の自動車メーカー(※1)を完全に追い抜いた!と言っても過言ではない状況になってきています。

※1)嘗て1980年代までは、韓国にあるヒュンタイなどの自動車メーカーは韓国旧財閥系の純国内資本で運営されていましたが、1990年代に財閥解体?のあおりを食って造船のデウ重工、家電のサムソン、LG等と同様に「米国系の」コングロマリット(多国籍企業)やファンド(投資会社)に次々に買収されて、"利益優先"の路線となり、技術水準とくに「品質が著しく低下」して、Youtubeのギャグ動画でお馴染みの「走行中にバラバラになる揶揄動画」のような"韓国品質"の製品となってしまったようです。

トランプ大統領が中国製品のダンピングは批判しても韓国製品のダンピングを問題視しないのはこのためで、回りまわって米国の国益(貿易外収支)につながるからです。

一方中国では合弁事業はあり得ても、100%海外メーカーの子会社は承認されなく、むしろ旧groop PSAへの投資のように、海外に拠点を置く多国籍企業に積極的な投資を行っており、米国では技術流失(パクリ)に強い警戒心を持っているわけです。

日本でも川崎重工がJR東海の反対を押し切り新幹線車両製造技術を輸出してしまったことが、強く批判されているのはこのためです。

走行路豆知識 layout

もともと競馬場がヒントにデザインされた、というより祖物の転用で始まったracing course (track race)と、road raceから始まったmotor racing circuit(closed circuit)とは当然コース・レイアウトが大きく異なります。

そしてproving groundはそれらのコースレイアウトを"ひな形"にしてlayout planning,design(設計)されています。

転回路を持ったstraight track

欧米に多い端部がスプーンカーブになった直線路は英国のハミルトン・パーク競馬場(Hamilton Park Racecourse)にその原型がを見ることのできる施設で、スピードを保ったままで侵入して、コーナー出口で加速してストレート部分で最高速を試験するための施設です。

※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。

地価の高い日本では少ない敷地に設置できるので、ラインオフした量産車の抜き取り検査路として各自動車工場に付属して建設されていることが多い施設です。

三菱自動車水島製作所、ダイハツ池田工場、鈴木自動車湖西工場(シリーズ記事はこちら

Oval Track

古くは陸上競技場、競馬場から派生した楕円形の周回路です。

英語では競馬場も自動車レース場もrace trackと呼ばれているのはこのためです。

バンク(土手)(※1)内壁のカント面を利用したバンク走路と、ほとんどカント(傾斜)のない競馬場形式があります。

アメリカに多い、speed way(レース場)(※2)では、競馬場や陸上競技場と鉄道模型!と同じような、固定半径のコーナーを結んで、大小2つの異なった半径のコーナーを結んだり、メインスタンド側にピットイン走路を兼ねたショートカット走路を設た"お結び型"のトライ・オーバルなどがあります。

参※2)当サイト関連記事 アメリカンスピードウェイ はこちら。

race track(American speed way)

またほとんどの古くからあるAmerican speed wayでは 緩和曲線(※0道路構造令)は設けていません。但し10°以上の高速バンクを持つ施設では近年の改修で、直線路部分に合成傾斜のある"緩和区間"を設けるように改修されてきています。

proving groundのオーバルトラック

主に連続高速耐久テストに用いられている走路です。

日本では1964年.に旧谷田部コース(当シリーズ記事)が開所して国内初のFIA公認の高速周回路として誕生して当時のTOYOTA、NISSANがかずかずの連続高速時間記録を打ち立てて有名になりましたが、それ以前からやおそらくは日本メーカー最古の施設であると思われる1954年10月に完成した旧テクニカルセンタ現技術本館付属施設としてで少し遅れて完成した"変形オーバル"(当シリーズ記事)などがありました。

circle track

automobile proving ground 独自の施設で、正しく円形のトラックで、世界初の自動車メーカー所有の proving ground Milford Proving Ground以来GM系のproving groundが多く採用している施設です。

舗装路施設ではバンク(土手)の内面に走路が作られた"すり鉢状"の高速周回路が多く、連続高速耐久試験に用いられています

ダートトラックでは幅の広い土手(盛り土)の上面中央部にほぼフラットに設置されている場合が多い走路です。

オーバルトラックの付帯走路

襷(たすき)走路

インフィールドにオーバルを斜めに横切ってお設置された走路のことで、これも競馬場から派生したレイアウトで、アメリカンオークスの行われていた2013年に廃止されたハリウッドパーク競馬場の旧コースなどにその例がみられます。

や旧ブルックランズサーキットに採用されていたレイアウトで、Brooklands(シリーズ記事はこちら)ではパドック(ピットエリア)へのピットロードや、ハリウッドパーク競馬場とは逆にウイニングラン走路として使用されていました。

※ハリウッドパーク競馬場ではstart地点として使用されていました。

Hollywood Park

File:Hollywood Park.jpg より引用

spiral coner(導入曲線のあるコーナー)

競馬場のスパイラルコーナーからヒントを得たコーナーで、コーナー直前にクロソイド曲線などの導入曲線部を設けて、コーナーの侵入を容易にしたコーナーでproving groundでは必須のターンデザインです。

スピードがあまり出ない競馬では

入口から出口にかけて半径が小さくなる複合曲線によって構成されるコーナーのこと。進入時(1コーナー、3コーナー)にゆるやかで徐々に2コーナー、4コーナーになるにつれてきつくなるため、コーナー進入時はスピードを落とさずに進入でき徐々にコーナーがきつくなるので外に膨らみやすく、最後の直線で馬群がばらけやすいといわれている。《Wikipediaより引用

ですが、モーター・スポーツのようのクローズドサーキットのヘアピンカーブ手前や、第1コーナーの手前、高速道路を含む一般道では、カーブの前後で採用されています。

PGのバンク走路

バンク走路とは盛り土などで築造した"Bank(土手)"の法面の傾斜を利用して、極端に内傾させた走路を構築して、コーナーでの遠心力をダウンフォースに分散させてコーナリングスピードを落とさないで、周回できるようにした走路の事です。日本では旧谷田部(※1)や城里テストセンター(※2)の45度バンクが有名です。

ナルディのような超高速サークルトラックや、一般的なオーバル高速周回路に多い"カントを持ったバンクレーン(土手法面走路)"の基本をまとめますと。

参※1)当サイトシリーズ記事 語り継がれている世界のバンク跡はこちら。

参※2)当サイトシリーズ記事 城里テストセンターはこちら

Progressiv Angle Bank

内周が小さいカントで外周に向かって次第にきつくなるカント(バンク角)を持つバンク走路の事で、通常言われる設計速度とはニュートラルステア走行(当て舵なしの状態)ができるバランス速度の事です。もちろんこれ以上の速度でも走行できますが、設計速度を超えると当て舵が必要となり長時間この状態が続くと過大なサイドスリップと遠心力による加重増加で最悪タイヤバーストや脱輪事故が発生する可能性が高まります。

導入曲線

ニュートラル走行でバンクに侵入できるようにバンクコーナー侵入部(&出口)はクロソイド曲線などの"緩和曲線"(※4)を用いて曲率変化に応じて緩やかに連続変化するバンク角度を設けた"導入曲線部"を設ける。

参※4)Wikipedia関連記事 クロソイド曲線はこちら。

緩和区間

同じくコーナー入り口手前に緩和曲線と共にバンク角に向かって片勾配(横断勾配)が連続変化する合成勾配区間を設ける。

ガードトラック

内周に平坦な路側と最外周に路側にも路側(ガードトラック)を設ける。

10°以上のバンク部は「基本コンクリート舗装(基板)」とする

舗装については、現在舗装技術(重機とアスファルト合材)が進歩したので、表面が高耐摩耗特殊アスファルト舗装で"被覆"されたバンク走路も増えてはきています。

しかしながら通常は10%以上の勾配になると「フィニッシャー(※3-2)」や「ロードローラー(転圧機※3-3)」などの(小型でも)重機?の使用が困難になり、特殊タイヤローラーやランマーやタンパー(※3-4)、で転圧を行い特殊合材で舗装した一部の一部のレーシングコースなどの例外を除きバンク部分は「高耐摩耗コンクリート」舗装を使用する場合が通例となっています。

proving groundにある大抵の傾斜角10度以上の高速バンク走路がコンクリート舗装でできているのはこのためです。

参※3-2)Wikipedia関連記事 アスファルトフィニッシャはこちら。

参※3-3)Wikipedia関連記事 ロードローラーはこちら。

参※3-4Wikipedia関連記事 締固め用機械はこちら

バンク(土手)本体は基礎杭打ち・および十分な転圧を行う

バンク築造時には、しっかり基礎杭打ちを行い、ロックフィルダム(※4)築堤のようにしっかり上面転圧を繰り返しながら、築堤を行い強固で頑強なバンクを築造する。

参※4 ロックフィルダムの築堤ビデオ

circuit(Racing course)では

競馬場をそのまま利用したりしていた聡明気のRace Course(ダートトラック)では、カントといっても2→3度程度の排水対策で、しかも緩和曲線や導入区間のない真円と直線の組み合わせが主流でしたが、舗装された一般道が増えてくるとコンクリート舗装などの舗装走路が一般化して、レース車両の速度向上に呼応するようにコーナー部に固定カントのバンクが現れるようになってきました。

しかし当初は、緩和区間・緩和曲線という考えはなく、コーナーに入ってから急激に立ち上がるようなバンクでした。

オーバル王国?アメリカではマシンが発達して平均スピードが向上してくると、out in outでターンを通過するためにインサイドのバンク付け根のコースに車両が集中し、さらにターン通過後に孕んでコンクリートフェンスに激突する車両やすぐ側のスタンドに飛び込む車両が後を絶たなくなり、新設のspeedwayでは安全対策としてコース取りに自由度を持たせてターン(コーナー)でのインサイド集中を避けるために緩和区間・緩和曲線を採用するコースが登場してきました。

従来からあったコースでも、改修してプログレッシブカントのバンクやストレッチ両端部に緩和区間を設けて、ライン取りに自由度を持たせて、レース中の接触による大事故防止を図るようになってきました。

参※一般公道のバンク角について

一般道路のバンク角度(曲線部の片勾配)と、勾配については、日本の場合は道路構造令 第20条 (縦断勾配)で新設道路については以下のように規定されています。

大要は

  • 高速自動車道、一般道共に最大カント 10%(5°42′)以内。
  • 設計速度 120㎞/hの自動車専用道で勾配 5%(2°51′)以下。
  • 設計速度 40㎞/h 10%以下10%(5°42′)以下

と規定されています。

タイヤメーカーに多く見られる「高速道路規格の周回路」とは上記以下のバンク角(カント)を採用した周回路の事です。

一般道における適用例はこちら道路構造令の第十六条 (曲線部の片勾配)第十八条 (緩和区間)第二十五条 (合成勾配)の項目をご覧ください。

それぞれの設置目的"機能"効果については 道路構造令の各規定の解説 (14.74MB)を参照願います。

大雑把に言えば第二十四条 (横断勾配)は排水の為に平坦部で3~5%(2°51′)。緩和区間は設計速度120㎞/hの時コーナー(定常円)の始まる100m手前の区間、合成勾配は同じく120㎞/hの時10%(5°42′)以下となっています。

※とんでもない欠陥バンクだったFuji Speed Wayの30度バンク

嘗て1966年完成のFuji Speed Wayの30度バンク(※4)を作る際には、バンク(土手)本体は基礎のくい打ちもしないで、おまけに転圧もされていない"だたの盛り土の土手"で、造成地などによくみられるバックホーなどで表面を慣らしただけの"法面"を走路にするために、ローラーをバンク上からウィンチで吊り下げて転圧し?してアスファルト舗装したために、開所当初から走路面の不等沈下が激しく走路は"波状路!"状態でした。

富士のすそ野を利用した施設なので...

当初は富士のすそ野の斜面の敷地に高低差30mもあるホームストレッチとバックストレッチを建設して、複合傾斜路コーナーで結ぶオーバルトラックを建設するプランニングでレイアウトされていましたが、途中からテクニカルコースに設計変更されたいわくつきの"リンク"!です。

当初の計画通りに"斜面にある高度差30mのオーバルにならなくて不幸中の幸いというか、もしもこのバカげたオーバルが完成していたらと思うとぞっとします!

ホームストレッチと当初計画のバックストレッチに30m近い高度差があり、第1コーナーのレイアウトをそのまま転用したコースレイアウトとしたためにグランドスタンド前のホームストレッチからコーナーへの"侵入が下り坂"!という常識では考えられない破天荒なデザインとなってしまいました。

完成した下りバンク!第一コーナーからは飛び出しジャンプ事故が後を絶たずに、死傷者まで出して閉鎖されたいわく因縁付きの欠陥バンクでした。

参※4)当サイト関連記事 富士スピードウェイ旧コース はこちら。

当時だから、訴訟問題も起きませんでしたが、今だったら業務上過失致死で、関係者一同が起訴されていたでしょう!

事故でお亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。

テクニカルコース

大小のサークルを大きく湾曲した走路とロータリー交差点で繋げたコースが一般的ですが、

レーシングサーキットのように"複合R"や"クロソイド曲線"の導入曲線部で構成されたスポーツ走行ができるコースレイアウトもおあります。

但し舗装は、レーシングトラックのようにHigh μの特殊な舗装ではなく一般道で用いられている各種アスファルト合材かコンクリート舗装になっているのが一般的です。

refuge area(セーフティーゾーン)

グラス、グラベルベッド、サンドトララップとも呼ばれるコース際のセーフティーゾーンはレーシングサーキットではグラベル(玉砂利)が敷き詰められている場合が多く、proving groundではグラスフィールド(草原)、ダートやサンドトラップ面になっている例が多く見受けられます。

参Wikipedia関連記事 安全設備 はこちら

Rural Road(田舎道?)

田舎道!と訳されることもある走路で、ヨーロッパなどで多く見かける2車線の一般道を模したコースです。

交差点やロータリーも随所にある平面交差主体の走路を組み合わせた走路です。

一方通行のコースと対面通行の走路があります。

Rural Roadといっても設計速度(安全速度)は高く70㎞/h~90㎞/hの長時間連続走行ができるような、ワインディング走路となっている場合が多い走路です。

但し事項に述べるテクニカルコースとは違い、グラベル、グラス、ダート等の特別なrefuge areaは設けられていませんが、各コースともに十分な"路肩"を設けて安全性は確保されています。

屈曲路

自動車学校の施設のお化けのような施設で"廿楽折れ"のアナコンダ型?と直角コーナーだけで構成された正真正銘の"屈曲路"があります。

共に、タイヤメーカー必須の施設で前者は一般道の峠道や、ジャングル地帯を模したダートコース、後者は米国の市街地を模したコンクリートラフロードが多いようで、共に、コーナリンググリップをテストするのではなく、市街地走行や、峠道での耐久性試験が主目的になります。

定常円旋回路

スキッドパッドと呼ばれている施設で、フラットな定常円(同心円)の走行テストに用いられます。

skid pan,skid pad

skid panはGMのMilford Proving Groundにある有名なBlack Lakeのような"浅いプール走路"で雨天時の排水の悪い一般道を想定した施設でタイヤメーカーでは必須の施設です。

skid padは本来は円形の定常円試験路に使う用語でしょう。

スロープ(登坂路)

これも自動車教習所の坂道発進の施設のお化けのような施設ですが、登坂性能の確認や、タイヤメーカーの「冬季用proving ground」では「積雪、圧雪、アイスバーン」での坂道グリップ性能の確認用として、ほとんどの一般道で遭遇する3.5%(2°)~最大14%(8°)勾配まで数種類のを設けた「勾配」路もあります。(※1)

欧米先進国を見習った日本では、コーナーのカント同様に勾配についても(事項で示す)昭和四十五年政令第三百二十号)で規定されています

  • 第1種(地方部の高速自動車道 )道路の設計速度 80㎞/h 区間でMax7%,(4°00′)以下。
  • 第3種( 地方部の一般道)のおもに5級道に当たる設計速度 20㎞/hの道で 12%(6°50′)以下と規定されています。

但し、法令が実施前からあった一般道の峠道や山間部の集落内の生活道路には国道指定された道路ですら12%以上の勾配区間がざらに存在しています。

参※1-1、通常一般道では限界とされる10%(5°42′)程度までは「アスファルト舗装」が採用されていることが多く、

10%以上の勾配になると「フィニッシャー(※1-2)」や「ロードローラー(転圧機※1-3)」などの(小型でも)重機?の使用が困難になりランマーやタンパー(※1-4)、や特殊タイヤローラー等や特殊合材を使用した一部の例外を除き「コンクリート」舗装に切り替わることが多く!特に事項に示す3種(地方部の一般道)の(山間部の国道も含まれる!)4級道(※2)と山間部の市町村道5級道では10%以上の勾配区間はコンクリート舗装となるのが通例です。

参※2)有名な国道308号暗闇峠等が代表例!です。

つまり、以下に述べる 道路構造令の各規定の解説では、

  • 自動車の...速度低下が著しい車両によって生じる...交通容量低下および交通の安全性低下を回避するために、設計速度に応じて縦断勾配を規定している。
  • 乗用車は平均速度で、普通トラックは設計速度の約1/2の速度で登坂」できるように規定となる価を定めている。《以上一部省略引用》

となっていますが最低制限速度以上で走行できる範囲内という基本コンセプトは、方便で「土建屋」の(施工上の)都合からできた規定といえるでしょう。

、また財政規模の小さい地方公共団体の公道は、国道に比べて簡素なつくり?でよいことになっています。広域農道などの田舎道が親切(新設)道路でも狭くて急坂が多いのはこのためです。

Surfaces(走路面)の種類

dirt course

競馬場にある未舗装走路の事です。本来は自動車登場初期の意思舗装といえば、レンガか石畳の道でコンクリート舗装道路が生まれる前の、未舗装の泥道の事らしいですが、今は競馬場の赤土、火山灰、砂利道等を指す場合が多いようです。

rough ground

ハードルやプールを設けた競馬の障害物競走用の走路から来た用語で、本来は非舗装道路で起伏が多く、凸凹な路面で揺れが大きいだけでなく、4輪駆動車両でも走行が困難なような道です、つまりオフロードの事です。

Special Surfaces Track

ヨーロッパの旧市街地に多い石畳のいわゆるベルジャンロード、コンクリート、各種のアスファルト舗装路、細かな排水用のグルーブ;溝が刻まれた走路、亀裂を補修したようなラフロード、波状路などの特殊走行路の事で、乗り心地、悪路での直進安定性等のサスペンションの試験が主目的になります。

一般的には直線路の中ほどにマルチレーンで並列設置されグラウンドを設けている例が多く見られます。

Vibration and Harshness (NVH) surfaces

上記走路と同じようなラフ走路ですが、こちらは振動と騒音測定がメインとなりタイヤメーカー必須の施設でもあります。

また世界各地にある公立、民間のレンタルproving groundでも必須の施設となっています。

波状路 (wavelike road,)

日本語で波状路は英語圏ではいろんな表現が用いられているようですがwavelike road、 wavelike passage などが一般的でしょう、

軍用などの、全輪駆動トラック車のテストに用いられるのがこの走路で、オフロード車の場合は「ダート」が多く、特殊なケースとして、舗装路面の広大なグラウンドもあります。

付帯設備

pit area(Paddock)

Paddockと呼ばれることもありますが、これも競馬場からきた用語で、weblioでは


競馬場などで,レース前に出走馬を引き回して見せる場所。下見所。

自動車レース場で,出場する自動車を整備点検する場所。

となっていますが、競馬場のPaddockとはことなり、時間貸しレンタル走行の可能なproving groundや、スポーツ走行で解放されている民間motor racing circuit(closed circuit)の有料pitも同様に関係者以外非公開のガレージとなっています。

とくに日本自動車研究所城里テストセンター(シリーズ記事はこちら)などの時間貸しproving groundのオプション有料施設ではクライアントの機密は保たれています。

参※0)参考資料(昭和四十五年政令第三百二十号)道路構造令

施行日: 平成三十一年四月二十五日により

第二十条 車道の縦断勾こう配は、道路の区分及び道路の設計速度に応じ、次の表の縦断勾こう配の欄の上欄に掲げる値以下とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、同表の縦断勾こう配の欄の下欄に掲げる値以下とすることができる。

第2条 (用語の定義)

この政令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  • 二十 都市部 市街地を形成している地域又は市街地を形成する見込みの多い地域をいう。
  • 二十一 地方部 都市部以外の地域をいう。

※つまり、明確な根拠はなく、政治的判断が優先します!

さらに山間部、と平地部についても区分が規定されていません!

この両方については、過去5年間の人口増加率(と過疎化傾向)±?%/前年比と、計画平均勾配?%/kmの両基準が明確に明示されるべきでしょう!

第3条 (道路の区分)

道路は、次の表に定めるところにより、第一種から第四種までに区分するものとする。

  • 第1種 地方部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第2種 都市部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第3種 地方部の一般道
  • 第4種 都市部の一般道

(と分類されています)

第1種(地方部の高速自動車道及び自動車専用道路)では
(※別途法令で規定された)高速自動車国道
  • 第1級 計画(想定)交通量  30、000台/日以上の平地部にある高速自動車道
  • 第2級 計画(想定)交通量 10、000台/日以上30、000台/日未満の平地部にある高速自動車道と30、000台/日以上の山地部にある高速自動車道
  • 第3級 10、000台/日以上30、000台/日未満の平地部にある高速自動車道と30、000台/日以上の山地部にあるある高速自動車国道
  • 第4級 10、000台/日未満の山地部にある高速自動車国道
高速自動車国道以外の地方部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第2級 計画(想定)交通量 20、000台/日以上の平地部にある高速自動車道
  • 第3級 20、000台/日未満の平地部にある高速自動車道と20、000台/日以上の山地部にあるある高速自動車道
  • 第4級 20、000台/日未満の山地部にある高速自動車道
第2種(都市部の高速自動車道及び自動車専用道路)では
(※別途法令で規定された)高速自動車国道
  • 第1級 大都市の都心部以外の地区(※都心の規定が示されていません!)にある高速自動車国道
高速自動車国道以外の地方部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 都合(政治的判断)で?その都度 第1級 第2級にクラス分けされます。
第3種 (地方部の一般道 )の道路
(別途規定されている)一般国道では
  • 第1級 平地部の計画(想定)交通量  20、000台/日以上の区間。
  • 第2級 平地部の計画(想定)交通量 4,000~19,999台/日の区間と、山地部の20、000台/日以上の区間

  • 第3級 計画(想定)交通量 3,999台/日までの平地部区間と4,000~19,999台/日の山地部区間
  • 第4級 計画(想定)交通量 3,999台/日までの山地部区間
都道府県道では
  • 第2級 平地部の計画(想定)交通量 4,000台/日以上の平地部区間。
  • 第3級 計画(想定)交通量 3,999台/日までの平地部区間と4,000台/日以上の山地部区間
  • 第4級 計画(想定)交通量 3,999台/日までの山地部区間
市町村道では
  • 第2級 平地部の計画(想定)交通量 4,000台/日以上の平地部区間。
  • 第3級 計画(想定)交通量 1,500台/日以上3,999台/日までの平地部区間と4,000台/日以上の山地部区間
  • 第4級 計画(想定)交通量 500台/日以上1.500台/日未満の平地部区間と500台/日以上4,000台/日未満の山間部区間
  • 第5級 市町村道の内 500台/日未満の山間部区間

第四種(都市部の一般道)の道路
(別途規定されている)一般国道では
  • 第1級 計画(想定)交通量 4,000台/日以上の区間
  • 第2級 計画(想定)交通量 4,000台/日未満の区間
都道府県道では
  • 第1級 計画(想定)交通量 10,000台/日以上の区間
  • 第2級 計画(想定)交通量 4,000台/日以上10,000台/日未満の区間
  • 第3級 計画(想定)交通量 4,000台/日の未満の区間。
市町村道では
  • 第1級 計画(想定)交通量 10,000台/日以上の区間
  • 第2級 計画(想定)交通量 4,000台/日以上10,000台/日未満の区間
  • 第3級 計画(想定)交通量 500台/日以上4,000台/日の未満の区間。
  • 第4級 計画(想定)交通量 500台/日未満の、区間。

第5条 (車線等)車道(副道、停車帯、自転車通行帯その他国土交通省令で定める部分を除く。)は、車線により構成されるものとする。ただし、第三種第五級の道路にあつては、この限りでない。

現在は0.25m単位で細細分化されています。

普通道路の場合(このカテゴリーに関する明確な規定は示されていませんありません!)

  • 第1種では3.25m~3.5m迄 地方部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第2種では3.25m~3.5m迄 都市部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第3種では3m~3.5m迄 地方部の一般道
  • 第4種では3m~3.25m迄 都市部の一般道
小型道路?の場合(このカテゴリーに関する明確な規定は示されていませんありません!)
  • 第1種では3.0m~3.5m迄 地方部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第2種では3.0m~3.5m迄 都市部の高速自動車道及び自動車専用道路
  • 第3種では2.75m~3.0m迄 地方部の一般道
  • 第4種では2.75m 都市部の一般道

第16条 (曲線部の片勾配)

※一般的に言うカントの事です

車道、中央帯(分離帯を除く。)及び車道に接続する路肩の曲線部には、曲線半径がきわめて大きい場合を除き、当該道路の区分及び当該道路の存する地域の積雪寒冷の度に応じ、かつ、当該道路の設計速度、曲線半径、地形の状況等を勘案し、次の表の最大片勾こう配の欄に掲げる値(第三種の道路で自転車道等を設けないものにあつては、六パーセント)以下で適切な値の片勾こう配を附するものとする。ただし、第四種の道路にあつては、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、片勾こう配を附さないことができる。

第1・2・3種(都市部の一般道以外の道)

  • 極端な寒冷積雪地の最大カント 6%(3°26′)
  • 上記以外の寒冷積雪地の最大カント 8%(4°34′)
  • その他のエリアの最大カント 10%(5°42′)

第4種(都市部の一般道)

  • 最大カント 6%(3°26′)

※これは諸外国の例をわきまえた上の数値なので、フリーウェイやアウトバーンでも最大で5°42′程度だと思われます。つまりこれ以上のカントのついた走路は立派なバンク走路だといえるでしょう?

但し、バンク付きレーンといえる走路はニュートラスステアで中立走行できる、つまり「当て舵をしなくても軽く手を添えるだけで走れる速度」を持つ曲線部の事で、高速道路以外も法定速度内ならば中立走行で曲がれるはずですが、果たしてバンクといえるのかどうかは?...

第20条 (縦断勾配)

第1・2・3種(都市部の一般道以外の道)

普通道路?
  • 設計速度 120㎞/h 2~5%
  • 設計速度 100㎞/h 3~6%

  • 設計速度 80㎞/h 4~7%

  • 設計速度 60㎞/h 5~8%

  • 設計速度 50㎞/h 6~9%
  • 設計速度 40㎞/h 7~10%

  • 設計速度 30㎞/h 8~11%

  • 設計速度 20㎞/h 9~12%

小型道路?
  • 設計速度 120㎞/h 4~5%
  • 設計速度 100㎞/h 4~6%

  • 設計速度 80㎞/h 7%以下

  • 設計速度 60㎞/h 8%以下

  • 設計速度 50㎞/h 9%以下
  • 設計速度 40㎞/h 10%以下(※3)

  • 設計速度 30㎞/h 11%以下

  • 設計速度 20㎞/h 12%以下
第4種 都市部の一般道
普通道路?
  • 設計速度 60㎞/h 5~7%
  • 設計速度 50㎞/h 6~8%
  • 設計速度 40㎞/h 7~9%

  • 設計速度 30㎞/h 8~10%

  • 設計速度 20㎞/h 9~11%
小型道路?
  • 設計速度 60㎞/h 8%以下
  • 設計速度 50㎞/h 9%以下
  • 設計速度 40㎞/h 10%以下(※3)

  • 設計速度 30㎞/h 11%以下

  • 設計速度 20㎞/h 12%以下

 

公開:2020年7月18日
更新:2020年11月16日

投稿者:デジタヌ


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