アメリカン・スピードウェイ《バンク伝説》Googl map で解き明かすアメリカン・オーバル・レース場
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前書き(要約)アメリカン・オーバル・コースの魅力とは...
日本で言えば大都市周辺にある巨大オートレース場?巨大競輪場といったところで、ドラッグレース場と共にアメリカのスピード狂の集う場所となっています。
アメリカン・スピードウェイ
目次をクリックすれば各メニューにジャンプできます。
- プロローグ アメリカンスピードウェイとは...
- Indianapolis Motor Speedway
- Daytona International Speedway
- Talladega Superspeedway
- Michigan International Speedway
- Bristol Motor Speedway
- The Milwaukee Mile Speedway
- Martinsville Speedway
- Madison International Speedway
- Phoenix International Raceway
- "ツインリンクもてぎ"にあるmiddle mile course
- エピローグ 時代と共に進化してきたアメリカン・スピードウェイ
プロローグ アメリカンスピードウェイとは...
超高速で争われるオーバルトラック周回レースでは、観客席と走路を隔てるのはコンクリート塀だけで、数㎝!程度の車間でスリップストリーム走行を行うレースでは、常に接触によるスピンで後続車両を巻き込んだ大事故が起こるスリルをはらんでいます。
初期の単純カントバンクとストレッチの組み合わせ走路
American Speedway初期のころは、競馬場そのものの単純円とストレッチの組み合わせによるdirt courseが主流で、レーススピードも大したことありませんでした。
しかし、参加車両の高速化と、舗装走路の普及で年々周回スピードも向上して、単純カントのバンク路ではバンク部でも"アウトインアウト"の原則に従いバンク最内周を走路に選ぶ車両が多く、さらには(メイン・バックの)ストレッチ部分では外側に膨らんでコンクリート塀に激突したり、観客席に飛び込む事故もあとを絶ちませんでした。
proving groundの高速周回路に見倣いコースも変化...
そこで、近年新設されたコースのほとんどでは、proving ground同様にプログレッシブカント(※2)と緩和曲線を用いた導入部を採用しています。
プログレッシブカントのレースコースでは、内外周のコース条件の差がなくなり、いろんな走行ラインが取れて、最内周へのレース車両の集中を防げバンク部での接触事故が低減されます。
また、ストレッチとコーナーの間に設けた緩和曲線を用いた緩和区間は、コーナー出口での孕み防止にもつながります。
参※2)用語については当サイト関連記事 プルーピンググラウンドの走路用語をご参照ください。
コース改修の流れ
またコース改修を行い、ガードレールへの激突やコース飛び出し対策としてBristol Motor Speedwayのようにオープン以来の30°固定カントから2度も改修して2013年以来24〜28度のプログレッシブカントバンクに改修したり、ストレッチ前後に緩和区間を設けてバンク内での並走・追い抜きを可能として、同時にAFERバリア(※1)を設置して衝撃緩和策を講じるようなケースも増えてきました。
※参 Wikipedia関連記事 安全設備 はこちら。
大事故と隣り合わせのスリルを楽しむコース
しかし基本的に、クローズドサーキット(テクニカルコース)のようにコーナーのアウト側(バンク外側)にグリーンやグラベルベッドや、サンドトララップなどのセーフティーエリアを設けることは出来ないので、常にレーサー・観衆双方が大事故と隣り合わせというスリリングなレース環境とレ-ス展開になっていることには変わりありません。
Indianapolis Motor Speedway
Official Website https://www.indianapolismotorspeedway.com/
インディアナポリス・モーター・スピードウェイ は1909年に開設された歴史あるサーキットであり、世界で唯一国定文化財に指定されているモータースポーツ施設で1975年に国家歴史登録財に登録され、1987年に国定歴史建造物に指定されました。
世界3大レースイベントの1つインディ500マイルレースが行われることで有名なレーストラックです。
オープン当時は何百万個もの煉瓦を敷き詰めてコースが作られていました。
1961年のインディ500後に路面を全面改修しアスファルト舗装となりました。
現在もスタート&フィニッシュラインの1ヤード(約90センチ)のみ歴史遺産として煉瓦敷きのまま残されています。
(但し表面はコース表面と段差が生じないように特殊材料でコーティングされている。)
バンク角が浅く(9.12度)現在のサーキットにある通常の高速コーナー程度でありオーバル(楕円)コースというよりは、当時参考にした競馬場の様な形状で長方形の4角にラウンドしたコーナーを設けた形状となっています。
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
インディアナポリス・モーター・スピードウェイの周辺観光ガイド
インディアナポリス・モーター・スピードウェイの施設データ
- 所在地 米国 インディアナ州インディアナポリス 46222
- 運営団体/所有者 インディアナポリス・モーター・スピードウェイ社/ ヒューマン・アンド・カンパニ
- 開設 1909年
- 設備(規格) FIA国際公認レーシングコース。
- 設備概要 一周4.023Km 異形(長方形)コース
- 舗装 アスファルト、(一部煉瓦)、
- コーナー長さ 402.3mx4カ所
- 曲線部最大バンク角 9.12度
- バンク設計速度 ?km/h
- 直線部 1005.8mX2、201.2mX2
- 付帯コース インフィールドテクニカルコース(2000年完成)
- 付帯設備 パドック(トイレ、シャワー完備)、
- 付属施設 管制塔、管理棟、資料館、メインスタンド、サブスタンド席
Daytona International Speedway
Official Website http://www.daytonainternationalspeedway.com/
デイトナ・インターナショナル・スピードウェイは米国フロリダのデイトナビーチに1959年NASCARの統括するストックカーレースの会場として造られ、毎年2月にその最高峰クラス(現・モンスターエナジーNASCARカップ・シリーズ)のシリーズ開幕戦であるデイトナ500が開催されている有名なオーバルコース。
元々は現在は高級別荘地となっているレース場から東に8kmほどのハリファックス川対岸にある砂州で、"好き者"が行っていたサンドレーンのレース場でのローカルレースが始まり。
Daytona Beach International Airpout
隣接してデイトナビーチ国際空港が設置されている。
デイトナ・インターナショナル・スピードウェイの観光ガイド
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
デイトナ・インターナショナル・スピードウェイの施設データ
- 所在地 1801 West International Speedway Blvd, Daytona Beach, Florida 32114
- 運営団体 International Speedway Corporation
- 開設 1957年
- 設備(規格) FIA国際公認高速周回路。
- 設備概要 一周4.0234Km 異形(トライオーバル:3角おむすび型)コース
- 舗装 アスファルト、
- コーナー数 4箇所
- 曲線部最大バンク角 31度&18度(メインスタンド正面コーナー)
- バンク設計速度 ?km/h
- 直線部 1158.2m&914.4m
- 付帯コース インフィールドテクニカルコース(ロードコース)、ダートトラックコース。
- 付帯設備 パドック(トイレ、シャワー完備)、
- 付属施設 管制塔、管理棟、メインスタンド、サブスタンド
Talladega Superspeedway
3366 Speedway Blvd, Lincoln, AL 35096 アメリカ合衆国
Open 1969年
1周2.66マイル(4,280m)。
Speedway 敷地面積 約 144ha!
観客席数 14万3231席!
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
Talladega Municipal Airport ASNの旧滑走路を取りこんだ巨大な施設でrレース場敷地だけでも約144haあり、周囲にはキャンピングカーエリア、臨時駐車場、ダートのショートトラック、そしてTalladega Municipal Airport ASNの敷地と、約707haにもなる広大なオートモビル・レクリエーションゾーンとなっています。
またインフィールドにはテクニカルコースも併設されています。
建設当時全米1のハイスピードオーバルだった!
NASCARレースのみでインディカーレースは開催されていません。
アメリカ最長の全周2.66マイル(4280.9m)を持ち、3つのコーナーからなるいわゆるトライオーバルで、メインスタンド前の長さ4300フィート(1310.6m) のホームストレッチは16.5°の中央バンクで南北2つの走路に分かれており、バックストレッチは4000フィート(1219.2m)もあり3度の内傾バンクがついています。
各ストレッチ部分の端部の一部が緩和部分となっていて、両端のバンクコーナーとスムーズ?につなげてあります。
コース幅が広く、緩和区間もあるのでバンク部分でも車間5cm以下tail to noseのslipstream(※1)を利用した5列の"変態?走行"がみられることもあるコースです。
タイムトライアル(予選)のラップ速度はかつて220mph(354km/h)というとんでもない高速コースで、レギュレーションで車両の吸気制限(リストリクター)が設けられた現在は周回速度は190mph(305km/h)まで低下していますが全米1危険なコースともいわれて居ます。
参※1)slipstreamに関するWikipedia関連記事 はこちら。
Michigan International Speedway
12626 US-12, Brooklyn, MI 49230 アメリカ合衆国
開所 1968年
全長:2マイル(3218.7m)
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インフィールドは駐車場になっています。
変形オーバル
Talladega 同様のハイスピードオーバルで一周 2マイル(3218.7m)の変形オーバルで、両端のコーナーバンク角18°、ホームストレッチが12°、バックストレッチが5°のカントを持っています。
メインスタンド前のホームストレッチは12度のバンク角を持つ大きなアールの弓なりになっていて、バックストレッチ側の両端が緩和走路となっています。
そのために走路変更以外はほとんどブレーキングが必要なく、レース中でも4列、5列の並列走行も見られます!
現在リストリクタープレート(吸気制限)の装着が義務付けられたデイトナとタラデガに代わって平均周回速度200mph(320km/h)を超える全米1のハイスピードコースとして知られています。
Bristol Motor Speedway
151 Speedway Blvd, Bristol, TN 37620 アメリカ合衆国
開所 1961年
一周 0.533マイル(857.8m)
観客収容数 12万人以上!
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
広大なモーターリクリエーションゾーン
米国内でもトップクラスの収容力を誇るスタンドを持つドラッグレース場Bristol Dragwayがすぐそばにあり、ほぼ年間を通じて毎週末ドラッグレースが開催されています。
小さなスタジアム?の周囲には広大な駐車場・オートキャンプ場が広がっています。
このあたりが、コースは立派でも、付帯施設が小さく「レース開催日には、公共交通機関をご利用ください!」のモーターライフ後進国我が日本と大きく違うところなのでしょう。
大都市周辺の3階建て戸建て住宅や、分譲高層住宅に住み、ベンツ、ポルシェ、"ハマー"を街乗りして有頂天になっている輩とは、モーターライフの楽しみ方が違うのでしょう!
改めて、モータースポーツの歴史の長さ、休暇に対するライフスタイルの違いを感じさせられます。
ハイスピードショートオーバルトラック
陸上競技場のようにトラック全周に巨大なスタンドが設けられているので、12万人以上!の収容力を持っています。
戦後生まれのnewageの珍しいコンクリート舗装のHigh speed Short Trackで、1961年のオープン当初は36°という日本の競輪場さながらのバンク角で全米1のハイバンクでした。
競輪場並みの一周 0.533マイル(857.8m)という Short Trackですが、予選のタイムアタックでも周回平均125mph(200㎞/h)、最高速度は140mph(225㎞/h)にも達する曲芸周回路?で世界最速のハーフマイルトラックとも言われています!
2度にわたる走路改修
2007年には26→30度プログレッシブに改修され更に2013年24→28度のプログレッシブカントの高速バンクとホーブ・バックストレッチの両端部に緩和走路をもつコースに改修されました。
しかし、走路も狭いのでレースでは従来通りバンク再内周のout in outを通る車両が多く、縦列走行となる場合がほとんどで、オーバーテイクも難しく、低μ(摩擦抵抗)のコンクリート舗装とも相まって事故が絶えないコースでもあります。
ホーム・バック両ストレッチにあるピット
とりあえず狭い!のでピットは東西のストレッチに面して分かれており!ピットレーンも2組あります。
別項で取り上げた、戦前からあった「歴史あるショートトラック」(※2)が次々と閉鎖に追い込まれたのは、走路そのものの問題ではなく、観客スタンドなどの付帯設備やこういった周辺の環境整備ができなかったからでしょう!
参※2)当サイト関連記事 語り継がれている世界のバンク跡はこちら。
The Milwaukee Mile Speedway
640 S 84th St, West Allis, WI 53214 アメリカ合衆国
オープン 1903年!
収容人員 40,000人
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
インディカーレースも開かれているアメリカ最古のRace Course!
現在Indianapolis Motor Speedwayが現存するアメリカ最古の自動車レース場といわれていますが、それは舗装路(レンガ舗装)として整備された自動車レース専用のRace Courseという事で、ダートコースとして生まれた当The Milwaukee Mile Speedwayが現存するアメリカ最古の自動車レース場という事になります!さらに1954年にまで舗装されていなかったTrackで葉巻型のフロントエンジンのインディカーが迫力あるレースを展開してファンを楽しましていました。
(実際に小生が子供のころはアメリカのダートオーバルを走るインディカーの様子を映画館の白黒ニュースでよく見ました。アメリカでは自動車レースとはFRのインディカーでダートオーバルを走るのが普通ーなんだと思い込んでいました。)
State of Wisconsin(ウイスコンシン州自然資源局)が所有する Wisconsin State Fair Park の中にある施設で、ビールで有名なMilwaukee の市街地にある施設なので地元のファンには愛されていますが、収容人員も40,000人と少なく、NASCARとしてはこの地域にもっと大きな郊外型の施設が欲しいところでしょうから今後の去就が注目されている施設の一つでもあります。
日本人から言見れば収容人員7500人のChicagoland Speedwayが近いようにも思われるでしょうが、その昔は夜行電車(※3)が走っていたほど離れていますから、Chicagoland Speedway 一本に絞ることも難しいのでしょう。おまけになまえはシカゴでも実際にはお隣イリノイ州にある施設ですし...
参※3)Wikipedia関連記事 シカゴ・ノースショアー・アンド・ミルウォーキー鉄道 はこちら。オーバルトラック
全長:1マイル(1609.3m)のショートトラックでバンク角9.25°周長2750フィート(838.2)のコーナーを2.5度内傾した1265フィート(385.6m)✕2のストレッチで結んだ"オーバルトラック"です。
バンク角は9.25°と7度のNew Hampshire Motor Speedway 、 9° 12´ のIndianapolis Motor Speedwayに次いで緩い設定で、ほぼ競馬場といったところです。
out in outで走行するラインはコーナーインに沿って走るかそれからマシン半台分アウトラインを走るぐらいの選択肢しかないといわれています。
走路幅も狭く追い抜きも困難で、先行(クォリファイタイム)有利のコースのひとつです。
Martinsville Speedway
340 Speedway Rd, Ridgeway, VA 24148 アメリカ合衆国
オープン 1947年
収容人員 65,000人
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
オーバルコース
全周 0.526マイル(846.5m)でNASCAR スプリントカップ・シリーズでは最も短いオーバルトラック。周長1177フィート(358.8m)のバンク角12°両端コーナーに800フィート(243.8m)✕2のメイン・バックのストレッチで構成されているコースです。
ご覧のように、古代ローマオリンピックの競技場のように幅が狭く細長いオーバルトラックで、
ドライバーからは「ロードコースに例えるならストレートとヘアピンが交互に訪れる感覚」だといわれています。
走路は、コンクリート舗装、アスファルト舗装混在で、4レーン幅あるようですが...、ストレッチ両側に設けれた緩和走路をは短く、他のショートトラック同様に、out in outで走行するラインは小さなバンク角とも相まってごく限られており、追い抜きのチャンスは少ないといわれています。
さらに、ピットロード入り口が第4コーナー手前にあり、コース進入路はバックストレッチの始まるところなので、ピットイン、ピットアウトが交差して非常に危険なコースだともいわれています。
また、ピットがコーナー部分から始まっており、そこを使チームは難儀するそうです。
但し、ファンにとっては、メインストレッチの加速とコ-ナー手前でのブレーキングとヘアピンコーナーでの戦いが一望出来て評判の良いコースで、周辺駐車設備も収容人員65,000人に見合うようによく整備されていて、しかもインターステーツ58号からよく整備されたルート220号ですぐで評判の良いオーバルとなっています。
Madison International Speedway
1122 Sunrise Rd, Oregon, WI 53575 アメリカ合衆国
Open 195?年 1/4mile ダートトラックとしてオープン
観客収容人員 10,000人プラス
"ツインリンクもてぎ"のモデルとなったとされる草レース場!
1969年 ハーフマイル舗装オーバルに改修
1983年 インフィールドに1/4mile トラックを追加。
1987年→1989年 再びダートに改修して再オープン。
1990年→1992年 一時閉鎖
2015年から新しいオーナーとなったグレッグマッカーンズが三度舗装路に改装して NASCAR ウィレンオールアメリカンシリーズが開催されています。
日本で言えば、エビスサーキット、袖ヶ浦フォレストレースウェイ、つくば、スパ西浦モーターパーク、中山サーキット、セントラルサーキット、阿讃サーキットといったところ?
オートレース場まがいのハーフマイルのチッポケナ?な施設ですがMOTEGIと違って走路が広いのが特徴で、ホーム・バック両ストレッチに設けられた緩和走路部分とも相まってout in out のバンク一番内側の走路以外にも走路は幾つもあり、見た目よりは安全なコースとなっています。
走路は"いたるところひび割れたコンクリート舗装"ですが、アスファルトで丁寧に縫い合わされて?雑草などは生えていません!
但し他の草レース場同様にピットエリアにはガレージ設備はなく青天井!のピットとなっています。
ターンもMOTEGIのような極端な大小の組み合わせではなく、それなりにカントのついたターンでmiddle mile courseのMOTEGIはこの high-banked half-mile oval courseから何を学んだのでしょうか????
むしろ以下にNaviる1mileショートトラックのPhoenix International Raceway のストレッチ版といえるのではないでしょうか。
Phoenix International Raceway
7602 S Avondale Blvd, Avondale, AZ 85323 アメリカ合衆国
1964年オープン
収容人員 42,000人
公式サイト https://www.phoenixraceway.com/
アリゾナ州の乾燥地帯の(駐車場等の)関連施設も含めてに約181haという広大なエリアの一角に1964年に造られた施設です。
建設当初はインフィールドとアウトフィールドにまたがる2.5マイル(4.0 km)のロードコースを持つサーキットとして誕生しました。
1991年の改修でロードコースは完全にインフィールド施設となりました。
つまり1991年以前はMOTEGIによく似たコースレイアウトのサーキットでした。
この当時現在のバックストレッチに当たる北側の直線路に面してグランドスタンドが設けられていて、収容人員は約51,000人でした。
1996年の改修でグランドスタンドの収容人員は65,000人になりました。
2011年の大改修でインフィールドにあったテクニカルコースは消滅しました!
2003年の改修ではドッグレッグ部分がより外側に移動しました。
もともと、オーバルとロードコースが交差するために設けられた箇所がドッグレッグでした。
2005年にNASCARの夜間レースに合わせて照明が設備されました。
2006年、にはAllison Grandstandは第1ターンから第2ターンに拡張され、スタンドの収容人員が76,800席に増えました。
2010年 北側ストレッチに面していたグランドスタンドが撤去されて、大型キャンピングカーの年間契約スペースになりました。スタンドが取り外されたため、座席数は約67,000に減少しました。
2011年にコース改修を含む施設の大改修が行われて、start & finish llineが西バンクの終了部付近に移り、西バンクを取り巻くようにスタンドが延長されましたが、旧グランドスタンドが完全に撤去されたために、スタンドの収容人員は42,000人となりました。
但しフェニックス名物のMonument Hill中腹の場外席があり、安いチケットで人気があり、1万人近くの収容力があります、さらに前途した大型キャンピングカーえりあや、南ドッグレッグ部外周に設けられた、企業向けのイベントエリアからの観戦者も含めると観客5万人規模の、施設となります。
現在の変形オーバルトラックコース
一周1マイル(1609.3m)、走路幅62フィート(19 m)北ストレッチ1,551フィート(472m)、(ドッグレッグコーナー周長含む)南ストレッチ1,179フィート(359m),
ドッグレッグ部レイアウト変更
外側に95フィート(29 m)移動。ドッグレッグの回転半径を800フィートから500フィート(152 m)に変更してよりタイトコーナーに変更
ターン(コーナー)のバンク角のバリアブル化
左回りに西バンク10~11° 南西直線部10度内傾、ドッグレッグコーナー10~11°、南東ストレート8°内傾、東バンク 8~9°、北ストレッチ3°に内傾角度変更。
~はバリアブルアングルを示す。
※1997年オープンのMOTEGIは前途したMadison International Speedwayをモデルとしたとされていますが、1964年にオープンしていた、オーバル&ロードのコンビネーションコースを持っていたこの施設がヒントになったのではないでしょうか?
"ツインリンクもてぎ"にあるmiddle mile course
(※レーシングコースNaviはこちら)
1997年8月オープン時から2011年の東日本大震災被災までは、「ツインリンク」の名前の由来となった1周2.41km のmiddle mile course で、インディカーシリーズやNASCAストックカーレース日本大会などが開催されたこともありました。
2017年に大規模改修が行われ同年12月より7年ぶりにコースが再開
Honda Racing Thanks Dayにおいて佐藤琢磨が、同年のインディ500を制した優勝車による凱旋パレード走行を行い、7年ぶりにレーシングカーが本格的に走行しました。
オーバルトラックの施設データ
- 所在地 ところ 栃木県芳賀郡茂木町
- 所属施設/所有者 株式会社モビリティランド(Honda子会社)
- 指定管理者/運営団体 株式会社モビリティランド。
- 開設 1997年 2017年改修
- 設備(規格) FIA国際公認高速周回路。
- 設備概要 一周2.414Km(1.5マイル)オーバルコース
- 舗装 アスファルト、
- コーナー半径 160&220mR
- 曲線部最大バンク角 10度
- 直線部 600mx2カ所
- 幅員 25m
- 付帯設備 管制塔、管理棟、パドック、有料駐車場、
- 営業(公開日) 年中無休(※注、コース整備のため臨時休園日有り)
- 通常入場料、おとな(高校生以上1,000円/1人、子ども(小学生以上)500円/1人、幼児300円/1人、(※但し、レースイベント開催時は変更となる場合有り)
- 有料駐車料金 1000円/1回・1日/4輪、500円/1回・1日/2輪、1500円/1回・1日/バス(大型・中型・マイクロバス共通)、(※但し、レースイベント開催時は変更となる場合有り)
- 施設利用レンタル走行料;スポーツ走行料金はこちら
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
オーバルコース
次項のMadison International Speedway をモデルにしてデザインされたといわれています。
カントが10°と浅くバンク走路というよりは"競馬場(Race Course)のようなオーバルトラックと言った方がよいかもしれません。
茂木町の観光案内
エピローグ 時代と共に進化してきたアメリカン・スピードウェイ
American Speedwayはオーバルコースを超高速で周回して、所要時間を競うレースのためのRace Courseです。
Race Courseの名が示すように、もともとは競馬場(Race Course)からヒントを得て作られた自動車レース場(circuit;周回路)で、有名なIndianapolis Motor Speedwayでは走路をレンガで敷き詰めて舗装された初めての専用の自動車レース場として生まれ、地方ではダートトラックの競馬場?そのものでも周回レースが盛んに開催されるようになりました。
1948年NASCAの誕生で...
第2次大戦後の1948年にビル・フランス・シニアとエド・オットーの2人が中心になってデイトナビーチでNASCA(National Association for Stock Car Auto Racing全米自動車競争協会)という興行団体を立ち上げて、デイトナビーチの文字通り浜辺を利用した非常設サンドトラックで草レースを開催して爆発的な人気となり、後述するように1957年の常設オーバルトラックDaytona International Speedway建設につながるわけです。
勿論それ以前からのOval Trackは各地にあり、そのほとんどはdirt courseでオープンして、中には地方の本物の競馬場(Race Course)で周回自動車レースが開催されていたこともあります。
- 1903年!Milwaukee Mile dirt courseでオープン(1909年のIndianapolis Motor Speedwayより古い!)
- 1946年 Richimond International Raceway dirt courseでオープン
- 1947年 Martinsville Speedway dirt courseでオープン
1908年のフォード・モデルTの発売開始で急激にモータリゼーションの波が押し寄せてきて、地方をつなぐdirt 主体のrough roadが問題となってきました。
1923年になって国道システムの設置が提唱され1926年に"ルート66"などの連邦最初の国道が完成して第2次大戦前の1937年にはほぼ現在の国道網が完成していました。
1950年代に入りNASCA誕生以前から各地にあった古いdirt courseもコンクリート舗装されるようになりました。
フリーウェイ時代の到来でmiddle mile course とSuperspeedway が脚光を
1956年に連邦補助高速道路法が成立してInterstate Highway がアメリカ全土で建設整備されるようになり、アメリカもハイウェー時代となりました。
28度のハイバンクを持つBristol Motor Speedway などの一部の例外を除きこれ以降に建設されたSpeedwayは1.5mileのmiddle mile Course以上の大型施設が増えて、特に70年前後のBig4隆盛期にはDaytona International Speedwayなどの巨大施設が続々と建設されました。
この頃はフルサイズのアメリカン量産マッスルカーの改造車で行われるストックカー・レースが主流でした。
middle mile Course(1.5マイル:2414m)
- 1960年 Atlanta Motor Speedway、Charlotte Motor Speedway 、
- 1971年 Las Vegas Motor Speedway
Superspeedway (Higt Bank Long Course)
- 1959年 Daytona International Speedway
- 1968年 Michigan International Speedway
- 1969年 Talladega Superspeedway
- 1971年 Pocono Raceway
シルエットフォーミュラ(レーシングカー)の時代に...
1971年シーズンからは空力付加物の制限とホモロゲーション(英語版)取得のための最低販売台数が大幅に引き上げられたため、...また同時期に発生した第一次石油危機の影響と自動車排出ガス規制の強化、...1960年代のような有鉛ガソリンの使用を前提とするフルパワーエンジンのマッスルカーの市販が次第に難しくなった事情なども重なり、...パイプフレームに金属製カウルを架装し、レース専用エンジンを積む現在のような車体が主流となった。《Wikipediaより引用》
20世紀末から21世紀初頭のショートトラックへの回帰
2000年前後に、TOYOTA等の輸入小型車の台頭と米国車のダウンサイジングが一層加速され、さらに高速化しすぎたレースに対する反動で1997年のAuto Club Speedway を最後にSuperspeedway熱は冷めて?変わってコースが一望できる大都市近郊のmiddle mile CourseとHigh speed Short Trackが見直されて、新たな建設ラッシュとなりました。
一方では、アクセスが悪く観客収容力も小さいローカル施設は閉鎖されて廃業していきました。(※1)
参※1)当サイト関連記事 語り継がれている世界のバンク跡はこちら。
High speed Short Track
- 1990年 New Hampshire Motor Speedway 、
- 2006年 Iowa Speedway
何れも、track全周を取り巻く巨大なスタンドを備えていて10万人以上規模の収容力を持っています。
middle mile Course
- 1995年 Homestead-Miami Speedway, HMS
- 1996年 Texas Motor Speedway
- 2000年 Kentucky Speedway
- 2001年 Chicagoland Speedway 、Kansas Speedway
これら以外にも、後述する日本のMOTEGIやイギリスのロッキンガム、ドイツのユーロスピードウェイなどが建設されましたが、MOTEGIを除き、自動車関連産業のPGとなったり、廃止されたりして現在NASCAレースの年間カレンダーに乗っているレギュラー開催地は米国内の24か所となっています。
参※Wikipedia関連記事 オーバルコースはこちら。
※ American Speedway 走路基本データ一覧(OpenOficeデータ) american_speedway2.ods はこちら
公開:2020年7月23日
更新:2022年9月10日
投稿者:デジタヌ
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