国土交通省試験走路 《バンク伝説Navi》
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前書き(要約) 旧・谷田部テストコースの隣にあるもう一つのバンクを Google earth で覗いてみると...
28°のバンクを持つ1周約6㎞の3車線の高速周回路を備えていて、試験路を担当する当所・土木研究所は「内務省土木局の道路材料試験所」が始祖となった組織です。
一周約6㎞の設計速度120㎞/hの3車線の高速道路規格のオーバルトラックには延長700mのシェルター型の模擬トンネルが設けられていて、換気装置、照明器具、緊急道路情報掲示板、消火設備などの道路設備の実証試験が行われています。
※この施設は非公開施設です、一般人の入構・見学は出来ません!
(※)旧谷田部のテストコースについては当サイトシリーズ記事 嘗てあった谷田部テストコースとは をご参照ください。
※以下用語については 当サイトシリーズ記事プルービンググラウンドについての走路用語と解説 を参照ください。
国土交通省・国土技術政策総合研究所・試験走路
Official Website http://www.nilim.go.jp/
※Google earth Mode(航空写真モード)で閲覧するとコースの全容を確認することができます。
試験走路の施設データ
- 所在地 茨城県つくば市旭1番地、
- 所属施設/所有者 国土交通省 /国土交通省。
- 指定管理者/運営団体 国土交通省国土技術政策総合研究所。
- 開設 2001年
- 自動車専用道(高速道路規格準所)3車線・最高速度、100、&120Km/h
- 敷地;延べ面積;周囲約9.2km約 1.46K㎡(約44万3千坪)
- 設備概要 左回り3車線 一周約6Km(車線センターマーカーライン付き) 異形コース
- 直線部 長さ 西直線部約2.2km 東直線部約950m(本線)
- 曲線部最大バンク角 北バンク;約28度/・147.5R/設計速度100km/h。南バンク;約27度/・222.5mR設計速度120km/h 導入曲線部在り。
- 幅員約13m/直線部(3車線路側帯付き)、約23m/曲線部(内側路側帯付き)
- 舗装 アスファルト、コンクリート、煉瓦、
- 付帯コース スキッドパッド、ダートトラック(未舗装路)、各種舗装路(コンクリート、各種アスファルト、煉瓦舗装路、石畳舗装路、など)
- 南バンク内に往復4車線模擬交差点設備あり。1車線100R定常円旋回コース、
- 付帯設備 管制塔、管理棟(本館)、食堂、宿舎、パドック(試験路整備場&スタッフ控え室)、整備工場、給油所、急速受電設備、資料館、研究所、屋内試験設備(実験棟)、シェルター通過型屋内実験設備。
- 施設利用レンタル走行料;部外者貸し出しは行っていません(但し施設見学は受け付けている!2名以上40名以内)(見学受付時間午前;9:00~12:00、午後の部13:00~17:00迄の各3時間程度)
3車線高速(道路)周回路
ひょうたん型をした変形オーバルコースで、両端に28°と27°の急峻なバンク部を持ちますが、コース自体は高速自動車道を模した走路なので、設計速度(平衡速度(※1))はそれぞれ100・120km /hと一般高速道路と変わりません。
両端のバンク部を除く中央部の直線部分は、往復6車線の高速道路を模して、各種看板の視認性の確認や実証試験に使用されていますが...
この区間は車両右側通行の往復路になっています!、しかも右側通行であるにもかかわらず、走行車線は中央分離帯側、追い越し車線が中央車線・右側車線といった変則配置の高速道路となっています。
これは両端のバンクがプログレッシブカントとなっていて、最外周の走路が120㎞/hで平衡速度となるように逆時計回りで運用されているためです。右回りで運用されているVWの超高速周回路(※2)と反対の構成になっているわけです!
参※1)当て舵をしなくてもハンドル中立で走行できる速度!
参※2)当サイト関連記事 Volkswagen AG Testgelände Ehra-Lessienはこちら。
国土交通省・つくばトンネル?
この施設の目玉の一つに延長700mの国交省つくばシェルター?があります。
周回路南ターン出口から外側車線が分岐してシェルターが短絡路のような配置になっています。
このシェルターは高速道路のトンネルを模していて、トンネル内の、舗装、壁面材、天井構造、換気設備、消火設備、緊急表示器、照明器具など高速道路のトンネルに必要な設備の実証試験を行うために使用されています。したがって最高速度120km/hでの通行も可能となっています。
国土交通省・国土技術政策総合研究所とは
住宅・社会資本分野における唯一の国の研究機関として、技術を原動力に、現在そして将来にわたって安全・安心で活力と魅力ある国土と社会の実現を目指す<公式サイトより引用>
を理念に置き。
国土交通政策の企画・立案、普及を支える研究開発...
災害・事故対応への高度な技術的支援と対策技術の高度化...
地方整備局等の現場技術力の向上を支援...
政策形成の技術的基盤となるデータの収集・分析・管理、社会への還元...<公式サイトより引用>
旧土木研究所が始祖
茨城県つくば市旭1番地にある旧土木研究所が本部・旭庁舎となり環境・河川・下水道・道路研究部門の3部門が実務を行っている。特に試験路を担当する当所・土木研究所は「内務省土木局の道路材料試験所」が始祖となっている。
他に立原庁舎(建築・住宅・都市研究部門):茨城県つくば市立原1、横須賀庁舎(管理調整、港湾・空港・沿岸海洋部門):神奈川県横須賀市長瀬3-1-1がありそれぞれの地で研究開発を行っている。
研究の一環として一周約6㎞の「試験走路」(中高速周回路)を設置し、主に高速自動車道の設備を実大トンネル実験施設(長大実物大トンネル型シェルター路)を持つと南北ループ路を持つ、高速試験周回路で実物検証試験を行っている。
屋内研究棟も兼ねた実大トンネル実験施設
東側直線路に設けられた総延長700mにも及ぶ「トンネル型シェルター路」は世界屈指の規模を誇るシュミレーション設備で、照明、換気システムの実証はもとより、濃霧、や凍結路面、降水装置による豪雨に対する道路浸水試験、などの様々な実物試験が行える施設となっている。
一般車両の高速道路走行のシュミレーション
一般車両の高速道路走行のシュミレーションが試験目的なので、一般的に道路建設に用いられている各種舗「コンクリート、一般舗装用アスファルト、透水性アスファルト」などの現在広く用いられている「一般道」用の舗装材の開発・試験などを行っている。
施設一般公開
科学技術週間一般公開、つくばちびっこ博士一般公開、「土木の日」一般公開など年間36日/9回程度の一般公開が設定されている(公式イベントガイドはこちら。)
その他、年間を通して施設見学を受け付けている。(2名以上・40名まで、要事前申し込み。)
※7名以上の場合は「マイクロバス」など「施設見学移動用コミューター」を準備すること。
国土技術政策総合研究所・試験走路のロケーション
ところ 茨城県つくば市旭1番地、
国土技術政策総合研究所へのアクセス
鉄道・バスなどの公共交通
もよりの駅
つくばエクスプレス「研究学園」駅
バス停
研究学園駅よりバス「土木研究所バス停」下車すぐ前
マイカー利用の場合
※一般公開日は公共交通機関をご利用ください!
首都圏中央連絡道つくば中央IC.より県同19号・国道408号経由 約13分/8.2㎞
常磐自動車道谷田部ICより県道19号経由 約19分/12Km
公開:2018年8月11日
更新:2022年9月26日
投稿者:デジタヌ
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