音・道・楽・人 分室『旅するタヌキ』

高槻現代劇場 《 ホール 音響 ナビ 》 

,

Official Website http://www.city.takatsuki.osaka.jp/bunka/theater/index.html

高槻現代劇場のあらまし

野見町の同じ敷地内にある1964年開館の市民会館大ホールと、1992年開館の文化ホール(中ホール)の2つの建物が「高槻現代劇場」。

高槻現代劇場のロケーション

ところ   大阪府高槻市野見町2-33

高槻市と周辺にある観光スポットについてのトリップアドバイザーの 口コミ ナビはこちら。

高槻現代劇場へのアクセス

最寄りの駅  阪急京都線「高槻市駅」から徒歩5分、JR京都線「高槻駅」から徒歩12分

高槻現代劇場がお得意のジャンル

大ホール

オーケストラコンサート,バレエ公演以外にもミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

中ホール

舞台演劇以外にも歌謡歌手の歌謡ショー、エンタテイナー・懐メロ歌手のワンマンショー、、演芸・寄席、等大衆芸能に特化した興業を行っている。

施設面から見た高槻現代劇場 の特色

(詳しくはこちら公式ページ)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

大ホール

(公式施設ガイドはこちら)

2フロアーの大ホールは、巨大映画館と言った趣、1階後部には映写室が鎮座坐し、壁面は前半がタイル張り、後半は塗装仕上げのコンクリート壁といういわゆるエコールーム(※1)紛い仕様になっており、後半壁面に音響拡散体(※2)として巨大な錠剤状?をしたオブジェが張り付けられている。

ホール客席周囲のフロアー面から1、8m以内の壁面は、脇花道背面壁を除いて完全フラットの完全並行面となっている!

つまり聴取位置(着座した時の頭;耳の高さ)で、1階メインフロアー「け列」から「の列」の17列、2階全列でホール横断方向の定在波(※3)が盛大に?生じているわけで、悲惨な状況なのだが、非常に巧妙な手口?で一部の座席でしか重大障害が発生しないように対策(逃げ)を講じてある。

巧妙な定在波隠し?

具体的には、基本周波1周波の「節」に当たる中央部と両側壁間際、そして「腹」に当たる各列10番席と11番席の間、および32番席と33番席の間を通路にしてある!これでミステリースポット(※4)発覚?は避けられるわけであり、オーチャードホール2階バルコニー(※ホールナビはこちら。)などで用いられている「荒隠し手法」のひとつである。

巨大映画館スタイルにしては高い天井

美点は1・2買いともに天井が高い点。と2階バルコニーの一部を除き、壁際は通路にしてある点。

これで初期反響(※5)による壁際族?はごく一部を除いて生じていない。

ホール音響評価点:得点48点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点21点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点10点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点14点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

総評

ウーン...。

算出に用いた値;

定在波評価

基礎点B1=配点25点ー障害発生エリア数3=22点

定在波障害顕著席数;16(8席/2Fさ~せ列中央部、8席/2Fさ~せ列両側壁間際)

初期反射対策評価

基礎点B2=素材基礎点12点ー障害発生エリア数2=10点

初期反射障害1 壁面障害席 ;8席(8席/2Fさ~せ列両側壁間際)

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;8席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数4=16点

眺望不良席数;110席/1F平土間中央部あ~お列座席

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;16(8席/2Fさ~せ列中央部、8席/2Fさ~せ列両側壁間際)

音響不良席その2 初期反射障害1 壁面障害席 ;8席(8席/2Fさ~せ列両側壁間際)

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席)

重複カウント ;ー8席

音響障害席総計;126席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

ホール音響評価点:73点

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

内訳

定在波対策評価点:38点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:10点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:15点/20点満点

客席配置 10点/20点満点

中ホール

(公式施設ガイドはこちら)

1992年完成の中ホールは、最新流行の客席と一体化する可動プロセニアム、可動反響板を設備しており、1スロープの疑似シューボックスコンサートホールとして機能するはずだった...。

客席平土間部分の客席最前列3列は可動床でオーケストラピットに転用できる設計。

仮設有料能舞台セットを準備している。

壁面は表面加工したコンクリート壁材

客席頭上部分に山型の木質パネルをあしらい、音響拡散として後期残響に配慮はしてあるが...。

残響で暑げそうする前に、客席周囲壁面が垂直完全並行!では定在波の荒しである。

こちらは、大ホールとデザイナーが異なり、「申し送り」がなされていなかったせいで、定在波障害に対する「逃げ」的手法は皆無!

このような閉鎖空間では「能狂言」公演などは反響渦巻不可能だと思われるのだが?

ホール音響評価点:得点48点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点19点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点12点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点13点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

総評

...。

算出に用いた値;

定在波評価

基礎点B1=配点25点ー障害発生エリア数3=22点

定在波障害顕著席数;72席(36席/1F中央18・19番x全列、36席/1F10番&27番全列)

初期反射対策評価

基礎点B2=素材基礎点12点ー障害発生エリア数0=12点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数4=16点

眺望不良席数;36席/1F平土間中央部座席

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;72席(36席/1F中央18・19番x全列、36席/1F10番&27番全列)

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー6席

音響障害席総計;102席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

ホール音響評価点:77点

内訳

定在波対策評価点:30点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:10点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:12点/20点満点

客席配置 20点/20点満点

402号集会室

平土間講堂スタイルの4階の402号集会室(250席設置可能)は天井も高く、小さな舞台(演台)があり、ピアノ等のリサイタルや、アンサンブルのコンサートにも使える設備だが、防音設備が完備されていないので、4階・3階フロアーを借り切る必要がある。(ホール管理者と事前協議が必要)

この施設では最もコンサートに適したルームであるが、惜しまれる>

高槻現代劇場 の施設データ

  1. 所属施設(所有者) 高槻現代劇場
  2. 運営団体(指定管理者) (一財)高槻市文化振興事業団。
  3. 開館   1964年/大ホール/市民会館、1992年/中ホール/文化ホール

 

市民会館・大ホール

  1. ホール様式 『シューボックスタイプ』プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 収容人員 1564名
  3. 舞台設備 間口19m 奥行き10m 高さ9.5m、可動反響版、
  4. その他の設備 

    楽屋1(6㎡)、楽屋2(9㎡)、楽屋3(43㎡)、楽屋4(12㎡)、楽屋5(32㎡)、楽屋6(50㎡)

各種・図面・備品リスト&料金表

文化ホール・中ホール

  1. ホール様式 『シューボックスタイプ』多目的ホール。
  2. 収容人員 602席(車いす席4席含む)
  3. 舞台設備 間口21.7m 奥行き11.5m 高さ10m 、可動プロセニアム、可動反響版、仮設能舞台・仮設花道
  4. その他の設備 

    楽屋1(33㎡)、楽屋2(31㎡)、楽屋3(69㎡)

各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設・その他 

館内付属施設 
  • 市民会館館内施設;集会室、
  • 文化ホール館内施設;展示室、応接室、会議室、和室、リハーサル室、

施設利用ガイド

デジタヌの独り言・お節介

大ホールについて

淀川以北の都市は映画館形式のホールがお好きらしい?

1964年竣工の大ホールはサスガに時代を感じさせ、当時の多目的会館の造りそのもの。

基本天井が高い箱形のホールでは有るが、当時流行した?コンクリート壁剥き出し、1階後方上部に「映写室」がある映画館スタイル。

しかも、1・2階とも壁際一杯迄設置した客席!

これでは、「窓際族」ならぬ「壁際族?」は観劇や音楽鑑賞処ではないだろう!

この機会に全面改修を!

お見舞いは申し上げるが、1981年施行の新耐震基準に適合していない構造物でもあり、実際にステージ天井や、ホール内壁のたいる剥離などの被害が生じていることだし、この際に、(1年以上の)長期休館し全面的に改修することをお勧めする。

床面1.8m以内の内装を木質グルービングパネルパネル(※2)、スラント設置に換装するか、壁面全面にプラスターボード(※6)製の異形(屈曲&凹凸化)反響板を架装するとかの前面改修が望まれる。

中ホール

1992年完成の中ホールは、新しいだけ有り最新の仕掛けも施されているが、基本は巨大映画館?。

シューボックススタイルを狙ったようだが、敷地が箱形でもこの断面形状では...。

最後部の映写室?が災いし大向こう?では、音楽を聞ける環境ではないだろう!

多少見通しを犠牲にしても、客席スロープはもう少し緩やかにすべきだったのでは無いか。

更に、形だけ真似た天井反響版などより、折上小組格天井風(※7)にというか通常の公会堂スタイルのコーナーをラウンドさせた、平天井にすべきであったように感じた。

商業映画館のデザイン手法で設計した「公共ホール」

公共ホール設計ど素人?の映画館しかデザインしたことのないような設計事務所に、これまたど素人の役人が「全く見当違いの基本仕様」を提示した結果がこのような悲惨な結末を招いたのであろう。

(一財)高槻市文化振興事業団は全く酷い施設群の指定管理者を仰せつかった物である、ご同情申し上げる。

老婆心ながら、建て替え計画について

高槻市とは?

推定人口35万2千人/2015年。

大阪市の通勤圏。

高槻-大阪 19分/260円/21.2km/JR

周辺の公共ホール

長岡京記念文化会館 (※紹介記事はこちら

高槻-長岡京 10分/11.5Km/220円/JR

兵庫県立芸術文化センター(※紹介記事はこちら)

高槻-西宮北口 33分/33.8km/370円/阪急

京都コンサートホール・大ホール(※紹介記事はこちら

高槻市-北山 37分/29.7km/540円/阪急・京都市営地地下鉄。

市当局では2015年度以来、新耐震基準に適合していない建物で築後50年を経過し、老朽化した大ホール棟を建て替える計画が有るようだが。

高槻市のロケーションを考え、中途半端な多目的ホール建設は控えられた方が良かろう!

このエリアに以外と無い「モダン芝居小屋」案

ロケーションを考えると、今更「コンサートホール」は興行的にいかがな物か?

あの「ザ・シンフォニーホール」(※紹介記事はこちら)でさえ、後発の「兵庫県立芸術文化センター」「京都コンサートホール」に「音楽会」を奪われ運営に活き詰まって、とある学校法人に身売りした昨今。

これだけ(居住者にとって)素晴らしいロケーションでは、自主興業でますます市の財政を圧迫するのは目に見えている。

指定管理者制度は、業務代行制度なので、あくまでも運営主体は市当局であり、(一財)高槻市文化振興事業団が頑張れば頑張るほど、市の支出は増える!】

市民会館大ホールの主な用途成人式?

転出転入が無いものとして2020年に3518人をピークに緩やかに右肩下がりに対象者は減少していく。(高槻市公式サイト資料より)

いずれにせよ、これだけの人数は1984年に完成した総合体育館で何とか収容出来るかどうか。

となると、新市民会館の目的は・情操教育・文化振興の啓蒙目的

ならば、中途半端な(収容人員千2・3百人)程度の多目的ホールを作るより、周辺都市にはないモダン芝居小屋を造ってみてはいかがか?

クラシックコンサートは現有の中ホールでアマチュア・&プロアンサンブル団体を対象に行い。

新たに作るホールは、伝統芸能・演劇に特化して、収容人員千人程度の「モダン芝居小屋」を作られてはいかがか?

以下を例に上げておく。

岸和田市浪切ホール(※紹介記事はこちら

邦楽ホール/石川県音楽堂(※紹介記事はこちら

太白区文化センター/仙台(※紹介記事はこちら)

石川県こまつ芸術劇場 うらら(※紹介記事はこちら)

※参照覧

※1、エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。※本物のエコールームでは定在波対策(平行壁面対策)はしっかり施されています。

※2、音響拡散体・グルービングパネルについては関連記事「芸術ホール設計のセオリーとは?」をご覧ください。

※3-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※3-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※4、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※5、直接音、初期反射音、残響音についての(株)エー・アール・アイさんの解説はこちら。

※6、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※7、格天井 についてのコトバンクの解説記事はこちら

 

公開:2017年10月16日
更新:2019年1月 6日

投稿者:デジタヌ


アゼリアホール 《 ホール 音響 ナビ 》TOPドーンセンター・ホール 《 ホール 音響 ナビ 》...ってドーンなホール?


 

 

 



▲このページのトップに戻る
▲大阪府 の劇場 コンサートホール 音響ナビへ戻る

 

ページ先頭に戻る