狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

彩の国さいたま芸術劇場 《ホール音響Navi》

,

「和と洋」が織りなすハーモニー!?

埼玉県のほこる舞台総合芸術センター「彩の国さいたま芸術劇場」。

2面舞台を備えた大ホール、首都圏屈指の音響を誇るコンサートホール、先鋭的な実験劇場小ホール、そして最新映像設備を備えた「映像ホール」を揃えた「総合舞台芸術センター」が「彩の国さいたま芸術劇場」。

彩の国さいたま芸術劇場 のあらまし

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Official Website http://www.saf.or.jp/arthall/

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

2006年からは、故蜷川幸雄芸術監督のもと、演劇、ダンス、音楽を中心に芸術性の高い作品を創造・上演するほか、「さいたまゴールド・シアター」や「さいたまネクスト・シアター」など公共劇場ならではの取り組みを実施するなど、「創造する劇場」として埼玉から日本全国、世界に向け芸術文化の発信を行っています。<公式Sサイトより引用>

4つの専門ホールと12の稽古場・練習室を備え演劇・舞踊・音楽の公演または練習など、埼玉県の舞台総合芸術センターとしての役割を持っている。

施設群は1995年には第8回村野藤吾賞、第36回BCS賞(建築業協会)を、1996年には日本建築学会賞(作品賞)をそれぞれ受賞している。

彩の国さいたま芸術劇場のロケーション

ところ  さいたま市中央区上峰3丁目15番1号

彩の国さいたま芸術劇場へのアクセス

最寄りの駅

最寄りの駅  JR埼京線与野本町駅西口下車

彩の国さいたま芸術劇場の施設データ

  1. 所属施設/所有者  彩の国さいたま芸術劇場/埼玉県
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)埼玉県芸術文化振興財団/埼玉県。
  3. 開館    1994年
  4. 設計  香山壽夫(香山アトリエ + 環境造形研究所)
  5. ゼネコン JV{(株)間組、大成建設(株)、八生建設(株)}
  6. (音響マジック) ヤマハ/大ホール音楽ホール

付属施設・その他

付属施設 練習室、会議室、舞台芸術資料室、大稽古場、中けいこ場1x2、小けいこ場1x3、大練習室、中練習室、小練習室x4、総合インフォメーション、利用者交流コーナー、託児室、レストランx2、駐車場、舞台芸術資料室、ブッフェラウンジ

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音楽ホールの音響デザイン

公式施設ガイドはこちら

2階桟敷席を持つ芝居小屋風の和洋折衷?のデザインを持つコンサートホール。

壁面処理と音響拡散体に拘ったYAMAHAの習作時代の作品

1990年のいずみホール(ホール音響Naviはこちら。)に始まり1994年の当ホールを手掛けていた頃はYAMAHAの建築音響設計コンサルタントの初期であり、トラディッショナルな「欧風ホールの模倣」の時期であり、最近2010年の小金井 宮地楽器ホール(ホール音響Naviはこちら。)にみられるようなYAMAHAの特色ともなった「徹底した定在波対策(※1)」はまだ確立されていなかった。

明確な基本デザインコンセプトを確立したのは、1998年リュートピア(ホール音響Naviはこちら。)1999年神戸こくさいほーる(ホール音響Naviはこちら。)1999年サンA川南文化ホール(ホール音響Naviはこちら。)辺りで定在波処理の難しさを克服するノウハウを手に入れ、その後の2016年のあおいホール(ホール音響Naviはこちら。)の改修で天井の重要性に目覚めて?以降であった。

特に1990年代初期のころの作品は長田音響設計同様に後期残響に係る「音響拡散」効果を持つ手法(※2)を模索していた頃でもあり定在波に対する備えは甘く、特にホール上下軸高さ方向定在波に対する配慮が足らない場合が多い。

このホールも例外ではなく、各軸、特にホール上下軸高さ方向定在波に問題を抱えている。

フロアー構成と各部の想定定在波の周波数成分

  • 奥行き約25m;7Hz/0.5λ、14Hz/1λ、
  • 間口約18.6m;約9.4Hz/0.5λ、18.7Hz/1λ、28Hz/1.5λ、37.5Hz/2λ、
  • 天井高さ約14,2m;約12.3Hz/0.5λ、24.5Hz/1λ、36.8Hz/1.5λ、49Hz/2λ

※ 赤字は可聴帯域

ホール幅方向横断定在波対策

メインフロアーについては、アンギュレーションパネルで表装された周辺側壁を「スラント設置」で発生そのものを抑止している。(※3)

但し上層部テラス・バルコニー客席部周辺は、丁寧に額縁?で縁取られたビクトリア調度の「垂直壁面」で音響拡散体としての働きと初期反響抑制の効果はあるが、定在波対策としては効果が殆どない壁面であり、プレーンな平行壁による可聴帯域(20~20KHz)内の高調波成分を含む定在波も生じている

シューボックスホールの落とし穴高さ方向定在波

更にこのホールで問題なのはオープンステージ部分と平土間中央部客席上空のヴォールト天井中央部がフラット面であり、天井高さ約14,2m24.5Hz/1λの可聴音域の重低音成分を含む定在波が居座っている!。

目立つ回廊

入ってまず目立つのは客席回りにめぐらされた「和風の2階桟敷回廊」。

奥行きの浅い「軒先・屋根?」がついた和風の回廊が、両側面と客席後方の桟敷席を形作っている。

回廊には「木製格子」をはめ込んだ立派な手摺柵が設えられている。

側壁を見る限りは、「建物の内側」というより「四方を建物で囲まれた屋根付きの中庭」といったところ。

1階メインフロアーデザイン

最前列 A列からD列までの4列が平土間に「ハノ字」配置され、5列目E列から最後部R列までの14列が緩やかな「ハノ字」段床座席となっている。

大向こうも含め客席周囲は通路となっている。

2階桟敷

2段・2列のストレート段床上に配置された大向こう客席を持つメインバルコニーと1列の斜め内向きのサイドテラス席で構成され、サイドテラス席背後壁面には通路が設置されている。(大向こう席背後は壁面)

壁面デザイン処理

2階回廊壁面

低層は、人造大理石で表装された「基壇」風の作りで、上部に張り出した軒先屋根付きの装飾梁との間に磨き柱風に表面処理を施した上下に「巻金」のある2本1対の円柱状の装飾柱が6か所配置され、「立派な額縁」で縁取られたラウンドした塗装仕上げの木質凸面パネルがはめ込まれている、「シューボックスホール壁面のお手本」(※4)のような壁面装飾である。

メインフロアー周辺壁面

客席フロアーに近い低層は2階同様に人造大理石で表装された基壇になっており、2階同様にクリアー塗装された磨き柱風の「角柱」が2階基部の軒を支える梁と基壇をつないでいる。

壁面は上下2段に分かれており、中間に梁が設けられ聴衆の耳(頭)の位置でホール横断定在波が発生しないように、客席スロープに合わせ「内傾スラントさせたプレーンな木質パネル」が上下2段に設置されており、3か所に音響拡散体を兼ねた社殿建築風の装飾が施されている。

ステージ周辺

概ね客席メインフロアーと同じ構成であるが、4本の装飾柱の間は、山形屈曲した凹面パネルがはめ込まれている。

ステージ背後壁面上部は周囲の回廊に合わせ装飾テラスが設置された上層部中央は何故か額縁付きの凹面になっており、まるでパイプオルガンを待ちわびているがようである。

丁寧な設えのホール入口扉

ホール入口の「観音開き扉!」もアンギュレーションのある多段の山形パネルで表装されている。

異形ヴォールト天井とホール最上層部壁面

中間部分にホール側面5本の中間柱とホール後端壁面6か所のアーチ状の梁を持つ5スパンの側面明かり窓付きの教会風のサイドヴォールト部をもち、中央部分はアンギュレーションを持たせた反響板で構成された全体では異形ヴォールト形状(※5)の天井が設えられている。

大向こう最上層部背後壁

全面有孔音響ボードで表装された吸音壁(防音壁)でおおわれている。

キャットウォーク

最上層部には和風の軒がめぐらされ上面は手摺のついたキャットウォークとなっている。

※Google ビューはこちら

総評

1990年に821名収容の大阪「いずみホール」(※ホール音響Naviはこちら)で建築音響設計界に華々しくデビューしたヤマハが、1994年に満を持して登場させたコンサートホールだけあり、「いずみホール」での経験と反省が生かされた素晴らしいホール...。

定在波評価について

前途した通り平土間部分A列からD列の中央部分9番~20番48席で天井高さ約14,2mに相当24.5Hz/1λと倍音列の可聴音定在波が生じているのでエリア点として1点を減点した。

但し、頭部が定在波の節に当たる床面より約1m、波長にして1/14程度浮かんでいるので、ミステリースポットとサプライズスポットはかわしているので、実障害は軽度であると判断して障害席は0査定とした。

同じく2階催踊テラス席においても、壁面デザインで定在波のトリガーとなる初期反響が抑制されているおり、背後壁際には通路が配置され「定在波の節目;ミステリースポット」は一応回避しているので、実障害席は0査定とした。

狸穴総研・音響研究室・建築音響研究調査班・厳選『後世に伝えたい・真の銘ホール50選』に選ばせていただく。

ホール音響評価点:得点91点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点47点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点23点/配点25点
  • ※木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点16点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価;得点5点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※障害発生エリア皆無がなので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数3=47点

定在波障害顕著席数;

定在波「節」部席;0?席

定在波「腹」部席;0?席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が額縁付き木質パネルなので素材基礎点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数1=24点

初期反射障害1 壁面障害席 ;23席/2階T列番全席、

初期反射障害2 天井高さ不足(3m以下)席;0?席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;23席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数2=18点

眺望不良席数;36席/1階平土間中央部座席B~D列9番~20番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;23席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(3m以下)席;0?席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;59席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

音楽ホールの施設データ

ホール様式

 『シューボックスタイプ』音楽専用ホール。

  • 間口約18.6mx奥行き約25mx天井高さ約14,2m
客席 

  収容人員 604席(1階504席、2階テラス100席)

舞台設備
  • オープンステージ、
  • 間口約16mx奥行き9.2mx天井高さ13.5m
その他の設備

 クロークが、2階ロビー、ビュッフェ

施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら

音楽ホールがお得意のジャンル

 オーケストラコンサート、ソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会、小編成の室内楽コンサートなどが行われている。

音楽で催されるコンサート・イベントチケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

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大ホールの音響デザイン

(公式施設ガイドはこちら)

フロアー構成

名称は大ホールとなっているが776席の演劇専用の小規模モダン芝居小屋。

1スロープ2層のシューボックス型演劇専門モダン芝居小屋

最前列から3列までの「ハノ字配列」平土間座席部分(オーケストラピット部)から通路を挟んで緩やかに続く「ハノ字段床席」がQ列まで続き、メインフロアーを形成しており、メインフロアーを取り囲むように周辺壁際には通路が設けられている。

特徴的な桟敷席構成

後部通路を挟んで左右両翼からメインスロープ両側壁まで回り込んだ2列席の高床式サイドテラスを配した1階桟敷席が配置されており、1階後方桟敷はメインフロアーとは異なり扇形段床上に配置された3列シート席となっている。

桟敷席前部には通路と隔てるように転落防止用の「手摺のついた木製の格子柵」が設えられている。

2階桟敷席

1階桟敷部分に重なる形で1階同様の桟敷席が設けられている。

壁面

メインフロアー壁面

メインフロアー側壁(サイドテラス席床囲い)は塗装仕上げのプレーンな木質パネルで表装されている。

桟敷席背後壁面

桟敷席背後は「ふすま風」に壁紙で表装された和装仕立ての壁面になっている。

尚各フロアーサイドテラス席後列RB・LB・RD・LD列の背後は僅かな隙間が設けられている。

大向こう背後壁面

1・2階大向こう背後壁面はメインフロアー側壁同様に塗装仕上げの木質パネルで表装されている。

2階桟敷席屋根?

2階上部には、音楽ホール同様に和風仕立ての垂木で支えた軒があり上面は「キャットウォーク」として用いられている

天井

天井は、一般建築用の天井材で表装されたプレーンな天井で前後・左右それぞれ2本の下面をネットで表装したキャットウォークブリッジが架けられており照明器具の設置に用いられている。

2面舞台

奥行き約38mのステージは奥行き約18m間口14.5mの主・後ろの2面舞台となっており、主舞台は4分割のアダプタブルステージ(※6)になっており4基の大型迫り機構があり、後舞台は4分割のスライディングステージとなっており、大道具などのスピーディーな舞台転換が可能な設備となっている。

主舞台はSTl-7.2m迄沈み、奈落スペースとなる。

「回り盆・仮設花道」の設備は無い!が伝統芸能以外の演劇、オペラ、ミュージカルの公演に最適な造りとなっている

ステージ前面には沈床式のオーケストラピット機構も装備されている。

演劇専用ホールなので反響板などのコンサート対応設備はない。

総評

花道、回り舞台が無いモダン芝居小屋?

はじめから故蜷川幸雄芸術監督を迎えるつもりで気をつかったのか?、2面舞台、スライディングステージを持つ大ホールに、花道類(本花道、仮花道)が無い!

「da埼玉」で伝統芸能を無視するとはどういうこと?

関東一円で、800席前後の適当な規模のモダン芝居小屋が殆ど無い現状で、せめてここには伝統芸能対応のモダン芝居小屋が欲しかった、惜しまれる点ではある。

ホール音響評価点:得点84点/100点満点中

※680席のオペラハウスとしての評価

§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点18点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点13点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※重大障害を通路と「ハノ字配列段床」でうまくかわしているの基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;0席

定在波「節」部席;0席

定在波「腹」部席;0席

重複カウント ;ー0席

定在波障害顕著席総計;0席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が木質プレーン壁なので素材基礎点23点とした。

基礎点B2=素材基礎点23点ー障害発生エリア数4=21点

初期反射障害1 壁面障害席 ;52席(16席/1階T列全席、36席/2階W列全席、)

初期反射障害2 天井高さ不足(3m以下)席;64席(24席/1階RB・LB列全席、40席/1階S・T列全席、)

重複カウント ;ー16席

音響障害席総計;100席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数4=16点

眺望不良席数;0席/1階平土間中央部(オ‐ケストラピットとして未使用)

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席(オ‐ケストラピットとして未使用)

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;52席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(3m以下)席;64席

重複カウント ;ー16席

音響障害席総計;100席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

大ホールの施設データ

  1. ホール様式 『扇形タイプ』プロセニアム型式舞台芸術ホール。
  2. 客席   収容人員 776席(オーケストラピット使用時/680席)1Fフロアー&桟敷席/610席 2F桟敷席/166席
  3. 舞台設備 可動プロセニアム(間口 約12.7?14.5m)高さ 9.0m、2面舞台(奥行き - 主舞台18.18m  後舞台18.18m)(主舞台)迫り4基・沈下床1基、(後舞台)沈下床3基、スライディングステージ1基、オーケストラ迫り1基、奈落有効深さ - 7.2m
  4. その他の設備 小楽屋x4,中楽屋x2、大部屋x2、クローク・ビュッフェがあ
  5. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら。
大ホールがお得意のジャンル

オペラ・バレエ公演以外にもミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

大ホールで催されるイベントのチケット情報

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小ホールの音響デザイン

(公式施設ガイドはこちら)

平土間のオープンステージを囲む様に3面に観客席が配置され、可動床設備で平土間にも観客席が設置で来、「落語」から実験劇まで幅広く対応できる小劇場。

すり鉢状・扇形段床上配列座席

すり鉢状・扇形段床上配列座席と壁面に広大な遊び(通路)を設けることにより、エンドステージ、センターステージに限らず客席上での定在波障害を駆逐している!

中央部平土間座席が千鳥配列になっていない点が惜しまれるが、大きなホール容積を生かした好デザインで、見かけによらない、音響を持つ小ホールに仕上がっている。

ホール音響評価点:96点

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

※346席のエンドステージ小ホールとして評価

内訳

定在波対策評価点:50点/50点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:25点/25点満点

客席配置 18点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:3点/5点満点

小ホールの施設データ

  1. ホール様式 馬蹄形演劇ホール。
  2. 客席   収容人員 座席数は266席・298席・346席の可変式、可動床、
  3. 舞台設備 オープンステージ、間口 - 7.9m、高さ - 11.5m、奥行き - 約7.3?14.9m、迫り3基
  4. その他の設備 、少楽屋、大部屋x2
  5. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら。
小ホールがお得意のジャンル

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。

小ホールで催されるコンサート・イベントチケット情報

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映像ホールの音響デザイン

(公式施設ガイドはこちら)

AVホール。小さなオープンステージも設備されており、

映画の試写いがいにも、シンポジウム等にも使われている。

コンサート使用は考えていないので、音響的には定在波対策と初期反響低減が主。

ちなみな変形ホール形状で狭い部屋に付きものの定在波を美味く押さえ込んでいる。

壁面は天井も含め客席全周に渡り音響ネットで表装された「吸音壁」となっており極めて「ドライ」な空間となっている。

座席をすり鉢状には位置し「全席千鳥配列」を実現し視認性は極めて良い映像ホールと成っている。

AVルームに対するYAMAHAの理想像を具現化した優秀な「サラウンドAV空間」である。

ホール音響評価点:92点

定在波対策評価点:48点/50点満点

初期反射対策評価点:23点/25点満点。

客席配置 25点/25点満点

映像ホール

  1. ホール様式 『扇形タイプ』。
  2. 客席   収容人員 150名 客席前列千鳥配列。
  3. 舞台設備 
  4. その他の設備 ドルビーサラウンドシステム、プロジェクタシステム、150インチ透過型スクリーン
  5. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら

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デジタヌの豆知識と所見

ハッキリ言ってこの施設は、さいたま市民、埼玉県民、両方から余り支持を得ていない!? 

歴史的経緯(デジタヌの知っておきたい豆知識)を参照頂けばご理解いただけると思うが、武蔵国のうち浦和宿の属する足立郡などで大宮県となり浦和宿に県庁が設置され、「浦和県」に改称され 其の後、浦和県、忍県、岩槻県が合併し、埼玉県となり暫定的にそのまま「浦和宿」が県庁所在地となり、岩槻城は取り壊され、入間県(旧川越藩)と合併し旧浦和県庁舎が埼玉県庁舎となったt。...ああややこしい!

で「彩の国さいたま芸術劇場だと...ざけんじゃネエゾー!」である。

『やっぱり、さいたま市(旧・浦和宿)が中心かヨ!「さいたま芸術劇場」なんて名前つけるんだったら、埼玉県の予算(予Xと言っても決して余分に余っていません!)使わずに、「さいたま市」に作らしゃ いいじゃないか!』...である。

旧埼玉県戸田市民 デジタヌ

ホール3つと試写室?は欲張りすぎたのでは?

何れも、アマチュア団体や、小劇団からは要望の多い規模のホールだが、プロモーター、呼び屋(weblio辞書)からは敬遠される規模。

さいたまスーパーアリーナが有るので、あえて小規模ホール群を作ったのであろうが...。

まあ「da埼玉」にサントリーホール並みの施設を作っても、わざわざ都内からは出かけてこないだろうし(所沢さん御免なさい?)。

いっそのこと、呼び屋の喜ぶ「4000人収容規模の超巨大オペラハウス」1館だけ作るとかで良かったのでは?

音痴揃いの評議員で当てにならない事で有名な優良ホール100選?にも選ばれてはいるが...。

彩の国さいたま芸術劇場のある埼玉県・さいたま市とこれ迄の歩み

さいたま市

埼玉県の南東寄り荒川に面した市。

推計人口、1,290,029人/2018年4月1日。

大宮駅-浦和(駅)約6分/170円/JR湘南新宿ライン/6.1km

大宮-東京 33分/550円/JR上野東京ライン/30.3km

過去には「ださい玉」と呼ばれ、最近では「さいたまポーズ」で売り出している埼玉県の県庁所在地。

彩の国さいたま芸術劇場これまでの歩み

1925年 埼玉女子師範学校が別所に移転した跡地に岡田信一郎の設計で着工。

1926年 11月6日完成。東日本では日本青年館に次いで2例目の公会堂とオープン。

太平洋戦争後は一時進駐軍に接収され、埼玉軍政部が置かれた。

1963年(昭和38年)に新築工事着工。

1966年(昭和41年)落成。

2015年(平成27年)10月1日 大規模改修工事の為休館

2017年(平成29年)3月31日リニューアルオープン。

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公開:2017年10月17日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


ミューズ/所沢市民文化センター《ホール音響Navi》 TOP川口総合文化センター・リリア 《ホール音響Navi》


 

 

 



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