音・道・楽・人 分室『旅するタヌキ』

サントリーホール《ホール 音響 ナビ》ウィスキーに酔いしれる だけでなく音楽にも酔いしれてほしい そんなサントリーの思いが篭っているホール

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サントリーの企業理念「金からは何も生まれない、優れた人材が素晴らしい業績を生む!」というフィロソフィーで社内の新人教育の一環としてのコンサート鑑賞会などにも利用しているホール。

日本外交の拠点赤坂1丁目、「六本木一丁目交差点」の奥隣り、高級コンドミニアム街にある、オーケストラの殿堂「サントリーホール」。

国内・海外を問わず訪れるオーケストラ・聴衆はアジアを代表するクラシック音楽の殿堂サントリーホールの魅力に魅了されている

序奏と前奏曲 サントリーの企業理念の具現化

「金からは何も生まれない、優れた人材が素晴らしい業績を生む!」企業理念に基ずくサントリーは、「どこぞやらの光学屋」とは違い「金をため込んで、社内留保を増やす」のではなく、「優れた人材・優れたアイデア・優れた技術力」を社内に蓄え、「優れた製品」を世に出してきた企業である。

そんなサントリーご自慢のサントリーホール!

社内の新人教育の一環としてのコンサート鑑賞会などにも利用されているホール。

サントリーホールは、東京で最初のコンサート専用ホールとして、「世界一美しい響き」をコンセプトに1986年秋に誕生しました。それは当時サントリー株式会社の社長であった佐治敬三の永年の夢の実現でもありました。...

サントリーホールは毎年、約550の公演に60万人規模のお客様にご来場いただいています。...<公式サイトより引用>

日本の楽壇の重鎮 堤剛御大((公財)サントリー芸術財団理事長)が館長を努めていることでも有名なホール。

日本のオーケストラ界の殿堂

外来有名オーケストラ公演、読売日本交響楽団など在京オーケストラの定期演奏会、トップ・アマチュアオーケストラ(※関連記事はこちら)の演奏会にも好んで使用されている。

サントリーホールのロケーション

所在地  東京都港区赤坂1丁目13番1号

六本木一丁目交差点に面したサントリーホールは謂わば東京のおへそに当たる場所。近くには在日米国大使館、在日スペイン大使館、在日スウェーデン大使館、在日サウジアラビア大使館、シリア・アラブ共和国大使館、少し離れて在日ロシア連邦大使館、在日フィリピン大使館、外務省外交史料館、と日本外交の中心地でも有り、ホールを挟む様にアークヒルズ、アークタワーズイースト、アークヒルズサウス、そして道を挟んでtemple townhaouse

、等の高級コンドミニアム、少し離れてホリエモンで一躍有名になった超高級コンドミニアム六本木ヒルズ、テレビ東京が入る六本木グランドタワー、アークヒルズサウスタワー、仙石山森タワー、と商業地域でも有りANAインターコンチネンタルホテル、.ホテルオークラ、東京プリンスホテル、グランドハイアット東京等の高級ホテル群、さらには東宮御所(赤坂御用邸)国立新美術館、NHK放送博物館、更には東京タワー、国会議事堂と数え上げればキリがなく、桜田門から国会議事堂、六本木2丁目交差点、渋谷へと続く道は、正しく、日本の政治・外交・文化と「富」を象徴する道でありエリアなのである。

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

サントリーホールの施設データ

Official Website http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/

  1. 所属施設/所有者 サントリーホール/森ビル。
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)サントリー芸術財団。
  3. 開館    1986年 (2017年リニューアル)
  4. 設計  安井建築設計事務所・入江三宅設計事務所
  5. 音響設計 By Nagata Acoustics Design 
  6. ゼネコン 鹿島建設
  7. 内装 音響施工 内外テクノス
  8. 音響設計 永田音響設計

付属施設・その他

  1. 付属施設 リハーサルルーム、アーティッストラウンジ、ホワイエ、ドリンクコーナー、「アーク・カラヤン広場」その他。
  2. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら

第1曲 『大ホール』の音の秘密はプラシーボ効果?

永田音響設計が手がけた、ワインヤード型コンサートホールの原型、とも言える作品であり、現在ワインヤード型コンサートホールのスペシャリストとして永田音響設計の名声を築く礎となった初期の出世作!の一つ。

意外と奇をてらわない堅実なデザインのブドウ畑

公式施設ガイドはこちら)

永田音響設計の名声を全世界に広め、その後全国各地、世界各国にこの形式のホールが続々と誕生した!

ホワイトオーク材の壁面

ホワイトオーク材の壁面は何故かホール最上層部でわずかに内側にスラントしている。

(※1966年 埼玉会館(※ホールナビはこちら)で同様のオール木壁の手法を見倣ったと見られる。)

音響拡散体の使用

側壁には3角垂形状の音響拡散体を装飾柱として随所に配置し、後期残響(※1)の創出に配慮している。

参※1)当サイト関連記事 第3節 音響拡散に用いられる壁面装飾オブジェ"音響拡散体" はこちら。

大型分割天井反響板

ホール後方に向かって低くなる大型の段付きの分割反響板を用いてオープステージ&平戸間客席部分と天井の間で生じる低域定在波&初期反響を制御している。

(※これもプロセニアムホールの常套手段で当時としても別に目新しい手法では無かった1958年開館の初代フェスティバルホールを引き合いに出すまも無く、1960年代の第一期公共ホール建設ブームの頃作られた「プロセニアム型多目的ホール」では一般的な手法であった。)

コンサートホールの定番パイプオルガン装備

4段手鍵盤とペダル鍵盤、ストップ数74、パイプ数5,898本を有するはオーストリアの名門リーガー社製。

設計当初、パイプオルガンを設置する計画はなかったが、カラヤンの助言で実現した。

所見と総評 

オーソドックスな伝統的手法で堅実なデザインのホール

1982年のザ・シンフォニーホールの設計段階での欧州有名ホール現地調査、1/30スケールモデルによる音響実験が定着して以来、アリーナ形式でない初の「本格的ワインヤード形式」ホールとして誕生したが、アリーナ形式以外の、細部のデザイン技法は「オーソドックスなセオリー」(※3)を踏襲した堅実なデザインで、「奇をてらった斬新なアイデア」は持ち合わせていない。

前途した数々の手法も日本の建築音響学の始祖・佐藤武夫先生が用いてきた手法の「集大成」に過ぎないとも言える。

但し、定在波の引き金にもなる、初期反響(※4)には独自の企業理念?で対処しており、このホールの大成功で、「永田音響設計流」の音響設計手法を確立し、全世界に販路を拡大するために海外戦略の要として米国法人を設立したようである(※5)。

参※3)当サイト関連記事 第6章 オーディトリアムの音響デザインセオリー はこちら。

参※4)当サイト関連記事 『第5章 側壁からの反響の影響と対策 はこちら。

参※5)当サイト関連記事 永田音響設計 のプロモーションビデオ『 最高の音響を求めて』はこちら。はこちら。

気になる箇所も...

「何かちょっと違う」と感じつつも、大金をはたいて出かけた、コンサートが今一だったとは思いたくないのがオーディエンス心理(人情)でもあるので、悪い噂は伝わりにくいのだが...。

ホール音響評価点:87点

87点は前途のオーディエンス心理(人情)と堤館長に免じて、大幅に目を瞑った「プラシーボ評価」だとお考えいただきたい!

チケットを買われる際の参考にしてほいい!(席で失敗したくないなら大田区民ホール・アプリコ!(※ホール音響ナビはこちら)へ.

残念な点も多々....

「残凶2秒異常!」(※6)の都市伝説だけがもてはやされ、恐れ多くて「当ホール」の真実を語る記事は皆無といってよいが、「えこひいき」しないのが当狸穴総研・音響研究工房なので、苦言を呈すると...。

どうしてメインフロアー側壁と各棚田?の側壁までも「人造大理石(レジン合材?)」で表装したのか?、1986年当時といえば、石壁ブームもそろそろ衰退してきたころ...なのに。
但しステージ周辺も含め、対抗する並行面は「内傾スラント」処理で定在波が発生しないようには対処してある。

2017年のリニューアルで、メインフロアー後半部側壁は、アンギュレーションを持たせた木質プレートに置き換えたようだが。

2階LC、RCブロックの両側壁も木質プレートに換装するべきだろう!

参※6)当サイト関連記事 序章 都市伝説「音の良いホール の条件 残響時間2秒以上 」 は本当か?はこちら。

壁面までびっしり詰め込んだ座席

1階メインフロアー大向、2階LC&RCブロック、N田音響のデザイナーさんは指摘した席に一度座られてみるべきである。

もし「なんともなかったよ?」と涼しい顔でお答えになったら、この音響設計事務所も「音痴ぞろいの"へぼ事務所"」としか言えない。

さらに、なぜ平土間部分1列から5列の16~27番席を千鳥配列席にしなかったのか?

ホール関係者の方がご覧になっていたら、ぜひ次回の改修テーマとしていただきたい!(但しN田さんとは縁を切ってYAMAHAさんあたりに相談されたほうが良いかも...)

定在波対策の考察

まあN田音響さんにしては珍しく?定在波と真摯に向かい合ったようで?この点は評価できる。

※以下、音速は室温28℃、海面標準気圧1013hPaの時の348.6m/sec で計算してあります。

側壁平行部分(間口方向)
メインフロアー平土間側壁平行部分(1~4列)
  • 側壁間約21m;
  • 定在波周波数成分;約8.3Hz/1λ、約16.6Hz/1λ、
  • ※両側壁のスラント設置で高次定在波抑止。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避
メインフロアースロープ側壁平行部分(10~23列)
  • 側壁間約24.m;
  • 定在波周波数成分;約8.3Hz/1λ、約14.5Hz/1λ、
  • ※両側壁のスラント設置で高次定在波抑止。
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避
2Fバルコニー・テラス平行部分
2Fバルコニー部側壁平行部分(1~4列)
  • 側壁間約21m;
  • 定在波周波数成分;約8.3Hz/1λ、約16.6Hz/1λ、、
  • ※両側壁のスラント設置で高次定在波抑止
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避

2Fサイドテラス部側壁平行部分
  • サイドテラス部壁間約33m;
  • 定在波周波数成分;約5.3Hz/1λ、約10.5Hz/1λ
  • ※両側壁のスラント設置で高次定在波抑止。
  • ※両側壁の表装(、アンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避。

奥行き方向想定定在波
1F(1F大向こう壁面→ステージ背後反響板
  • 最大奥行き約35m;
  • 定在波周波数成分;約5Hz/1λ、約10Hz/1λ、
  • 客席スロープで抑止
  • ※高次定在波はステージ反響板のアンギュレーションと、大向こう背後壁面処理(波状縦格子・吸音構造)で抑制
2F(2階大向こう壁面→パイプオルガン前面
  • 最大奥行き約49m
  • 定在波周波数成分;約3.6Hz/1λ、約7.1Hz/1λ
  • 客席スロープで抑止。
  • ※高次定在波はパイプオルガン前面のアンギュレーションと、大向こう背後壁面処理(アンギュレーション・)で抑制
平土間床→天井最高部高さ方向
  • 客席平土間部約?m;
  • ※高次定在波はスラント設置天井・のアンギュレーションで抑止・抑制

赤字は可聴音域外低周波振動

参※★)当サイト関連記事  第3章 ホールデザインの基本"定在波の根絶・阻止・駆逐" 法

ホール音響評価点:87点

※2006席(車椅子スペースX6台含む)のコンサートホールとしての評価。

内訳

§1,「定在波対」策評価点:50点/50点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:18点/25点満点

  • 壁面にプレーンな準硬質材(レジン合材)を用いているので基礎点13点とした。
  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。

§3,客席配置への評価点:14点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

§4,残響その2「後期残響」への配慮評価点:5点/5点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

定在波評価

※障害発生エリア席数0席なので基礎点50点とした。

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が木質プレーンパネルなので素材基礎点22点とした。

基礎点B2=素材基礎点22点ー障害発生エリア数3=19点

初期反射障害1 壁面障害席 ;8席/1階23列18~25番)

初期反射障害2 天井高さ不足席;120席(32席/1階RC/LC13~20列2・3&40・41番 、20席/1階21列2~11&32~41番、40席/1階22列全席、28席/1階23列全席)

(※座席表では12列両サイド、20列両サイドが含まれているが、実質影響はないので除外した!))

重複カウント ;ー8席/1階23列18~25番※つまりこの席は避けられたほうが良い!

音響障害席総計;120席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数4=16点

眺望不良席数;60席/1階平土間中央部座席1~5列16番~27番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;8席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;120席

重複カウント ;ー8席/1階23列18~25番

音響障害席総計;180席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

大ホールの施設データ

ホール様式
  • 『ワインヤードタイプ』音楽専用ホール。推定最大間口約33.7mX奥行き約51m
客席   
  • 2フロアー2スロープ 収容人員 2006席、
舞台設備 
  • オープンステージ形式 オーケストラひな壇(可動分割迫り)推定間口約21mX奥行き約12.4m
その他の設備 
  • パイプオルガン、楽屋

サントリーホールがお得意のジャンル

年間を通じ数多くのクラシックコンサートが開催されている。

サントリーホールの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

第2曲 建築音響工学から眺めた『ブルーローズ(小ホール)』

公式施設ガイドはこちら

演奏会場と言うよりは、レセプション会場(宴会場)に主体を置いた平土間のイベントホール。
リサイタルや室内楽の演奏を想定して設計された7分割できる3段階の舞台(演台)を持つ。
大ホール同様、ウィスキー樽を連想させる木材をふんだんに使った側壁、ホール側壁コーナーの面取り処理、側壁上部の装飾梁から折上げた組格子天井、など丁寧な設えの平土間イベントホールではあるが、コンサートホールとしては天井が低いのが惜しまれる。最低3層吹き抜け相当の高さ(※7)が欲しかった。

※7 第4章第1節「高さ方向定在波の音響障害」回避策 はこちら。避けなければならない天井高さは6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19m!

ホール音響評価点:63点(概算暫定値)

内訳

定在波対策評価点:20点/50点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:18点/25点満点

客席配置 20点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:5点/5点満点

ブルーローズ(小ホール)の施設データ

  1. ホール様式 平土間・宴会場タイプ・イベントホール。
  2. 客席   1フロアー 収容人員 432席
  3. 舞台設備 オープンステージ形式、7分割迫り機構付きひな壇。20cm~60cm3段階可変
  4. その他の設備 、楽屋x4、

終曲 豆知識

サントリーホールへのアクセス

最寄りの駅 東京メトロ南北線六本木一丁目駅
東京メトロ銀座線・南北線溜池山王駅

サントリーホールこれまでの歩み

公式ガイドはこちら。)

1986年秋に開館。...

2012年東日本大震災からの復興支援のため「ウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金」を設立、助成事業とコンサート事業を開始。

2016年には開館30周年を迎え、これまでに、カーネギーホールとの提携プログラムや海外音楽大学との交流プロジェクトなど、世界を視野に入れた多彩な次世代育成プログラムを展開している。

<公式サイトより引用>

 

公開:2017年9月10日
更新:2020年12月26日

投稿者:デジタヌ


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