『 建築音響工学総覧 』第7巻・芸術ホールのデザイン(Page 7 )第6章 フロアー構成と天井構造
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★第6章 フロアー構成と天井構造
収容人員はスペース(敷地面積)で稼げ、多層バルコニー・テラスで稼ぐな!
用地確保が困難ならば、大型ホールはあきらめましょう!
★第1節 狭い敷地に大型ホール(客席2,000人超)は禁物!
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多層バルコニー・テラスで収容人員は稼がないこと!
多層フロアー・バルコニー(テラス)席と天井障害への配慮
多層フロアーは階下への影響を考え、できる限り奥行きの浅いテラス風に
収容人員を稼ぐ目的での「3フロアー以上」での「軒先の深い」構造は避けましょう!
せいぜい2フロアーでとどめ、多層バルコニーは避けたほうがよいでしょう。
無理をすると各フロアー、特に天井桟敷や大向こうの天井高さが稼げずに、音響に問題を抱える場合が多くなります。
第3項、「2階以上のテラス」は「軒先程度」に浅くしろ
テラスは壁を背に、壁との間には"通路"を設け浅め(せいぜい2列)で軒先は短く。
第4項 軒先(天井)は高くしろ
- フロアーの場合;最後部通路上で最低2.5m以上。(※711)
- テラスの場合;テラス前端の軒先高さが奥行きの2倍以上or付け根で2.5m以上!
- 各フロアーの大向こうでの十分な天井高さ(2.5m以上)が確保出来ないと、映画館スタイルのワンワンホールに成ってしまいやすい。
参※711)当サイト関連記事 『第7章「低い天井」の影響 はこちら。
★第2節 シートアレンジ
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第1項 客席アレンジ
平土間でも工夫次第で視界は稼げる
※但し定在波抑止の意味では、出来るだけ急峻なスロープを巡らせた方が得策ではあるろ、参考写真では山形天井と組み合わせて平土間ー天井間の平行部分をキャンセルし高さ方向の定在波の発生を阻止している。
A、平土間デザインの小規模ホールの後部座席の視界は「桟敷」を有効に使え
1階桟敷は浅く(せいぜい2列席)、平土間の周囲に同じ高さで巡らせろ

出展:Acoustical Society of America 159th Meeting Lay Language Papers
http://acoustics.org/pressroom/httpdocs/159th/boner.htm
B、千鳥配列座席を有効に使え

This photo of Philharmonie de Paris is courtesy of TripAdvisor
座席を千鳥配置することにより収容人員はほんの僅か(列数の1/2)減少するが、平土間部分や緩やかなスロープでも視界は確保出来るようになる。
さらに視界だけでなく、音響的にも前列の聴衆の頭部による、「直接音の遮断」と「音の回り込み」が防げ良好な音響特性(周波数特性と定位)が得られる。
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★第3節 天井構造
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第1項 シェルター(屋根シーリング)一体成型の天井
シューボックスホールなどでは繊維強化発泡コンクリートを用いた外郭構造物(ホール本体)との一体成型の天井も見られるようになりました。(※例2)
出展:File:Bilkent concert hall.jpg
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bilkent_concert_hall.jpg
第2項「ドーム、ヴォールト」等のアーチ天井
日本でもアーチ、ドーム、ヴォールトは共に古くから良く使われ特に小型ヴォールトは旧・奏楽堂(※ホールNaviはこちら)等でも用いられて、最近でもリハーサルルームなどの小規模多目的ルームではよく用いられる手法です。
第1目「日本のドームは煩(うるさ)い」のが一般的!
構造的(強度的)に有利なドーム型天井は使いたくても安直に使うな!
日本では、ドーム・ヴォールト(※811)等のアーチ構造は「構造力学」上の有利さが強調され、音響に関する考察はされていないのが普通ですが。
※811)、「ヴォールト」デザインについてのWikipediaの解説はこちら。
パラボラ効果でドーム中央に音が集中し悲惨な結果を招きやすい
最近の多くのドーム屋根はアーチ部分の曲率半径(=音響収束点)がフロアー直上1・2mの高さに有り、これでは収束効果(※812)で煩くて当たり前です。
参※812)当サイト関連記事 第2節;近距離音場離と音響レンズの関係はこちら。
参※813)当サイト関連記事 「パラボラ収束音場クロス拡散法」(音響シャワー法)とは?はこちら。
第2目 「舟底型」ないしは「半割玉子」形状で
構造面(予算面)で使わざるを得ない場合は、「舟底型」ないしは「半割玉子」形状で頂点をホール後方にoffsetする必要があります!
適用例 みやまコンセール 霧島国際音楽ホール (ホール音響Naviはこちら)
公開:2018年8月 6日
更新:2024年12月15日
投稿者:デジタヌ
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