『旅するタヌキ』狸穴ジャーナル別冊

オーバード・ホール/富山市芸術文化ホール《ホール音響Navi》

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興行的に成立しにくい中途半端な「カラクリ歌舞音曲小屋!」

富山駅周辺の再開発の一貫でアーバンプレイスとともに1996年9月に杮(こけら)落としがなされた。

オーバード・ホールはその玄関口である富山駅から徒歩2分というアクセス抜群の場所に位置している。

2200人収容の「観劇・会議場」スタイルから1684席のコンサートホール仕様までホール容積を可変出来る可変天井反響板を装備している富山の「カラクリ歌舞音曲小屋?」

オーバード・ホールのあらまし

当時、老朽化が進行していた富山市公会堂の後継施設である。

4層5階、エクステンションシート設置時総客席数2,200席の規模を誇る国際会議場となり、3.5面舞台を持つ国内有数舞台設備を持つ本格的オペラハウスとしては1650席の国内最小規模となる" 日本海側で最大かつ国内最小の2つの肩書?を持つ迷歌舞音曲小屋。

富山駅周辺の再開発の一貫でアーバンプレイスとともに1996年9月に杮(こけら)落としがなされた。

オーバード・ホールはその玄関口である富山駅から徒歩2分というアクセス抜群の場所に位置している。

富山オーバード・ホールのロケーション

所在地  富山県富山市牛島町9-28

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

富山オーバード・ホールの施設データ

Official Website http://www.aubade.or.jp/

  1. 所属施設/所有者 富山市芸術文化ホール/富山市。
  2. 指定管理者/運営団体  富山市民文化事業団/富山市。
  3. 開館    1996年9月

建築音響工学から眺めた『オーバード・ホール』

(公式施設ガイドはこちら)

4スロープ5フロアーのプロセニアム形式多目的ホール

1650席のオペラハウスから収容人員2200人の「観劇・会議場」スタイルの大型施設までホール容積を可変出来るカラクリ(※1)を装備している富山の「カラクリ歌舞音曲小屋?」

2200席コンベンション形式時のメインフロアー

オーケストラピット可動床・可動席XA列→XE列迄5列396席とA列の計6列迄が平土間で、7列目のB列からK列までが緩やかな扇形スロープで、通路を挟んで後半L列からの後半2階相当部分が扇形段床になっている。

垂直壁で構成された変型長形ホールではあるが、「壁面間隔20m超のセオリー」(※2)でデザインされたゆとりあるオーディトリアムと扇形段床配列座席(※3)壁際通路配置(※4)、幅広パネルのアンギュレーション設置(※5)で定在波による音響障害を駆逐している!

エプロンステージを設定した1800席のコンサートホール型式では...

XE列まで5列がエプロンステージとなり、最前列A列からホール全てが「深い扇形スロープ」となり、眺望・音響共に最良の状態が得られている。

フロア平面形状

D列までは「ハノ字壁面」の台形フロアーで、E列中央部以降が長形フロアーとなっている。

壁面

メインフロアー客席周辺低層部壁面は石材!

メインフロアは石壁で囲まれているが、幅広パネルでアンギュレーションが施され、定在波(※6)を阻止し、定在波障害(※7)を駆逐している。

テラス及び多層バルコニー席の前縁はスラントさせた木材で表層されている。さらに四層目(5階)バルコニー席上部の客席天井反響板は「まつもと市民芸術館」(ホール音響ナビはこちら)のように可動可変容積構造となっており、三層バルコニー(収容人員1818席)の中ホールとしても使用出来る。

大向こう壁面とバルコニー席

各バルコニー下面は天井反響板同様にプラスターボード(※8)で表装された反響板になっている。

3階(2層目)大向こう壁

1階メインフロアー同様に縦格子+音響ネットで表装された遮音壁(吸音壁)になっているが、3列目以降の天井が低く音響障害席となっている。

4階(3層目)大向こう壁

低層部同様に縦格子+音響ネットで表装された遮音壁(吸音壁)になっているがこのフロアーのみ大向こう4か所に円柱が露出させてある。

更に3列目から後方の席が全て天井が低く音響障害席となっている。

5階(4層目)大向こう壁

低層部同様に扇形段床客席に沿って大きく凹面状に湾曲し、両サイドは低層階と同様縦格子で表装された遮音壁(吸音壁)になっており、中央部分は塗装仕上げのプレーンな木質ボードの垂直壁面になっている、

サイドテラス席

中2階(2層目)、3階(3層目)4階(4層目)のサイド側壁部に其々独立したサイドテラス席が設けられている。各バルコニー席同様に軒先付け根は低いが、軒先前方が大きく上反しており、下層部に対する音響障害を緩和しており軒下面はプレーンな木質パネルで表装されている。

最上階5層目にはキャットウォークテラス(※9)が設けられ,特設照明設置場所として使用され音響拡散体(※10)としても役立っている。

下層部客席側壁面

D列までのハノ字壁部分はプレーンな木質壁

平戸間及び前半AからD列周辺台形壁部分はプレーンな木質壁で表装されている。

E列から後方は石壁で囲まれて

1階客席フロアー周辺E列から後方平行壁面部分はアンギュレーションは施されてはいるが「垂直の石壁!」

サイドテラス背後壁

サイドテラス背後壁は塗装仕上げのプラスターボード反響パネルで表装。

4層目(5F)バルコニー側壁

4層目バルコニー側壁はアンギュレーションを施したプラスターボード製の反響板

カラクリ吊り天井

天井は4層目5階バルコニー上部が前途の通り上下可動タイプの大掛かりなカラクリ吊り天井(※11)になっている。

ホール前半部の波状天井

5階バルコニー前縁より前方部分は、凸面を並べた波状天井反響板となっている。

ステージ周り
門型自走式反響板

低層部がアンギュレーションのある木質パネルで表装された、3分割の門型自走式反響板はサイドと上部が1っ体になった大型自走式の門型で、ホリゾント反響板は左右・上部一体型のシェルタータイプになっている。

本体はプラスターボードの一体成型だが、サイド下部には、アンギュレーションを施した木質パネルが、天板部にも同じくアンギュレーションを施した波状木質パネルが装着されている。

更に可動プロセニアム下面には木質パネルが上反してセットされ、プロセニアム前縁には同じく木質のコーナー反響板が3段の階段状に上反スラント設置されている。

上部プロセニアム前縁には大型コーナー反響板がセットされ、平土間部分との平行をキャンセルしている。

5分割沈降システムを持つ主舞台など充実した舞台設備

主舞台は5分割(4分割+前縁)の沈降システムを持っており、回り盆付きのスライディング奥舞台と、下手スライディング脇舞台、の3つの舞台を備え、上手にも大道具などを準備できる脇舞台があり3.5面舞台相当となっている。更に上手奥にはトラック荷役がプラットフォームがあり、奥舞台と上手脇舞台の両面に幅約mの広い搬入口が設けられている。

主舞台、下手脇舞台、奥舞台、上手大道具置き場を持つ3,5面舞台の広大な舞台設備を持ち、オペラ、バレエ、ミュージカル、伝統芸能など広範囲な舞台芸術に対応している。

扇形のエプロンステージ・オーケストラピット

大規模なオーケストラピット&エプロンステージ

最大幅約23.5mX奥行き約5.6m有効面積約87㎡(52.5畳)の定在波対策(※12.)をしっかり施した5分割変形台形のエプロンステージ&オーケストラピット設備がある。

両袖ライトタワー、ライトブリッジ3本+ポータルブリッジ、ポータルブリッジ、奥舞台前面遮音隔壁、等裏日本最大規模の舞台設備を持っている「本格的なオペラハウス」

想定される定在波と定在波障害回避策評価について

※以下、音速は室温28℃、海面標準気圧1013hPaの時の348.6m/sec で計算してあります。

側壁平行部分(間口方向)
メインフロアー前半側壁平行部分(H~K列)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(アンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形(ハノ字)スロープ配列座席で定在波層を回避。
メインフロアースロープ後半側壁平行部分(L~V列)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(アンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避。
中2階サイドテラス部側壁平行部分(BR・BL)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(約1.5間幅のアンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。

3Fバルコニー・テラス平行部分
3Fバルコニー・テラス平行部分
3Fバルコニー部側壁平行部分(A~F列)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(約1.5間幅のアンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避。

3階サイドテラス部側壁平行部分(BR・BL)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(アンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
4Fバルコニー・テラス平行部分
4Fバルコニー部側壁平行部分(A~G列)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(約1.5間幅のアンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避。

4階サイドテラス部側壁平行部分(BR・BL)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(約1.5間幅のアンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
5Fバルコニー・テラス平行部分
5Fバルコニー部側壁平行部分(A~H列)
  • 側壁間約28.9m;約12Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • ※両側壁の表装(約1.5間幅のアンギュレーション処理)で高次定在波抑制。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形(ハノ字)段床配列座席で定在波層を回避。

奥行き方向想定定在波
2・3F(ステージホリゾント反響板→2F大向こう壁面)大設定
  • 最大奥行き約43.2m;約8.Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • 客席スロープで抑止。
  • ※高次定在波はステージホリゾント反響板のアンギュレーションと、大向こう背後壁面処理(縦格子・吸音構造+凹面)で抑制。
3F(ステージ上部反響板面→3階大向こう壁面)
  • 最大奥行き約43.2m;約8.Hz/1λ、
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • 客席スロープで抑止。
  • ※高次定在波はステージホリゾント反響板のアンギュレーションと、大向こう背後壁面処理(縦格子・吸音構造+凹面)で抑制。

4・5F(プロセニアム前縁→4・5階大向こう壁3面)
  • ※「壁面間隔20m超のセオリー」適用で1波長定在波を可聴帯域(20~20KHz)外にチューニング。
  • 客席スロープで抑止。
  • ※プロセニアム前縁コーナー反響板・ステージ上部反響板で平行面をキャンセルし、定在波を抑止。

平土間床→天井高さ方向
  • ※高定在波はプロセニアム前縁コーナー反響板・扇形スラント天井・のアンギュレーションで抑止・

赤字は可聴音域内重低音。

メインフロアー石壁部分も含め全壁面1.5間幅(約2.7m幅)の面を持つアンギュレーション処理でほぼ完璧に定在波は抑止されており音響障害は無しの50点満点!

総評

大規模なオーケストラピット&エプロンステージ

最大幅約23.5mX奥行き約5.6m有効面積約87㎡(52.5畳)の定在波対策をしっかり施した変形台形のエプロンステージ&オーケストラピット設備があり、縮小版ステージ反響板仕様と合わせて、231㎡(約139.5畳)のセミオープンステージのコンサートホールが構築できるが...エプロンステージの視認性の問題で、5階(4層目)バルコニーは使用できなくなる!

カラクリが先なのか、デザイン(設計)ミス?が先なのか、わが国有数のオペラハウスになり損ねた「カラクリ歌舞音曲小屋」?である。

最新カラクリのおかげで、ハード的には素晴らしい音響の多目的ホールに仕上げっている。

しかしソフト面(運用・運営)は収益が挙げにくい中途半端な規模の施設でもある!

振れまくっている施設コンセプト

コンベンションホールとしては少々小ぶり?

コンベンションセンターの中核施設会議場としては、キャパ不足。

Max2200人収容で、日本海側では最大級の施設ではあるが、同時通訳ブース設置可能な多目的室は1・2・3層目大向こうに準備はされているが、Max2200席では大規模なカンファレンスを開催する会議場としては少々小さすぎ(最近の傾向は最低3500席→5000席)折角北陸新幹線が開通し、"帝都"と直結し大規模な会議誘致をもくろんでいたとしても...。

歌舞音曲演舞場?としては

これが本命であろうが、眺望の観点からも4階席を締め切ったオペラハウスは3層目(4階)大向こう席→ステージ前端約33.1m 大向こう席→本舞台(スライディングステージ)後端視距離約50mは観劇スペースとしては妥当な値であるが1650席の定員では、オペラ歌手には受けてもプロモーターには敬遠される?

つまり、1650人規模のオペラハウスでは、新国立劇場の様に「国内団体」による国産オペラ?でもなかなか商業ペースに乗せるのは難しく、ましてや海外の一流歌劇場のお引越し公演等、東京並みの「高額チケット」となり、実質オペラ公演とは無縁の存在に近い「オペラが無いオペラハウス?」となっている。

これだけの舞台設備が勿体ない!

プロンステージ(オーケストラピット)使用時に5階バルコニーが締め切り(大幅定員減)となる理由

エプロンステージ設定(-134席)では5階大向こう席からはエプロンステージ(オーケストラピット)の部分は全く見えなくなる!従ってエプロンステージ使用時には5階(4層目)バルコニー席は締め切らざる(使用できなく)を得ず!

必然的に定員が516席減となり(5階382席+エプロンステージ分134席を加えて)1684席しか使用できないつまり新国立劇場オペラパレス(ホール音響Naviはこちら)より小さい小規模オペラハウスになってしまう。

但し、最上階4階(3層目)大向こう→ステージ前端視認距離が33.1m、大向こう→本舞台(迫り歳後端)視認距離約50mとなり全席で眺望は確保され、エプロンステージ仕様ならば見渡せる(オーケストラピット仕様ではピット内は不可但し指揮者は望める)

セミオープンコンサートホールとしては...

ホリゾント反響板最大奥行き設置12.8mで5階大向こう席からの視認距離

2200席のエキストラシート使用時の最大規模で5階大向こう席→ステージ前端約33.1m、大向こう席→反響板付け根間約52mでこれもギリギリ標準的な値に収まっているが、

エプロンステージ部分を5列のエクストラ席として使用して2200席とした場合は、ステージが有効奥行き12.8m有効面積184.3㎡(111畳)で微妙に狭く合唱団付きや、コンサート形式オペラでは面積不足となる。

18ホリゾント反響板(小奥行き約10.5m設置)の意味

エプロンステージ仕様では前途のごとくMax1684席の中規模ホールにならざるを得ず、反響板奥行き大設定は無駄となり、ホリゾント反響板奥行きを約10.5m迄縮小し有効面積約233㎡(約140畳)の4管編成の大オーケストラ用ステージを構築する。

前途の通り5階(4層目)を締め切り、定員5階席-382席とした1818席の大ホール設定は、殆んどの場合で適用できるが、第9演奏会などの合唱付きコンサートはちと苦しくなる?

興行的に成立しにくい中途半端な「カラクリ歌舞音曲小屋」

トラディッショナルな芸術ホールでありながら、あまりにも多用途を狙いすぎて「虻蜂取らず」に終わってしまった感のある富山の「カラクリ歌舞音曲小屋」である?

ホール音響評価点:得点76点/100点満点中

※2200席(XA→XE列134席、使用時)のコンサートホールとして評価。

※評価ポイント詳細は「"ホール音響ナビ"に用いた用いた評価法とは」をご参照ください。

§1 定在波対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • スラント設置されていない「垂直平行側壁部分」と「平土間部分」の処理において、
    「音響障害回避策」が3つ以上講じられていない場合は基礎点を配点50点満点x0.5=25点満点に減じます。
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点10点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点13点の間6段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点12点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

定在波評価

※音響障害席数は1波長の基本定在波に基づき定在波の「節」「腹」に当たる重大音響障害席数を評価対象としてカウントする。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波「節」部席;0席

定在波「腹」部席;0席

定在波障害実被害席総計;0席

初期反射対策評価

※客席周辺フロアー壁面材質がアンギュレーションを施した石材なので素材基礎点16点とした。

基礎点B2=素材基礎点16点ー障害発生エリア数4=12点

初期反射障害1 壁面障害席 ;44席/席/5階大向こうH列全席

初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;318席(36席/1階V列全席、200席/3階C~F列全席、230席/4階C~G列全席、88席/5階G~H列全席)

重複カウント ;ー44席

音響障害席総計;318席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数5=15点

眺望不良席数;64席/1階平土間中央部座席XB~XE列18番~33番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;44席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;318席

重複カウント ;ー44席

音響障害席総計;382席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

富山オーバード・ホールの施設データ

ホール様式 

プロセニアム型式多目的ホール。

客席   

4スロープ・5フロアー 収容人員  最大2200名、2・3・4階テラス、親子室、可動天井反響板。

客席仕様

4スロープ5フロアー 最大幅約28.9m、天井高さ(最高部)Fl+約21.5m 
収容人員2200席、(車椅子用スペースX12台分、含む、)フローリング。

2050席(エプロンステージ仕様XA→XE列134席未使用時)

内訳
  • 1階席X1152席;1階可動席X134席(オーケストラピット部可動床可動席X134席、車椅子用スペースX12台分、含む)、
  • 3階席X316席;(中2階サイドテラス席(桟敷席)X16席、含む)
  • 4階席X346席;(3階サイドテラス席(桟敷席)X16席、含む。)
  • 5階席X382席;締め切り席X366席(5階サイドテラス席(桟敷席)X16席、含む。)

※多目的室は、特別室、親子室、同時通訳ブース、サブ調整室として利用可

舞台設備 可動プロセニアムアーチ;高さ12m、間口18m(12~19m可変)、ポータル高さは最高12.8m、高さ14m~19m。 3面舞台、可動反響版、オーケストラピット(可動床)

舞台設備

※以下、畳数は全て中京間(1/2坪)サイズ表示です。

プロセニアム形式
  • (ステージ最大幅約59m)有効幅約57.5mx(最大奥行き約42.8m)有効奥行き約40.7m/ステージ前端→奥舞台スライディングステージ後端 4面舞台相当、ステージ高さ;FL+約100cm、最高部天井高さ;高さStL+約34.3ⅿ、
  • プロセニアム間口18m(可動プロセニアム:間口約14~19m)高さ約?~12m、本舞台実用幅約18m、最大奥行き22m/舞台前縁→ホリゾント黒幕、スライディングステージ有効奥行き約16.6㎡、ブドウ棚(すのこ)高さStL+約?m、
  • 吊りもの類 照明ブリッジ・バトン;サスペンションライトX3本、ライトタワーx2、美術バトン;34本(幕装備除く)、バトン類高さStL+約?m、
反響板設置時;
  • プロセニアムアーチ:間口約18m、高さ約12m、有効奥行き約12.8m&約10m/ホリゾント反響板→舞台前縁埋め込み照明、実効面積;約184㎡(約111畳)&144㎡約(約87畳)ステージ高さ;FL+約100cm、
  • 拡張舞台(エプロンステージ);可動床・可動客席(客席ユニット・ワゴン床下収納システム)オーケストラピット&エプロンステージ迫り;最大幅約19.8m最大奥行約5.6m有効面積約87㎡;約52.5畳、演奏面レベル設定;StL ー約2.8m~+0m、
舞台設備・機材
  • 奈落(有効高さ約?m)、4分割(大迫り)StLー8.6m~+0m、
  • 4分割大迫り、幅約18mX奥行き約3.54mx最大ストローク約8.6mx4基
  • 舞台機構; ;スライディング奥舞台;回り盆(直径16.5m)付き、間口約17.7mx奥行約17.7m 
  • 2分割下手スライディングステージ17.7mX14.3m&17.7mX4.4m
各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設 

楽屋x9、個室x4、メインホワイエ、リハーサルルーム、楽屋ラウンジ,ハイビジョンシアター

施設利用利用料金等)案内 詳しくはこちら。

富山オーバード・ホールがお得意のジャンル

オーケストラコンサート、バレエ、オペラ、ミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショーまでジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

富山オーバード・ホールの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

その他の付属施設

リハーサル室

公式施設ガイドはこちら)

主舞台とほぼ同じ面積で、天井高も4.5mと余裕のある空間。防音処理しかしていないが、

1室の本当に使えるリハーサル室。

壁面は、3面が下層部が木質パネルで表装され、アンギュレーションを持たせた部分的に有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持ち、天井はアルミ型材グリッドで表装した剥き出し天井(※13)を持つ。

  • ;幅約20mx奥行約12.7m、床面積約250㎡(約151畳)天井高さ;約4.5m フローリング床、壁面ミラー(カーテン付き)を備え、バレエ・ダンスレッスンバーも装備している、シャワー室(男女各々x)、更衣室、を備えている。

音響評価点90点!

§1「定在波対策」評価点:45点/50点満点
  • ※ルーム低層部がプレーンな垂直壁で囲まれ、天井・床面を含む「並行した対抗面」が1対以上ある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
§2「初期反射」対策評価点:45点/50点満点
  • ※ルーム低層部壁面3面以上がアンギュレーションやカーテン設備などが無い「プレーンな壁面」の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。 

デジタヌの豆知識

富山オーバード・ホールへのアクセス

参照欄

アクセス JR西日本富山駅北口、富山ライトレール富山駅北停留場下車正面 徒歩1分。

※1、現代の3大迷発明?残響可変装置、アダプタブルステージ、可変容積 可変高さ天井 はこちら。

※2、関連記事 副則1 「壁面間隔20m超のセオリー」はこちら

※3 第4章第3節 扇状段床座席を用いたホール横断定在波の障害回避策 についてはこちら。

※4 第4章第3節第2項補則2 通路配置(5本通路)による定在波障害回避策 についてはこちら。

※5 第4章第4節 壁面のアンギュレーションで初期反響を緩和し定在波を阻止する手法

※6、定在波に関する解説記事 『定在波』とはこちら

※7、定在波で起こる音響障害『ミステリーゾーン』はこちら。

※8、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※9、キャットウォークについてのWikipediaの解説はこちら

※10、音響拡散体については「第2章第1節 音響拡散処理と音響拡散体となる要素」をご参照ください。

※11、その3、真打・可変容積ホール? についてはこちら。

※12 第3章 ホールデザインの基本"定在波の根絶・阻止・駆逐" 法

※13、「剥き出し天井」の効果についての詳述は第7節ホール構造体剥き出し天井の音響効果 をご参照ください。

 

公開:2017年11月19日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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